平成26年度改正省エネ法等について(PDF:3418KB)

経 済 産 業 省
資源エネルギー庁
平成26年9月
東北経済産業局 エネルギー対策課
1
我が国のエネルギー消費状況
 石油危機以降、GDPは2.4倍に増加。産業部門のエネルギー消費量は2割減少。
一方、民生部門は2.5倍に増加(業務部門2.8倍、家庭部門2.1倍)。
 2012年度は、震災前の2010年度と比べて、生産量の減少や節電効果、2010年度と比べて
冷夏暖冬であったこと等から、▲4.2%で減少。ただし、業務部門においては増加。
450
(兆円、2005年価格)
(百万原油換算kl)
実質GDP
400
600
1973→2012
2.4倍
500
運輸部門
23.1%(86百万kL)
250
9.2%
家庭部門
20.0%(74百万kL)
14.3%(53百万kL)
2.5倍
生
200
150
産業部門
100
42.6%(158百万kL)
1973
1974
1975
1976
1977
1978
1979
1980
1981
1982
1983
1984
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
0
【出典】総合エネルギー統計、国民経済計算年報、EDMCエネルギー・経済統計要覧
業務
1973→2012
▲4.2%
2010→2012
▲3.6%
2010→2012
▲1.0%
2010→2012
2.8倍
+2.0%
家庭
2010→2012
1973→2012
2.1倍
1973→2012
業
0
2010→2012
▲5.0%
産
50
1.8倍
1973→2012
300
8.9%
65.5%
1973→2012
民
200
業務部門
1.3倍
輸
400
300
16.4%
1973→2012
運
350
100
最終エネルギー
消費量
0.8倍
2010→2012
▲6.8%
2
省エネルギー政策の今後の重点領域
 現在のエネルギー消費を取り巻く状況を踏まえ、特に重点を置くべき領域は以下の通り。
 新たな省エネ技術で強力に下支えしつつ、規制と支援の両輪により、きめ細かく省エネル
ギーの取組を促進。
1.電力需給バランスを意識した対策
東日本大震災後、日本は電力需給の逼迫に直面。
従来の省エネ(=エネルギー効率の改善、化石燃料の使用の低
減)の強化に加え、電力需給バランスを意識した(=ピーク対策
など時間の概念を含んだ)エネルギー管理が求められている。
2.業務・家庭部門の対策強化
エネルギー消費量が、特に大きく増加している業務・家庭部
門において、住宅・建築物や機器の省エネ性能の向上といった
対策が必要。
3.無駄のない賢い使い方による省エネ
無理なく持続的な省エネを行うため、エネルギーを無駄なく、
賢く使うといった運用面の省エネが重要。
<具体的な施策>
・省エネ法を改正し、電気の需要の
平準化の推進に関する措置を追加
○住宅・建築物の省エネ性能向上
・トップランナー制度の建築材料への拡大
・新築住宅・建築物の省エネ基準適合義務化
○機器の性能の向上
トップランナー制度の対象機器の拡大(LED等)
・ISO 50001の活用
・スマートコミュニティの発展
(デマンドレスポンスなど)
・エネルギーマネジメントシステム
(BEMS・HEMSなど)の活用
3
電力需給バランスを意識した対策(省エネ法の改正)
 省エネ法を改正し、電気の需給状況を踏まえた日本全体の電気の需要の平準化(電気需要
平準化)の概念を追加。(平成26年4月1日施行)
 これにより、蓄電池や自家発等による電気需要平準化対策の取組を、全体としての省エネ
に反しない範囲において、プラスに評価できる体系とした。
<電気需要平準化時間帯の設定>
 我が国の電気の需給状況に照らし、電気需要平準化対策を特に
行うべき時間帯(※電気需要平準化時間帯)を設定。
従来の省エネ対策
電力需要(kW)
※全国一律で7~9月(夏期)及び12~3月(冬期)の8~22時(土日祝日を含む。)
供給力
需要曲線
朝
昼
夜
電力需給バランスを意識した対策
電力需要(kW)
供給力
需要曲線
ピーク時間帯
朝
昼
夜
<事業者が取り組むべき措置に関する指針の策定>
 電気の需要の平準化を図るために、事業者が取り組むべき対策
の指針を策定。
例1)自家発電設備の活用や空調等の熱源変更
例2)蓄電池・蓄熱システムの活用や電気を使用する機械
器具の運転時間の変更
<新たな評価指標の追加>
 従来の省エネ法は、事業者が蓄電池や自家発等を活用した電気
需要平準化対策を実施した場合に、プラスに評価できる体系と
なっていないため、これを評価できるようエネルギー消費原単
位の算出方法を見直した。
<電気事業者による情報提供>
 需要家への情報提供等、電気事業者が需要家の電気需要平準化
対策の取組を支援する仕組みについて、省エネ法上措置。電気
料金やスマートメーター等の整備に関する計画の策定・公表を
4
義務付け。
電気需要平準化時間帯の設定
「電気需要平準化時間帯」とは、「電気の需給の状況に照らし電気の
需要の平準化を推進する必要があると認められる時間帯」をいう。
(法第5条第2項第1号)
具体的な時間帯は、
全国一律で7~9月(夏期)及び12~3月(冬期)の
8~22時のこと(土日祝日を含む)。
※この時間帯は、夏期・冬期ともに電力使用率が概ね1日の平均を上回る時間帯。
23時
22時
21時
20時
19時
18時
17時
16時
15時
14時
13時
12時
11時
9時
10時
8時
7時
40%
6時
23時
22時
21時
20時
19時
18時
17時
16時
15時
14時
13時
12時
11時
9時
10時
8時
7時
6時
5時
4時
3時
2時
1時
40%
50%
5時
50%
60%
4時
60%
70%
3時
70%
80%
2時
80%
90%
1時
夏期の平均電力
使用率:74%
0時
90%
電力会社の電力使用率の平均
100%
0時
電力会社の電力使用率の平均
100%
冬期の平均電力
使用率78%
電力会社(沖縄電力除く。)の2012年度夏期・冬期の最大需要日の電力使用率の推移(左:夏期、右:冬期)
5
電気の需要の平準化に資する措置
指針に定めた具体的な電気の需要の平準化に資する措置は、以下の
とおり。
設備更新や運用改善による従来のエネルギーの使用の合理化の取組
も電気の需要の平準化に資する措置に該当する。
1 電気の使用から燃料又は
熱の使用への転換 (チェンジ)
2 電気を消費する機械器具を
使用する時間の変更 (シフト)
3 その他事業者が取り組むべき
措置 (カット等)
 自家発電設備の活用
①コージェネレーション設備
②発電専用設備
 電気を消費する機械器具の
稼働時間の変更
①産業用機械器具
②民生用機械器具
 空気調和設備等の熱源変更
①空気調和設備
②加熱設備
 蓄電池及び
蓄熱システムの活用
①蓄電池
②蓄熱システム
 エネルギーの使用の合理化に関
する措置
①エネルギーの使用の合理化
の徹底
②電気の使用量の計測管理
の徹底
 電気需要平準化に資する
サービスの活用
6
新たな原単位の策定
電気の需要の平準化に資する措置を実施した事業者が、省エネ法上不
利な評価を受けないよう、新たな原単位を策定。
新たな原単位として、
電気需要平準化評価原単位を策定
○工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準(抜粋)
Ⅰ エネルギーの使用の合理化の基準 (略)
Ⅱ エネルギーの使用の合理化の目標及び計画的に取り組むべき措置
事業者は、上記Ⅰに掲げる諸基準を遵守するとともに、その設置している工場等
におけるエネルギー消費原単位及び電気の需要の平準化に資する措置を評価したエ
ネルギー消費原単位(以下「電気需要平準化評価原単位」という。)を管理し、そ
の設置している工場等全体として又は工場等ごとにエネルギー消費原単位又は電気
需要平準化評価原単位を中長期的にみて年平均1パーセント以上低減させることを
目標として、技術的かつ経済的に可能な範囲内で、1及び2に掲げる諸目標及び措
置の実現に努めるものとする。
7
電気需要平準化評価原単位とは
 「電気需要平準化評価原単位」とは、電気需要平準化時間帯における電気使用量を
削減した場合、これ以外の時間帯における削減よりも原単位の改善率への寄与が
大きくなるよう、電気需要平準化時間帯の電気使用量を1.3倍して算出するも
の。
 これにより、電気需要平準化時間帯の電気使用量の変化に伴う原単位の変動が、
エネルギー消費原単位に比べ大きく評価されることとなる。
エネルギー
消費原単位
電気
ガス
油
=
0
2
4
6
8
10 12 14 16 18 20 22
生産数量
エネルギー使用量
電気
油
ガス
電気需要平準
化評価原単位
=
等
(エネルギーの使用量に
密接な関係のある値)
+
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22
エネルギー 電気需要平準
- 化時間帯の電
使用量
気使用量
1.3倍した
電気需要平準化時間帯
の電気使用量
生産数量
等
(エネルギーの使用量に
密接な関係のある値)
8
電気需要平準化評価原単位とエネルギー消費原単位
 電気需要平準化評価原単位とエネルギー消費原単位の両方の原単位を算出
して管理。
 どちらか一方で年平均1%以上低減することを目指す。(互いに独立した
指標であり、二つを組み合わせて見るためのものではない。)
<新しい原単位評価体系のイメージ>
原単位の大きさ
どちらか一方で年平均1%以上低減することを目指す。
電気需要平準化評価原単位が大きくなる
電気需要平準化評価原単位
年平均
1.5%低減
エネルギー消費原単位
年平均
0.8%低減
1年目
2年目
3年目
4年目
5年目
9
10
改正省エネ法のスケジュール
新様式は、平成27年度提出(平成26年度実績)の報告分より
適用。
【改正省エネ法のスケジュール】
5/24
改正省エ
ネ法成立
平成27年度
平成26年度
平成25年度
12/27
4/1
政省令告
示公布
電気需要平準
化部分施行
オンライン申
請受付開始
7/31
4/1
平成26年度提出
7/31
平成27年度提出
(平成25年度実績) (平成26年度実績)
従来の様式
新しい様式
(オンライン申請可) (オンライン申請可)
11
定期報告書作成のポイント
《定期報告書とは》
1.構成
・特定事業者、連鎖化事業者(特定-第1表~第12表):事業者全体
・エネルギー管理指定工場 (指定-第1表~第9表) :指定工場等単位
2 .概要
・エネルギー使用量、エネルギー消費原単位とその推移、エネルギーを消費する設備の
状況、判断基準の遵守状況等を報告。
・エネルギー使用量の算出に当たっては、燃料の使用量、他人から供給された熱の使用
量、他人から供給された電気の使用量が対象となり、これらを合算し原油換算[kl]に
変換。
・エネルギー消費原単位は、エネルギー使用量から外販したエネルギー量を引き、その
量を生産数量や延床面積等のエネルギーの使用量と密接な関係を持つ値で除して求める。
「定期報告書記入要領」
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/procedure/pdf/140422teiki_kinyuyouryou.pdf
12
定期報告書作成のポイント
特定-第1表
7月末日までに提出。(期限厳守)
提出年月日を記入して下さい。
「住所」の欄には主たる事務所(通常は本社)の所
T提出先:事業者の主たる事
務所(通常は本社)の所在
地を管轄する経済産業局長
及び、事業を所管するすべ
ての大臣の地方支部局長
在地を、「法人名」の欄には企業名、「代表者の役
職名」及び「代表者の氏名」の欄には、代表取締役
等の役職と代表者名を記入の上、印鑑登録している
代表者印を押印して下さい。(社印(角印)等は使
用できません)
「特定排出者番号」の欄には、地球温暖化対策の推
進に関する法律に基づく「温室効果ガスの排出量
算定・報告・公表制度」のホームページ上から、
「特定排出者コード検索」により事業者ごとの番号
遅滞なく選任
6ヶ月以内に選任
を確認の上、9桁の番号を記入して下さい。
<温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度のHP>
http://ghg-santeikohyo.env.go.jp/
事業者名の変更、所在地の変更があった場合は、
「有」に○を付けて、ここへ記載して下さい。
13
定期報告書作成のポイント
特定-第2表
報告対象年度を記載して下さい。
(エネルギーを使用した年度)
「数値」の欄は、1年間の使用量について、各工場
等のエネルギー使用量を合算し、原則小数第1位を
四捨五入して整数値で記入して下さい。
四捨五入の方法としては、まず、工場等ごとの各エ
ネルギー使用量を事業者全体で合算し、その結果を
四捨五入する方法が望まれます。
使用量が極めて少ないため、小数第1位を四捨五入
することによって「0」となった場合又は使用して
いないエネルギーについては、原則、使用量の数値
及び熱量GJの欄を「空欄」として下さい。
(「0」、「-」や斜線等は記入しないで下さ
い。)
「対前年度比(%)」を記入して下さい。
(指定第2表も同じです。)
今年が初提出で記入できない場合は「-」を記入し
て下さい。
14
定期報告書作成のポイント
特定-第2表
昼間買電
電 気
電気
事業者
その他
夏期・冬期における
電気需要平準化時間帯
千kWh
千kWh
夜間買電
千kWh
上記以外の買電
千kWh
自家発電
小計
「電気事業者」の欄に計上する
買電量は、一般電気事業者の電
線路を介して供給された電気。
特定規模電気事業者(新電力)
からの買電量も対象となる。
(
)
(
)
千kWh 夏期(7~9月)及び冬期
(12~3月)の8~22時
千kWh
における買電量を記入。
換算係数
昼間買電
9.97 GJ/千kWh
夏期・冬期における
9.97 GJ/千kWh
電気需要平準化時間帯
9.28 GJ/千kWh
夜間買電
従来の買電量区分
新たな買電量区分
<一般電気事業者>
・一般電気事業者(電力10社)
<電気事業者>
・一般電気事業者(電力10社)
・特定規模電気事業者(新電力)
<上記以外の買電>
・特定規模電気事業者(新電力)
・特定電気事業者
・特定供給
<上記以外の買電>
・特定電気事業者
・特定供給
15
定期報告書作成のポイント
特定-第2表
<留意事項>
電気需要平準化時間帯の買電量を自ら計測して把握できない場合:
電力会社から提供される検針票の力率測定用の有効電力量の
値を報告することを認めます。
8
有効電力量=
8~22時の買電量
となっています
(東北電力(株)の検針票サンプル)
16
定期報告書作成のポイント
特定-第2表
<留意事項(つづき)>
電力会社から提供される検針票を用いて報告を行う場合で、検針日が月末最終日でない
ために検針期間と電気需要平準化時間帯の期間にズレが生じてしまう場合:
(夏)7月15日以降の直近の検針日に測定された電気使用量を含む以降3ヶ月分
(冬)12月15日以降の直近の検針日に測定された電気使用量を含む以降4ヶ月分
以上の電気使用量を電気需要平準化時間帯の買電量として報告することを認めます。
【検針票を用いて報告を行う場合の例】
(夏 ケース①)
7/15以降
7/1
6/1
8/1
9/1
検針(6/16)
(夏 ケース②)
7/1
6/1
6月分
7月分
検針(6/5)
9月分
8月分
7月分
6月分
7/15以降
8/1
8月分
検針(7/5)
10月分
9/1
9月分
検針(8/5)
11月分
10/1
10月分
検針(9/5)
7、8、9月分の
3ヶ月分で報告
検針(10/16)
検針(9/16)
検針(8/16)
検針(7/16)
10/1
11月分
検針(10/5)
8、9、10月分の
3ヶ月分で報告
17
定期報告書作成のポイント
特定-第3表
原単位の分母を事業者全体で1つに設定できる場合
<EXCELの定期報告書作成支援ツールの場合>
*エネルギーの使用量と密接な関係を持つ値Ⓔについて、以下のいずれに該当するか選択しチェックを入れて下さい。
☑:Ⓔはそれぞれの事業で同じ単位、もしくは共通のⒺに換算可能であり、事業者全体の原単位Ⓦが算出可能である
□:Ⓔは事業ごとに異なり、事業者全体の原単位Ⓦが算出困難である
日本標準産業分類に基づいた事業の名称を記入
原単位は、原則、
有効数字4桁で記入。
日本標準産業分類に基づいた事業の細分類番号を記入
3段書きになっているので注意
上段 : 数値
中段 : 密接な値の名称
下段 : その単位
産業分類番号が異なる事業であっても、エネルギーの使用量と密接な関係をもつ
値が同じであれば、事業者全体をまとめて、原単位を算出する。
前年度の「原単位」を記入して下さい。
今年が初提出で記入できない場合は「-」
を記入して下さい。
18
定期報告書作成のポイント
特定-第3表
原単位の分母を事業者全体で1つに設定できない場合
<EXCELの定期報告書作成支援ツールの場合>
*エネルギーの使用量と密接な関係を持つ値Ⓔについて、以下のいずれに該当するか選択しチェックを入れて下さい。
□ :Ⓔはそれぞれの事業で同じ単位、もしくは共通のⒺに換算可能であり、事業者全体の原単位Ⓦが算出可能である
☑ :Ⓔは事業ごとに異なり、事業者全体の原単位Ⓦが算出困難である
原単位は、原則、
有効数字4桁で記入。
3段書きになっているので注意
上段 : 数値
中段 : 密接な値の名称
下段 : その単位
前年度の「原単位」を記入して下さい。
今年が初提出で記入できない場合は「-」
を記入して下さい。
19
定期報告書作成のポイント
特定-第3表
エネルギー消費原単位
エネルギー消費原単位=(A-B)/C
A= エネルギー使用量(燃料の使用量、他人から供給された熱の使用量、他人から供給された電気の使用量)
B= 外販したエネルギー量
C=エネルギーの使用量と密接な関係を持つ値(例:生産数量、売上高、建物床面積、
入場者数、外来者数、ベッド数×稼働率 等)
注.「A」、「B」は原油換算klとして計算。
「エネルギーの使用量と密接な関係を持つ値(C)」の設定例
製造部門
業務部門
重量
金額
個数
面積
体積
面積
面積×時間
体積(空調をかけている空間)
重量
人数
20
定期報告書作成のポイント
特定-第3表
日本標準産業分類の細分類番号ごとに分類
事業者が設置するすべての工場・事業場を『日本標準産業分類』の細分類番号(4桁)ごとに分
類し、集計して記入します。
日本標準産業分類の細分類は、総務省統計局HPを参照して下さい。
http://www.stat.go.jp/index/seido/sangyo/25index.htm
ひとつの工場等を複数の事業分類で整理することはできません。
ひとつの工場や事業場で業種分類の異なる複数の事業を行っている場合には、主たる事業を選んで記入し
て下さい。この場合の主たる事業とは、生産高、販売額等、適切な指標によって決定(日本標準産業分類
の決定方法に準拠)して下さい。以下に決定方法のイメージを示します。
21
定期報告書作成のポイント
特定-第3表
事業者全体のエネルギー消費原単位及び対前年度比の算出方法
特定-第3表のうち、エネルギーの使用に係る原単位(エネルギー消費原単位)の算出に当たっては、以下
の、2つの算定方法があります。
エネルギーの使用と密接な関係を持つ値(原単位の分母)を
事業者全体で1つに設定できる場合
エネルギーの使用と密接な関係を持つ値(原単位の分母)を
事業者全体で1つに設定できない場合
例:婦人服小売業を主たる事業とするA社
例:小麦粉製造業を主たる事業とするB社
d事務所(700kl)
a店舗(5,000kl)
主として管理事務を行う本社等
婦人服小売業
(細分類番号:5731)
エネルギーの使用と密接な関
係をもつ値
売上高(4,000百万円)
b店舗(2,500kl)
(細分類番号:0900)
事業者全体の
エネルギーの使用と密
接な関係を持つ値
売上高
4,457百万円
エネルギーの使用と密接な関
係をもつ値
生産重量(24,000トン)
エネルギーの使用と密接な関
係をもつ値
売上高(307百万円)
建物延床面積
12,000㎡
生産重量
24,000トン
売上金額
570,000千円
f営業所(200kl)
c店舗(500kl)
エネルギーの使用と密接な関
係をもつ値
売上高(150百万円)
e工場(2,000kl)
小麦粉製造業
(細分類番号:0962)
かばん・袋物小売業
(細分類番号:5791)
洋品雑貨・小間物小売業
(細分類番号:5792)
エネルギーの使用と密接な関
係をもつ値
建物延床面積(12,000㎡)
事業者全体の
エネルギーの使用と密
接な関係を持つ値
特定-第3表の
作成にあたっては、
18ページを参照。
雑穀・豆類卸売業
(細分類番号:5212)
エネルギーの使用と密接な関
係をもつ値
売上金額
(570,000(千円))
特定-第3表の
作成にあたっては、
19ページを参照。
22
定期報告書作成のポイント
特定-第4表
事業者の過去5年度間の原単位の変化状況
【エネルギーの使用と密接な関係を持つ値(原単位の分母)を事業者全体で1つに設定できる場合】
(エネルギの使用に係る原単位から、対前年度比を比較する。)
原単位は、原
則、有効数字
4桁で記入。
平成22 平成23 平成24 平成25 平成26
1.875
1.860 1.862
1.860
1.795
99.2
99.8
96.5
100.1
98.9
( Ⓙ × Ⓚ × Ⓛ × Ⓜ )1/4 (%)
【エネルギーの使用と密接な関係を持つ値を事業者全体で1つに設定できない場合】
(寄与度から、対前年度比を比較する。)
ここが、
99.0以下
になる=
年平均
1%以上
改善
平成22 平成23 平成24 平成25 平成26
99.8
98.8
94.6
93.7
96.7
( Ⓙ × Ⓚ × Ⓛ × Ⓜ )1/4 (%)
23
定期報告書作成のポイント
特定-第4表
 平成27年度提出(平成26年度実績)の報告分より、電気需要平準化
評価原単位及びエネルギー消費原単位の変化状況の両方を報告する。
 電気需要平準化評価原単位は、電気需要平準化時間帯の買電量に評価係
数α(=1.3)-1を乗じたものを、エネルギー使用量に加え、エネル
ギー使用量と密接な関係を持つ値で除して算定。
エネルギー消費原単位
算定式
エネルギー使用量
エネルギー
消費原単位
=
エネルギー使用量と密接な関係を
持つ値(生産数量、床面積等)
追 加
評価係数α
電気需要平準化評価原単位
エネルギー 電気需要平
- 準化時間帯
使用量
の買電量
算定式
電気需要
平準化評価 =
原単位
+
電気需要平
準化時間帯 ×
の買電量
電気需要平準
エネルギー 化時間帯の
使用量 + 買電量
×
1.3
1.3 - 1
エネルギー使用量と密接な関係を
持つ値(生産数量、床面積等)
24
定期報告書作成のポイント
特定-第5表
原単位が改善できなかった時の理由
①
過去5年度間のエネルギーの使用に係る原単位が平均1%以上改善できなかった場合(第4表の5年度
間平均原単位変化が99.0%を超えた場合)は、その理由を(イ)に具体的に記入。
②
前年度に比べエネルギーの使用に係る原単位が改善できなかった場合(特定-第4表の対前年度比 Ⓜ
が100.0%以上の場合)は、その理由を(ロ)に具体的に記入。
③
「(ロ)の理由」が「(イ)の理由」と同様になる場合には、「(イ)と同じ」と記入しても可。
①
②
25
定期報告書作成のポイント
特定-第5表
電気需要平準化評価原単位が、年平均1%以上改善できなかった場
合は、その改善できなかった理由を報告する。
<留意事項>
電気需要平準化評価原単位又はエネルギー消費原単位のどちらか一方が改善で
きなかった場合:
どちらか一方の原単位が改善していたとしても、改善できなかった原単位
については、理由の記載が必要。
特定‐第5表 エネルギーの使用に係る原単位及び電気需要平準化評価原単位が改善できなかった場合の理由
1 事業者の過去5年度間のエネルギーの使用に係る原単位が年平均1%以上改善できなかった場合(イ)
又は事業者のエネルギーの使用に係る原単位が前年度に比べ改善できなかった場合(ロ)の理由
(イ)の理由
(ロ)の理由
備考 (イ)及び(ロ)共に該当する場合、双方記載すること。
追
2 事業者の過去5年度間の電気需要平準化評価原単位が年平均1%以上改善できなかった場合(ハ)又は
事業者の電気需要平準化評価原単位が前年度に比べ改善できなかった場合(ニ)の理由
(ハ)の理由
理由が同じ場合は、
同じ記載とするこ
とを認める。
加
(ニ)の理由
備考 (ハ)及び(ニ)共に該当する場合、双方記載すること。
26
定期報告書作成のポイント
特定-第6表
セクター別 『ベンチマーク指標の状況』 の記入
『判断基準』別表6
①事業者が『判断基準』別表第6(※右記参照)に定めるベンチ
マーク対象事業を行っている場合のみ、記入。対象事業を
行っていない場合には、斜線を引く。
②実施しているセクターごとに『判断基準』別表第6(※右記参
照)に示された事業の名称を記入。
③対象事業のベンチマーク指標の状況及びエネルギー使用量を記入。
①
②
電炉による普通鋼製
造業
③
0.1850kl/t
18,943kl
27
定期報告書作成のポイント
特定-第8表
 ISO50001の発行(平成23年6月)を契機に、「工場等におけるエネルギーの使
用の合理化に関する事業者の判断の基準」 (判断基準)を見直し。
 これに伴い、従来の定期報告において報告が求められていた判断基準のア.~カ.
の遵守状況について、報告内容を以下のとおり追加(下線部は、追加・変更点)
特定-第8表
事業者のエネルギーの使用の合理化に関する判断の基準の遵守状況
ア.エネルギーの使用の合理化を図るための管理体制の整備状況
□整備している
□整備していない(整備完了予定年 年度)
イ.エネルギー管理に係る責任者の配置状況
□配置している
□配置していない
ウ.設置している工場等又は加盟している工場等におけるエネルギーの使用の合理化
の取組方針(エネルギーの使用の合理化に関する目標、設備の新設及び更新に対す
る方針)(以下「取組方針」という。)の整備状況
□整備している
□一部整備している
□整備していない(整備完了予定年 年度)
エ.設置している工場等又は加盟している工場等における取組方針の遵守確認及び評
価状況(評価結果が不十分である場合には、その改善の状況)
□実施している
□一部実施している
□実施していない
オ.取組方針及び遵守状況の評価手法の精査、必要に応じた変更の状況
□実施している
□一部実施している
□実施していない
カ.エネルギーの使用の合理化を図るために必要な資金・人材の確保の実施状況
□実施している
□一部実施している
□実施していない
エネルギーの使用の合理化の取組方針に基づき
実施される事業者の省エネ活動に対する、必要な
資金や人材の確保の状況について、報告して下さ
い。事業者の計画した取組が、完全に実施されて
いるのか、一部されているのか、全くされていない・
計画がないなどの実施状況に応じて記載してくださ
い。
キ.設置している工場等又は加盟している工場等における従業員への取組方針の周知
の実施状況及びエネルギーの使用の合理化に関する教育の実施状況
□実施している
□一部実施している
□実施していない
ク.設置している工場等又は加盟している工場等に係る名称、所在地及びエネルギー
使用量を記載した書面並びにア.の管理体制、ウ.の取組方針及びエ.の遵守状況・
評価状況を記載した書面の作成、更新、保管状況
□整備している
□一部整備している
□整備していない(整備完了予定年 年度)
28
定期報告書作成のポイント
特定-第9表
• 当該年度に実施した省エネ活動、体制整備等の措
置を記入して下さい。
《記入例》
・省エネ推進組織の新設又は整備若しくは活動
・省エネ活動計画の策定及び実施の状況
・省エネ効率向上のための基準類の策定、改廃状況
• 当該年度に実施した電気需要平準化に資する措置
を記入して下さい。
《記入例》
・省エネ推進組織の新設又は整備若しくは活動
・省エネ活動計画の策定及び実施の状況
・省エネ効率向上のための基準類の策定、改廃状況
29
定期報告書作成のポイント
特定-第10表
指定区分が変更となる場合
「指定区分の変更手続きが必要」にチェックを入れるのは、「2種→1種」と「1種
→2種」の場合のみ。エネルギー管理指定工場の取り消しが必要な場合には、「定期
報告書」ではなく、別途「エネルギー管理指定工場等指定取消申出書」が必要。
(例)B工場は第1種指定工場であったが、節電対応や、省エネルギー取組の成果等により平成25年度のエ
ネルギー使用量は原油換算3,000klを下回り(単に一時的に下回ったのではなく、継続性も加味して判断し
て下さい)、第2種指定工場区分のエネルギー使用量になった。
→(指定区分の変更手続き)
「特定‐第10表 」の「指定区分の変更手続きが必要にチェック
特定‐第10表 事業者の設置する工場等のうちエネルギー管理指定工場等の一覧
現在の指定区分を記載
30
定期報告書作成のポイント
特定-第10表
特定事業者、エネルギー管理指定工場の取消し手続き
 特定事業者(特定連鎖化事業者)指定取消申出書
*事業(連鎖化事業)を行わなくなったとき、エネルギーの年度使用量が
1,500kl以上とならないことが明らかになったとき提出
 第一種(第二種)エネルギー管理指定工場等指定取消申出書
*工場等で事業を行わなくなったとき(廃止、移転、譲渡、分社等)、工場
のエネルギーの年度使用量が1,500kl以上とならないことが明らかに
なったとき提出
31
定期報告書作成のポイント
特定-第11表
指定工場等の指定を受けていない工場等が1,500klを上回った場合
(例)D工場は非指定工場であったが、製造量の増加等により、平成26年度のエネルギー使用量
が原油換算で1,500klを上回り、第2種エネルギー管理指定工場相当になった場合。
「特定‐第11表 」に記載
特定‐第11表 現在エネルギー管理指定工場等の指定を受けていない工場等であって、エネルギーの使用量が令第6条に定める数値以上の工場等の一覧
新規指定の手続き処理(局)
D工場については、定期報告書の提出のあと、後日、局からエネルギー管理指定工場に指定する
旨の通知が送付されます。
指定後6ケ月以内に管理者又は管理員を選任し、翌年7月末までに選解任届を提出して下さい。
次年度提出の定期報告書から、D工場についての「指定第1~9表」の作成が必要となります。
今年7月末が締切の定期報告書では、事業者全体(特定表)で、報告します。
32
定期報告書作成のポイント
特定-第12表
温室効果ガス(CO2)排出量の記入(1)
平成26
①
① 当該年度を記入。
② 日本標準産業分類に基づき、該当す
る細分類の名称、番号、所管する大
臣を記入。
製鋼・製鋼圧
延業
②
2221
④
経済産業
大臣
44,362
③
③ 特定連鎖化事業者のみ、商標又は商
号等を記入。
製鋼・製鋼圧延
業
2 2 2 1
②
41,215
経済産業大臣
④ 排出量は小数点以下切り捨て。
小数点の処理は、事業者全体の量と、
業種ごとの量、それぞれ別々に行う。
主として管理事務
を行う本社等
2 2 0 0
経済産業大臣
④
2,939
その他の管理、補助的経
済活動を行う事業所
2 2 0 9
207
経済産業大臣
33
定期報告書作成のポイント
特定-第12表
温室効果ガス(CO2)排出量の記入(2)
(特定-第12表2)
電気事業用の発電所又は熱供給事業用の熱供給施設
を設置している事業者のみ、
燃料の使用に伴って発生するCO2の温室効果ガス算定
排出量を記入。
(特定-第12表3)
全ての事業者は調整後排出量を記入
(原則、小数点以下切り捨て整数値)
★エネルギー起源二酸化炭素排出量や調整後温室効果ガス
排出量の計算には、エネ庁HP「省エネポータルサイト」内の次
のツール(EXCEL)を参考に作成して下さい。
33,953
http://www.enecho.meti.go.jp/notice/topics/002/
★「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」の詳しい内容は下記のHPを参照して下さい。
http://ghg-santeikohyo.env.go.jp/
34
定期報告書作成のポイント
特定-第12表
電気事業者別排出係数一覧
※係数は毎年変わりますので、環境省ホームページにて、必ず確認してください。
《 http://ghg-santeikohyo.env.go.jp/》
第12表の1、電気に係る係数
第12表の3、電気に係る係数
35
定期報告書作成のポイント
指定-第3表
主要設備の概要、稼働状況及び新設、改造又は撤去の状況
36
定期報告書作成のポイント
指定-第8表
判断基準に基づいた管理標準の設定および実施状況のチェック
指定-第8表(例)
1.工場等であつて専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等における判断の基準の遵守状況
(法第5条第1項第1号関係)
対象項目
〈設備〉
(1) 空気調和設備、
換気設備
運転の管理
計測及び記録
新設に当たっての措置
空気調和設備、換気設備の管理 空気調和設備、換気設備に関する計 空気調和設備、換気設備の保守 空気調和設備、換気設備の新設
測及び記録
及び点検
に当たっての措置
管理標準の設定の状況
計測及び記録に関する管理標準の設 保守及び点検に関する管理標準
定の状況
の設定の状況
設定済
管理標準の
設定状況
保守及び点検
一部設定済
未設定
設定済
(
50 %)
一部設定済
未設定
設定済
(
70 %)
一部設定済
(
70 %)
未設定
新設の際、判断基準どおり措
置した
新設の際、判断基準どおり措
置していない
当該年度に設備を新設してい
ない
管理標準に定めている管理の状況 管理標準に定めている計測及び記録 管理標準に定めている保守及び
の実施状況
点検の実施状況
管理標準の
実施状況
実施している
実施している
実施している
一部実施している
一部実施している
一部実施している
実施していない
実施していない
実施していない
新設措置の
状況
37
定期報告書作成のポイント
指定-第8表
該当の設備が無い場合
定期報告書は、判断基準の確認を求めるため、様式には、すべての設備が掲載されています。
対象の事業所に設置していない設備は斜線で消して下さい。
A社のA事業所(製造業)
<前提>
・ A社のA事業所は「エネルギー管理指定工場」の指定を受けている。
・ 業種は「製造業」であるため、「 2.工場等(専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等を除く工場等)」における判断基準に
基づいた管理標準を作成。
・ エネルギー消費設備では、発電用設備、コージェネレーション設備は設置していない
・ その他の設備は、すべて設置している。
(4) 熱 の 動 力 等 へ の 変 換 の 合 理 化
(4-1) 発電専用設備
発電専用設備の管理
発電専用設備に関する計測及び記
録
管理標準の設定の状況
計測及び記録に関する管理標準の設 保守及び点検に関する管理標準
定の状況
の設定の状況
設定済
設定状況を選択して下さい
一部設定済
(
%)
未設定
設定済
設定状況を選択して下さい
一部設定済
(
%)
未設定
発電専用設備の保守及び点検
設定済
設定状況を選択して下さい
一部設定済
(
%)
発電専用設備の新設に当たっての
措置
新設の際、判断基準どおり措
置した
新設の際、判断基準どおり措
置していない
当該年度に設備を新設してい
ない
未設定
管理標準に定めている管理の状況 管理標準に定めている計測及び記録 管理標準に定めている保守及び
の実施状況
点検の実施状況
(4-2) コージェネレー
ション設備
実施している
実施している
一部実施している
一部実施している
実施している
一部実施している
実施していない
実施していない
実施していない
コージェネレーション設備の管理
コージェネレーション設備に関する計
測及び記録
管理標準の設定の状況
計測及び記録に関する管理標準の設 保守及び点検に関する管理標準
定の状況
の設定の状況
設定済
設定済
一部設定済
一部設定済
未設定
(
%)
未設定
コージェネレーション設備の保守
及び点検
設定済
(
%)
一部設定済
(
%)
未設定
コージェネレーション設備の新設に
当たっての措置
新設の際、判断基準どおり措
置した
新設の際、判断基準どおり措
置していない
当該年度に設備を新設してい
ない
管理標準に定めている管理の状況 管理標準に定めている計測及び記録 管理標準に定めている保守及び
の実施状況
点検の実施状況
実施している
実施している
一部実施している
一部実施している
実施している
一部実施している
実施していない
実施していない
実施していない
38
定期報告書作成のポイント
記載漏れ・誤記入の多い項目
Excel、Word等で作成された報告書
特定
新支援ツールで作成された報告書
特定
第1表
・特定排出者番号未記入
第2表
・対前年度比の記入漏れ
・都市ガスの熱量GJ記入漏れ
第2表
・外販がないのに外販量を記載
第3表
・必要な箇所への記入漏れ
・生産量の名称なし
第3表
・前年度原単位欄に生産量を誤記入
第4表
・原単位、対前年度比記入漏れ、誤記
第4表
・過年度原単位記入漏れ、年度ずれ
第5表
・原単位悪化理由の記入漏れ
第8表
・ウ欄が未設定なのにエ、オ欄が実施になっている
第12表の1
・事業区分毎の明細記入漏れ
・二酸化炭素排出量の記入漏れ、誤係数で計算
第12表の3
・調整後排出量の記入漏れ、誤係数で計算
第12表の
・電力会社の排出係数誤記
4-1、4-2
指定
指定
第2表
・対前年度比記入漏れ
第4表
・エネルギー使用量と密接な関係を持つ値の名称 なし
第6表
・過年度原単位記入漏れ、年度ずれ
第8表
・該当項目へのチェック漏れ
第8表
・設定と実施に矛盾
第9表の1、3 ・二酸化炭素排出量の記入漏れ、誤係数で計算
39
40
中長期計画書作成のポイント
①
エネルギーの使用の合理化の目標(注1)達成のための、中長期(注2)的視点に立った計画を作成。
作成に当たっては、「中長期的な計画の作成のための指針」を参考に作成
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/summary/
・専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等
・上水道業、下水道業及び廃棄物処理業に属する事業
・製造業に属する事業
・鉱業、電気供給業、ガス供給業及び熱供給業に属する事業
(注1)判断基準Ⅱ「エネルギーの消費原単位を中長期的にみて年平均1%以上低減させることを目標として、
技術的かつ経済的に可能な範囲で実現に努める」
(注2)概ね3~5年先
定期報告書の特定第12
表の主たる事業、細分
類番号と同じ
7月末までに提出(期限厳守)
T提出先:事業者の主たる事
務所(通常は本社)の所在地
を管轄する経済産業局長
及び、事業を所管するすべて
の大臣の地方支部局長
代表者印押印(社印はダメ)
41
中長期計画書作成のポイント
②
① 内容欄は主に、設備投資等を伴う省エネ計画を
記入。
①
②
③
④
② 「該当する工場等」の欄には、複数の工場・事業
場が該当する場合は、それぞれの工場等の名称
を記入し、工場、本社、営業所を含む全ての工場
等が対象となる場合は、“全ての工場等”と記入。
③ 「実施期間」の期間の目安は3~5年。
平成27年度については、平成27年4月を起算
に3~5年間となる。
④ 「エネルギー使用合理化期待効果」の欄には、基
準年に対する計画完了時点の年間削減量を原
油換算(kl)で記入。(平成27年度の中長期
計画書の基準年は平成26年度)
追加した計画
Ⅳ表にも記載する
42
中長期計画書作成のポイント
③
【「基準年」の考え方】
例:実施期間 平成27年度から平成30年度にかけての計画の場合
平成26年度
3月
基準年
(ご注意)
平成27年度
4月
平成28年度
平成29年度
平成30年度
・・・・・・・・
5月
2月
3月
平成31年度以降
4月
平成27年に提出する中長期計画書の計画の期間
平成28年に提出する中長期計画書の計画の期間
基準年
(計画の期間を見直した場合)
提出が平成27年度のとき
⇒
「基準年」は平成26年度となる。
計画最終年度である平成30年度のエネルギー消費量が、平成26年度のそれと比較してどのくらい減るかが
「合理化期待効果」となる。
ご注意:「平成27年から平成30年にかけて計画案件は、中止しなければ、平成28年度にも続けて中長期計画書で
報告することになる。
平成28年度の報告の際の「基準年」は平成27年度となる。
43
中長期計画書作成のポイント
④
前年度の計画を継続して設定する場合の記載例
例:空気圧縮機のブロアへの更新を計画を継続する場合。
平成26年度:10台更新
平成27年~平成30年:残22台更新予定
<前年度:平成26年度の計画書>
<今年度:平成27年度の計画書>
の箇所を変更して記載します。
44
中長期計画書作成のポイント
⑤
Ⅲ その他エネルギーの使用の合理化に関する事項
定量的に記入できないエネルギーの
使用 の合理化に向けた計画等につ
いて記入。
また、この欄のみでは記入が困難な
場合は、CSR 報告書等の関係資料を
添付することができる。
1.社長の指示により従来からの「省エネ推進責任者会議」を改組し、エネルギー管理統
括者として選任された環境CSR担当役員を委員長、エネルギー管理企画推進者に選任され
たエネルギー環境部次長を副委員長とし、全拠点から1名の部長を委員とする「省エネ委員
会」を平成25年4月に立ち上げた。
主たるミッションは、省エネルギーの推進とCO2排出量の削減に関して全社の組織を見
渡した中長期基本計画の作成と、そのローリングプランとしての年度計画の作成、および毎
四半期ごとに年度計画の達成状況をチェックすることである。
2.また、平成26年度から、全社的に固定エネルギー削減計画をスタートさせ、この一環
として4年間で順次高効率変圧器への転換、高効率型照明設備等の導入を図る計画である。
Ⅳ 前年度計画書との比較
削除した計画
Ⅱ表について、前年度と比較して、
削除・終了した計画を記入。
理
由
溶解炉設備の更新時に炉圧制御及び排ガスO2監視装置
仙台工場
設置による効率改善
実施済み
避難誘導灯の高効率ランプへの更新
実施済み
追加した計画
Ⅱ表について、前年度と比較して、
追加した計画を記入。
該当する工場等
高圧変圧器の66台を順次更新
高効率アモルファス変圧器へ更新
高効率照明ランプ、灯具への更新(1,200本)
本社
該当する工場等
全ての工場
本社、全工場の管理
棟
理
由
新規追加
新規追加
45
46
判断基準と管理標準①
判断基準
法第5条に基づき、事業者がエネルギー使用の合理化を図るに当たって、具体的に
取り組むべき事項を国が定め、「経済産業省告示第66号」として制定。
・構成
Ⅰ 基準部分:工場等においてエネルギーを使用して事業を行う者に対し、燃料並びに熱及び
電気の特性に考慮し、技術的かつ経済的に可能な範囲内で工場等単位設備
(群)単位によるきめ細かいエネルギー管理を徹底し,かつ、主要な設備に関し
て諸基準を遵守することを通じエネルギー使用の合理化を図ることを目的とし
たもの。
Ⅱ 目標部分:設置している工場等ごとに(あるいは全体)として、エネルギー消費原単位を、
中長期的に見て年平均1パーセント以上低減させることを目標として、技術的
かつ経済的に可能な範囲で措置の実現に努めることを目的としたもの。
47
判断基準と管理標準②
基準部分:前段
前段:事業者が工場等全体を俯瞰して取り組むべき事項
ア.事業者はその設置している工場等について、全体として効率的かつ効果的なエネルギーの
体制整備
使用の合理化を図るための管理体制を整備すること。
イ.ア.で整備された管理体制には責任者(特定事業者及び特定連鎖化事業者にあっては「エネ
ルギー管理統括者」)を配置すること。
目標作成
ウ.事業者は、その設置している工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する取組方針
(以下「取組方針」という。)を定めること。 その際、取組方針には、エネルギーの使用の合
理化に関する目標、設備の新設及び更新に対する方針などを含むこと。
評価実施
エ.事業者は、その設置している工場等における取組方針の遵守状況を確認するとともに、その
評価を行うこと。なお、その評価結果が不十分である場合には改善を行うこと。
適切な精査
と変更対応
オ.取組方針及び遵守状況の評価手法については、定期的に精査を行い必要に応じ変更すること。
カ.事業者は、その設置している工場等に係る名称、所在地及びエネルギー使用量を記載した書
文書化
面を作成、更新、保管することにより、状況を把握すること。
48
判断基準と管理標準③
基準部分:合理化に関する事項
判断基準に基づく「管理標準の作成」を必要とする設備等
1 専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等におけるエネルギーの使用の
合理化に関する事項
(1) 空気調和設備、換気設備に関する事項
(2) ボイラー設備、給湯設備に関する事項
(3)照明設備、昇降機設備、動力設備に関する事項
(4) 受変電設備、BEMSに関する事項
(5) 発電専用設備及びコージェネレーション設備に関する事項
(6) 事務用機器、民生用機器に関する事項
(7) 業務用機器に関する事項
(8) その他エネルギーの使用の合理化に関する事項
2 工場等(1に該当するものを除く)におけるエネルギーの使用の合理化に関する事項
(1)燃料の燃焼の合理化
(2) 加熱及び冷却並びに伝熱の合理化
(2-1)加熱設備等
(2-2)空気調和設備、給湯設備等
(3)廃熱の回収利用
(4)熱の動力等への変換の合理化
(4-1)発電専用設備
(4-2)コージェネレーション設備
(5)放射、伝導、抵抗等によるエネルギーの損失の防止
(5-1) 放射、伝導等による熱の損失の防止
(5-2)抵抗等による電気の損失の防止
(6)電気の動力、熱等への変換の合理化
(6-1)電動力応用設備、電気加熱設備等
(6-2)照明設備、昇降機、事務用機器、民生用機器等
49
判断基準と管理標準④
管理標準
合理的なエネルギーの使用を図るために、エネルギー使用設備の管理要領
(運転管理、計測・記録、保守・点検)を定めた「管理規定」のことである。
(1)エネルギーを使用して事業を行うすべての事業者に対して、国が定めた
判断基準に従って、エネルギー使用合理化のための管理標準を設定し、
これに準拠した管理を行うことが義務付けられている。
(2)指定事業者等は、毎年提出する定期報告書の中で判断基準の遵守状況
を報 告することが求められている。
(3)遵守状況確認のための現地調査制度があり、評価結果が著しく悪い場合
には、合理化計画の作成指示等の法的措置が取られる。
50
判断基準と管理標準⑤
事業者の判断基準は、
パンフレット
「省エネ法の概要」の
P10~16を参照して下さ
い。
2.工場等(専ら事務所を除く)
対
象
管 理
(パンフレットのP12)
計測及び記録
保守及び点検
設備新設の措置
(1)
燃料の燃焼の管理
①
燃料の燃焼に関する計測 ③ 燃焼設備の保守及び点検 ④ 燃焼設備の新設に当たって
②
燃料の燃焼の ア. 燃料の燃焼の管理は、燃料の燃焼を行う
及び記録
の措置
燃焼設備は、保守及び点検
合理化
設備(以下「燃焼設備」という。)及び使用
燃焼設備ごとに、燃料の供給
ア. 燃焼設備を新設する場合に
に関する
を
する燃料の種類に応じて、空気比につい
量、燃焼に伴う排ガスの温
は、バーナー等の燃焼機器は、
設定。定期的に保守及び点
度、排ガス中の残存酸素量
燃焼設備及び燃料の種類に適
ての
を設定。
検を行い、良好な状態に維
その他の燃料の燃焼状態の
合し、かつ、負荷及び燃焼状態
持。
把握及び改善に必要な事項
の変動に応じて燃料の供給量
イ. ア.の管理標準は、別表第1(A)に掲げる
の計測及び記録に関する
及び空気比を調整できるものと
空気比の値を
として空気比を低
する。
を設定。こ
下させるように設定。
イ. 燃焼設備を新設する場合に
れらの事項を定期的に計測
は、通風装置は、通風量及び
し、その結果を記録。
ウ. 複数の燃焼設備を使用するときは、燃焼
燃焼室内の圧力を調整できる
設備全体としての熱効率が高くなるように
ものとする。
を設定し、それぞれの
燃焼設備の燃焼負荷を調整。
・空 気 比 :別表第1(A)(1)(2)
管理標準
管理標準
基準
管理標準
管理標準
遵守すべき基準値
エ. 燃料を燃焼する場合には、燃料の粒度、
水分、粘度等の性状に応じて、燃焼効率
が高くなるよう運転条件に関する
標準を設定し、適切に運転。
管理
・廃ガス温度
・廃熱回収率
・炉壁外面温度
・受電端力率
:別表第2(A)(1)
:別表第2(A)(2)
:別表第3(A)
: 95%以上
51
判断基準と管理標準⑥
管理標準の事例
管理標準の作成(1)
「管理標準」の作成
「判断基準」に準拠し作成のこと
パンフレット「省エネ法の概要」のP11
(3)照明設備、昇降設備、動力設備に関する事項
① 照明設備、昇降機の管理
ア.照明設備は、日本工業規格Z9110(照度基準)又
はZ9125(屋内作業場の照明基準)及びこれらに準ず
る規格に規定するところにより管理標準を設定
して使用。 また、過剰又は不要な照明をなくすよ
うに管理標準を設定し、調光による減光又は消
灯を行う。
② 照明設備に関する計測及び記録
照明設備は、照明を施す作業場所等の照度の計測
及び記録に関する管理標準を設定。定期的に
計測し、その結果を記録。
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判断基準と管理標準⑦
管理標準の作成(2)
(3)照明設備、昇降設備、動力設備に関する事項(つづき)
③ 照明設備、昇降機、動力設備の保守及び点検
ア.照明設備は、照明器具及びランプ等の清掃並びに光源の交
換等保守及び点検に関する管理標準を設定。定期的に保
守及び点検を行う。
④ 照明設備、昇降機の新設に当たっての措置
ア.照明設備を新設する場合には、エネルギーの効率的利
用を実施
(ア)電子回路式安定器(インバーター)を点灯回路に使用した
蛍光ランプ(Hf蛍光ランプ等省エネルギー型設備の導入
について考慮。
(イ) 高輝度放電ランプ(HIDランプ)等省エネルギー型設備
の導入について考慮。
(ウ) 清掃、光源の交換等についての保守性を考慮。
(エ) 照明器具の選択には、被照明場所への照射効率も考
慮。
(オ) 昼光を利用できる場所の照明設備の回路は、他の照明
設備と別回路にすることを考慮。
(カ) 人体感知装置の設置、タイマーの利用又は保安設備との
連動等を考慮。
イ.特定機器に該当する照明設備に係わる機器を新設する場
合は、製造時業者等の判断の基準に規定する基準エネル
ギー消費効率以上の効率のものの採用を考慮。
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判断基準と管理標準⑧
判断基準番号(抜粋)
主要設備の判断基準該当番号
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