福祉サービス第三者評価結果報告書(公表用)

福祉サービス第三者評価結果報告書(公表用)
【受審事業所情報】
事業所名称
ポプラ保育園
運営法人名称
社会福祉法人つむぎ福祉会
福祉サービスの種別
保育所
代表者氏名
理事長 石井守 園長 松枝順司
定員(利用人数)
45
名
( 57名 )
〒 550-0003
事業所所在地
大阪市西区京町堀2-1-19
電話番号
06
- 6447 - 0067
FAX番号
06
- 6447 - 0068
ホームページアドレス
http://www.tsumugigroup.net/
電子メールアドレス
[email protected]
【評価機関情報】
第三者評価機関名
大阪府認証番号
一般財団法人大阪保育運動センター
福祉サービス第三者評価事業室
270042
評価実施期間
平成26年8月20日
評価決定年月日
平成27年1月24日
評価調査者(役割)
0701C080 ( 運営管理・専門職委員
)
1001C031 ( 専門職委員
)
1102C040 ( 運営管理委員
)
【評価結果公表に関する事業所の同意の有無】
評価結果公表に関する
事業所の同意の有無
~ 平成27年1月24日
有
事業所名称: ポプラ保育園
第三者評価結果の概要
評価機関総合コメント
ポプラ保育園は地下鉄肥後橋から歩いて10分ほどで、大阪市の真ん中で大きなビル
や昔からの商店なども混在する地域で近くに西船場小学校とうつぼ公園もある利便性
のよい所です。西区で37年間ポプラ無認可共同保育所として地域の切実な保育ニーズ
に応えてきた歴史と実績を生かし、社会福祉法人つむぎ福祉会のもとで2010年に認
可保育園として新築開設しました。
園舎は60人規模で鉄筋3階建て屋上園庭など立地条件や構造上の制約があります
が、地域の大小の公園を活用し毎日散歩にでかけ大都市の中でも四季の変化を子ども
たちにも伝えるなど日々努力しています。
つむぎ福祉会は石井こどもと文化研究所を母体に設立し「すべての人々が地域の中
で人としてあたりまえに生活し、活動できる社会の実現をめざす」ことを基本理念と
して、障がい者支援、青年の自立支援、子育て支援を事業として実施しています。ポ
プラ保育園も「子どもも親も職員も共に育ちあいたい」という考えを基本に、地域か
らも愛され利用しやすい認可保育園としての運営を目指しています。
今回の訪問調査での職員ヒアリングでも新規採用者もベテランも「クラスを超えた
連携を向上させ、さらによりよい保育をつくっていきたい」と奮闘している様子が伺
えました。
都市部にあるゼロ歳から就学までの乳幼児が共に生活する保育園と、同じ法人が経
営する青年や障がい者の福祉や文化を大切にする福祉事業が連携し、法人の理念と特
徴を生かし地域になくてはならない保育園としての今後の発展に期待します。
特に評価の高い点
乳児(0歳、1歳、2歳)クラスでは、乳児期における子どもの自我の育ちを受け止め
ることを大切にするため、各クラスにゆとりを持たせた人員を配置をしています。
この町で働く保護者には限りなく頼りになり、地域の子育て支援でも子どもと家族
を励ます貴重な保育園です。そのことは訪問調査時に観察した、園長や職員の保護者
への言葉かけの温かさや、送り迎えの子どもと保護者の会話や表情でも伝わりまし
た。また当評価機関が実施した保護者アンケートに寄せられた「安心して子どもを預
けて仕事に行ける」の声などからもうかがえました。
給食も、旬な材料、おいしい野菜にこだわり「次の日こんな野菜を使います」とエ
ントランスに展示するなど食育にも努力しています。
改善を求められる点
災害時における避難経路など危機管理においては地域の協力と連携をはかりながら
再考し、一層安心・安全の保育環境づくりへの取り組みが望まれます。
現在、法人として検討中の各種マニュアルについては保育園という事業の特性に応
じた留意点なども必要なので、早急に整備・充実することが求められます。 事務所内
の保健コーナーについては日常的な子どもの健康管理にも役立つよう機能の改善を求
めます。
1
事業所名称: ポプラ保育園
第三者評価に対する事業者のコメント
初めて第3者評価を受審することになりました。受審しようとしたきっかけは、次
年度から始まる保育の新制度に備えて開園から5年目を迎えるポプラ保育園の客観的
な評価と、現状での自らの到達点を再確認する為に外部の力が必要だと感じたからで
す。又、外部からの評価が職員の励みとなり、更なる自己研鑚で子どもたちや保護者
へ「最善の利益」としてのフィードバックに繋がればと考えました。その為にあえて
第3者評価を受けるための準備をせずに現在のままの姿で受審に臨みました。
実際に、保育運動センターの第3者評価を受けてみて、まだまだ保育園として施設
の役割の至らなさや運営面での不備を痛感しました。特に、マニュアル類の整備は喫
緊の課題であり、施設に関係する方々が理解しやすい形での整備を行います。併せ
て、職員の自己評価というものの理解を進め、職員間の相互認識のひとつとして取り
組んでいきます。
今回、第3者評価を受審することで、普段の運営の中でなんとなくやり過ごしてい
た事や見えていなかった事を認識し、新たな気づきなり今後の保育園の運営の方向性
へと結びつけることが出来ました。納得するまで何度も何度も話し合いの時間をとっ
て頂き、本当に有難う御座いました。
2
事業所名称: ポプラ保育園
評価細目の第三者評価結果
評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅰ-1 理念・基本方針
Ⅰ-1-(1) 理念、基本方針が確立されている。
Ⅰ-1-(1)-①
理念が明文化されている。
a
Ⅰ-1-(1)-②
理念に基づく基本方針が明文化されている。
a
Ⅰ-1-(2) 理念や基本方針が周知されている。
Ⅰ-1-(2)-①
理念や基本方針が職員に周知されている。
a
Ⅰ-1-(2)-②
理念や基本方針が利用者等に周知されている。
b
評価機関コメント
法人の理念・基本方針は保育園の入り口に掲示され、園のリーフや職員に毎年配布される冊子に
記載し保育課程にも明記しています。利用者に対しては園のリーフなどを活用し保護者会などでも
さまざまな形で伝え、行事を通じて地域への発信も努力していますが今後いっそう福祉会の理念に
沿って職員・保護者の共同による組織的・継続的な発信や周知を期待します。
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅰ-2 事業計画の策定
Ⅰ-2-(1) 中・長期的なビジョンと計画が明確にされている。
Ⅰ-2-(1)-①
中・長期計画が策定されている。
a
Ⅰ-2-(1)-②
中・長期計画を踏まえた事業計画が策定されている。
a
Ⅰ-2-(2) 事業計画が適切に策定されている。
Ⅰ-2-(2)-①
事業計画の策定が組織的に行われている。
b
Ⅰ-2-(2)-②
事業計画が職員に周知されている。
a
Ⅰ-2-(2)-③
事業計画が利用者等に周知されている。
b
評価機関コメント
法人としてはビジョンを明確にし、毎年の総括会議でも事業・人材育成・財政など総合的に総括
し目標や展望を示して文書で全職員に配布しています。保育園では法人のビジョンと園独自の課題
にそって事業計画を策定していますが、開園5年目でさらに2015年から実施される「子ども・子
育て支援新制度」における運営費などがまだ不確かなこともあり、収支を含む中・長期計画はこれ
からです。今後の事業計画策定にあたっては、職員の参画や利用者への周知へさらなる努力が求め
られます。
3
事業所名称: ポプラ保育園
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅰ-3 管理者の責任とリーダーシップ
Ⅰ-3-(1) 管理者の責任が明確にされている。
Ⅰ-3-(1)-①
管理者自らの役割と責任を職員に対して表明している。
a
Ⅰ-3-(1)-②
遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。
a
Ⅰ-3-(2) 管理者のリーダーシップが発揮されている。
Ⅰ-3-(2)-①
Ⅰ-3-(2)-②
質の向上に意欲を持ちその取組に指導力を発揮している。
経営や業務の効率化と改善に向けた取組に指導力を発揮している
。
b
a
評価機関コメント
園の管理職は現在園長(施設長)のみの配置となっています。園長は職責に対する責任は自覚し
職員会議をはじめ常に自らの役割と責任を明確に表明していることは訪問調査時の管理職ヒアリン
グや個別職員ヒアリングでも伺えました。園長は法令などに対しても必要な研修にも積極的に参加
し遵守する努力を行っていますが、職員との共有化が必要な法令についてはリスト化しそれらの取
り組みへの主任の参画や職員全体への周知を期待します。
リーダーシップについては経営や業務の効率化については状況把握と分析に努力し指導力を発揮
していますが、保育の質の向上に対しても保育の専門性についていっそう習熟し、管理職としての
適切なリーダーシップの発揮が今後の課題です。
4
事業所名称: ポプラ保育園
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅱ-1 経営状況の把握
Ⅱ-1-(1) 経営環境の変化等に適切に対応している。
Ⅱ-1-(1)-①
Ⅱ-1-(1)-②
Ⅱ-1-(1)-③
事業経営をとりまく環境が的確に把握されている。
経営状況を分析して改善すべき課題を発見する取組を行っている
。
外部監査が実施されている。
a
a
b
評価機関コメント
社会福祉経営者団体にも所属し、たえず社会全体の状況も把握する努力をしています。地域の保
育需要などについても行政資料の分析や利用者(一時保育を含む)の動向などからも分析し経営状
況の把握に努めています。外部監査については実施していませんが、会計事務所と契約し毎年財務
についての細かい分析と経営状況への客観評価を文書で受けて理事会へ報告しています。
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅱ-2 人材の確保・養成
Ⅱ-2-(1) 人事管理の体制が整備されている。
Ⅱ-2-(1)-①
必要な人材に関する具体的なプランが確立している。
a
Ⅱ-2-(1)-②
人事考課が客観的な基準に基づいて行われている。
b
Ⅱ-2-(2) 職員の就業状況に配慮がなされている。
Ⅱ-2-(2)-①
Ⅱ-2-(2)-②
職員の就業状況や意向を把握し必要があれば改善する仕組みが構
築されている。
職員の福利厚生や健康の維持に積極的に取り組んでいる。
a
a
Ⅱ-2-(3) 職員の質の向上に向けた体制が確立されている。
Ⅱ-2-(3)-①
Ⅱ-2-(3)-②
Ⅱ-2-(3)-③
職員の教育・研修に関する基本姿勢が明示されている。
個別の職員に対して組織としての教育・研修計画が策定され計画
に基づいて具体的な取組が行われている。
定期的に個別の教育・研修計画の評価・見直しを行っている。
a
a
b
Ⅱ-2-(4) 実習生の受入れが適切に行われている。
Ⅱ-2-(4)-①
実習生の受入れと育成について基本的な姿勢を明確にした体制を
整備し、積極的な取り組みをしている。
a
評価機関コメント
人事管理の体制については法人としてキャリアパス( 職員育成計画)の基準も文書化し、全職
員に周知しています。職員の個人面接も半期に一度実施しています。それらシステムの一層の充実
とそれに対する職員の理解が深まり積極的な参画となることが今後の課題です。
法人として管理職候補の職員による会議も設定し、より現場や職員目線で就業状況把握などの努
力もしています。
職員の質の向上に向けては職員の自主性を尊重しながら園として計画的に研修を推進していま
す。今後個別の職員研修計画の定期的な見直しなどによって一層の充実を期待します。実習生は現
在いませんが受け入れマニュアルも整備し今後については積極的な受け入れへの努力を期待しま
す。
5
事業所名称: ポプラ保育園
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅱ-3 安全管理
Ⅱ-3-(1) 利用者の安全を確保するための取組が行われている。
Ⅱ-3-(1)-①
緊急時(事故、感染症の発生時など)における利用者の安全確保
のための体制が整備されている。
b
Ⅱ-3-(1)-②
災害時に対する利用者の安全確保のための取組を行っている。
a
Ⅱ-3-(1)-③
利用者の安全確保のためにリスクを把握し対策を実行している。
b
評価機関コメント
利用者の安全管理については職員全員で認識を共通にするためにさまざまな努力を行っており、
ヒャリハットも場面を具体的に記入し迅速に対応しています。しかしそれらを生かしてマニュアル
化し、職員全体で定期的に見直し検討を行うなど、いっそうの充実を希望します。特に建物の構造
上の制約と街の中の保育園という特性を考慮し、災害時の避難や不審者対策など今日的課題に対し
ては地域の協力を得てさらなる充実が求められます。
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅱ-4 地域との交流と連携
Ⅱ-4-(1) 地域との関係が適切に確保されている。
Ⅱ-4-(1)-①
利用者と地域とのかかわりを大切にしている。
a
Ⅱ-4-(1)-②
事業所が有する機能を地域に還元している。
a
Ⅱ-4-(1)-③
ボランティア受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立して
いる。
a
Ⅱ-4-(2) 関係機関との連携が確保されている。
Ⅱ-4-(2)-①
必要な社会資源を明確にしている。
b
Ⅱ-4-(2)-②
関係機関等との連携が適切に行われている。
a
Ⅱ-4-(3) 地域の福祉向上のための取組を行っている。
Ⅱ-4-(3)-①
地域の福祉ニーズを把握している。
a
Ⅱ-4-(3)-②
地域の福祉ニーズに基づく事業・活動が行われている。
a
評価機関コメント
園は地域の祭りにも参加し、町内会の掲示板に園庭開放のポスターを掲示してもらうなど、地域
と積極的な交流を行っています。運動会も近くのグランドでオープンに開催し、園長自身も地域社
会福祉協議会の役員をするなど積極的に地域とかかわっています。一時保育の利用者も多く保育園
の機能を最大限地域に還元する努力をしています。
ボランティアの受け入れはこれからですが、マニュアルなどを充実し実際の保育に生かせる受け
入れを期待します。 近くの公園へは散歩などで毎日のように出かけています。近隣に公園や公共
施設があることは地域のニーズに応える取り組みを進める点でも大変有利です。地域の社会資源を
体系的に明示し職員と共有化し、地域の関係機関とも一層連携することによって、さらに地域の
ニーズに応える取り組みの発展が期待できます。
6
事業所名称: ポプラ保育園
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1) 利用者を尊重する姿勢が明示されている。
Ⅲ-1-(1)-①
利用者を尊重したサービス提供について共通の理解をもつための
取組を行っている。
a
Ⅲ-1-(1)-②
利用者のプライバシー保護に関する規程・マニュアル等を整備し
ている。
b
Ⅲ-1-(2) 利用者満足の向上に努めている。
Ⅲ-1-(2)-①
利用者満足の向上を意図した仕組みを整備し、取組を行っている
。
a
Ⅲ-1-(3) 利用者が意見等を述べやすい体制が確保されている。
Ⅲ-1-(3)-①
利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備している。
a
Ⅲ-1-(3)-②
苦情解決の仕組みが確立され十分に周知・機能している。
a
Ⅲ-1-(3)-③
利用者からの意見等に対して迅速に対応している。
b
評価機関コメント
保育課程に基づいた年間計画、月案、週案、評価反省などが作成されています。プライバシー保
護に関しては、現在法人としてマニュアルの作成を検討中ですが、事業所の特性に応じた留意点も
あるので早急に保育園独自のマニュアルの整備が必要です。年4回のクラス懇談会、保育参加(そ
の後の給食試食)、行事の後にはアンケートを実施し、保護者の意見を適宜取り入れるように努め
ていますが、保護者へのフィードバックなどいっそう迅速な対応を期待します。
苦情受付のポスターの張り出しや苦情解決ボックスを設置して、苦情解決の仕組みを作っていま
す。
7
事業所名称: ポプラ保育園
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅲ-2 サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1) 質の向上に向けた取組が組織的に行われている。
Ⅲ-2-(1)-①
サービス内容について定期的に評価を行う体制を整備している。
b
Ⅲ-2-(1)-②
評価結果に基づき組織として取り組むべき課題を明確にし、改善
策・改善実施計画を立て実施している。
b
Ⅲ-2-(2) 提供するサービスの標準的な実施方法が確立している。
Ⅲ-2-(2)-①
提供するサービスについて標準的な実施方法が文書化されサービ
スが提供されている。
a
Ⅲ-2-(2)-②
標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。
a
Ⅲ-2-(3) サービス実施の記録が適切に行われている。
Ⅲ-2-(3)-①
利用者に関するサービス実施状況の記録が適切に行われている。
a
Ⅲ-2-(3)-②
利用者に関する記録の管理体制が確立している。
b
Ⅲ-2-(3)-③
利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している。
a
評価機関コメント
保育理念や保育課程に基づき、具体的な実施方法を各クラスの指導計画に明記しています。各指
導計画は、全職員に配布し、保育会議で検討しています。各行事のまとめ、年間の保育のまとめ
等、保育の振り返りを行っています。しかし評価や課題を組織的に行う体制や計画の立案について
はさらなる努力が望まれます。健康手帳は一人ひとりの子どもに作成されています。また、0歳児
のクラスではSIDS予防のための午睡時5分間チェック記録をしています。その他、行事ごとの半
期のまとめ、年間の保育のまとめ等振り返りを行っています。個別記録、インシデントアクシデン
ト、アレルギー関係等、適切に記録をし、内容についても園内で事例検討に取り組んでいます。記
録開示等については、責任者を園長とし、大阪市の文書管理規定を参考に整備していますが、個人
情報に関わる部分については法人として現在検討・作成中です。
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅲ-3 サービスの開始・継続
Ⅲ-3-(1) サービス提供の開始が適切に行われている。
Ⅲ-3-(1)-①
利用希望者に対してサービス選択に必要な情報を提供している。
a
Ⅲ-3-(1)-②
サービスの開始にあたり利用者等に説明し同意を得ている。
a
Ⅲ-3-(2) サービスの継続性に配慮した対応が行われている。
Ⅲ-3-(2)-①
事業所の変更や家庭への移行などにあたりサービスの継続性に配
慮した対応を行っている。
a
評価機関コメント
リーフレットやホームページに「理念・方針」を明示し、施設見学は随時受け付けています。 入園説明会では、保育サービスの内容や利用料、保育用品の案内等、具体的に説明
し、全部同意書は書面で残しています。卒園児には「いつでもご相談ください」との文書を保育終
了時に保護者に配布しています。
8
事業所名称: ポプラ保育園
判 断 基 準 項 目
評価結果
Ⅲ-4 サービス実施計画の策定
Ⅲ-4-(1) 利用者のアセスメントが行われている。
Ⅲ-4-(1)-①
定められた手順に従ってアセスメントを行っている。
a
Ⅲ-4-(2) 利用者に対するサービス実施計画が策定されている。
Ⅲ-4-(2)-①
サービス実施計画を適切に策定している。
a
Ⅲ-4-(2)-②
定期的にサービス実施計画の評価・見直しを行っている。
a
評価機関コメント
大阪市が定めた手順でのアセスメントは行われています。 個人指導計画、健康手帳などによっ
て一人ひとりの子どもの記録が作成され、各クラスごとに月案会議も行われています。指導計画の
定期的な見直しだけでなく、主任を中心に場面記録や子どもの見方など実践の振り返りについても
工夫しています。個人懇談や家庭訪問の個別記録などを月案・週案に反映させ、実践しています。
計画については職員会議、保育のまとめで見直すなど組織的なシステムが確立しています。
9
事業所名称: ポプラ保育園
児童福祉分野【保育所】のサービス内容基準(付加基準)
判 断 基 準 項 目
評価結果
A-1 保育所保育の基本
A-1-(1) 養護と教育の一体的展開
A-1-(1)-①
保育所の保育の方針や目標に基づき、発達過程を踏まえ、子ども
の心身の発達や家庭及び地域の実態に即した保育課程を編成して
いる。
a
A-1-(1)-②
乳児保育のための適切な環境が整備され、保育の内容や方法に配
慮されている。
a
1・2歳児の保育において養護と教育の一体的展開がされるよう
A-1-(1)-③ な適切な環境が整備され、保育の内容や方法に配慮されている。
a
3歳以上児の保育において養護と教育の一体的展開がされるよう
A-1-(1)-④ な適切な環境が整備され、保育の内容や方法に配慮されている。
a
A-1-(1)-⑤ 小学校との連携や就学を見通した計画に基づいて、保育の内容や
方法、保護者とのかかわりに配慮されている。
a
A-1-(2) 環境を通して行う保育
A-1-(2)-①
生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのでき
るような人的・物的環境が整備されている。
b
A-1-(2)-②
子どもが基本的な生活習慣を身につけ、積極的に身体的な活動が
できるような環境が整備されている。
a
A-1-(2)-③
子どもが主体的に活動し、様々な人間関係や友だちとの協同的な
体験ができるような人的・物的環境が整備されている。
a
A-1-(2)-④
子どもが主体的に身近な自然や社会とかかわれるような人的・物
的環境が整備されている。
a
A-1-(2)-⑤
子どもが言葉豊かな言語環境に触れたり、様々な表現活動が自由
に体験できるような人的・物的環境が整備されている。
b
A-1-(3) 職員の資質向上
A-1-(3)-①
保育士等が主体的に自己評価に取り組み、保育の改善が図られて
いる。
b
評価機関コメント
保育課程は、保育の方針や目標に基づき、発達過程を踏まえ、家庭及び地域の実態に即して編成
され、年・月・週の指導計画に具体化され、日々の保育を実施しています。今後は年度ごとに職員
全員が関わって保育課程を指導計画編成などに一層生かす取り組みを期待します。
保護者アンケートや懇談会で出された保護者の意向にも配慮しながら、保育のふりかえりや見直
しが行われています。
本園は屋上に芝生園庭とプールを配した3階建て鉄筋構造の建物です。施設内には園庭はありま
せんが、近くに大小の多数の公園があり、年齢やあそびに合わせて効果的に地域の公共施設を利用
しています。 朝・夕の長時間保育は室内で過ごしますが、時間帯や子どもの人数の変化に合わせて職員の体制
や部屋移動などをしながらゆったり過ごせるように配慮しています。
0歳、1歳、2歳の保育は、乳児期の保育を充実させるためにゆとりを持たせた人員の配置をし
ていますが、年齢で大切にしたいかかわりや言葉かけなど環境づくりに一層の工夫を期待します。
また、クラスを小集団に分けるなど自我の育ちを受け止める保育を目指しています。保育室だけで
は探索活動などが限られてくるので、積極的に散歩にも出かけています。SIDS(乳幼児突然死
症候群)を予防するための睡眠チェック記録なども実施しています。
3歳、4歳、5歳の保育は建物の構造上、活動スペースが限られていますが、各クラス間で活動時
間帯を調整しあうなど工夫しながら年齢別での保育をすすめています。また、アットホームな雰囲
気の中で一緒に散歩に出かけたり、ゲームを楽しんだりと異年齢での関わりも大切にしています。
野菜や植物の栽培や小動物の飼育、季節の自然を取り入れたあそびや、5歳児が企画し全クラスを
巻き込んだお買いものごっこも楽しんでいます。クラスをこえた職員間の連携を密にすることで子
どもの主体的活動が一層豊かに発展すると期待します。
各年齢に見合った遊具や教材の充実をはかり、絵本は子どもが読みやすい環境整備を望みます。
就学前の子どもたちについては、近くの幼稚園との交流や地域の小学校との関わりを保育園側か
らも積極的に求め、関わっていくことを期待します。
職員の自己評価は自らの意欲と資質を高める取り組みへと一層充実することを望みます。
10
事業所名称: ポプラ保育園
判 断 基 準 項 目
評価結果
A-2 子どもの生活と発達
A-2-(1) 生活と発達の連続性
A-2-(1)-①
子ども一人ひとりを受容し、理解を深めて働きかけや援助が行わ
れている。
a
A-2-(1)-②
障がいのある子どもが安心して生活できる保育環境が整備され、
保育の内容や方法に配慮がみられる。
a
A-2-(1)-③
長時間にわたる保育のための環境が整備され、保育の内容や方法
が配慮されている。
a
A-2-(2) 子どもの福祉を増進することに最もふさわしい生活の場
A-2-(2)-①
子どもの健康管理は、子ども一人ひとりの健康状態に応じて実施
している。
b
A-2-(2)-②
食事を楽しむことができる工夫をしている。
a
A-2-(2)-③
乳幼児にふさわしい食生活が展開されるよう、食事について見直
しや改善をしている。
a
A-2-(2)-④
健康診断・歯科健診の結果について、保護者や職員に伝達し、そ
れを保育に反映させている。
a
A-2-(3) 健康及び安全の実施体制
A-2-(3)-①
アレルギ-疾患、慢性疾患等をもつ子どもに対し、主治医からの
指示を得て、適切な対応を行っている。
a
A-2-(3)-②
調理場、水周りなどの衛生管理が適切に実施され、食中毒等の発
生時に対応できるような体制が整備されている。
a
評価機関コメント
登・降所時の保護者からの連絡は「視診表」や連絡メモにより伝達されていますが、夕方の連絡
方法に関しては記録として残る方法の更なる工夫を期待します。18 時からの延長保育の子ども達
には補食を提供しています。
発達相談等、他機関からの助言も受けながら、毎月の個別計画をもとにきめ細かい保育を行って
います。また保育会議で全職員に子どもの様子を伝え共有しています。
健康管理については、看護師は配置されていませんが、個々の子どもの健康状態等は個々の健康
手帳に記録し保管しています。今後は事務所の保健コーナーの環境整備と充実が求められます。ま
た職員が共通認識するための健康管理マニュアルや保健計画、生活管理指導表は現在作成中です
が、早急に作成の上、全職員で研修をし、それに基づいて対応がなされるよう期待します。
給食は、各保育室で食べています。こども達は食べることに意欲的で、友だちと語らいながら食
事を楽しんでいます。給食室が4歳・5歳室と対面式になっていて、日々栄養士が子どもたちの食
事している場面を観察できるようになっています。また、給食室の職員や栄養士と連携を取りなが
ら、献立の工夫をしています。訪問調査日も、各クラスの子どもたちが次々とおかわりをしていま
した。
アレルギーを持つ子どもには、専門医の診断書に基づいて栄養士が予定献立表をチェックし保護
者に確認してもらい、除去食を実施しています。給食提供時には個人用お盆に乗せるなどのマニュ
アルに沿って配膳し、誤食のない様にしています。病後等の子どもにも、症状に対応した献立を実
施しています。食材については、旬なものや良質なものを提供すると同時に、食器は子どもの成長
に適したものを使用しています。保護者への試食会なども実施しています。
調理室は食中毒予防など大阪市のマニュアルに基づき適切に対応しています。
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事業所名称: ポプラ保育園
判 断 基 準 項 目
評価結果
A-3 保護者に対する支援
A-3-(1) 家庭との緊密な連携
A-3-(1)-①
子どもの食生活を充実させるために、家庭と連携している。
a
A-3-(1)-②
家庭と子どもの保育が密接に関連した保護者支援を行っている。
a
A-3-(1)-③
子どもの発達や育児などについて、懇談会などの話し合いの場に
加えて、保護者と共通の理解を得るための機会を設けている。
a
A-3-(1)-④
虐待に対応できる保育所内の体制の下、不適切な養育や虐待を受
けていると疑われる子どもの早期発見及び虐待の予防に努めてい
る。
a
評価機関コメント
献立表は月末に保護者に配布しています。玄関に当日の給食と、翌日の食材のサンプルを展示
し、「こんなものを使います」と確認できるようにしています。屋上での「焼きさんまパー
ティー」などのクッキングの様子を、写真つきの掲示物を玄関に張り出し、それを子どもと保護者
が見ながら話をしたり、保護者間で共感の場にするなどの工夫もしています。
幼児クラスも希望者には、個人連絡ノートを用意して園での様子や家庭での様子を、保護者とや
り取りをしています。
年に一回の保育参加、年4回のクラス懇談、年1回の個人懇談を実施しています。また「保護者
保育参加の週」を設定し、その日に保護者に保育をみてもらい給食試食会も実施しています。0歳
児は懇談会で保護者と一緒に離乳食クッキングを実施しています。
虐待については、子どものからだ、持ち物、衣類で変わったところはないかを意識して見るよう
にしています。今後は早期発見の為に虐待マニュアルに基づく研修の積み重ねを期待します。
判 断 基 準 項 目
評価結果
A-4 子どもの発達・生活援助
4-(1) 子どもの発達・生活援助
A-4-(1)-①
体罰等子どもへの不適切な対応が行われないよう、防止と早期発
見に取組んでいる
a
評価機関コメント
採用時に体罰の禁止についての誓約書を提出しています。また、不適切と思われる関わりを目に
した時は職員間で注意しあって常に適切な言葉掛けとなるようお互い、意識をしています。訪問調
査の際の、職員の子どもへの言葉かけや対応は穏やかで、温かくアットホームな雰囲気が伝わって
きました。
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事業所名称: ポプラ保育園
利用者(保護者)への聞き取り等の結果
調査の概要
調査対象者
調査対象者数
調査方法
ポプラ保育園に在園する子どもの保護者
53世帯
評価機関作成のアンケート用紙と返信用封筒は園から保護者に配布してもら
い、回答は返信用封筒で直接評価機関へ返送
利用者への聞き取り等の結果(概要)
・世帯数53世帯中提出数27件(50.9%)でした
自由記述は15件ありました。また各項目の「はい」「いいえ」の設問に対しては、圧倒的
に「はい」の回答が多く、満足されている様子が伝わりました。自由記述の中にも感謝や喜
ばれている内容の記述がたくさん寄せられました。
・保育園に対しての評価の声は
入園後も保育園やクラスの様子などについて、園だより、クラスだよりなどを通じて、わか
りやすく伝えられていますか?に対しては、「写真が添えられていてわかりやすい」「毎日
の様子が掲示されている」「子どもの様子は、日誌・連絡帳・会話でよく知らせてもらって
いる」と好評です。
給食のメニュ一は充実していますか?については「アレルギーがあるので別メニュ一での
調理がありがたい」など感謝の声がありました。
その他、「アットホームな環境の中、子どもが伸び伸びと過ごせていると思う」「細やか
に見ていただいて感謝している」「こどもの事をしっかり考えてくれる素晴らしい保育園で
入れて良かった」「こどもを伸び伸びと育ててくれていると思う」など多くの声がありまし
た。
・保育園にしてほしいと望むことについては
自由記述で「提出物の期限や行事の為保護者側で用意しなくてはいけないもの、またその段
取り等を明確にしてほしい」「掲示物だけでなく書面で配布してほしい」といった連絡方法
に関しての要望が数件ありました。また就学前の取り組みや保育内容を詳しく教えてほしい
などの声もありました。
その他「育てる会」についてや園の前の道路の車などへの意見もありました。
要望で複数寄せられていたのはセキュリティーや安全に関することでした。
保護者が率直に寄せてくれている意見を大切に、今後とも園の理念にそって相互理解を深
め、保護者と力を合わせて園の発展を目指されることを期待します。
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