自殺未遂者・自殺念慮をもつひとへ の援助のためのガイドライン

自殺未遂者・自殺念慮をもつひとへ
の援助のためのガイドライン
河西千秋,川野健治,伊藤弘人
横浜市大医学部精神医学教室
国立精神・神経センター精神保健研究所
ガイドライン作成の目的
自殺対策基本法⇒自殺総合対策大綱と、わ
が国の自殺対策のためのバック・ボーンとア
ウトラインは整ったが、自殺対策の具体的な
プランとその運用はこれからの課題。
自殺未遂者対策について、わが国のスタン
ダードといえるガイドラインはない。
「ガイドライン」…その前に
ガイドライン作成以前の問題として…
• 自殺の危険因子となる社会的要因・環境的問題、医学的問
題、職域・学校をはじめとするさまざまな領域の調整なくして
自殺予防は達成できない。
• 自殺企図者・自殺行動への誤解と偏見
啓発が大事なのか、それとも対応マニュアルが大事なのか
(両方必要なことは当然として…)
それでも第一歩としてのガイドラインは必要
なぜなら自殺企図はいまこの瞬間にも生じていて、
HELPを必要としている人がいて、また、
取り組みが始めようとする人も、手を差し伸べたいと思う人も
その方法を探している
「自殺未遂者と自殺念慮をもつ人
への援助のためのガイドライン」のイメージ
Ⅰ.はじめに
:この手引き書について
Ⅱ.自殺と自殺念慮、自殺未遂につ
いて
Ⅲ.自殺企図者の実態
1.自殺企図者の心理
:自殺を取り巻く誤解と真実
2.自殺行動に関係する危険因子
3.自殺と疾病、医療
1)精神疾患
2)身体疾患と自殺
4.各世代、性別ごとの特徴、学
校・職域などの集団・組織と自殺
問題
Ⅳ.自殺未遂者へのケア
1.自殺の危険性のある人の同定
2.危険性の評価法
3.対応の基本
4.自殺企図者をケアと資源につな
げる
1)専門的ケアの紹介とコーディ
ネート
2)社会資源の紹介とコーディネー
ト
5.救急医療施設での対応
6.すべきこととしてはいけないこと
今後の作業予定
既存のマニュアル(WHOマニュアル等)の調
査と検討
現場からのヒアリング(相談窓口、救急医療
施設、コメディカル等)
ガイドライン案の作成とヒアリング
ガイドラインを周知させるには?
⇒有識者検討会と研究班のDiscussionを経
て完成へ