Jaguar Land Rover 耐久試験の効率性を最適化

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Jaguar Land Rover
ユーザ事例紹介
耐久試験の効率性を最適化
MTS社のハイブリッドシミュレーション技術により世界的な
車両プラットフォームの開発を効率化
お 客 様 のチャレンジ
自動車メーカーには、車両の耐久試験を加速化させるという圧力が常に掛かってい
ます。Jaguar Land Rover社などのグローバル企業にとって、
積極的な開発スケジュー
ルに沿って対応することは、
様々な市場での相関関係を維持する必要があるため特
に大きな課題となっています。
確立された耐久試験の手順が参入している全ての市場で有効であると想定するこ
とはできないため、Jaguar Land Rover社は世界中に車両を送り、市場特有の路面荷
重データを収集し、実際の現地サービス条件と手順を如何に相関させるかを決定し
なければなりません。
テストコースにおける計装したプロトタイプによる従来型ツー
ルを使ったこの課題に対するアプローチは、非効率的で、
ある時点において企業は
時間もリソースも使い果たしてしまいます。
開発サイクルにおいてこのプロセスを縮小するためにJaguar Land Rover社は、
「道
路を使用しない」実車試験を実施する方法を検討しました。特に、マルチボディシス
テム ソフトウェアを含むコンピュータ支援エンジニアリング (CAE) ツールを使用し、
バーチャルで路面荷重データを生成する方法を模索することを試みました。彼らは、
この方法で荷重を予測するには、車両全体の動的システムの正確なモデリングが必
要で、
それは非常に複雑で多くのリソースを必要とするタスクであることが分かりま
した。
最も必要とされていたのは、実際のテストコースに完全なプロトタイプを走行させ
るということと、
デジタルのコース上で包括的なバーチャルモデルを走行させるとい
う、正反対にある2つの状況の橋渡しをするということでした。最終的には、MTS社の
開発した革新的なハイブリッド型シミュレーション技術がその橋渡しとしての役割
を果たしました。
M TS ソリューション
ハイブリッドシステム応答収束 (HSRC) は、
MTSによって開発された反復技術で、
ハイ
ブリッドシミュレーションを耐久試験などの複雑なアプリケーションへの実用が可能
となります。
基本的に、
この技術では実車
(または車両サブシステム)
とバーチャルタ
イヤ、
路面を統合することでプロトタイプやテストコース、
または、
包括的なデジタル
モデルを必要とせずに正確な動的シミュレーションを行います。
多くのハイブロッド
シミュレーション技術と異なる点は、
リアルタイムで操作するシステムコンポーネン
トを必要としないことです。
その結果、
HSRCは標準的な試験システムや既存の車両
モデルに準拠しています。
初期のMTSとの協議の時点から、Jaguar Land Rover社にとってHSRC技術が貢献す
ることは明白でした。計装したプロトタイプのテストコース走行を必要としない正
be certain.
ユーザ事例紹介
確な路面荷重を生成するということは、
何ヶ月に及ぶ作業と、単に試験治具に標
準車両を取り付けるという大きな差を意
味します。
最初にJaguar Land Rover社とMTS
は、HSRC技術がJaguar Land Rover社が
すでに使用していた試験システム、
デジ
タル路面、
タイヤモデルおよびモデル環
境と連携するかどうかを見極めなければ
なりませんでした。
それが確認された後、
両チームは共同で水平CG拘束装置付き
MTSモデル329 6DOFロードシミュレータ
を含むHSRCパイロットプロジェクトに取
り掛かりました。試験車両はRange Rover
社のスポーツカーで、バーチャルコンポ
ーネントには厳選されたテストコースか
らのJaguar Land Rover社路面プロファイ
ル、FTire™ 動的耐久タイヤモデルおよび
MTS社のHSRCモデリング、制御用ソフト
ウェアツールが含まれました。
実機システム
スピンドル結合式ロードシミュ
レータ&一般的な試験車両
HSRCは実試験下でフルビー
クルと一連のバーチャルタ
イヤを組み合わせ、デジタル
3次元テストコース上を走行
させます。
バーチャルシステム
Jaguar Land Rover社は、HSRCツールセッ
トを使用してシミュレータに固定した車
両とFTireモデルを統合し、
デジタル3次
元のテストコースを
「走行」
させ、
ブレー
キや操縦イベントを再現しました。
この
プロセスの結果として起こるイタレーシ
ョンによって生じた試験走行ファイル群
を、同じ車両を使用してフィールドで収集
した実際の路面荷重データと比較しまし
た。直接比較が可能であったた
め、Jaguar Land Rover社はHSRCの結果
と実際の路面計測間の相関を良好であ
ると結論づけました。実際、結果はあまり
にも良好すぎたため、Jaguar Land Rover
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エムティエスジャパン株式会社
〒130-0013 東京都墨田区錦糸1-2-1
アルカセントラル 8階
Tel: 03-6658-0903
Fax: 03-6658-0906
E-mail: [email protected]
Internet: www.mts.com/jp
タイヤモデル&3次元デジタル道路
社の複数のチームから、
その合致性に疑
問の声が上がり、2つのデータセットが個
別に開発されたものであることを証明し
なければなりませんでした。
お 客 様 のメリット
初期の取り組みが成功したことにより、
Jaguar Land Rover社でHSRC技術の更な
る開発が進められることになりまし
た。HSRCは、各車両のサイクルプランの
一部に含まれる高額で時間の掛かるテ
ストコースでの作業の一部に替わる路
面荷重開発ツールの中核となる可能性
が示されました。
この技術はプロトタイプの初期段階で採
用することもでき、新しい車両では今や
標準となっている多くのアクティブ制御
システムの統合に役立つものです。
アク
ティブシステムは、膨大なチューニング
が必要で、多くの場合、路面荷重データ
収集までに終了することはありませ
ん。HSRC技術は、Jaguar Land Rover社が
コース上ではなくラボ内でこのチューニ
ング作業の一部を実施できる手段を提
供します。
さらに、
アクティブシステムの
開発が進むにつれて、試験プロファイル
の要件を変更すると耐久試験荷重を調
整する必要があり、HSRCはラボ内で実現
するためにも使用することができます。
HSRC技術は、CAEの相関、路面荷重デー
タの開発、
アクティブシステムのチューニ
ングあるいは他のアプリケーションでの
使用に関わらず、Jaguar Land Rover社に
利益をもたらすことを約束しています。
世界中で走査された路面に対する特定
車両の応答を決定する能力は、車両耐久
試験の加速化および世界における競争
力の強化へ努力を続けるグローバル企
業にとって特に有益なものとなるでしょ
う。
ISO 9001 CERTIFIED QMS
©2014 MTS Systems Corporation
100-307-367 JaguarLandRover2 Printed in U.S.A. 11/14
MTS は米国 MTS Systems Corporation の登録商標で
す。
この商標は他の国でも保護されている場合があり
ます。RTM No. 211177.