邦訳版(PDF)

<オピニオ
<
オン> 邦訳
邦
災害リスク
災
に対して、
、ともに立
立ち向かう時
時が来た
近衞
近 忠煇
国際赤十字
国
字・赤新月社
社連盟(IF
FRC)会長
長、日本赤十
十字社 社長
社
3 月 11 日、東日本大
大震災から 4 年目を迎
迎えます。東
東日本大震
震災で発生し
した津波は
は、東北の
海岸線を荒
海
荒廃させ、福
福島第一原
原発事故を引
引き起こし
しました。3つの災害
害(地震、津
津波、原
発事故)の
発
の結果、福島
島県から約
約 12 万人の
の避難者が未
未だに家に
に戻ることが
ができてい
いません。
大半の人が
大
が新しい土地
地で新たな
な生活を構築
築し始めて
ています。
災害に強い
災
い工業技術や
や早期警戒
戒システムに
に関して、日本は世界
界をけん引
引する国のひ
ひとつで
すが、我々
す
は東日本大
大震災の経
経験から、い
いかに高い
い防災機能が
があったと
としても、想
想像を絶
する災害に
す
に対し備えな
なければな
ならないこと
とを学びま
ました。
国際赤十字
国
字・赤新月社
社連盟(IF
FRC)は、原
原子力災害
害の長期的な人道的影
影響に関して取り組
む直接的な
む
な経験を持っ
っています
す。我々はチ
チェルノブ
ブイリでも福
福島でも、 子どもたち
ちや高齢
者、その他
者
他の社会的に
に脆弱な人
人々の社会福
福祉と健康
康のニーズを
を支援し続
続けています
す。世界
レベルでは
レ
は、我々は地
地域社会が
がこうした技
技術的災害
害に対しても
もよりよく
く備えられるよう
に、サポー
に
ートを拡大し
しています
す。
福島の原子
福
子力災害は、
、来週、日本政府がホ
ホスト役を
を務める国連
連世界防災
災会議(WC
CDRR)に
おいて議論
お
論されます。 WCDRR
R には、各国
国政府、国
国際機関、市
市民団体、 学界、民間企業な
ど様々な参
ど
参加者が出席
席します。そして、世
世界中の社
社会的に脆弱
弱な人々に
にとって安全
全でリス
クのない環
ク
環境をつくる
ることを目指した新た
たな「ポス
スト 2015 年防災枠組」
年
」をともに
に作り上げ
ます。
ま
昨今、世界
昨
界中の人びと
とは、これ
れまで以上の
の成長の機
機会や人々と繋がる機
機会を持って
ていま
す。しかし
す
し一方で、災
災害死亡者
者数は過去2
20年の間
間に着実に増
増加してい
います。多くの地域
社会は、気
社
気候変動、都
都市化、経
経済的機会へ
への制限、天然資源の
の枯渇、基
基本的なサー
ービスの
縮小などの
縮
の複合的な影
影響により、増大する
るリスクに
に直面してい
います。
ポスト
ポ
20155 年枠組が
が真に有効な
なものとな
なるためには
は、従来の
の国家政策と
と公約が、具体的な
行動、そし
行
して現場レベ
ベル・世界
界レベルでの
の防災・減
減災における
るパートナ
ナーシップの
の新しい
形式に転換
形
換するパラダ
ダイムシフ
フトがなけれ
ればなりま
ません。これ
れは地元住
住民や地元組
組織が望
む変化をコ
む
コミュニティ
ィーに引き
き起こすため
めに一層力
力を与えられ
れなければ
ばならないというこ
とが認識さ
と
れるととも
もに、地域
域社会・都市
市・地域の
の関係機関の
の能力強化
化と投資が必
必要で
す。彼らは
す
は災害時に最
最初に駆け
けつける対応
応者であり、また地域
域社会のリ
リスクに関す
する知識
と理解を最
と
最も持ち合わ
わせている
るからです。
。
WCDRR
W
において連盟
盟は、持続
続可能な開発
発によって
て享受できる
る利益を守
守り、防災と
と公衆衛
生・貧困削
生
削減・気候変
変動適応戦
戦略を結びつ
つけるような、より広
広い“コミ
ミュニティー
ーの回復
力”という
力
議題を含ん
んだ新しい
いポスト 20 15 年枠組み
みを呼び掛
掛けます。我
我々は“One Billion
Coalition
C
forr resilience”
”(回復力
力のための 10 億人の連
連携)とい
いう、新し いパートナ
ナーシップ
を形成する
を
るために、同
同じ考えで
で防災に取組
組む幅広い
い組織をひとつにまと
とめ、その取
取組みを
地域社会か
地
から世界レベ
ベルまでに
に広めるため
めのイニシ
シアチブを発
発表します
す。これは、
、公的機
関、人道機
関
機関、民間部
部門、学校
校や大学と協
協働する地
地域社会にお
おいて顕著
著にみられるかもし
れません。
れ
この連合は
は、プログ
グラムや現場
場のイニシ
シアチブへの
の資源の流
流れを改良し、共通
の課題に対
の
対する知識や
や経験、考
考えを共有す
することを
を通じて、よ
より大きな
な学びをもた
たらすで
しょう。
し
このイニシ
こ
シアチブは、
、今後 10 年以内に、
年
世界中で一
一世帯につ
つき少なくと
とも一人が
が、彼らの
回復力を構
回
構築するため
めに活発な
な行動に携わ
わることを
を目標として
ています。 これは救急
急法や防
災研修、地
災
地元機関や早
早期警鐘シ
システムの強
強化、伝染
染病予防、健
健康や水と
と衛生への改
改善され
たアクセス
た
スなどにもか
かかわって
てくるでしょ
ょう。また
た、防災に関
関する強い
い法的枠組み
みを採択
するために
す
に公的機関を
を支援する
ることにも焦
焦点があて
てられるでしょう。
何百万人も
何
もの人々が災
災害の課題
題や脅威に直
直面してい
いる事実にか
かかわらず
ず、我々は、
、災害が
頻発する地
頻
地域に住む若
若者を含む
む人々は、彼
彼ら自身も
も変化をもた
たらす存在
在であることを認識
しなければ
し
ばなりません
ん。コミュ
ュニティーの
の可能性を
を広げられる
るよう、彼
彼らを支援す
するため
には、回復
に
復力に対する
る障害に対
対応するべく
く協働する
る新たなモデ
デルが必要
要です。これ
れは今、
共同責任、
共
共同行動、
、共同説明
明責任の問題
題なのです
す。我々は津
津波を防ぐ
ぐことはでき
きません
が、将来の
が
の世代のため
めのより強
強固な備えを
を構築する
ることはでき
きるのです
す。