試してみよう! 「地域防災力」診断 あなたの 「地域防災力」とは、地域の住人が互いに助け合い、ご近所の力で自然災害に対処するために必要な力です。災害時には誰もが被災者となり 得ます。一人ひとりが正しい知識をもってアクションをおこせるように、普段から「地域防災力」を高めておき、災害時に備えましょう。 あなたは以下の10 項目についていくつ知っていますか? 1 あなたは自分の住んでいる地域に起きた過去の歴史的な 災害事例(被害箇所、規模、被災者数など) を 十分に把握していますか に してください。 YES NO 自分が住んでいる場所で起きた過去の災害を知っておこう 自然災害はその場所特有の要因によって繰り返し発生しています。地域の安全を守るためには、まずはお住まいの地域に起こりうる 自然災害を想定しておくことが必要です。 2 自分の住んでいる地域・自宅を襲う最大の災害危機 (地震、津波、洪水、土砂崩れ、火災など) を 挙げられますか YES NO 地理的要因・周辺環境に大きく左右される災害の危機を知っておこう 起こりうる全ての災害に対して、事前に十分な警戒と準備を行うことはなかなかできません。地理的な条件や自然環境によって、現 在起こりうる災害と、その発生可能性の程度を知っておくことが必要です。 3 避難場所・避難所の場所や備蓄品などを把握していますか YES NO 避難場所・避難所の場所や設備を把握しよう 長い期間、自然災害に遭っていない地域では避難場所・避難所の場所すら知らない住民が多くなります。避難所は地域住民が自主的 に運営に参加するものですので、もっと関心と興味を持つべきものです。 4 自然災害に応じた避難場所・避難所の把握や 複数の避難経路を設定していますか YES NO 災害の種類ごとの適切な避難行動を把握しておこう 起きた災害の種類によって、適切な避難場所は異なります。例えば土砂崩れと津波では、目指す避難場所が違うことがあります。災害 の種類に応じて対応できるよう、実際に起きた場合を想定して地域の避難場所・避難所を複数把握しておく必要があります。 5 地域の避難訓練・防災訓練に積極的に参加していますか 避難訓練や防災訓練に参加することで地域の安全を確保しよう YES NO 「自分一人参加しなくても」 という気持ちで地域の避難訓練に参加しない人も多いかと思いますが、地域の安全を守るのは地域の住 民です。避難場所や消火栓、防火水槽の場所を確認したり、いざという時の自分の役割を見つけておきましょう。 6 地域の防災に関わるコミュニティ (防災会、 自治会、町内会、NPOなど) に 積極的に参加していますか YES NO コミュニティ団体が守る地域の安全 大災害により地域に被害が発生したとき、公的な支援が届く前に地域住民でできることが数多くあります。地域には災害時に住民の安全 を図る、 自主防災会や自治会、町内会などさまざまな集まりがあります。 まずは会合に参加して、 その役目を知ることから始めましょう。 7 日頃から近隣の住民と積極的に コミュニケーションを取っていますか YES NO コミュニケーションは地域の安全を守る第一歩 仕事が忙しい、自由な時間があまりないなど、地域のさまざまな団体に参加できない人も多くいることでしょう。近所のお母さん友 達、同じ店で買い物をする人たち、朝夕に犬の散歩をする人たちなど、地域の知人、友人を少しでもつくることがいざというときの地 域の力になります。 8 地域に 「災害の危機」 が訪れた際の近隣住民との 取り決めをしていますか YES NO 地域に「災害の危機」が訪れたときの役割分担を決めておこう 地域に 「災害の危機」 が訪れたとき、各住民が消火活動などで被害を最小限に抑える努力をし、被災者、 負傷者が出たときの人命救助など を行えるように、 それぞれの役割分担などを決めておきましょう。 通常の避難訓練や防災訓練のときに毎年確認しておくことが重要です。 9 近隣住民同士の緊急時の連絡手段を 複数確保していますか YES NO 通信手段が断絶したときの連絡手段を持とう 大規模な災害が発生したときには通信が遮断してしまいます。安否確認をするためには地元住民が各戸に訪問する以外ない場合があり ます。 また豪雨発生時などには雨音が大きくて防災無線のスピーカーからのアナウンスや広報車の音声が聞き取れない場合もあります。 10 災害の時に避難誘導などが必要な方のために地域で 何か取り決めをしていますか 高齢者・障がい者を地域全体で守ろう YES NO 高齢化の進む長野県の白馬では支援が必要な方一人ひとりに地元ですぐに動ける担当者を決めて、災害発生時の避難誘導・安否確認に 役立てていました。 そういった取り決めが平成26年11月の地震発生時に役立ち、 被害を最小限にとどめました。 あなたの 「地域防災力」 診断の結果 上で「NO」と答えた項目へのアドバイスです。 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 繰り返し起きる災害で被害に遭ってしまうかもしれません お住まいの地域における高い発生リスクを抱える災害の種類を把握しておかないと、繰り返し発生する同じ種 類の自然災害の被害に遭う可能性が高まります。そういった情報は自治体のホームページ、新聞記事などの各 種データベース、図書館、公文書館などでも得ることが可能です。そしてこれらを地域住民で共有し、把握して おくことが重要です。 ハザードマップで自宅周辺の被害リスクを確認し、周囲の住民で共有しよう 自然災害は地理的な条件によって被害リスクが大きく異なります。さらに、自分の住んでいる地域、自宅の立地 条件、高低差などでも被害の様相は変わります。自治体の発行するハザードマップなどで被害リスクを確認し、 周囲の住民たちとその情報を共有しておきましょう。 避難所の場所・設備はもちろん、備蓄品も確認しておこう 避難所はいざというときに地域住民が頼るべき大切な場所です。災害時にはどのように運営されるのかを知っ ておくべきです。また、避難所の設備・備蓄は一律ではありません。 どんな設備があって、 どのような種類の食料 や日用品などの備蓄が十分であるのか。災害が起きてから困る前に、状況を把握しておきましょう。 複数の避難場所・避難所、避難経路を住民同士で確認しておこう 避難場所・避難所、避難経路は住民同士で話し合い、安全な避難場所や避難経路を複数確認する、その地区特 有の環境を配慮した避難計画が必要になります。そのために、 平 成2 5年 災害対策基本法改正において創設さ れた「地区防災計画」制度のガイドラインを参照して、地区居住者等が市町村防災会議に対して、計画提案を行 うことができる住民参加型の仕組みを利用してみましょう。 自主防災組織が中心になって作ることも可能です。 避難訓練・防災訓練に参加することで被災リスク軽減につなげよう 避難訓練の際に避難場所までどれだけの時間がかかるか確認しておきましょう。訓練に参加して地域の防災 意識の高い人と顔を合わせることで、いざという時に自分や家族を守ることにつながります。また自分が助ける ことのできる人を見つけることも大切なことです。近所の小・中学校の避難訓練や防災訓練にも積極的に参加 させてもらいましょう。 地域のコミュニティ団体に積極的に参加しよう 地域にはさまざまなコミュニティを構成する団体があります。積極的に参加すれば、 より地域の安全・安心を推 進することができます。 どうすれば地域の安全を確保できるのか、多くの住民同士で力を合わせることで問題を 解決していきましょう。 災害時の一致団結を目指して日頃の挨拶からはじめよう 地域の住民同士のコミュニケーションは顔を合わす際に交わす挨拶から。都市部では特に失われがちなこのコ ミュニケーションから始めましょう。近隣にどんな人が住んでいるかを把握するだけでも地域のコミュニケー ションは培われていきます。 避難の誘導、人命救助など自分のできることで貢献しよう 住民一人ひとりができることは限られているかもしれませんが、避難時の誘導、近所への声掛けなどで多くの 命が救われます。まずは自分の生命、家族の安全を図ること、さらに近隣の住民の安全に役立つことで地域の 危機を救うことが可能になります。災害の際には「日頃やっていること」 しかできません。そのために何度も訓練 を繰り返し経験することがとても大切です。 訪問などで避難誘導安否確認をする体制を作ろう 携帯・メール・インターネット回線などの複数の通信手段を持たない人は情報入手がどうしても遅れてしまい がちです。 とくに高齢者は何の方法も持たない人も多いのです。訪問による安否確認など、周囲の住民が役割 分担をして連絡を取り合う体制をつくりましょう。 少子化・高齢化によるリスクに備えよう 今後日本は少子化・高齢化などによって全国で単身者(一人住まい)が増える傾向にあります。地域全体で「災 害弱者を守る」ための取り組みを行うべきです。都市部では特に人のつながりが薄まっています。住民が支えあ う仕組みをつくって災害に備えなければなりません。
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