2015 年 3 月 25 日 厚生労働 大臣 塩 崎 恭 久 殿 全国労働安全衛生センター連絡会議 議 長 平 野 敏 夫 労働安全衛生・労災補償に関する要望書 A.全般的事項 1.厚生労働省の情報公開について (1)電子情報による公開を進めること ① 情報公開請求すると情報提供として交付される通知がある。「労働基準法解釈総覧」 など高価な書籍に掲載されている通知、すでに全部開示した文書、情報提供した文書 は積極的にホームページで閲覧できるようにすること。 (2)審議会、委員会等の公開を進めること ① 今年度から一部の専門検討会でインターネットによる動画配信が行われるようになっ た。今後も審議会、専門検討会等を問わずインターネットによる公開を原則とすること。 ② 審議会、委員会等の委員を選任するにあたっては公募制を取り入れること。農水省と 同じように、意見、内容等を勘案して選考し、大臣が任命するようにすること。 (3)労働局、労基署の情報公開について ① 各地方労働局、労基署により情報公開のレベル、取り組みに格差がないように指導 すること。 2.海外で働く労働者の安全確保 (1)海外に派遣される労働者の安全を確保するために、外務省や法務省とも連携して、労 働者が危険な地域での就労を拒否する権利を認めるよう法改正などを行うこと。 1 B.安全衛生について 1.職場のいじめ・嫌がらせ・パワーハラスメント対策 (1)職場のパワーハラスメント防止法制定に向けた研究を行うこと。 (2)「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」や「ハンドブック」活用にとどまら ず、職場のいじめ・嫌がらせ・パワーハラスメントを防止するためのガイドラインを作成す ること。 (3)法令違反がないと労働基準監督官は監督、指導しない。いじめ・パワーハラスメント対 策は予防対策、補償、労使関係の調整等にまたがるため「パワハラ専門相談窓口」を設 置すること。 (4)職場のパワーハラスメント防止対策においては、利用客や顧客からの暴力がその範囲 外になっている。鉄道輸送、病院、介護施設、コンビニ店等における対人業務での利用 者や顧客からの暴力行為を防止するため、実態を調査し、対策を講じること。 2.職場の過重労働による健康障害の防止対策 (1)昨年 11 月に実施した「過重労働解消キャンペーン」の重点監督については、今後も毎 年 1 回は実施し、過重労働対策を推進すること。36 協定の届出、協定遵守、「時間外労 働時間の上限基準」(平 10.12.28 労働省告示第 154 号)の遵守の指導を徹底し、「特別 の事情条項」協定を規制するとともに重点監督を行うこと。 (2)過重労働には長時間労働のみならず、労働していなくてもいつでも対応可能な待機状 態が求められ場合がある。そのような拘束時間が長時間に及ぶ場合の心身への負荷に ついて実態を把握し、評価の研究を行うこと。 (3)時間外労働時間数の規制及び終業時刻と始業時刻の「休息時間(勤務間インターバ ル)」の規制を法的に設けること。EU 指令では 24 時間につき連続 11 時間の「休息時間 (勤務と勤務の間隔)」の保障が認められている。 (4)出勤時間前や帰宅途中に職場外で業務させられるような場合、事業主がそれら労働 時間を記録せず、賃金を支払わない場合がある。そのような労働時間も事業主に把握 させるよう対策を講じること。 (5)長時間・過重労働が原因で労働者が脳・心臓疾患や精神障害を発症して労災認定さ れた企業について、企業名を公表すること。 3.ストレスチェックについて (1)ストレスチェックは国会の付帯決議をふまえ職場改善につなげるようにすること。 ①一次予防をより推進するために、労働安全衛生マネジメントシステム、集団的な「検査 結果」の分析・評価、アクションチェックリストを活用するなどして職場環境改善対策を 2 義務づける法制度を整備すること。 ②厚労省はストレスチェック調査結果を分析して、職場改善を提案できる産業医を養成 する研修を行うこと。また事業者がストレスチェック調査結果の分析を全労働者に報告 し、職場改善に向けた取組みに役立てるようにすること。 ③「面接指導」について、「健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当 するもの」でなくても、希望すれば医師による面接指導を受けられるようにすること。 ④面接指導する医師や事業主に意見を述べる医師の身分を保障するとともに、面接指 導が実効性をあげない、または事業主への意見が無視された場合に、厚生労働省等 に通報する制度を設けること。 (2)事業者に対しストレスチェックの目的を周知徹底し、その目的から逸脱するような精神 疾患のスクリーニング検査等を同時又は別個に行うことを禁止すること。 4.アスベスト対策について (1)建物のアスベスト対策 ①2013 年度の建築物等の解体・改修作業場における石綿ばく露防止のための監督実 施状況の実績を明らかにすること。石綿障害防止規則等の違反状況と悪質な事業者 に対する司法処分の実績を明らかにすること。 ②労働安全衛生法、石綿則による届出のほか、大気汚染防止法、建設リサイクル法に 基づき自治体に届出された建築物の解体・改修工事等の現場についても、自治体関 係機関と緊密に連携し臨検監督、指導を行うこと。市民からの無届解体、違法工事の 通報に対し即座に対応し、悪質な事業者に対しては司法処分を徹底すること。 (2)震災とアスベスト対策 ①来るべき大震災にそなえて既存建物のアスベスト対策を強化し、将来のアスベストに よる健康被害防止に全力で取り組まねばならない。阪神淡路大震災及び今なお続く 東日本大震災の復興・復旧事業において建築物の解体やがれき処理作業に従事し、 石綿ばく露した労働者には健康管理手帳が交付されることを周知徹底すること。 (3)健康管理手帳の交付と健診指定医療機関について ①指定医療機関の契約条件を緩和し、CT の設置要件を具備している指定医療機関と 連携して CT が外注できる医療機関についても指定医療機関として認めること。また、 健診医についても指定医療機関と連携して専門医資格をもつ医師の指導で健診を実 施できる体制にある医療機関について指定医療機関として認めること。以上の主旨を ふまえて、地方労働局から CT 設置などの要件を満たしていない場合についても、受 理したうえで本省と協議して委託契約の可否を決定するように指導すること。 ②指定医療機関の拡大に向けて各労働局にじん肺・石綿の健診受診者のニーズに応 じた指定医療機関数及びその適正な配置などを調査し、具体的な対策を行うこと。 ③石綿製品の製造作業、石綿が使用されている保温材、耐火被覆材等の張付け、補 3 修もしくは除去の作業、石綿の吹付けの作業又は石綿が吹き付けられた建築物、工 作物等の解体、破砕等の作業以外の石綿を取り扱う作業に従事していた労働者で、 両肺野に石綿による不整形陰影がなく、又は石綿による胸膜肥厚がないものの石綿 健康管理手帳の交付用件は 10 年以上の従事歴である。石綿を取り扱う労働者は多 岐に渡り、短期間の高濃度ばく露でも石綿関連疾患を発症するものがいることから、石 綿ばく露作業従事歴が 10 年未満であっても石綿健康管理手帳を交付すること。 (4)石綿健康診断について ①石綿特殊健診で、費用を個人で負担して受診する労働者がしばしば見受けられる。 作業は解体作業であり解体工事における特定の作業だけを請け負っているとは考え にくい。擬装請負の可能性があるため監督指導するとともに、健診費用を事業者に負 担させるよう指導を徹底すること。 5.職業性胆管がん対策について (1)胆管がん問題が発生した当初、厚生労働省が行った「胆管がんに関する一斉点検」や 「全国的 16,000 事業場に対する通信調査」によって、有機溶剤使用に関連する安全衛 生法規の顕著な違反状況が確認されるとともに、その後、事業場、団体への指導、法整 備が実施された。SANYO-CYP におけるはじめの労災請求から 3 年を経過し、こうした 対策による実効性を把握必要がある。この点について厚生労働省による点検・政策評 価の実施状況を明らかにすること。 (2)今日まで厚生労働省によって行われてきた胆管がんに係る研究活動の詳細、成果を 示すこと。 6.電離放射線障害防止対策について (1)わが国では政府による放射線被ばく線量を一元的的に管理する制度はない。一方、電 離放射線障害防止規則は、第 61 条の 2 において、被ばく線量の記録を作成し保存する 事業者が事業を廃止しようとするとき(第 1 項)、電離放射線健康診断個人票を作成し、保 存する事業者が事業を廃止しようとするとき(第 2 項)、当該記録と当該電離放射線健康 診断個人票を厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すものとしている。この義務付け規 定により、引き渡された件数は年間何件存在するか。最近の年度、業種ごとに件数を明ら かにされたい。 4 C.労災補償 1.石綿による疾病について (1)石綿肺がんについて ①石綿肺がんの認定基準の改正にともなって 2013 年度労災保険給付の請求事案のうち 決定した事案における石綿肺の有無、胸膜プラークの有無、石綿小体 5,000 本以上の 有無の割合がどのように変化しているのか。それぞれの件数を示して明らかにすること。 胸膜プラークに関しては、広範囲の胸膜プラーク所見での認定件数についても明らか にすること。 ②胸膜プラークがあると主治医、局医が判断しているにもかかわらず、石綿確定診断委 員会に判断を依頼し、プラークなしとの意見を根拠に不支給処分とする事件が大阪労 働局管内で発生し、現在審査請求中である。このような認定基準の趣旨を逸脱した運 用は言語道断である。今後このようなことがないよう指導すること。 (2)中皮腫の労災認定について ①中皮腫の請求に対して、2013 年度は労災保険で 31 件、石綿救済法による時効労災の 救済で 14 件業務外と判断されている(全国安全センター調べ)。中皮腫が業務外とされ る事案が増えているが、その理由を明らかにすること。 ②現在、年間の中皮腫労災認定件数が環境再生保全機構の救済認定と拮抗(やや労災 認定件数が少ない)している。本来石綿ばく露の実態から考えて、労災認定件数の方が 多くなるはずである。労災補償されるべき案件が救済認定にとどまっているのは望ましく ない。労災請求するべき事案の把握と請求勧奨のために、環境再生保全機構と連携強 化し、当センターや被害者団体の協力を得るようにすべきである。厚労省の見解と対策 を明らかにすること。 ③中皮腫の不支給処分件数を理由別に都道府県ごとに明らかにすること。また、審査請 求及び再審査請求において取り消しとなった件数を明らかにすること。 (3)本省協議の件数 2013 年度、石綿による疾病の認定基準(平成 24 年 3 月 29 日、基発 0329 第 2 号)の 第 3 の 5 の本省協議にされた件数を、(1)肺がんア~オ、(2)中皮腫ア~ウ、(3)良性石 綿胸水、(4)びまん性胸膜肥厚、(5)その他の疾病ごとに明らかにすること。 2.じん肺及び合併症 じん肺合併続発性気管支炎で療養中の被災者が、症状が増悪して肺炎になった場合 にも療養補償給付を支給すること。 3.精神障害の労災認定 5 (1)2012 年度の補償状況で請求件数に対して明らかに支給決定件数が少ない千葉、埼 玉、愛知、大阪、三重労働局について調査を求めた。2013 年度の認定率はわずかに改 善されたものの相変わらず低い。各労働局にどのような指導を行ったのか。その効果があ ったのか検証すること。 (2)地方労災医員に対し認定基準を周知徹底するための研修をさらに拡充して行うこと。 (3)精神障害の労災補償状況を公表する際に、いわゆる「特別な出来事」の種類や件数、 傷病名別の決定件数、決定まで要した期間等も分析して公表すること。 (4)精神障害の労災認定事例集を作成すること。補償実務担当者や地方労災医員に配布 し、研究会への参加を義務づけること。 (5)本省で公表している脳・心臓疾患及び精神障害の労災補償状況を、各地方労働局に おいても作成、公表すること。地方労働局でも精神障害の出来事別決定及び支給決定 件数の一覧を公表するよう指導すること。 (6)精神障害で労災認定されて長期療養している被災者や主治医は、後遺障害認定の実 態について強い関心を持っている。これまでの認定件数や等級の集計を行い公表するこ と。 4.軽度外傷性脳損傷(MTBI)の労災 (1)本省協議の鑑定医の氏名を明らかにすること。う (2)本省協議に当たっては、労災の基本である診断を確定し、外傷性脳損傷との確定診 断を前提に因果関係を判定すること。また因果関係の判定は WHO の MTBI 定義を使い、 WHO 定義の第一要件(受傷時の意識障害)と第二要件(初診時の意識障害)の関係を正 確に理解したうえで鑑定すること。 (3)障害認定当時に MTBI が見逃され、あとから正しい原因究明によって MTBI と診断さ れた場合、再発を認めること。再発の要件として、神戸地裁の昭和 51 年 1 月 16 日判決 (昭和 48 年(行ウ)第 34 号)のみが例示されているが、因果関係があれば給付を認める東 京高裁の平成 20 年 6 月 4 日判決(平成 19 年(行コ)第 235 号)もあり、より上級審の判例 に従うこと。 5.化学物質過敏症の労災 (1)化学物質に関する個別症例検討会の廃止以降の本省協議となっている化学物質過 敏症案件について、2013 年度の①協議年数(新規・継続)、②平均協議処理期間(新規・ 継続)、③協議結果(新規・協議)を明らかにすること。 (2)(1)のうち、有機溶剤中毒と考えられるものを選別して当該労基署におろし、有機溶剤 中毒の認定基準に従って業務上外を決定すること。 (3)化学物質過敏症については、2011 年 3 月 31 日の広島高裁岡山支部の判決が確定し たことを受けて、業務上疾病として認め、労災適用すること。反論があれば化学物質過敏 6 症を労災として認めなかった判例をあげて説明すること。 6.脳脊髄液減少症 (1)脳脊髄液減少症については、厚生労働省内の研究班で画像の診断基準が確立したこ とを受け、早急に労災適用すること。 7.職業性胆管がんについて (1)職業性胆管がんについては 2013 年 3 月に特例が設けられた。この特例措置の期限が 2015 年 3 月で切れる。すでに労災請求され、また労災認定された事案などに特例措置期 限前における時効にならないように請求を勧奨することが厚生労働省の責任であると考え る。請求勧奨とその結果等について明らかにすること。 8.作業関連筋骨格系障害の労災について (1)一昨年度、手話通訳者の頸肩腕障害に関する東京高裁判決(2011.12.28 平成 23 年 (行コ)第 48 号、さいたま労基署事件)をふまえ、登録通訳の労災補償、労災特別加入に ついて労働基準局と障害保健福祉部が共同して検討するように要請した。その後の具体 的な検討結果を明らかにすること。 (2)約 40 年におよぶ医学の進歩や就労現場の変化を全く顧みない、現行の腰痛の労災 認定基準を改正すること。 9.障害(補償)年金受給者の再発について (1)せき髄損傷で障害(補償)年金を受給している者が再発の手続を求めた場合に、「とも かく一度休業(補償)給付に切り替える、その場合介護(補償)給付は受給できない」と労 働基準監督署から言われている場合がある。労災年金福祉協会作成の「平成 15 年版わ かりやすい労災年金のしくみと手続」21 頁に記載されているように、「再び療養が必要とな った場合」、「療養のために就労できない場合で、傷病等級の第 1 級~第 3 級に該当する ときは傷病(補償)年金、それ以外のときは休業(補償)給付」になると説明すべきである。 「せき髄損傷に併発した疾病の取扱いについて」や各種労災保険給付の請求手続等のリ ーフレットに明記するとともに、その旨及び該当者に対する傷病(補償)年金支給決定が 可及的速やかになされるよう徹底すること。 10.労災補償給付と健康保険給付の支給について 2013 年 10 月 1 日施行の健康保険法改正により、労災保険による給付を受けられない保 健事故については健康保険給付を受けられることになったが、これに伴うけんぽ協会の取 扱いに問題が多く、毎年要請しているが根本的な解決に至っていない。 平成 26 年 9 月 29 日保険課発事務連絡が及び腰で曖昧な内容のため、9 月 30 日の協 7 会けんぽの補足の内部事務連絡においても、返戻ありきとなっている。 (1)保険課は協会けんぽに対し、健康保険給付支給申請書を返戻せず、受理させるよう指 示すること。 (2)保険課は協会けんぽに対し、協会けんぽが、あくまで業務災害又は通勤災害の保険 事故と判断して返戻するというのであれば、協会けんぽが作成した別紙2に準じて、まず 協会けんぽ自身が保険者として、担当者名を明記の上、業務災害又は通勤災害の保険 事故であり、健康保険給付を支給しないと判断した具体的理由を書面で交付させ、両保 険者間で見解を調整するよう指示すること。 (3)協会けんぽは別紙2で、労働基準監督署に問合せた段階で労災保険給付支給申請 に至らなかった場合に、労働基準監督署から聞いた労災保険の給付が受けられない理 由を報告するよう求めているが、労働基準局補償課はこの協会けんぽの取扱いについて どのように対応するのか、正式な回答を求める。 (4)同様に、別紙 6 により、協会けんぽが、被保険者を飛び越えて事業主に対して、事業 主が直接労働基準監督署に労災給付の可否を確認することを求めているが、労働基準 局補償課はこの協会けんぽの取扱いについてどのように対応するのか、正式な回答を求 める。 (5)協会けんぽは先の事務連絡 1 の(1)の①の(イ)にて、症状固定後の労災不支給事案 を健保給付の対象外にするなど、これまでの経緯を無視し、今般の健保法改正に無関係 な点を勝手に入れ込み受給権の侵害を意図している。保険課は、昨年の交渉において、 今般の健保法改正は、本来労災保険の対象外であった零細法人役員やシルバー人材 センター会員等個人事業主の救済のみを意図したものであって、従来の保険給付対象 についての影響はないと明言したのであるから、この点に関して協会けんぽに強く指示す るべきである。 11.個人情報の漏洩防止について (1)京都労働局で独自の「適正給付管理業務要領」を作成し、被災者の治ゆ認定にかかる 情報を事業場に通知していた。このような「労災被災者個人情報漏えい事件」を受けて、 各都道府県労働局長が独自に通達しているものを全て本省で集約し、内容に問題が無 いかを点検すること。 12.審査請求制度の改正について 行政不服審査法の改正にともない労災保険の審査請求制度が改正されることになったが、 次の点について説明すること。 (1)審査官が、審査請求があったことを通知する利害関係者とはどのような者を想定してい るのか。 (2)審査請求人及び利害関係者を招集して行う口頭意見陳述において、申立人の陳述が 8 尽されない場合、また、原処分庁への質問に対する原処分庁の回答が不十分な場合は、 再び口頭意見陳述が行われるのか。また記録は作成されるのか。審査請求人の代理人 の出席は認められるのか。 (3)特定審査請求手続とはどのようなものか。また審査官による特定審査請求手続の申立 てに関する意見聴取はどのように行われるのか。 (4)審査請求人等による文書その他の閲覧、交付について、行政文書の開示請求または 保有個人情報の開示請求と同様に、審査官が不開示とすることもあるのか。 13.労働保険審査会について (1)①テレビ審理について、例えば被災者が愛知で代理人が東京の審査会でというように テレビ審理と審査会への同時出席を認めること。②テレビ審理の出席人数 2 名の制限を 外すこと。 (2)公開審理日の指定を絶対のものとせず、変更を認めること。公開審理の案内を出席者 全員に行うこと。 (3)請求人が再審査に必要として申し立てた原処分庁又は労災保険審査官の資料を、審 査会は原処分庁及び労災保険審査官から提出させ、事件プリントに印刷すること。審理 に必要な情報に関して、今の審査会のサービスといった傲慢な姿勢を改め、審査員のた めの審査会ではなく被災者のための審査会に改めること。 9
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