OSSが切り開く ソフトウェアの可能性 オープンソースビジネス推進協議会 SRA OSS, Inc. 日本支社 石井 達夫 オープンソースビジネス 推進協議会(OBCI)のご紹介 ● 会の目的 ● ● ● ● 主な活動内容 ● ● ● OSSの普及促進 会員企業に寄る有償サポートサービスや教育などの サービスの提供を通じたOSS市場の創造 社会全体がOSSのメリットを享受できる環境を整備、情 報サービス産業全体の発展に寄与 セミナー開催 OSCなど、他団体イベントへの参加 会員 ● 正会員企業 – ● 一般会員企業 – ● ● SRA OSS, Inc.日本支社、株式会社電通国際情報サービス、 株式会社日立ソリューションズ、株式会社野村総合研究 所、Black Duck 住友電気工業、第一生命保険など、47社 個人会員 3,400名 賛同いただいているOSSコミュニティ – 日本PostgreSQLユーザ会、日本MySQLユーザ会、日本JBoss ユーザ会、日本JasperServerユーザ会 Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 2 3 SRA OSS, Inc.のご紹介 ● ● 1999年よりPostgreSQLサポートを中心にOSS ビジネスを開始、2005年に現在の形に至る 主なビジネス ● ● ● PostgreSQL, Hinemos, Zabbixなどの OSSサポート PowerGresファミリーの開発、販売 トレーニング、導入、設計コンサルティング サービス Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan PostgreSQL History 発展期 lines of code コンカレントVACUUM Windows対応 マルチプロセッサ対応 により本格的な 利用の時代へ 1,400,000 マルチマスター レプリケーション 大陸をまたがる ディザスタリカバリ対応 パラレルクエリ Materialized view Foreign data wrapper レプリケーション 負荷分散による 大規模クラスタ対応 全文検索 JSON非構造化データ 対応 本格利用期 5 将来は? JSONB Logical decoding Streaming replication 1,200,000 Multi Processor 黎明期 一部の先進的な ユーザが PostgreSQLに 取り組んでいた時代 1,000,000 800,000 Scale up to 80 cores80 Cascading replication 600,000 HOT Full text search autovacuum 400,000 Windows Concurrent Vacuum 200,000 true serializable isolation level 0 6.1 Trigger 6.2 6.3 6.4 Sub-query 日本語対応 6.5 7.0 7.1 Row locks PL/pgSQL MVCC 7.2 7.3 7.4 WAL log TOAST 8.0 8.1 8.2 8.3 8.4 9.0 Recursive SQL Window function Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 9.1 9.2 9.3 9.4 6 黎明期(1996〜2002) ● ● ● ● トランザクションログや行ロックと いったDBの基本機能を懸命に実 装していた時代 先進的なユーザがチャレンジ 日本語対応、日本語マニュアルの 整備などのためにコミュニティが 立ち上がる 機能的、性能的な制限から、ミッ ションクリティカルな利用は一部分 野に留まる ● ● ● 情報系 検索中心 ボランティアによる開発 Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 7 本格利用期(2003〜2006) ● 実用的な機能拡充が進み、性能 も向上 ● ● ● ● ● VACUUM(DBのゴミ掃除)の自動 化、並列実行が可能に マルチコア対応による性能向上 多くの業務システムで PostgreSQLの採用が進む Windows対応により、ユーザ ベースが一気に広がる PostgreSQLを商用サポートする ベンダーの登場 ● 開発の中心はボランティアから企業 に雇用されたエンジニアへ Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 8 発展期(2007〜現在) ● PostgreSQLの機能的性能的優位 性が確立される ● ● ● ● ● ● ● レプリケーション/クラスタ マルチコア対応の進化(80コア) 全文検索 JSON等の非構造化データへの対応 GISデータへの対応 ミッションクリティカルな用途での利 用が進む 開発コミュニティ ● PostgreSQL向けサービスを提供する 企業が多数設立 – 企業に雇用されたエンジニアの増加、開発 コミュニティの拡大 Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan OSSをベースに様々な ビジネスが開花 PostgreSQL 成果の還元 fork 透過的 DB暗号化 商用DB 互換 OSS化方針 発表! Data Ware House Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 各種製品 サービス PowerGres EnterpriseDB Greenplum RedShift クラウド上の BIサービス 9 10 PostgreSQLの未来は? ● ますます高性能に ● ● ● ますます広範囲に ● ● ● ● トランザクション性能の向上 DBエンジンの並列実行 大陸をまたがったマルチ マスタレプリケーション ディザスタリカバリ 国家施策として採用へ 開発コミュニティ ● ロシア、中国、東欧、中南米から 開発者が輩出 Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan ロシア初の本格的PostgreSQL コンファレンスに参加してきました ● ● ● ● ● ● 45カ国から約460人の参 加 2日間、3トラック、43セッ ション スポンサー約60社 露英同時通訳付き 過去最大のPostgreSQLコ ンファレンス 私は日本のPostgreSQLコ ミュニティについて発表 Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 11 12 国家戦略としてのOSS ● ロシア連邦政府の大臣が冒 頭スピーチ ● ● ● ちなみにご自身も PostgreSQLユーザだそうで す 技術的独立性、国家安全保 障の観点からOSSの重要性 を指摘 2015年だけでOSS振興策 のために30億ルーブル(日 本円で60億円くらい)の予算 を計上! Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 将来:OSSの利用の高度化の 更にその先へ ● ● ● ユーザ、SIer、OSS専門ベンダのすべてが多かれ少なかれOSSをソースコード レベルでいじるようになる。「私OSSを作る人、あなた使う人」のような区別が 無意味に。 OSSエンジニアの増加と流動性の増大 メインフレーム→オープンシステム→OSSの利用→OSSの創造、という流れ ● ユーザ – – – ● Sier – ● 自分に必要な機能を実装 fork 古いOSSを自力でメンテ ユーザ企業のリクエストで OSS専門ベンダ – – 市場性のありそうなOSSをカスタマイズして付加価値を付ける 独自のOSSを創造 Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 13 まとめ:OSSのより高度な利用へ 過去:OSS開発者とユーザは別なもの ユーザ 一方的な 提供 将来:ユーザ自身がOSS開発と利用を 行う。開発者はOSSコミュニティの中で 企業の垣根を越えて交流 ユーザ企業(あるいは何らかの組織) 開発者 サービス 提供者 ユーザ サービス 提供者 ユーザ 開発者 開発者 ユーザ 現在: OSSエコシステムの確立 サービス 提供者 ユーザ企業(あるいは何らかの組織) Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 14 ちょっと待って! 私達(OSSサービス提供者)の お仕事はなくなるの? ● ● ユーザが自分たちでOSSのコードも含めて使いこなすようになると、 OSSのサポートの提供だけではお仕事がなくなる可能性はあります 先進的なユーザの皆様からみて価値のあるサービスを提供する必 要があります ● OSSの本質機能の利用に専念していただくために、周辺の情報提供を行 います – – – – ● ● 脆弱性情報の提供、影響範囲などの情報提供 過去のリリースの情報 OSSのコードの歴史についての情報 開発コミュニティとの関わり方の指南 OSSの大きな機能追加にご協力します クラウド上でのOSSサービスのご提供 Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan 15 16 Copyright(c) 2015 SRA OSS, Inc. Japan
© Copyright 2025 ExpyDoc