「知識・理解」と「思考・判断・表現」の評価指標 ゴミ問題を取り上げた場合

「知識・理解」と「思考・判断・表現」の評価指標 ゴミ問題を取り上げた場合を例にして
要録の学力 レベル
知
識
理
解
思
考
・
表
現
内容
評価指標 と 評価例
1
記
暗記力(事実や
憶 記憶だけが必要。 言葉ややり方や分
単語(キーワード)などを再現できる。
す 情報を思い出す。 類などを知ってい
る
る能力。
2
理
解
す
る
内容を解釈した
言い換えが必
り、言い換えたり、
要。
特定の事象や、事項について、短文で
説明したり、推し
情報の言い換え
説明できる。
量ったりする能
と比較。
力。
量的指標
単語の再認・再
生ができる。
短文を書くことが
できる。
複数の事象を比較したり、因果関係など
の関係性を、比較的長い文章で説明でき
る。
3
応
知識を新しい状
用
況や体験に応用す
す
ることが必要。
る
4
動機や原因、そ
分
して証拠を明らか
析
にしたり、結果を導
す
き出すために情報
る
を使うことが必要。
5
評
価
す
る
6
※相当程度の長
過去や現在の状況に現れている問題点
文になる(レポート
を具体的に指摘し、その問題を解決する
など)。
方法を提案する文章が書ける。
※自由記述であ
るが、教科専門
【具体例】
性を踏まえている
①校庭のごみの散乱の原因になる行為
創 予想を立てたり、 部分を組み合わ
こと。
や条件を指摘し、散乱状態を避ける方法
造 問題を解決するた せて統一された全
※これまでに学
を提案する文章が書ける。
す めに、情報をまと 体を作り出せる能
習したことを総合
②ごみが出た過去の経験を具体的に説
る めることが必要。 力。
して、多面的・多
明して、ごみを出さない取り組み方法を具
角的に検討する
体的に提案する文章が書ける。
ことができ、判断
③ごみが落ちていることに対して、他者の
基準を示しながら
思いと自分の感じることを整理したうえ
自分の思いを文
で、今後の可能性や、自分のとるべき行
章に表すことが
動について決意などを書くことが出来る。
出来ること。
判
断
・
表
現
意
欲
・
関
心
・
態
度
必要なプロセス
意味をつくり出し
たり、判断をした
り、意見を提示す
るために情報を使
いこなすことが必
要。
知識を一つの状
況から別の状況に 【具体例】
移すことができる ①校庭にごみが散乱している状況と、社
能力。
会的なゴミ問題(環境問題)の違いを具体
的に説明できる。
②ごみを放置すると、地域社会に現れる
影響を具体的に説明できる。
全体の中の部分
特定の事象に対して、二つ以上の要素
を見つけたり、区
を原因と結果に整理することができ、比較
分けしたりできる
的長い文章で説明できる。
能力。
多角的な視点で
【具体例】
公正に情報を扱う
校庭にごみが散乱する原因について、筋
ことができる能
道を立てて説明できる。
力。
評価基準を用いて、社会事象に対して
評価することができ、評価のプロセスと評
価結果を矛盾なく説明する文章が書け
る。
基準を使って情
社会事象に対して、他者の思いを共感
報の価値や使い
的にくみ取り、自分の思いとの異同につい
道を判断できる能
て説明する文章が書ける。
力。
他者の気持ちに
【具体例】
共感できる能力。
校庭にごみが落ちていることについて、美
しい学習環境を維持するための条件と現
状を比較して、客観的で公正な評価をす
る文章を書くことが出来る。
※比較的長い文
章が書ける。
※定型化したモ
デル文(テンプ
レート)を模倣して
文章が書ける。
※ 「思考の6段階」(ベンジャミン・ブルーム)を軸に、生徒指導要録の学力を整理した。
※ 「創造する」を「意欲・関心・態度」として評価することは、倉橋独自の発想である。一般には「表現」であろう。