修 士 論 文 の 和 文 要 旨

修
研究科・専攻
大学院
氏
井川 達也
名
論 文 題 目
要
士
論
文
の
情報理工学研究科
和
文
要
旨
知能機械工学専攻 博士前期課程
学籍番号
1032012
自律無人搬送車の連続時間型ロバスト有限整定制御の研究
旨
半導体生産工場では,半導体ウエハーが複数の加工装置間を移動する.その移動には自律無人
搬送車(Automated Guided Vehicle: AGV)が使われている.現在,生産性向上のため半導体ウ
エハーの直径は 300mm から 450mm に拡大されている.また,IC の複雑さに対応して加工装置
間で稼働する AGV の台数も増加している.このため,AGV の位置決め制御の精度に対する要求
は厳しいものとなってきている.しかし,PID 制御に代表される従来型の連続時間系の位置決め
制御では制御誤差が指数関数的に減少するなどの漸近的な整定特性しか保証できない.
一方,制御誤差を有限時間内で零に整定させることができる連続時間有限整定制御が提案され
ている.しかし,理論的な研究が中心である.実装を視野にいれると,操作量に不連続な跳躍が
生じること,モデル化誤差などにより応答が不安定になることといった問題が存在している.そ
こで,本研究では AGV への実装を目的とするロバストな有限整定制御系の設計を目標とする.
目標達成のためには以下の三点を考慮していなければならない.

整定までの過渡応答

積載量変化による AGV の動特性変化

モータ入力電流の入力制約
上記を踏まえ,実機の走行データから積載量ごとの AGV の数学モデルを作成する.つぎに,
この AGV モデルを用いて連続時間型有限整定制御器設計を行う.そして,積載量による動特性
変化に対しロバストな制御系実現のために有限整定制御サーボ系設計を行う.具体的には,動特
性差によって生じる定常偏差のばらつきやオーバーシュートを抑えるために,極指定設計に基づ
いたサーボ器と有限整定制御器からなるカスケード型制御系設計を行う.つぎに,入力制約を満
たした制御系実現のためにむだ時間の個数を冗長にした制御系設計を行う.