中学部だよ1月23日号

卒業制作の取組
寒い日や暖かい日が交互に訪れるようになりました。
3年生は、「一緒に過ごした友だちのために」「お世話になった方のために」「3年間過ごした中学部のために」、中学部の
1月2月3月は、過ぎるのがはやいといつも感じます。ある国語の学習グループで、俳句の季語を調べています。
辞書を使って調べていると、知らない言葉がたくさん出てきます。竈猫(かまどねこ)は、あたたかい灰のぬくもり
の中であったまっている猫。ちゃんちゃんこは、子どもの袖なし(大人はこう言わないんですね…)。そして、三寒
みんなで使ってもらえるものを『ありがとうの心をこめて』製作しようと考えました。そこで、今年度作られた、「中学部の歌」
四温は、冬から春先に向けて3日寒い日が続くと4日暖かい日が続くこと。春に向けて、少しずつあたたかくなって
ほしいと感じます。
後にみんなで協力しながら一つのものを作り上げたいとみんな黙々と製作に取り組んでいます。
今号は、1,2年生の生活単元学習、すみれ学級の学習の様子、3年生の卒業に向けての学習授業公開日の性に関
する研修会、についてお知らせします。
の布製レリーフの製作をすることにしました。体育館や校外学習先、どこでも持ち運びができ、いつでもどこでも見ながら歌
えるように布製にしました。「刺し子」で一字一字縫っていきます。完成までに300文字以上つくらないといけませんが、最
また、同時に曲の演奏にも挑戦しています。楽器の発表をしたときには、みんなとても嬉しそうでした。打楽器(大太鼓・
小太鼓・ハイハットシンバル・木琴など)や鍵盤楽器(キーボード・アコーディオンなど)いろいろな楽器に挑戦し楽しく練習に
取り組んでいます。CDにするので「中学部の歌」を歌うときには、是非、使ってほしいと思っています。布製レリーフ、CD共
に完成を楽しみにしてほしいと思います。その他にも、進路学習や普段の学習にも中学部最後の締めくくりとしてしっかりと
学習に取り組んでいこうと思います。
1年生
“みんなの花を咲かせよう”というテーマで、色紙に花を飾りました。1学期にマーブリングで染めた紙を
つかって制作しました。うちわ、花火に続く第3弾です。
☆2~3月の主な行事について
2月
13日(金)~14(土)
17日(火)
小中学部卒業式
中 1~3 イズ・ユウ見学
19日(木)
授業公開日
17日(火)
18日(水)
中学部一日入学
高等部入学選抜検査合格発表
24日(火)
修了式
20日(金)
中3出雲市卒業を送る会
26日(木)
中学部卒業おめでとう会
1,2組は、冬の花、春の花のイラストの中から自分が作りたい見本の花を選び制作しました。好きな色の
13日(金)
紙を選んだり、紙を手でちぎったり、はさみできったりしたものをのり付けしました。3組は、自分が想像
1
した花を作りました。紙の模様を利用してたくさんの花びらができました。すみれ学級では、コンテを削っ
た粉を手のひらや指でのばし、やわらかなパステルカラーの花を咲かせました。
それぞれがつくった花は、生徒昇降口に咲かせて(掲示する)います。
ご覧ください。 (文責 元岡)
(文責)福田
高等部イズ・ユウ(ゆめタウン)
3月
10:00
2年生
3学期最初の生単は「日本の冬を楽しもう」ということで、お茶会や和菓子作り体験をしています。今回
の生単は、2学期生単の『和と洋』の発展でもあり、高等部窯業班で指導を受け作成した器やお茶碗を活用
してみるなど、生徒たちの学習したものがつながるように、また学習の積み重ねがいかせていけるようにと
思っています。
先日の和菓子づくり体験では、出雲の和菓子屋「坂根屋」より坂根さんをお招きして、和菓子づくりを教
えていただきました。季節を感じられるお菓子を自分たちの手で作り、その難しさや楽しさを感じていたよ
うです。またお話の中には、下積み時代のご苦労や仕事の大変さ、また楽しさなども聞かせていただくこと
ができ、将来への夢を思い描くことができた生徒もいたようでした。
今後は、昔から伝わる日本の遊びを体験したり、雪山での雪遊びをしたりするなど、日本の冬を楽しむ活
動を2年生全体でやっていく中で、学年集団としてのつながりも大切にしていきたいと思っています。(文責
村上)
年が明け、すみれ学級では自立活動(ふれる・かかわる)で「冬の遊びをしよう」という題材に取り組みま
した。毎年恒例の書初めでは、教師と一緒に筆を持つと自分で大きく腕を動かして書いたり、しっかりと筆の
先を見て書いたりして、それぞれに味のある素敵な作品ができあがりました。
また、すみれ対抗とんとん相撲もしました。一人一人、四股名もつけて、いざ勝負!大接戦でした(^-^)
すみれ学級!元気が一番!!
今年も頑張ります★(文責)桐原
1月19日(月)に、体育授業公開、PTA 性に関する研修会を行いました。たくさんの保護者の皆さんにご参加いた
だきました。ありがとうございました。午後の研修会では、男の子、女の子の保護者さんのグループに分かれ日々の
悩みを出していただきました。悩みや課題についてアンケートや当日の話からいくつかご紹介したいと思います。
悩みや課題 (アンケートや当日の悩みですが、少し表現を変えています)
こんなふうに考えていきたいと思います
恥ずかしいと思う気持ち
① ルールを学習する
「恥ずかしい気持ちがわかってなくて…。どこでもパンツを脱ぐの
服を脱ぐのはカーテンの中で、決まった部
で、そこから教えていかないと。スキンシップが好きでくっつく
屋で、トイレは戸を閉めて、という、学校、
ことが多い…距離を保つことを教える、そこが一つのハードル。
」
家庭で共通した学習の積み重ねを大切にし
「恥ずかしい気持ちがないのか、トイレも戸を開けたままする」
ていきたいです。
「プールで着替える時に、全部裸になる。小学生に冷やかされたこ ② 一人一人に合わせた学習
とがあった。
」
「恥ずかしいことがわからないこと…」
「恥ずかしい気持ちがわかっていない。どこでもパンツを脱ぐの
で、そこから教えていかないと…」
自分を外から見る視点が育ってくると「恥
ずかしい」という気持ちが生まれてきます。
時間をかけて、一人一人に合わせた成長を
促す学習を考えていきたいと思います。
女の子の生理について
① ナプキンの不快さに対する手立て
「昨年は生理の手当ての仕方等心配でしたが、学校での学習、さん
常にナプキンをつけることとして、生理じ
さん、療育での指導で大分慣れてきたのではないかと思います
が、自分でパットを取り換えることが難しく、大人が一緒にいな
いといけない。
」
「学校で急に生理になったとき、自分できちんとナプキンなど準備
したり、ショーツが汚れたりしたとき先生に伝えることができる
ゃないときもおりものシート等をつけた
り、パンツ型のナプキンをつけたりするこ
とで慣れていったという事例があります。
また、シャワー等で清潔にすることも不快
さを除くのに効果的です。
のか…、トイレもなかなかいかないので…」
② 一人ひとりに合わせた方法を
「生理中、ナプキンを付けてくれず、オムツのままです」
「生理中には陰部が気になり、一人でいるときにパンツ内に手を入
昨年に比べても、少しずつできることが増
えてきたという感想がありました。学校、
れていることがある。
」
担任、保健室、家庭と連携して取り組んで
いきましょう。
男子のお風呂について
① 週に1度でも、お父さんや兄弟さんと一
「親が一緒にお風呂に入って体を洗うととても嫌がります。十分に
緒に入る機会を
洗えないので体が汚れてきましたがどう対応されていますか?」
体の清潔について、お母さんがきちんと見
てくださっています。家庭での入浴の機会
をとらえて、洗い方をお風呂に入る前に教
きは一人で入りたがります。自分でひげをそっていたこともあり心配したことも えることも大切です。洗う場所や手順など
こんなお話がありました①『お風呂などはお父さんに頼んでいますが、一人のと
あります。母がかかわると恥ずかしいようです。自尊感情を傷つけてしまいます。 カードにして見せると分かりやすいです。
普通の中学生と違って子どもと一緒にいる時間が長いです。14歳ということを
② 性に関する指導で
認めたいと思います。耳の下とか男臭さがでてきました。周りに不快感を感じさ
学校でも取り組んでいきたいと思います。
せないように制汗剤を「かっこいいよ~」と言ってかけたりします。「エグザイ
宿泊学習の時のお風呂の入り方の学習な
ルみたい」とうまく男性らしさを認めています。14歳なので、ずっとかわいい
ど、一人一人の生活にいきるよう、家庭、
…ではいけないと思います。触れ合うことについては、相撲を取って遊ぶなど、 学校等で共通理解して継続して取り組んで
正しいふれあい方で遊ぶようにしています。
(保護者さんより)
』
いきたいと思います。
たほうがよいでしょうか。
」
使って自分で処理できる人もいます。自分
「腋の処理はどうしたらよいか?刃物なので、子どもに扱わせるの
はまだ心配。でも、プールとかもあるし、臭いも心配なので、ど
うしたらよい?」
ですることに挑戦することも大切ですが、
まずは。お母さんと一緒に時期を決めてす
ることもよいのではないかと思います。
性について、どうおしえるか
① 触れてほしくない時期
「そういう時に話すと逆切れするので(そうそう、と他の保護者さ
この時期、急にくっついてみたり、
「あっち
んからうなずきあり)余計にイライラするし、言わなくなる。恥
いって」と離れてみたり、そんな思いを行
ずかしい気持ちがあって、一人でトイレにいったり、そういう時
きつ戻りつしながら成長していきます。本
に部屋に入ったりすると「あっちいいって」と言われる。
」
「性について、何をどう教えていいのかわかりません。
」
「教え方がわからない。伝わるのかどうか?」
こんな話がありました③『自分も経験がありますが、触
れてはほしくない時期があります。男の子の葛藤。どうか
けひきするかも大切になってきます(男性教員より)
』
校の全体像を見ると、高校2年生くらいま
でにいろいろな葛藤がでてきて、高等部卒
業前に落ち着いてくるようです。
② 性についての学習
性については学校でも継続して取り組んで
いきます。悩みをどう解決していくのかに
ついても一つ一つご相談ください。家庭と
学校でどんなふうに協力して取り組んでい
くのか、一緒に考えていきたいと思います。
思春期、自分の変化を感じ、そのために気持ちが不安定になります。自分に感じるこの不安を周りに対しても強く
感じるようになります。変化を確かめたい気持ちも、不安に思う気持ちも保護者さんと連絡を取り合いながら、どう
人との距離の取り方
「スキンシップが好きで、くっつくのが当たり前…距離を保つこと
を教えること、そこが一つのハードル。
」
「男性女性問わずですが、人との距離をとることが理解できず、抱
きついたり近づいたりしていくので、どのようにおしえていった
らよいのか悩んでいます。
」
① 反応が楽しい
「反応すると余計にするから、取り合わな
いほうがいい」という、他の保護者さんか
らの助言もありました。さわらないことを
伝えることや、遊びにならないように取り
合わないという対応も必要になります。
「男女かまわず仲良くしたい人にかなり近づいてしまうので、そろ ② コミュニケーションとして
そろ考えないと…と思っているが、どうしたらいいか?」
スキンシップは大切な心のやり取りでもあ
「気に入っている人の体にさわりたがる。反応を楽しんでいるが、
ります。言葉で十分に伝えられないときの
どうしたものか…」
心の支えにもなっていきます。でも、体は
大人に成長していく…中学生
こんな話がありました②『生徒たちが自立していく道筋は、できなくて親の手助けを必
要としていた「絶対的な依存」から、自分でできる最後の所までがんばって、親以外の人
にも頼めるというような「相対的な依存」まで、少しずつ課題を乗り越えていく、丁寧に
依存の関係を組み替えながら、また、新たな依存の関係を作っていく』というプロセスで
す。これは、自分が、『自分のこころとからだの主人公になりたい』という子どもたちの
願いから生まれてくる力です。人と人との関係の中で受け止められ、周りの支援も受けて
力をつけていくことを繰り返します。
(
「しょうがいのある思春期・青年期の子友達と性~
大人になりゆく自分をはぐくむ~」より)
』
イライラが増えた(女子)
「成長したとの意識の変化とかは本人がしゃべったりすることが
できないのであまりよくわかりません。ただ、イライラすること
が多くなり自傷行為的なことが増えたとは感じます。」
「生理の前後あたりから、イライラして自傷行為が増えたり不眠に
なったりすることがあるので、そういう時は親としてもストレス
を感じ、負担になったりします。
」
体毛の処理(女子)
「ワキ毛とか、だんだん生えてきたのですが、処理の仕方等を教え
は、スキンシップに代わる心の
やり取りを考えていきたい時期
です。一緒に遊んだり手伝いを
すること、その時の喜びの共有
(褒められる等)などの割合を
増やしていけるといいなと感じ
ています。
① 生理にかかわるイライラについて
生理の前後など体も気持ちも変化がありま
す。それが自分でもわからず、訴えること
もできずつらい思いをしていることがある
と思います。リラックスできる活動(足湯、
好きなこと等)を取り入れたり、主治医さん
と相談してみたりという方法もあります。
① 週1回、保護者さんと一緒に
高等の生徒さんの中には、T 字カミソリを
対応していくのか、見守っていくのかを考えていきたいと思います。今の悩みや課題が、すぐに解決ということは難
しいかもしれません。が、家庭、学校のたくさんの関わる人と人とで生徒たちの課題を考え、支援を重ねていく中で、
成長を促していけるといいなあと考えています。
(文責:祝部 坂田)