1-6-2 LS 氏名 塩尻 俊明 所属 総合病院国保旭中央病院 総合診療内科 使用言語 日本語 対象者 医師 タイトル 手軽にとれる神経診察 内容 「神経はわからない」という言葉をよく耳にします。苦手意識は、おそらく時間がかかる面倒な神経所見が一因であると思 われます。それでは、神経所見がとれるのは、神経内科医や脳神経外科医だけでよいのでしょうか。以前私が学生時代 お会いした舞鶴市民病院の Dr.ウイリスは、「内科医として神経所見と皮膚所見がしっかりとれるように」とおっしゃっていま した。確かに神経所見で異常所見が出くわした時には、それが何を意味するかまで判断するにはトレーニングが必要と思 われます。しかし、専門医ではなくても、必要な時に迅速に神経所見をとることができ、正常ではないと気づけることがまず は出発点のはずです。 神経診察の壁である深部腱反射では、「でた」、「でない」にどうしても囚われてしまい、盲目的な打鍵になってしまうことが しばしばあります。迅速な診察を実現のために、スクリーンニングとしては、思い切ってハンマーまでも封印する道具を使わ ない“ツールレス”な神経診察を提案させていただきます。 そして、鑑別診断のために、明確に振動覚をとりたい時、深部腱反射をとりたいと思った時にそれぞれのツールを使った診 察していけば、効率のよい神経診察が可能になるのではないでしょうか。 では、“明確に”とはどうすればよいのか。それには、患者を見たときの first impression がどういった神経徴候を示唆する のか「キーワード」化することから始めればよいかと思います。例えば、first impression が一歩目が出ないであれば、「キ ーワード」は“すくみ足”となり、その頻度と緊急度に応じたリストに挙げることになります。そして鑑別診断にターゲットし特 異的診察ができれば、効率のよい神経診察が可能となると考えます。 このセッションでは、スクリーンニングとしての「ツールレス」神経診察の習得と first impression の「キーワード」化とその鑑 別診断に有用な神経診察の展開方法を参加者のみなさんと共有できればと考えてります。
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