ひよこのみずあび№41 33

ひよこのみずあび
№41
33
平 成 27 年 2 月 発 行
足立区障がい福祉センター
幼 児 発 達 支 援 室
今回のひよこのみずあびは、ことばの発達について特集します!
「なかなかことばが出てこない…」
「ことばは出ているけれど、数が増えな
い…」など、ことばにまつわる質問は多く寄せられます。
そんなときはどうしたらよいのか、言語聴覚士からのアドバイスをお知
らせします。
ポイント1
話す
わかりやすいことばで、ゆっくりと話しかけましょう。子どもにとって、お世話をしてくれる大
人(パパ、ママ、兄姉、祖父母など)のことばが一番の学習材料となります。小さな子どもが真似
しやすいことばや、かけ声なども意識的につかってみましょう。
ポイント2
聞く
子どもは成長の途中なので、間違えることがあっても当然です。大人は発音が間違っていても受
け止める気持ちでいましょう。発音が間違っているときには、言い直しをさせることはせず、大人
が正しい発音を自然に聞かせてあげることが大切です。
ポイント3
育てる
「ダメ」と否定せず、
「~しようね」と伝えるようにしましょう。
「ダメ」は、子どもの行動を一
時的にストップさせる便利なことばです。しかしそればかりでは、子どもの意欲は育ちにくくなっ
てしまうことも考えられます。また、子どもからの「なんで?」「どうして?」の多い時期は、会
話や反応を楽しみたいという気持ちの現われであることもあります。「○○ちゃんはどう思う?」
など、やりとりにつなげてみるのもよいでしょう。
ポイント4
教える
「ことばを教えなくては!」と気負ってしまい、空回りしてしまうこともあります。子どもの興
味に合わせて話しかけることも大切です。ことばを教えたいのだけれど興味がなさそうに感じる時
は、子どもと並んで同じものを見て楽しむつもりで、声をかけながら接してみるとよいでしょう。
ポイント5
暮らす
テレビはことばを覚えるきっかけになる一方で、音声が一方的に流れ出ているだけのものであり、
会話に必要なコミュニケーションを学ぶことは難しいです。テレビやビデオは、観る時間を決める
などして、上手に使いましょう。
機関紙『ひよこのみずあび』は
足立区役所ホームページ(http://www.city.adachi.tokyo.jp/)
施設案内・予約→福祉関連施設→幼児発達支援室ひよこ(障がい福祉
センターあしすと通所事業)にアクセスすると掲載されています。
ひよこに多くよせられる質問の中から、いくつかの対応方法をご紹介したいと思います。
≪排泄≫
排尿は自立しているのに、うんちはトイレでできない。うんちが出そうになると布パンツから
紙パンツに履き替えて排便する。
・部屋の隅に移動したり、カーテンの中に隠れたり…うんちをしそうな時が見つかった
ら、そのタイミングでトイレに連れて行ってみましょう。しばらく待って出なかった時
には「10 数えて終わりにしよう」など、終わりをわかりやすくしてあげることも大切です。
・「便器にうんちをする」というイメージがもてないのかもしれません。汚れたオムツやパンツを
取り替える時はトイレの中で行い、オムツの中の便を便器の中に捨て「うんち出たね。バイバイし
よう」と声をかけながら水を流すのもいいですね。
・排便はいきまないと出ない為、足がぶらぶらした不安定な状態だと出せないお子さんもいます。
補助便座や足置きなどを利用し、いきみやすい状況を整えてあげるのも大切です。
≪食事≫
規定量以上食べても止まらない(いくらでも食べ続けてしまう)。
食事には興味がなく、お菓子ならいくらでも食べる。
・子どもの脳は発達の途中なので「おなかがいっぱい」と指令が伝わるまで時間がかかってしまい
ます。欲しがるままに与えていると肥満の原因にもなります。最初に提供する量を全体の半分ほど
にして、よく噛むよう促しましょう。食べ終わったら‘おかわり’として残りの量を何回かに分け
て提供してください。おかわりを待つ間に食事時間が延びるので、脳からのサインが感
じやすくなります。また、おかわりは子どもの見えないところに置きましょう。
・反対に食べることに意欲が低い場合、提供されている量がとても多く見えているのかもしれませ
ん。まずは、
‘食べきった!’と達成感を味わえるように、少量での提供にして「からっぽにする」
ことを目指しましょう。
‘からっぽ’になったら「全部食べたね!」とたくさんほめてくださいね。
からっぽにできた達成感で自信がつき、次の食事の意欲へとつながります。嫌いな物でも、食べら
れた喜びを味わえるように、スプーンを舐めることから少しずつ進めていけるといい
ですね。また、お弁当箱に入れるだけでも気分が変わって食べられるかもしれませんよ。
・子どもにとっては、初めての食べ物を口にする機会が多いものです。味やにおい、固さなど予測
することが苦手な子どもにとって、お菓子は比較的予測しやすく魅力的な食べ物です。子どもの中
には「3 食お菓子でOK」と思っている子もいるかもしれません。しかし、成長期の子どもにはよ
くないことなので、
【決まった時間】に【決まった量】(200 ㎉程度)を提供するようにしましょう。
<参考> ・クッキー 1 枚
・せんべい
・プリン
1枚
1個
42kcal
・チロルチョコ
75kcal
・シュークリーム 1 個
170kcal
190kcal
・ポテトチップス 1 袋
320kcal
・ショートケーキ(三角の一個) 380kcal
・あんぱん 1 個
1個
60kcal
400kcal
・子どもは魅力的なお菓子がどこにしまってあるのか覚えているものです。買い置きはしない方が
いいですね。どうしても買い置きが必要ならば、子供の手の届かないところに置き、見ているとこ
ろでの出し入れはやめましょう。