2015 年 3 月 5 日 ONEふくしま事務局 ONEふくしま「サンクスヘルメット」 除染作業員からの「お返し」を後押し ~郡山市立明健中学校・薫小学校・橘小学校にて 除染作業員から心のこもった「お返し」~ 福島の再生を目指す「ONEふくしま」では、昨年 10 月に開催した「サンクスヘルメット 贈呈式」で、子どもたちから心温まるメッセージをもらった除染作業員からの「お返し」の 取組を後押ししました。2015 年 2 月 26 日(木)に郡山市立明健中学校、27 日(金)に郡山 市立橘小学校、3 月 4 日(水)に郡山市立薫小学校にて実施されました。 郡山市では、今春、除染が終了する地域もあります。加えてこの時期に行われる卒業式や 入学式を祝うために、各小中学校とその周辺の除染を行っている除染作業員の方々が考えた、 心のこもった「お返し」が行われました。 明健中学校と薫小学校では、子どもたちへの感謝の気持ちをしたためた色紙と、校庭で除 染作業員が気持ちを込めて植えたサイネリアやマーガレットのプランターの贈呈式を行いま した。プランターは各校の卒業式などで飾られます。 また、橘小学校では、子どもたちへの感謝の気持ちをしたためた色紙と、子どもたちが校 庭で遊んでいて古くなっていたボールの打ち壁を除染作業員が新しく塗り直し、その除幕式 と始球式を行いました。新しい壁は、“的あてボード「ATARU」くん”の愛称に決まり、始球 式では、児童や除染作業員が一緒になって初打ちを行い、寒空の下でしたが校庭に笑顔が溢 れました。 各校の校長先生は、 「子どもたちのメッセージに対して、除染作業員の皆様からのお返しで つながりを持てたことを本当に嬉しく思います」 「子どもたちは、人と人とのつながりが深ま ったと実感できたと思います」 「周りにたくさんの方々がいて自分は支えられている、という 思いを子どもたちが持てたと考えています」などと感想を述べました。 「ONEふくしま」は、これからも福島の再生を願い、取り組む人々の交流と相互理解を 後押していきます。 1 【実施内容】 『中学生へのお返し』 ◆2/26(木)郡山市立明健中学校: メッセージ色紙とサイネリアのプランターの贈呈 明健中学校では、郡山地区建設業協同組合から、除染作業員の二瓶重信さん、関雅人さん、 渡辺剛さんの3名が訪問しました。3年生を送る会に合わせて、朝から校庭でプレゼントする サイネリアをプランターに植えました。 贈呈式では、除染作業員から子どもたちへ、メッセージが書かれた色紙とサイネリアのプ ランターが手渡されました。 除染作業員の二瓶さんは、 「心温まるメッセージを頂き、毎日皆がヘルメットに付けて作業 しています。大変励みになっています」と述べました。 明健中学校からは、3 年生の菊池香名さん、藤谷元喜さん、松崎寧さんの 3 名が代表とし て登壇しました。生徒会長の菊池香名さんは、 「とても嬉しいです。お返しに花を贈って頂い て、人との繋がりを感じて、本当に温かい気持ちでいっぱいです」とお礼の言葉を述べまし た。また、佐藤卓弘校長は、 「何気ない生徒たちの激励の言葉が、こんなに大きな「絆」とな って返ってきました。子どもたちが、やがて自分たちが復興の中心になっていくのだという 気持ちを持つことのできた今日の行事に感謝したいと思います」と挨拶しました。 終了後には、先生方及び全校生徒と除染作業員とで記念撮影が行われました。また、サイ ネリアのプランターは、卒業式などで校内に飾られます。 <当日の様子> ①サイネリアを植える除染作業員 ②プランターと色紙の贈呈式 ③全校生徒と記念撮影 2 『小学生へのお返し』 ◆2/27(金)郡山市立橘小学校: メッセージ色紙の贈呈、的あてボード「ATARU くん」の除幕式&始球式 橘小学校では、郡山市除染支援事業協同組合から、小野寺一夫さん、加藤規夫さん、前林 貞夫さんの3名が訪問しました。的あてボードの塗り替えは、2月20日(金)に除染作業員に よってペンキ塗りを行い、当日は6年生を送る会に合わせて、メッセージ色紙の贈呈と、的 あてボードの除幕式と始球式を行いました。 除幕式の冒頭では、「この的あてボードを使って遊ぶと、誰でも明るく楽しい気分になれ るので、的あてボードを「ATARUくん」としました。素敵な名前になりました。とても嬉しく 思います」と、渡邊幸典校長から新しい愛称を発表しました。 除染作業員の小野寺さんは、「今日は嬉しいです。安心して遊んでもらえると思います。 身体をいっぱい使って遊んでもらって、元気な大人になってほしいです」と述べました。 橘小学校からは、6年生の後藤陽貴さん、渡部遼平さん、大出陽葵さんの3名が代表として 参加し、「僕たちのために、こんなに素敵に的当てを塗り替えて下さり、ありがとうござい ました。これからはピカピカに生まれ変わった「ATARUくん」で沢山身体を動かし、心も身体 もたくましくなります。本当にありがとうございました」とお礼の言葉を述べました。除幕 式の後には、子どもたちと除染作業員による「始球式」が行われ、オレンジ色のボールを手 に大いに盛り上がりました。 渡邊幸典校長は、「除染作業員の皆さまへの子どもたちの感謝をメッセージにしてお届け したところ、「ATARUくん」という形になって戻ってきました。お互いの感謝の気持ちがつな がったことは、子どもたちにとって非常に良い経験になりました。このような機会を学校と しても大変嬉しく思っています」と挨拶しました。 <当日の様子> ①的あてボード「ATARU くん」の除幕式 ②的あてボード「ATARU くん」の始球式 3 ◆3/4(水)郡山市立薫小学校: メッセージ色紙とマーガレットやゼラニウムのプランターの贈呈 薫小学校では、佐藤工業株式会社郡山除染作業所から三澤啓之さん、株式会社大林組郡山 除染工事事務所から大塚享さん、柏井浩徳さんの3名の除染作業員が訪問し、朝から校庭で プレゼントするマーガレットやゼラニウムをプランターに植える作業をしました。贈呈式で は除染作業員から子どもたちへ、メッセージが書かれた色紙やマーガレットとゼラニウムの プランターが手渡されました。 除染作業員の三澤さんは、「サンクスヘルメットのメッセージをありがとうございました。 お花で薫小学校を明るく元気な学校にしてください」と述べました。柏井さんは、 「皆さんが 書いてくれたメッセージは、ステッカーにして私たち全員がヘルメットに貼っています。そ のメッセージを毎日見て、元気を出して作業をしています。皆さんもお花を見て、明るく楽 しい学園生活を送ってください」と挨拶しました。 薫小学校からは6年生の菊地奎介さん、佐藤佳音さん、村上愛依さん、5年生の鈴木萌友 さん、4年生の石井啓太さんの5名が代表として登壇しました。佐藤さんは「震災後、外遊 びができず、とても悲しい思いをしていました。でも、作業員の皆さんが除染をしてくださ ったおかげで、今は楽しく運動や外遊びができて、とても感謝しています。今日は、朝早く からお花を植えてくださり、ありがとうございました。大切に育てていきます」とお礼の言 葉を述べました。小林伸行校長は、 「除染作業員の皆さまへ子どもたちが一人ひとり心をこめ て贈ったメッセージに対して、目に見える美しい花や色紙でお礼していただいたことを大変 ありがたく思います」と挨拶しました。 終了後には、校長先生及び生徒の代表と除染作業員とで記念撮影が行われました。また、 マーガレットとゼラニウムのプランターは、卒業式などで校内に飾られます。 <当日の様子> ①マーガレットとゼラニウムを植える除染作業員 ②プランターと色紙の贈呈式 4 記 名称:ONEふくしま「サンクスヘルメット」 ~除染作業員から子どもたちへのお返し~ 主催:ONEふくしま 協力:環境省 【参考】 ■「ONEふくしま」について 「ONEふくしま」とは、 「福島の再生を目指して」という想いのもとに、共に広告企画 を考えるという趣旨に賛同した福島のメディアとそのチーム及びその取組の総称です。 <ONE ふくしま 参加社(8社 2015 年 3 月現在)> 福島民報社・福島民友新聞社・福島テレビ・福島中央テレビ・福島放送・ テレビュー福島・ラジオ福島・ふくしま FM 事務局:電通・電通東日本 ■サンクスヘルメット企画概要 サンクスヘルメットとは、ONEふくしまが主体となって、郡山市の小中学校3校など の協力を得て実施しました。各校の児童・生徒および「ふたばワールド」 (2014 年 9 月 28 日実施)の来場者から、除染作業員に対するメッセージを書いてもらい、そのメッセ ージをステッカーにして、福島県内の除染作業員約 3 万人に配布しました。現在、除染 作業員の方々は、各自のヘルメットに貼り付けて作業しています。 5
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