2015 年度 早稲田大学 教育学部 (政治・経済) 解答解説

2015 年度 早稲田大学 教育学部 (政治・経済) 解答解説
Ⅰ 政治分野(国際平和維持機構)
解答
(1) 1 ウィルソン 2 ダンバートン・オークス 3 サンフランシスコ 4 国際司法裁判所
5 国連人権理事会 6 平和的生存権
(2) A 日本 B ドイツ C イタリア
(3) イ・ハ
解説
(1)
5 「人権の尊重」のために「2006 年」に国連に設置された「補助機関」であるから「国連人権理事会」
。
これは従来の「国連人権委員会」を改組したものである。
(2) 日本は満州事変(1931 年)を非難するリットン報告書の採択(1933 年 2 月)に反発して、1933 年 3 月に脱
退を宣言。ドイツはヒトラーが政権を掌握(1933 年 1 月)するとヴェルサイユ体制の否定をはかり、1933 年
10 月に脱退を宣言。イタリアはエチオピア侵攻に対する経済制裁への反発から、1937 年に脱退を宣言。日本と
ドイツが同年に脱退しているので、この順序が難しかったかもしれない。
(3) 正しい選択肢の数がわからない出題であるため若干難しい印象もあるが、
「集団安全保障と勢力均衡」
、「集
団的自衛権と個別的自衛権」をきちんと整理していれば、確実に正解を導ける。
Ⅱ 政治分野(人権保障)
解答
(1) A ジョンソン C キング牧師
(2) 公民権法
(3) ロ
(4) E 14 F 人種差別撤廃 G ヘイトスピーチ H 表現の自由
解説
(1)
A 1963 年にケネディが暗殺されていることを想起して、1964 年は「ジョンソン」大統領。
C 「私に
は夢がある」という有名なフレーズから「キング牧師」
。
(2) リード文4行目に「人種差別を取り除くことを求める運動」という表現があるが、これを一般に公民権運動
と称していることに気づけば、
「公民権法」という正解を得られる。
(3) セントルイスから「ミズーリ州」を導くのは、多くの受験生にとっては難しかったことであろう。
(4)
G 「他の国籍の人々に対する侮蔑的。差別的発言」という記述から「ヘイトスピーチ」
。時事用語を問う
出題はこれだけであった。
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Ⅲ 経済分野(国際経済総合)
解答
(1) a ③ b ② c ①
(2) ⑤
(3) リーマンショック
(4) ア 消費税 イ 原油価格
(5) ア ブレトンウッズ イ 変動相場制 ウ スタグフレーション
(6) A プラザ合意 B 円高 C ①
解説
(1)
a 1971~73 年が固定相場制で1ドル=308 円であった。
変動相場制に移行してからは円高傾向で推移し、
1985 年のプラザ合意を契機に大幅に円高になる。こうしたことから系列Aが③と判断。
b オイルショック
当時の完全失業率は3%台で、バブル崩壊後は5%台が最悪となることから、系列Bが②である。
c オイ
ルショックで跳ね上がった消費者物価も、バブル崩壊後のデフレ時代には低迷することから、C系列が①とな
る。
Ⅳ 経済分野(租税制度)
解答
(1) 1 中立 2 公共 3 排除 4 固定資産 5 累進課税 6 源泉徴収 7 配当 8 内部留保 9 タッ
クスヘイブン(租税回避地)
(2) D
(3) A
(4) ア A イ C ウ B エ D
解説
(1)
1 「三大租税原則」のひとつで「税制ができるだけ個人や企業の経済活動における選択を歪めないよう
にすることである」から「中立」である。
定資産税」が正解となる。
4 「地価の上昇という利益に対する税」という記述から「固
7 「税引後当期純益」は、株主へ配当と企業の内部留保の原資となる。その
うち「所得税」の課税対象となるのは、株主への配当であるから「配当所得」が妥当。
8 内部留保が大き
な企業は1株当たりの資産が多くなる。
「これを反映して株価が上昇することで株主に含み益がでる」から、
「内
部留保」が正解と判断できる。
9 タックスヘイブン(tax haven)であって、ヘブン(heaven)ではない
ので要注意。
(4) 北欧のスウェーデンは高福祉高負担であるから、
租税負担率の最も高いエ。
西欧は消費課税率が高いためウ。
消費課税が高く法人所得課税が低い方を日本と判断することができるため、日本がアでアメリカがイと判別で
きる。
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