先輩からのメッセージ(総合職)(PDF:2909KB)

総合職
先輩職員からのメッセージ
人 が主 役 で す
中立、公正、信頼 人を育てる人事行政
人事院 2015
人事院事務総局総括審議官
千葉 恭裕
人事院は、人事行政に関する公正の確保と国家公務員の利益の保護等の事務をつかさどる中立・第
三者機関です。これは、公務員人事に対する不公正な影響を排除するとともに、労働基本権制約の代
償措置として、中立・第三者機関を設けて国家公務員制度の運営にかからしめたことによるもので、
内閣人事局と連携して、人事行政にかかるそれぞれの任に当たることになっています。
国家公務員が「国民全体の奉仕者(憲法第15条)」として、多様な課題に取り組み、行政ニーズの要
請に適切に応えていくことができるよう、人事院は、公務員制度の運営と各般の人事行政施策の展開
を通じて、我が国政府・行政の基盤を支えています。
公務員人事管理の原則として、成績主義の原則や勤務条件に関する情勢適応の原則等が法律に規定
されていますが、人事院は、その趣旨が活かされるように制度の詳細設計、運営を行っています。
また、各府省の職員が困難な問題や新たな課題に果敢に取り組み続けるために、これまで任期付職
員制度、官民人事交流制度などの新たな制度を設けるとともに、採用試験体系の見直し、給与配分の
見直し、非常勤職員制度の整備等の改革・改善も進めてきています。
さらに、現在、次のような各般の施策を展開しています。①国家公務員採用試験は、平成27年度か
ら外部英語試験結果の活用と試験日程の後倒しを実施します。②給与では、地域給与や高齢職員と若手・
中堅職員の配分などについて、大幅な見直しの実施を進めています。③女性職員の採用・登用の拡大に
関連して、フレックスタイムの適用の拡大等の検討を行っています。
公務員の職務の性格から法定された原則の実現のために制度をどう詳細設計していくか、社会経済
情勢や公務員をとりまく環境の変化に対応して新たな施策をどう展開していくか、人事管理制度や施
策は現実に活用されながら変化を続けており、人事院では、国民の皆さんの公務員制度に対する視点
も踏まえながら、これらの諸課題に対応しています。
国家公務員制度や諸施策は、全府省の一般職国家公務員が直接の対象ですが、特別職国家公務員や
地方公務員にも広く波及するほか、社会一般にも影響を与える仕事です。この国や行政をもっと良く
したいという志を持つ方は、人事院で是非一緒に取り組んでみませんか。
人事行政の改革や改善のために、熱い情熱を内に秘め、創造力を発揮しつつ自らを高め、広く国家
社会に貢献してみたい方を歓迎します。
1
人事院を志望した理由は何ですか。
人の幸せや公共の利益の実現に向けた様々な分野や現場の仕事
がある中で、その全てに共通することは、そこで働く「人」の活
躍が要になるということです。その「人」へのアプローチに魅力
を感じて人事院を志望しました。働くことに対する国民意識の変
化や公務の国際化など時代の要請を捉えて、これからの人事行政
を実行していく人事院には大きな可能性があると思います。
現在どのような仕事をしていますか。
毎年夏に、
「人事院が国会と内閣に対して勧告」とのニュースが、
人事院総裁から内閣総理大臣に勧告が手渡される映像とともに報道
されます。国家公務員給与がこの勧告に基づいて決定されるため、
福留 理恵子
※中央手前が筆者
(ふくとめ りえこ)
給与局給与第一課
平成25年 4月 採用総合職(院卒・行政)
現職
勧告に対する社会的関心も高く、勧告までの過程は人事院全体が協
力して取り組む大がかりなものです。その全体の取りまとめと法案
成立に向けた国会対応が私の配属された班の重要な役割です。今年
も各種調査や各府省・職員団体との意見交換などを実施し、それら
を踏まえた数々の検討を経て取りまとめられた勧告が国会と内閣に
提出されました。その後、勧告の内容を実施する法案が国会に提出
され、法案審議における答弁資料作成など国会対応も無事に乗り越
えて、法律が成立しました。国家公務員約 27 万人の生活に直接影響
する勧告に携わることのやりがいに加えて、職場のチームワークの
良さも日々の仕事の充実感につながっています。
1日の仕事の流れ
8:30
9:30
10:30
12:00
要なときには上司に対しても意見を主張できることが重要だとい
今月は朝刊当番。年次の近い同僚と協力し
て人事院の施策に関係する記事をチェック
します。
う上司からの助言が特に印象に残っています。自分の仕事に責任
給与局の政策協議窓口として他府省等から
の依頼を受け取ると、局内関係部署に作業
依頼をします。今回は最近話題の男女共同
参画に関する案件。
就職という場面は、この時にしか出会うことができない人と出
調査 会い、自分の考えを深められるチャンスの時でもあります。私自
勤務条件に関する調査のために民間企業を
訪問。緊張するものの、民間企業の方から
直にお話を伺える重要な機会です。
身も、様々なご縁の中で人事院を訪問し、この人達と一緒に仕事
お昼休み 資料集め 資料作成 各種統計資料を表にまとめて関係者に情報
提供として送付します。
16:00
協議の取りまとめ 各担当から提出されてきたものを取りまと
めて、局長までご報告した上で、依頼元に
送付します。
18:30
と自信を持って取り組むように心がけています。
関係部署への作業依頼 検討中の施策に関する資料を求めて資料倉
庫へ。戦後直後の人事院創設当初の資料な
ど貴重な資料の宝庫です。
15:00
どんな意見も鵜呑みにせず、担当として自分の考えを持ち、必
出勤
お散歩日和には同僚や他府省の友人と一緒
にお弁当持参で日比谷公園へ行くことも多
いです。
14:00
上司や先輩の言葉で印象に残っているのは何ですか。
また、仕事をする上で心がけていることは何ですか。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
をしたいと思える出会いがあったことが志望を固める大きな決め
手になりました。小さな関心も見逃さずに大切にしていくと、きっ
と自分の進む道が見えてくるはずです。
休日の過ごし方
今年の勧告後は、
夏休みも兼ねてフ
ランスに遊びに行
き、大学時代の友
人と久しぶりの再
会を果たしまし
た!
退庁 今日は国会対応が発生しないとのこと。調
査報告書も完成したので、明日の仕事を確
認してから帰ります。
2
人事院を志望した理由は何ですか。
私は就職活動をするにあたり「何を仕事とするか」
、
「誰と働きたいか」
という2つの軸を大切にしておりました。
人事院の仕事は、国家公務員の採用から退職までのあらゆるライフス
テージに関わることができ、また給与や勤務時間等の勤務環境を整えるこ
とを通じて、国民の皆様のために働く国家公務員を支えることができ、非
常に魅力的でした。
また、説明会や官庁訪問で出会った人事院の先輩方が上記のような考え
方に基づき仕事の素晴らしさを熱く語ってくださったのも印象的であり、
そういう先輩方とぜひ一緒に働きたい、役に立ちたいと強く思いました。
仕事を始めてからもその思いは変わらず人事院で働けて良かったと強く
思っております。 現在どのような仕事をしていますか。
白石 和友
(しらいし かずとも)
財務省主計局司計課予算執行企画室
企画調整係調査主任
平成24年 4月 採用Ⅰ種(経済)
給与局給与第三課
26年 4月 財務省主計局司計課予算執行企画室
企画調整係
26年10月 現職
1日の仕事の流れ
9:30
出勤
メールチェックをするとともに、本日のス
ケジュールを確認。
10:00
資料作成①
予算編成において各府省庁の政策評価結果
をより効果的に活用するために局内の関係
部署に送付する資料の作成を行います。資
料作成に当たっては、誤りがないことはも
ちろんのこと、受け取り側にとって分かり
やすく、予算編成に資する資料となるよう
に心がけております。
12:00
昼休み
昼食はほぼ毎日職場の皆さんと食堂で食べ
ます。財務省の食堂は広くメニューも充実
しているのでお勧めです(笑)。楽しく会話
をしながら空腹を満たし、午後に向けてリ
フレッシュ。また定期的に人事院の同期等
とランチにも行きます。
13:30
打合せ
予算執行調査について、次年度(平成 27 年
度)の調査事案の選定等について打ち合わ
せを行います。どの事案を対象にするかに
よってその後の調査の方向性が大きく変
わってくることから、選定作業は非常に難
しいところです。打合せ後には、上司に確
認いただきながら概要メモを作成し、論点
整理を行います。
17:00
資料作成②
次年度(平成27年度)の財務省の政策評価
実施計画の作成に当たり、局内の関係部署
に送付する資料の作成を行います。送付先
の負担が減るようこちらで記入できる部分
は記入した上で、前年度からの変更点等が
明確になるように、資料を作成します。
20:00
退庁
仕事に目途をつけ、明日やるべきことを確
認し退庁。夕食は自宅で食べることが多い
ですが、息抜きに飲み会に参加することも
しばしば。急ぎの仕事があるとき以外は早
期退庁を心がけております。
3
財務省主計局という国の予算の編成や決算の作成等を担当する財務省
の内部部局で、予算執行調査(予算担当職員等自らが、各府省庁の予算
執行の実態を調査し、予算の効率化等につなげていく取組み)に関する
企画立案、予算への反映に係る取りまとめや被評価部局としての主計局
内の政策評価関係の取りまとめ等を行っております。
仕事をする上で心がけていることは何ですか。
様々な方の立場にたち、時に思いを馳せながら業務を行うことを忘れ
ないように心がけております。日々の業務においては、説明が相手方に
分かりやすいものとなるよう、また関係者への敬意を忘れないようにし
ております。また政策を企画・立案をする立場においては、
(非常に難し
いことではありますが)自分がしようとしていることが国民にとって役
に立つ真に必要なことであるのかを考えながら仕事をしております。
仕事における今後の目標を教えてください。
まずは与えられた仕事を独力でできるようになりたいと考えておりま
す。ある案件についての過去の経緯、現状の課題、課題に対する対応策
等について、自身で論点を把握し解決策を論じられるようになりたいで
す。その上で、上司や部下等関係者を巻き込み協力を得ながら、困難と
思われていたことも解決できるような人物に成長していきたいと考えて
おります。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
冒頭でも述べましたが、仕事を選択するにあたり自分が何をしたいのか、
志望先でそれができるのか等を明確にする必要があります。自身で調べ
てわかることは限定的な場合が少なくないので、友人と議論をして考え
を深めたり、説明会や官庁訪問に積極的に参加することをお勧めします。
私自身、友人のアドバイスから得た示唆は多く、また説明会や官庁訪問
での質問を通じて、仕事に対するイメージをより具体的かつ強固なもの
にすることができ、そのようなプロセスを経てたどり着いた仕事である
からこそ、どんなに辛いことや苦しいことがあっても誇りをもって粘り
強く頑張れるのだと思います。
人事院は懐が深く熱い気持ちをもった職員が多く、魅力的な業務もた
くさんあります。皆さんと一緒に働けることを楽しみにしております。
休日の過ごし方
休日は友人と食事
をしたり買い物に
行ったり、スポー
ツをしたりして過
ごしております。
写真は現在の職場
の同僚とリレーマ
ラソン(府中市)
に参加した際の写
真です(筆者は左
上)。
現在どのような仕事をしていますか。
簡易裁判所の民事手続(民事訴訟、民事調停など)を所管する
係に所属し、民事調停委員の人事手続、民事調停委員に係る予算、
簡易裁判所における民事手続や施策の広報などを担当しています。
出向してみて気づいた人事院の良さを教えてください。
人事院が非常に温かい組織ということでした。初めての出向で
不安に感じることや戸惑うこともありましたが、人事院のいろい
ろな人に悩みを聞いてもらったりアドバイスをもらったりして、
不安を乗り越えることができました。
人事院以外で勤務して人事院に対する見方は変わりましたか。
宮前 菜央
(みやまえ なお)
最高裁判所事務総局民事局第二課調査員
(簡易裁判所民事係)
平成21年 4月 採用Ⅰ種(経済)
給与局給与第三課
23年 4月 公務員研修所教授付
25年 4月 現職
1日の仕事の流れ
9:20
出勤
メールチェックと今日1日の仕事を確認。
10:00
求意見対応
A高裁から、
ある事案への対応案について求意見(
「上
級の裁判所や関係する局課の意見を求める」という
意味の裁判所(?)用語)が来ました。内容を確認
したところ、過去の対応例と同一の方針であり、民
事局として意見を付ける必要はなさそうです。そう
いったことを記載した検討ペーパーを作成し、決裁
に上げます。最高裁内部の他の局課にも関係する案
件なので、民事局での決裁が終わったら、次は民事
局から関係局課に求意見を行います。 11:30
B地裁から連絡
とある事業を実施するための予算が不足したとのこ
とで相談の電話がありました。追加で予算を渡せる
かどうか検討するために、予算が不足した理由書や
必要な経費が分かる見積書などの資料をメールで提
出するように依頼。
12:15
昼休み
近くの庁舎で勤務する友人とランチ。席で簡単に済
ませることも多いです。
13:30
印刷業者と打合せ
当係では、毎年、10 種類以上のパンフレットやリーフ
レットを発行しています。今日は、印刷業者に原稿を
お渡しし、今後のスケジュールについて打合せ。納期
に遅れることのないように作業を進めなければ……。
14:30
民事調停委員候補者名簿の確認
民事調停委員の任命手続を進める時期になりました。
各高裁から民事調停委員候補者
(今期は約 2,000 人!)
の名簿と理由書が提出されるので、記載内容に不備は
ないか一人一人確認していきます。すると、理由書に
記載すべき事項が書かれていないものを発見。
C高裁
に連絡して補充をお願いします。
16:00
予算案件ペーパーを起案
午前中に連絡があったB地裁から、メールで資料が
送られてきました。予算が必要な理由は分かりまし
たが、予算を実行するためには、予算を担当する主
計課の了承を得なければなりません。主計課に対し
てこの案件について説明するペーパーを起案し、決
裁に上げます。
17:00
人事院の持つ影響力の大きさを改めて実感しています。
司法府の職員である裁判官や裁判所職員は、人事院が直接カバー
する国家公務員ではありませんが、その人事制度は、国家公務員
制度に関する各種法令を準用したりそれらに準じた取扱いをした
りしています。また、私が所属する係が所管する非常勤職員の勤
務条件を検討する際に、人事院の勧告や調査結果、人事院が所管
する制度を参考にすることが多々あります。
裁判所だけでなく、地方公務員や民間企業などに対しても、人
事院の施策は大きな影響を与えます。人事院は小さい組織ながら
存在感のある組織だと、人事院以外で勤務してみて身をもって感
じています。
出向先での経験を今後どのように活かしていきたいですか。
現在の職場では、裁判所職員として担当業務を行うことはもち
ろんですが、ときには出向者として、「裁判所の手続を広く知って
もらうためには、どこに焦点を当てて広報をすると良いだろう?」
「初めてこの手続制度に携わる人には、どのように説明すると分か
りやすいだろう?」と、裁判所や裁判手続などに馴染みのない一
般の人の視点からの意見を求められる場面がありました。仕事に
慣れるにつれて正確さや詳しさに気が向き、この視点から物事を
考えることが意外と難しくなり、業務に精通すると同時に常に真っ
新な視点も持ち続けるという、双方を両立させることの大切さを
痛感した機会でした。
今後、再び人事院で人事行政に携わることとなった際にも、裁
判所での経験から得たこの感覚を忘れずにいたいと思います。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
就職は、人生における数々の選択の中でも特に大きなものの一
つですので、幅広く興味関心と好奇心を持って積極的に行動して
ください。その際、ぜひ人事院にも訪れていただき、その魅力を
感じていただければ幸いです。
休日の過ごし方
せっかくの休日は、できるだけど
こかに出掛けるようにしています。
この日は、思い立って長野・戸隠へ。
緑が気持ちよかったです。
報告取りまとめなど
各地裁から送られてくる毎月の報告を取りまとめた
り、毎月の事件数の動向を調べて資料にしたりするの
も私の仕事。こういった作業は手が空いたときを見計
らって進めます。
17:50
定時退庁
すべき仕事が終わったら定時退庁・早期退庁!今日
もお疲れ様でした。
4
海外の大学院ではどのような勉強をしていますか。
2014年9月よりコーネル大学公共政策大学院に留学しています。
現在は、政策関係の基礎学力を身につけるため、政治学、経済学
や統計学等を受講しています。具体的にはアメリカの政策決定、
NPOなど非営利組織の役割、そのマネジメントや会計、労働経済学、
政策評価分析が挙げられます。
海外留学を目指したきっかけは何ですか。
グローバルスタンダードとされている米国における公共マネジ
メントやリーダーシップ等を体系的に研究し、日本の人事制度と
の比較を行いながら、それらを日本に適合するように修正・発展
させていきたいと思いました。また、計量的分析の比較が難しい
川浦 恵
※右が筆者
(かわうら めぐみ)
行政官長期在外研究員(コーネル大学)
平成21年 4月 採用Ⅰ種(経済)
職員福祉局職員福祉課
23年 4月 給与局給与第三課
25年 4月 国際課国際専門官
26年 6月 現職
とされている人事戦略について、中立・第三者機関だからこそ求
められる実証的な採用・育成等の人事行政の展開に貢献したいと
考えたからです。
大学院での勉強を通じて人事院に対する見方は
変わりましたか。
公共政策の学問を通じて、あらゆる場面において「人材」が基
盤となることを改めて感じました。それは、人事院の役割の大きさ、
社会一般に与える影響の大きさに気づかされたということです。
海外留学での経験を今後どのように活かしていき
たいですか。
異国の地におけるバックグラウンドの異なる留学生との議論を
通じて、学術的な知識のほか、問題発見力、論理的思考力、交渉力、
問題解決能力等の向上に努めています。帰国後においては、これ
らの能力を、日々変化し続ける行政ニーズの要請に適応すること
のできる柔軟な人材政策の企画、運営に活かしていきたいです。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
人事院における5年間の勤務経験の中、法令作成のほか手当制度
を所管する部署における現場調査等の多様な勤務経験こそが異国の
地において学問を深めることに役に立っています。
「日本とは」
、
「公
務員とは」
、さらには「自分がどのように世の中に貢献したいのか」
、
それらを考え、挑戦し続けることのできる機会が人事院には沢山あ
ります。そんな刺激に満ちた職業人生を送りたい方、ぜひ人事院の
扉を開いてください。あなたのスタートはここからです。
休日の過ごし方
アメリカの慣習や
文化に触れるた
め、休日には積極
的にホストファミ
リーと過ごす機会
を設けています。
写真はアメリカの
伝統行事である
「Baby Shower
(妊婦のお祝いの
イベント)」にて。
5
人事院を志望した理由は何ですか。
国家公務員になることを志望し、各府省の業務説明会などに参
加した際、各府省における勤務環境についての話を聞き、自分が
国家公務員になったらどのような働き方をするのだろうと考えた
のが、国家公務員の人事行政に関心を持ったきっかけです。
現在どのような仕事をしていますか。
毎年12月1日〜7日を国家公務員倫理週間とし、有識者による
講演会や経済団体等への広報活動など各種啓発活動を集中的に実
施しています。また、各府省における倫理研修の計画的・定期的
な実施に関する指導や研修教材の作成・配付、公務員倫理に係る
通報制度の活用推進に関する指導等を行っています。さらに、国
内田 陽介
(うちだ ようすけ)
民各層からの意見聴取やアンケート調査も実施しています。
上司や先輩の言葉で印象に残っているものは何ですか。
国家公務員倫理審査会事務局
倫理企画専門官(参事官付)
上司からの言葉で印象に残っているものは、自分が担当する制度
平成19年 4月 採用Ⅰ種(法律)
職員福祉局職員福祉課
21年 4月 給与局給与第一課
23年 4月 総務課調整班主査
24年 6月 育児休業
24年 7月 職務復帰
25年 4月 人材局企画課制度班主査
25年11月 国家公務員倫理審査会事務局
倫理企画専門官(参事官付)
26年 9月 育児休業
26年11月 職務復帰
現職
いうことです。各府省の人事担当者や職員からは毎日のように制度
1日の仕事の流れ
について日本一の専門家であるという自負を持って仕事をする、と
に関する質問が寄せられ、また、制度の企画立案に当たっては上司
や幹部から様々な指摘をいただきますが、それらに対して担当とし
て責任を持って応えられるよう、日々、勉強の積み重ねです。
育児と仕事を両立させるための秘訣は何ですか。
育児をする職員については、育児休業や早出遅出勤務など、各
種の制度が整っていますので、これらを必要とする職員が確実に
利用することができることが肝要であると思います。私は、長男
が生まれた後に1月、次男が生まれた後に2月の育児休業を取得
しました。これは、職場の皆さんに御理解、御協力をいただいた
賜であり、このような職場環境が増えることが、育児と仕事の両
8:30 出勤
本来の勤務時間は9:30からですが、今日は国
家公務員倫理週間における有識者による講
演会があるため、早めに出勤して準備。
立への近道であると思います。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
10:30 講演会開会
会場の設営、講師の出迎え、参加者の受付
などを順調に終えて、予定どおり開会。司
会進行役を多少緊張しつつも務めます。
11:50 講演会閉会
無事講演会が終わり、講師の見送り、設営
解除を行って、庁舎に帰ります。
12:30 昼食
将来の職場を選ぶ際に、自分は何をしたいかということだけで
なく、どのような働き方をしたいか、どのような勤務環境が望ま
しいかということについても考えてみてください。その視点で国
家公務員の職場、働き方を見ていただければ、人事院に入ってや
るべきことも見えてくるはずです。皆さんの新しい視点をお待ち
しています。
普段より遅めの昼食。妻が作ってくれた弁
当を食べます。
13:00 講演会アンケートの集計
講演会の参加者から回収したアンケートを集
計。施策検討の参考となる貴重な御意見です。
16:00 講演会講師への礼状作成
アンケートでの参加者の感想を交え、講演
会の講師への礼状を作成。
17:00 制度照会への回答
休日の過ごし方
長男 12.5 キロ、
次男6キロ。腕力
がつきました。
ある府省の人事担当者から電話で倫理制度
に関する質問。担当者で対応できるような
内容であったため、その場で回答。
18:00 研修教材の改訂検討
今年度中の改訂を予定している研修教材に
ついて、どのように改訂するか方針を検討。
20:00 退庁
様々な資料を参考にしつつ検討も一段落し
たので、今日は帰宅します。
6
人事院を志望した理由は何ですか。
国家公務員の労働環境の改善なくして国の発展はあり得ないと
感じたためです。業務説明会や官庁訪問で各省庁の方々と話すな
かで、国家公務員がいかに国民のため国のために身を粉にして働
いているかを知り、全ての国家公務員がのびのびと仕事をするこ
とができる環境を作ることが良質な行政サービスの提供に繋がる
のではと思いました。
現在どのような仕事をしていますか。
人事院の所掌する法律や人事院規則などの条文審査を行ってい
松浦 正樹
(まつうら まさき)
企画法制課法制調査室法令審査官
平成19年 4月 採用Ⅰ種(法律)
企画法制課
21年 4月 給与局給与第二課
23年 4月 職員福祉局審査課服務班主査
25年 4月 現職
1日の仕事の流れ
8:30〜 8:40 起床&顔を洗って着替えて出発!
9:25 出勤
パソコン起動&出勤簿に押印。いよいよ仕事
開始!平和な1日になりますように。
9:30
前日退庁後に入ったメールを確認しつつ、1
日の業務スケジュールを整理。
10:00 法令審査①
担当A
(給与局)から案件Xが持ち込まれる。
前例の有無や前例にはない新たな論点、今後
のスケジュール等を確認。
11:00
主任法令審査官に案件報告&法令審査①
案件Xについて、スケジュール等を主任法令
審査官に報告。その後、案文を自席で審査し、
担当Aに微修正を依頼。
12:00 お昼休み
この日は同期とランチ。
仕事だけでなくプライ
ベートな話もちらほら。
お昼は自席でお弁当の日
が多いですが、
たまに外に出るのもいいですね。
13:00 法令審査②
担当B
(職員福祉局)から行いたい政策につ
いて相談が持ち込まれる。政策の妥当性の観
点から詰めるべきポイントを伝える。
14:00 法令審査③
担当C
(給与局)から案件Yが持ち込まれる。
案件Xに比べ論点が多く、その場でいくつか
宿題を出す。これは時間がかかる予感・・・。
ます。担当局課から持ち込まれる法令案が、法令作成に当たって
守らなければいけないルールに従って作られているか、やりたい
政策が実現できる書き方となっているかを審査する仕事です。常
に見落としがないか、誤りがないかと意識し行わなければならず、
緊張感があります。
仕事をする上で心がけていることはありますか。
ずばり「楽しむ」&「メリハリ」です。僕自身「仕事は楽しく」をモッ
トーにしており、どんなに難しい案件でも新たな制度を作る楽し
み、知る楽しみを感じて仕事をしています。また、国家公務員の
労働環境に強い問題意識があるので、時間は有限であるというこ
とを常に意識して無駄なく超勤しないよう仕事することを心がけ
ています。
仕事における今後の目標を教えてください。
採用当時から言っている目標は「定時に霞が関の電気を全て消
す!」ことです・・・が、国民生活がないがしろになってしまっても
本末転倒ですので、少しでもそういった労働環境に近付くよう初
心を忘れずコツコツ邁進していきたいと思っています。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
国家公務員一人一人を守り、生かすも殺すも人事制度なのでは
ないでしょうか。国家公務員人事制度のプロフェッショナルとし
て、熱い心と冷静な頭脳を持ったフレッシュな人材が求められて
います。どんどん自分の想いをぶつけ、よりよい公務員制度、そ
してよりよい日本を共に作っていきましょう!!
15:00 主任法令審査官審査
案件Xを主任に説明。いくつか質問を受ける
ものの、その場で回答し了となる。案件Yに
ついて、スケジュール等を報告。
16:00 法制調査室長審査
16:30 企画法制課長審査
案件Xを室長に説明。
いくつか質問を受ける
ものの、その場で回答し了となる。
その勢いで
課長まで説明し、滞りなく終了。
主任から課長
まで修正なく終える案件は気持ちがいい!
17:00 法令審査④
今日は終わったかなと思ったら担当D
(人材
局)から案件Zが持ち込まれる。概要を聴取
し、不明な点をいくつか質問。
18:00 各担当に「今日は定時で帰るので待機の必要
ありません!」メールを送信。
18:15 退庁
定時退庁。やっぱり家が一番!
7
休日の過ごし方
給与第二課時代の
同僚とゴルフ!
他省庁から出向し
てきていた方もい
るので、今はみん
な給与第二課を離
れて省庁も部局も
バラバラですが、
定期的に集まって
ゴルフを楽しんで
います。
人事院の魅力は何ですか。
国の様々な重要施策を担う国家公務員一人ひとりについて、適
正な処遇の確保や両立支援制度の整備等といった人事院の展開す
る各種施策により下支えを行うことは、より良い行政運営につな
がるものであると考えており、大きなやりがいを感じながら業務
に取り組んでいます。また、「人」のことを考える組織であるという
こともあり、アットホームな雰囲気の働きやすい職場であること
も人事院の魅力です。
現在どのような仕事をしていますか。
人材局企画課は、国家公務員の任免の基準設定、採用試験等の
業務を行っている部署ですが、その中で、主に女性国家公務員の
中嶋 範子
(なかしま のりこ)
人材局企画課人事交流企画官
採用・登用の拡大に向けた施策の展開や優秀な人材確保のための
誘致活動等の企画・実施等を担当しています。
現在、政府を挙げて、女性の登用を推進するという機運が高まっ
ていますが、能力・実績に基づく適切な任用を行いつつ、女性国
家公務員の登用の拡大を図るために、どのような施策を展開すべ
平成18年 4月 採用Ⅰ種(法律)
企画法制課
20年 4月 給与局給与第二課
22年 1月 内閣官房国家戦略室室員
24年 4月 企画法制課企画専門官
26年 4月 現職
きかなど、各府省等の意見も聞きながら、日々検討しているとこ
1日の仕事の流れ
昨年、国家公務員法の改正が行われたのですが、この法律の策
9:30
出勤
出勤後、メールチェックを行ってから、1
日の段取りについて班内で確認します。
10:00 人事院規則等の法令審査
平成 27 年度から、総合職試験において外部
の英語試験を導入しますが、そのために必
要な人事院規則の改正案を作成し、法令審
査官の審査を受けます。
11:30 資料作成
法令審査の際、既存の制度との矛盾点がな
いかといった観点から幾つか宿題が出され
ました。外部の英語試験の導入を巡るこれ
までの議論の経緯等も踏まえて、規則案の
内容について考え方を整理した資料を作成
し、法令審査官への宿題返しをします。
12:00 ランチタイム 職場の先輩とご飯を食べに外出します。大
事なリフレッシュのひとときです。
13:30 国際シンポジウム事前勉強会
各国の女性分野で活躍するトップ・リーダー
の方々が集う「女性が輝く社会に向けた国際
シンポジウム」に人事院総裁も出席すること
となりました。シンポジウムの事前勉強会
に参加し、会議当日における議論の進め方
等について情報収集を行います。
16:30 人事院総裁へ報告
事前勉強会での議論を人事院総裁に報告し
ます。総裁からの指示を受け、シンポジウ
ム当日に向けて、対応方針を作成すること
となりました。
17:30 人材確保活動についてチーム内で打合せ
後期に行う人材確保活動の計画について
チーム内で打合せを行います。
18:30 資料整理
案件毎に資料整理を行います。
ろです。
仕事をしている中で大変だったことは何ですか。
仕事を通じて成長したと感じるのはどんなときですか。
定過程に携わったことが印象に残っています。これまで、幹部職
員の人事は各府省において行われていたところを、府省の枠を超
えた機動的な人事配置等を実現するため、内閣において一元管理
等を行っていくという内容を含む制度改正でした。改革案を検討
する政府と日々調整を重ねることで、最終的に、人事行政の公正
の確保等に支障が生じない法律の内容となりましたが、法律の策定
に当たっては、タイトなスケジュールでの対応が求められるものだっ
たので、それなりの負荷を感じたことは確かです。ただ、振り返っ
て考えると、これまでの制度を大きく変えていくタイミングでこの
業務に携われたことは、自分自身の成長につながったのではないか
と考えており、貴重な経験であったと実感しています。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
人事行政に少しでも興味のある方は、是非、説明会や官庁訪問
の場で、人事院に足を運んでみてください。ここではお伝えしき
れない人事院の魅力を実感いただけるはずです。
休日の過ごし方
3連休を利用して、
内閣官房へ出向中
にお世話になった
方を尋ねてシンガ
ポールに行ってき
ました。あらゆる
人との出会いが私
の宝物です。
19:30 退庁
明日に回せる仕事は明日へ。長時間労働を
行うよりも、短時間で効率的に業務を行う
ことが重要だと考えています。
8
人事院の魅力は何ですか。
国の役割として「国民の生命と財産を守る」、「安全・安心な社
会を実現する」など様々なものがあります。国家公務員がこのよ
うな役割を的確に果たす上では、①有為な人材の確保と育成、②給
与や勤務時間などの適正な勤務条件の確保、③ワークライフバラン
スの推進などの勤務環境の整備が重要です。このように、人事院
の業務は、国を支える基盤作りという意味で、国家公務員だけで
なく、国民にとっても必要不可欠なものです。
現在どのような仕事をしていますか。
琴 一也
(こと かずや)
給与局生涯設計課雇用専門官
平成15年 4月 採用Ⅰ種(法律)
勤務条件局給与第一課
17年 4月 人材局企画課
19年 4月 企画法制課法制調査室法令審査官
22年 4月 職員福祉局職員福祉課
勤務時間第一班主査
23年 4月 職員福祉局職員福祉課勤務条件調査官
24年 4月 育児休業、職務復帰
25年 4月 現職
1日の仕事の流れ
8:30 子供を保育園に送る
保育園の先生から最近の子供の様子を伺う
と、子供の成長に負けないぐらい自分自身
も頑張らないといけないと思いますが…。
9:30
出勤
メールのチェックを行いつつ、今日中にや
るべきこと、できればやることなど、優先
順位をつけるようにしています。
10:00 雇用と年金の接続に関する他省庁との会議に出席
人事院としての考え方を述べた上で議論し
ます。他省庁からは別の見方が示されるこ
ともあり、次回までに論点を整理して説明
できるようにします。
11:30 人事院の業務パンフレットの原稿チェック
今年当課に配属された新人が作成した人事
院の業務パンフレットの原稿について、良
かった点や足りなかった点などを確認しな
がら、より良いものに仕上げます。
定年や再任用(定年後の再採用)など高齢期雇用に関する制度
の企画や実施に関する業務を担当しています。平成25年度から37
年度にかけて年金支給開始年齢が段階的に65歳へと引き上げられ
ており、60歳定年の下では、定年退職後に年金が支給されない期
間が生じることから、定年の引上げも含め、検討課題となってい
ます。知識と経験の豊富な高齢期の職員をどうすれば活用できる
かという観点も踏まえながら、検討を進めているところです。
仕事をしている中でやりがいを感じるのはどんなときですか。
人事院では若いうちから責任のある仕事を任せられます。自分
が企画した政策が各府省や職員団体などの関係者との調整を経て、
人事院全体の施策として、対外的に公表されると、行政官として
一つの仕事をやり遂げたという充実感があります。また、人事院
の政策の中には、公務が率先して取り組むことによって、民間を
はじめ社会全体に広げるというようなケースがあり、非常にスケー
ルの大きな仕事だと感じています。
仕事を通じて成長したと感じるのはどんなときですか。
人事院に採用された頃、上司の仕事ぶりを見て、自分には能力も
経験も足りなくてとてもできない!っと思ったものですが、その上
司と同じようなポストに就いた今、同じような仕事を任せられると、
不思議と自分でもできることがあり、その上司に少しは近づけたの
かなと感じました。また、人事評価では、上司との面談を経て事前
に目標を立てますが、その目標通りに仕事をやり遂げることができ
た時には、一歩一歩成長できているのかなと感じます。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
最初から人事院志望の方もいらっしゃるかと思いますが、私のよ
うに、人事院に官庁訪問をし、人事院の職員と話をする中で、人事
院の魅力を感じたというケースもあります(私は官庁訪問をするま
で、人事院のイメージとしては勧告と試験ぐらいしか持っていませ
んでした)
。関心を持っている方もあまり関心のない方も、業務説明
会や官庁訪問などで人事院の職員と色々な話をして、人事院の雰囲
気や魅力を感じて頂ければ幸いです!
12:00 休憩
同じ課の新人と同僚の3人で虎ノ門界隈で
ランチをすることが多いです。昼は外でリ
フレッシュします。
13:30 勤務延長に関する個別協議への対応
定年退職の例外として特別な場合に勤務を
延長できる制度に関して他省庁から協議が
あり、法令で定める基準に適合しているか
どうか検討します。
15:00 国会議員からの資料要求への対応
日本と諸外国の定年制等に関する資料要求
があり、その資料を作成して上司に説明の
上、議員事務所に提出します。国会対応に
はスピードも求められます。
18:15 退庁
まっすぐ帰宅して、子供から小学校や保育
園での出来事を聞くようにしています。もっ
とも、残業したり、飲みに行くこともあり、
色々です。
9
休日の過ごし方
人事院に採用された年に
フットサルチームを作
り、人事院メンバー中心
に活動しています。写真
は、省庁別のフットサル
大会に人事院チームとし
て参加した時のものです
(筆者は GK)
。勝ち負け
を問わず、とにかく楽し
くをモットーにやってい
ますので、興味のある方
は是非!
人事院の魅力は何ですか。
「人事行政」と聞くと、一見地味で狭い分野のように思われるか
もしれませんが、実は、公務が民主的かつ能率的に運営され、国
民に対して適切な行政サービスを提供するための「基盤」となる
ものであって、見方を変えれば、公務員制度の立案に携わることは、
あらゆる分野を通じて社会に貢献できるということにつながりま
す。また、専門機関たる人事院の職員は、人事行政の「専門家」
として、常に自らの専門性を磨きながら、時代の要請に応える人
事施策の展開という意義深い仕事に従事することができるという
のも、魅力の一つだと思います。
現在どのような仕事をしていますか。
人事院の組織・機構、政策評価、人事院幹部が出席する各種会議
田中 玄弥
(たなか げんや)
総務課長補佐(調整班)
平成14年 4月 採用Ⅰ種(法律)
総務局企画法制課
16年 4月 財務省主計局主計企画官付補助金係
16年10月 財務省主計局主計企画官付補助金係
調査主任
18年 4月 国家公務員倫理審査会事務局
倫理企画専門官(参事官付)
20年 4月 人材局企画課制度班主査
22年 4月 人材局企画課専門官
23年 4月 企画法制課法制調査室法令審査官
25年 4月 現職
1日の仕事の流れ
8:00
9:15
13:00
仕事をしている中で大変だったことは何ですか。
総務課調整班の業務は、外部の著名な有識者や人事院幹部が出
席する会議など、「失敗できないもの」が多く、それらを円滑かつ
確実に実施できるよう常に気を遣います。一方で、幹部の近くで
仕事をさせてもらうことで、会議等でのやり取りを間近で見られ
る機会も多く、日々刺激を受けています。
仕事を通じて成長したと感じるのはどんなときですか。
緊急参集チームの訓練実施
しているという証左なのかなと思います。
震災対策本部の招集
ういうこともできるかな」「あの頃は上司に頼りきりだったな」な
どと思うようなことは時々あり、それは即ち、自分が少しは成長
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
このパンフレットを手に取られた皆さんは、公務や公務員の在り
方に多少なりとも興味・関心を持っている方だと思います。その
昼休み
姿勢があれば資格は十分。ぜひ人事院の門を気軽にくぐり、話を
昼はさっと食べて、仮眠を取ることが多いです。
聞いてみてください。皆さんの期待に応える人・仕事がそこにあ
人事院総裁賞の準備
ると思います。
文書審査
業務効率化の検討
政府全体として、女性活躍・ワークライフバラ
ンス推進の取組が強力に推進されており、人事
院の中の業務効率化の検討を総務課で担当して
います。「隗より始めよ」の精神で、自らの業
務について積極的に改善案を検討しつつ、人事
院全体の計画としてどのようなものを打ち出せ
るか考えます。
19:00
を常にアンテナを高くして把握するよう心がけています。
いですが、節目節目で自分の仕事を振り返ってみると、「今ならこ
事務総長以上の決裁を求める文書については、
総務課で一定の審査を行うこととしています。
法令に則ったものとなっているか、過去の経緯
を踏まえて問題はないかなど、様々な観点から
チェックを行い、必要に応じ各局に指摘等を行
います。
16:00
も多いので、
「今、人事院の中で何が起こっているのか」ということ
一つの仕事が終わってすぐ「成長した」と実感することは難し
来月開かれる人事院総裁賞授与式に向けて、班
員から進捗状況について報告を受けます。受賞
者にとっては晴れの舞台なので、円滑に実施で
きるよう、細心の注意を払いながら準備します。
15:00
題等について、外部に対して効果的に発信しなければならない機会
この日は業務継続訓練。災害発生時の緊急参集
チームの構成員になっているので、8時に震度
6強の首都直下地震が発災し、公共交通機関が
動いていないという想定の下、守衛室から連絡
を受けたら、徒歩にて庁舎へと向かいます。
事務総長を本部長とする本部の会議も模擬的に
実施します(シナリオは準備せず、完全アドリ
ブ!)。終了後は、訓練結果を踏まえ、今後の
課題や改善点等について洗い出しを行います。
12:00
を担当しています。会議等を通じ、人事院が現在取り組んでいる課
業務継続訓練開始
登庁したら、執務スペースの設営を行った上で、緊
急参集チームが実施することとなっている業務が
的確にできるか訓練していきます。
11:15
の調整・実施、人事院総裁賞、震災時の業務継続など、幅広い業務
休日の過ごし方
Jリーグ観戦!華麗なプレイに唸り、
ファインゴールに絶叫し、試合後に勝
ち名乗りのチャントを歌う…という試
合ばかりでもないのですが、週末の応
援が、平日の仕事を乗り切るモチベー
ションの一つになっています。
退庁
今日やるべきことをやりきったら退庁します。
早く家に帰った日は、子供とお風呂に入ったり、
近所を軽くランニングすることもあります。
10
現在どのような仕事をしていますか。
ウィーンには国際原子力機関(IAEA)や国連工業開発機関(U
NIDO)、国連ウィーン事務所(UNOV)等、9の国際機関が
あります。私が担当しているのは、①在ウィーン国際機関における
日本人職員増強、②国際機関の人事・給与制度といった何れの国際
機関にも関係する横串的マターと、③UNIDOのサブスタンスを
担当しています。
海外勤務の醍醐味は何ですか。
真の異文化経験ができることだと思います。「ワーキングスタイ
ル、ライフスタイルや物の考え方がここまで違うのか。」と驚くこ
とも多いのですが、数か月も経てば「文化の違い」として多少寛
容になることが出来ます。
神宮司 英弘
(じんぐうし ひでひろ)
外務省在ウィーン国際機関
日本政府代表部一等書記官
平成13年 4月 採用Ⅰ種(経済)
人材局(首席試験専門官付)
16年 4月 内閣府政策統括官(経済財政−景気
判断・政策分析担当)付参事官(企画・
政策効果分析担当)付
16年 7月 内閣府政策統括官(経済財政分析担
当)付参事官(企画担当)付
18年 4月 企画法制課企画専門官
19年 4月 給与局給与第一課法人給与調査室
法人給与調査官
20年 4月 人材局試験専門官
(首席試験専門官付)
22年 4月 国際課国際専門官
外務省総合外交政策局国連企画調整課
(国際機関人事センター課長補佐)
24年 5月 人材局研修調整課研修企画官
26年 4月 現職
1日の仕事の流れ
あ と、こ れ は 赴 任 国 に よ っ て も 事 情 が 異 な る と 思 い ま す が、
ウィーン(オーストリア)の場合、多くの国と地続きですので、
休暇があれば車でどこまででも行ける点です。また飛行機を使え
ば、中東や北アフリカにも片道3時間以内で簡単に行けます。
在外勤務において苦労することは何ですか。
「語学」だと思います。業務言語は英語で私も拙いレベルながら
普段は何とか凌いでいるのですが、やはり国際会議の場合ではネ
イティブのスピードが前提で相当のプレッシャーを感じます。更
に言えばウィーンはドイツ語圏ですので、テレビ番組の多くや道
路標識等はすべてドイツ語です。業務上必要がないのにかまけて
ドイツ語習得を放棄している私はいつも苦労します(それでも文
字はアルファベットですから、何となく分かるようになっては来
るものですが・・・)。
出向先での経験を今後どのように生かしていきたいですか。
私は今回が3回目の出向生活でして、帰国する頃は役人生活の
うち4割弱を人事院以外で送っている計算となります。他府省・
在外勤務で吸収した様々な文化の良いところを人事院に還元でき
8:30
出勤
小学生の子供を学校に送り届け(10歳以下の
子供は親同伴での通学が法律で義務づけら
れています)、始業30分前にいつも職場に到
着。電報(外務省独自の情報伝達システム)及
びメールを処理。
9:15 ∼ 9:45 代表部内ミーティング
週に1回、代表部全館員の情報共有を目的と
する朝会が行われています。必要事項を簡略
に全員に伝えます。
10:00 ∼ 12:00 UNIDO会議に出席
月に何回かの頻度で外交団向けのブリーフィ
ングが行われます。必要に応じて内容を電報
で本省に報告します。
12:30 ∼ 13:30
昼食。国際機関職員との会食に充てることも
多いです。
14:00 ∼ 14:30
国際機関人事部への日本人採用働きかけを実施。
15:30 ∼ 16:30 大使へのブリーフ
大使とUNIDO事務局長との会談をアレン
ジしている関係で、発言事項等を事前説明し
ます。大使はかなり忙しいので日程確保も大
変です。
17:00 ∼ 19:30 残務整理
今日中に済ませるべき事案のうち、なかなか
手をつけられなかったものを迅速に処理。
20:00 退庁
定時退庁はほとんど出来ていません・・・。
11
たら、これほど嬉しいことはないと思っています。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
人事院は国家公務員の人事制度・勤務条件を包括的に担うとい
う意味で国家の礎と言える組織です。帰国後、苦しい局面におい
て労を厭わないガッツある若者と一緒に仕事が出来ることを楽し
みにしています。
休日の過ごし方
3連休以上の休みで
あれば必ず家族旅行
に行くようにしてい
ます。この写真は夏
休みにクロアチア、
モンテネグロに車で
行った時に泊まった
宿から撮ったもので
す。(20 年前まで
はボスニア紛争の激
戦地だった世界遺産
地域です。)
人事院の魅力は何ですか
人事院は、人事行政に特化した専門機関ですが、人事行政とい
うのはおそらく皆様が想像する以上に幅広く、人事行政に関する
専門知識のみならず、他の行政機関の活動への理解、何が公正・
公平であるかを自ら考える力等々が求められる刺激に満ちた行政
分野です。また、人事院各局の仕事は有機的に絡みあっており、
それぞれの部署での経験の積み重ねが、次に活きていくことが実
感できるという点も魅力です。
現在どのような仕事をしていますか。
公務・通勤災害の被災者やその遺族に補償・援護事業を行うこ
とを旨とする制度を担当しています。仕事上、各府省、被災者の方、
原田 佳澄
(はらだ かずみ)
職員福祉局補償課長補佐(制度班)
平成13年 4月 採用Ⅰ種(法律)
勤務条件局職員課
14年 4月 勤務条件局給与第一課
15年10月 内閣府男女共同参画局推進課
積極措置担当係
17年 4月 内閣府男女共同参画局推進課
積極措置担当係長
17年10月 国家公務員倫理審査会事務局
倫理企画専門官(参事官付)
18年 5月 育児休業
19年 4月 職務復帰
人材局試験専門官(首席試験専門官付)
26年 4月 現職
弁護士等、様々の分野の方から相談が持ち込まれますが、どれも
被災者等の権利に直結する事項であり、気が抜けません。また、
法令の改正等を通じて、制度をメンテナンスし、より良いものに
していくのも大切な仕事です。
やりがいを感じるのはどんなときですか。
日々の仕事は決して1人で行うものではありません。まず求め
られるのは自分なりの努力ですが、様々な個性と能力をもつ同僚
職員との議論・協力、経験豊富な上司の指導を得て、懸案事項を一
つ一つ解決していくことを通じ、達成感はもちろん自分の見識が広
がっていることを感じます。それが仕事の最大のやりがいです。
育児と仕事を両立させるための秘訣は何ですか。
秘訣というほどのものを自分はまだ編み出せていませんが、細
かいこと(「いくら教えても子供の字が上達しない (> <)」など)に
イライラせず、極力ストレスをためないことでしょうか。後は、
1日の仕事の流れ
8:30
班員との打合せ
仕事はチームで行うので情報共有は大切です。
9:30
資料作成
検討課題について資料作成。丁寧さと簡潔
さの兼ね合いに頭を悩ませます。
10:30
11:00
ぜひ、足を運んでみてください。ひょっとしたら、あなたにとっ
年金承認
昼休み
外出
帰庁
課題検討
検討課題について上司に説明します。
17:15
あると思います。今回初めて人事院に少し興味を持たれた方も、
お待ちしています!!
帰庁後すぐに調査結果をまとめ提出。
16:00
でみてください。実際の人事院職員に会うことで、更なる発見が
てベストな選択になるかもしれません。可能性に満ちた皆さんを
民間企業の制度調査のため外出。企業の方
の話が聞ける貴重な機会です。
15:30
もともと人事院に興味があるという方、ぜひ人事院に足を運ん
他省庁からの制度照会について同僚から相
談を受けます。 隣の厚生労働省の食堂へ。帰ってきた後は
班員と雑談。
13:30
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
照会対応
被災者に支給する年金の内容を、間違いが
ないよう慎重にチェックします。
12:00
配慮を忘れないことだと思います。
出勤 まずはメールチェック。
9:00
育児と仕事の両立に理解を示し、協力してくれる周囲への感謝、
休日の過ごし方
ハリーポッター好
きの息子におされ
るように USJ へ。
自分だけではきっ
とこなかった場所
ですが、子どもの
笑顔が家族サービ
スの何よりの喜び
です。
退庁
子供を迎えにいきます。今日の夕食は何に
しようかな。
12
人事院の魅力は何ですか。
一口に公務員制度といってもその内容は幅広く、担当する業務
によって様々な角度から公務員の生活に関わることになるので、
経験を重ねるにつれ、これまでの知識が自分の中でつながって視
野が広がります。
また、組織文化としても、役職をさほど気にせず意見を言うこ
とができ、論理や根拠がしっかりしていれば聞く方もきちんと聞
く、という雰囲気があって働きやすいと思います。
現在どのような仕事をしていますか。
不利益な処分を受けた職員からの審査請求などを受けて人事院
が判定を出すという公平審査の制度について、それが適切に運用
されるための仕事をしています。具体的には、制度改正の必要性
浅尾 久美子
(あさお くみこ)
公平審査局調整課長補佐(制度班)
平成11年 4月 採用Ⅰ種(法律)
管理局企画法制課
13年 4月 国家公務員倫理審査会事務局
(参事官付)
15年 4月 国家公務員倫理審査会事務局
倫理企画専門官(参事官付)
16年 4月 職員福祉局職員福祉課勤務条件調査官
17年 7月 行政官長期在外研究員(コロンビア大学)
19年 4月 職員福祉局職員福祉課勤務条件調査官
19年 5月 職員福祉局国際課国際専門官
20年 4月 職員福祉局補償課長補佐(制度班)
24年 3月 企画法制課企画専門官
25年 3月 育児休業
26年 4月 職務復帰
現職
1日の仕事の流れ
8:30
出勤
メールチェックの後、昨日作成した制度改
正の検討ペーパーを見直して修正。人が少
ない朝のうちに作業を済ませて、課長に上
げます。
10:30
打合せ
訴訟になっている事案について、班内で対
応を検討。証拠資料として提出すべき資料
を精査して検事と相談する必要がありそう
です。 12:00
昼休み
友人と食べに行く日もありますが、今日は
お弁当を持参。新聞や本を読んでゆっくり
します。
13:00
資料作成
午前中に渡したペーパーについて課長の了
解が得られ、局内の関係者に説明して意見
を聞くことに。
15:00
判定案のチェック
不利益処分審査請求の事案について、担当
者が作成した判定案をチェック。制度的に
問題がないかという観点で丁寧に読み、数
か所を修正。
17:30
退庁
夕食の献立を考えながら大急ぎで保育園へ。
早い退庁をフォローしてくれる周りの人た
ちにいつも感謝です。
13
を検討したり、制度上の疑義に関する関係各所からの照会に答え
たり、人事院の判定の案に問題がないかチェックしたり、といっ
た仕事です。
やりがいを感じるのはどんなときですか。
同僚や上司・部下としっかり議論して、納得のいく結論を出せ
たときは、達成感があります。以前いた部署でも、制度改正の際、
時間が限られる中で深夜まで議論して案を作ったことがあり、そ
のときは大変でしたが、納得できるまで検討した甲斐があって幹
部への説明など実現へのプロセスはすんなり進みました。
育児と仕事を両立させるための秘訣は何ですか。
職場にいられる時間がどうしても限られるので、仕事に関する
情報を周囲と共有することが大切だと思います。私の場合は班長
の立場なので、部下にできることは任せつつ、対応の方向性をあ
らかじめ決めたり、途中で相談にのったりして、班全体で仕事が
スムーズに進むよう気をつけているつもりです。
人事院志望者へのメッセージをお願いします。
人生の大半、とはいいませんが、少なくとも平日は大半の時間
とエネルギーを仕事に使うことになるわけですから、いろいろな
ところを見て、自分の適性に合う仕事/職場をじっくり選んでほ
しいと思います。その上で人事院を希望していただければ、うれ
しいです。
休日の過ごし方
休みの日は、よく家族で散歩に出
かけます。朝のうちに家を出て、
途中でランチをとって帰宅は夕方
という日もあります。
人事院で働くということ 「人事行政は基盤行政」( 清明著「公務員制の研究」など)と
されているように、公務員が、全ての国民に対し、法律に基づいて、
中立・公正に「行政」を執行するためには、まずは、人事行政が中立・
公正に執行されることが極めて重要です。
そのため、国家公務員法は、各府省で勤務する国家公務員の人
事管理が公正に行われるよう、採用試験、任免の基準の設定、研
修等の実施といった人事行政について、中立・第三者機関である
人事院にその責務を課しています。
高知県警察シンボルマスコットのポリンくん(向かって左)と
ポーリーちゃん(向かって右)です。
澤田 晃一
(さわだ こういち)
警察庁高知県警察本部警務部長
平成 9年 4月 採用Ⅰ種(法律)
給与局給与第三課
10年 4月 給与局給与第一課
11年 4月 任用局企画課
13年 4月 最高裁判所事務総局民事局
第二課調査員
15年 4月 公平審査局審査課審査官
16年 4月 企画法制課企画専門官
17年11月 行政官短期在外研究員(連合王国)
21年 4月 総務省人事・恩給局参事官補佐
24年 4月 職員福祉局職員福祉課長補佐
(勤務時間第一班)
26年 3月 現職
人事行政が他の一切の行政の土台となる「基盤行政」であると
いうことは、人事院が中立・第三者機関であることの理論的な根
拠となっていると同時に、我々人事院職員の「使命感」や「やりがい」
の源泉の一つにもなっています。
高知県警察での勤務
高知県警察で出向は3回目です。
警務部の役割は、一人ひとりの警察職員が最大限の能力を発揮
できるよう勤務環境を整えることであり、部の具体的な業務は、
採用、人事、育成、厚生、監察、広報、会計(予算・監査)、装備・施設、
被害者支援、苦情相談、情報システム、留置管理、取調べ監督等
多岐に渡ります。
警務部長として、多くの分野の仕事を担当することにより、職
務遂行の際の俯瞰力が向上するとともに、知事部局等の他機関と
折衝・交渉する機会も多くなりますので、公務員としての経験値
が高まっていると感じています。
特に、人事制度については、「作る側」から「使う側」として、
具体的な事案やニーズへの対応を考える立場となりましたので、
視野が広がったと実感しています。
1日の仕事の流れ
8:30
出勤
出向や留学は、外から人事院を見ることにより、人事院制度の
意義や人事院で働くことの「やりがい」を再認識できる貴重な機
会でもあります。
監察官から本日の行動予定等について説明
を受けます。
8:45
10:20
個別決裁
最後に
警務部の案件だけでなく、他の部の条例案
や通達案等についての決裁も行うので、勤
務時間の多くを決裁が占めています。
人事院の魅力は紙面では書ききれません。是非、説明会や官庁
警察学校で学生に訓育
訪問等で直に見て・聞いて・感じてください。
県警本部から車で 30 分ほどのところにある
警察学校において職務倫理教養等の話をし
ます。
12:00
昼休み
基本的には自分で作ったお弁当を食べてい
ます。
1日1回は本部長と話をするよう心がけて
いるので、昼休みに本部長室にお邪魔する
こともあります。
13:30
定例公安委員会 毎週水曜日に開催され、大所高所からの御
意見をいただく場です。
15:00
部内検討
部長室で参事官、監察官等と来年の機構改
革について検討を行います。
16:30
個別決裁
外出や会議がある日の夕方は、10 人くらい
の職員が決裁の順番を待っていますので、
順次対応していきます。
休日の過ごし方
単身赴任中です
が、今年の夏は家
族が遊びに来てく
れました。
『龍 馬 伝』の セ ッ
トで撮影。
17:10
監察官から明日の行動予定等について説明
を受けます。
17:15
退庁
水曜日は高知県警察の定時退庁日。議会対
応等の緊急案件がない場合、定時に退庁し
ます。
14
現職の業務
早いもので、採用から 18 年が過ぎました。この間、給与、任用・
採用試験、研修の各分野で業務に携わったほか、大学院への派遣
や在外公館への出向など、幅広く経験を積むことができました。
現職では、各府省の職員を国内外の大学院に留学させる制度や、
外国政府、国際機関などに研究員として派遣する制度の運営をし
ています。また、特命を受けて、国際関係の業務にも携わってい
ます。
最も思い出深い業務
平成25年秋から26年春にかけて取り組んだ国家公務員法の約半
世紀ぶりの大改正です。普段は意識されませんが、公務員制度は
国家を支える大切な基盤です。このため、時代の要請に応じて改
井手 亮
革を行う場合であっても、「人事行政の公正の確保」などの基本原
(いで りょう)
人材局研修推進課派遣研修室長
平成 9年 4月 採用Ⅰ種(法律)
任用局企画課
11年 4月 管理局研修企画課
13年 4月 行政官国内研究員
(政策研究大学院大学)
14年 4月 総務局企画法制課企画専門官
16年 4月 給与局給与第一課企画室
勤務条件企画官
17年 1月 給与局給与第三課手当制度専門官
18年 4月 外務省在ジュネーブ国際機関
日本政府代表部二等書記官
19年 4月 外務省在ジュネーブ国際機関
日本政府代表部一等書記官
21年 5月 給与局給与第三課長補佐(企画班)
22年 4月 給与局給与第三課長補佐(手当第三班)
24年 4月 人材局企画課長補佐(制度班)
26年 4月 人材局研修調整課国際研修室長
26年 5月 現職
則は守る必要があり、人事院としても政府に対し適切に意見を表
明することが求められます。
今般の法改正作業においては、任用・採用試験の制度担当者と
して関係者とのぎりぎりの調整を行い、精神的、肉体的に大変厳
しい状況が続きましたが、周囲の温かい支えを得て乗り切ること
ができました。この体験は一生の財産だと思っています。
国際業務との関わり
人事行政における様々な課題に取り組んでいくためには、他の
先進諸国の経験に学ぶことも重要です。公務員の労働基本権につ
いて議論がなされた際には、私もイタリアに出張し、同国におけ
る公務員の労使関係についてヒアリングを行いました。
また、日本の経験を途上国に伝えることも重要です。特にアジ
ア諸国は、日本の発展を支えた要因の一つとして、公正な採用試
験により採用された能率的な公務員集団の存在に注目しています。
私も研修などで各国の行政官に講義する際、日本の制度への関心
の高さを感じます。実は、人事院は日本のソフトパワーの一翼を
担っているのです。
最後に
残念ながら、スペースの関係で他のエピソードは紹介できませ
ん。ただ一つ言えることは、何事にもチャレンジする姿勢があれば、
人事院は驚くほど多くの機会を与えてくれる組織だということで
す。将来、この原稿を読まれている皆さんと一緒に、新たな課題
にチャレンジできることを楽しみにしています。
休日の過ごし方
週末のお出かけで
の一コマ。平日は
なかなか時間が取
れないので、休日
はできる限り家族
との時間を過ごす
ようにしていま
す。良き家庭人と
しての視点を持つ
ことが、霞が関で
働く上でも大切だ
と考えています。
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新規採用職員からのメッセージ
今橋 洋二
金本 葵
企画法制課
国際課
人事院の魅力は国の行政を支える存在という点にあると
思います。説明会や官庁訪問等の機会に人事院職員と色々
と話をしていただき、人事院の魅力を感じてください。
皆様と共に働けることを楽しみにしております。
幅広いフィールドで活躍する国家公務員を支える、とて
もスケールの大きい仕事だと感じ、人事院で働くことを
決めました。皆様も説明会や職員との対話を通じて、人
事院の魅力を感じてください。
永峯 かりん
中山 一馬
職員福祉局補償課
人材局企画課
人事院は気さくな人が多く、意見を尊重する風土があると
思います。議論の場で意見が言いやすく、自分を磨くこと
のできる働きやすい職場です。是非、説明会に足を運んで
みてください。
職場はこれからの人生の長い時間を過ごす大切な場所に
なります。就職活動中はたくさん悩み、自分自身と向き
合い、私のように納得できる選択ができるよう頑張って
ください。
伊藤 舞
平野 貴也
人材局(首席試験専門官付)
給与局給与第一課
説明会に参加した時、直感的にここだ!と思い、幸いにも
人事院職員となることができました。人との出会いは縁だ
と思いますので、縁あって皆様と人事院でお会いできれば
幸いです。
皆さんにとって人事院の業務はイメージしにくいでしょ
う。まずは様々なイベントに参加して、職員を通して人
事院の業務に触れてみてください。きっと面白さがわか
りますよ。
藤井 将宏
原田 真宗
給与局給与第二課
給与局生涯設計課
実際に接してみると、人事院の仕事は想像以上に多岐にわ
たり、専門性が高い責任重大な仕事です。大役を少数精鋭
で担う人事院の一員として働くことを考えてみてはいかが
でしょうか。
皆さんが受験する試験以外にも、人事院の業務は様々あ
ります。このパンフレットや説明会等を通して、魅力を
感じるものが少しでもありましたら、人事院を考えてみ
てください。
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若手職員に聞く「人事院」
Q1 人事院の志望動機
1 位 人事行政、人材育成に魅力
・人事行政という国の行政の基盤的業務に興味
・
「人」が高いパフォーマンスを発揮できる環境作
りがしたい
・
「人事」
と
「行政」の両方に携われる唯一の組織
・人の成長に携わる仕事に興味
・人事評価制度等、新たな人事行政の施策に魅力
・働く環境の改善を早く、直接的に実現できる場
所
・国家公務員のマネジメントに携わることに興味
・
「人」を相手にする業務に魅力 etc.・・・
2位 「国を支える国家公務員」を支える仕事
・様々な分野で活躍している国家公務員を支えた
い
・国家公務員を支える業務に興味 etc.・・・
その他
・広い視野を持ち国益のために働きたい
・より多くの人々の役に立てる
・公務員バッシングについて国民の誤解を解きた
い
・公務に対する世間の風向きを変えられる可能性
を感じた
・説明会で出会った職員の「人」柄に惹かれた
Q2 職場の雰囲気
1位 アットホーム、風通しのいい職場
・明るい職員が多い
・和気藹々として楽しい
・上司に相談しやすい
・係や課を超えて協力しあえる
・先輩職員の指導が丁寧
・温かく見守ってくれる人が多い
・チームワークを大切にする
・コミュニケーションが取りやすい etc.・・・
2位 若手が働きやすい職場
・新人をおおらかに育てる雰囲気
・若手の成長を応援する風土
・若手でもいろいろなことに挑戦できる
・職場が小さいので積極的な提言が可能
・自由に発言でき意見が取り入れられやすい
etc.・・・
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Q3 人事院職員として必要だと思うこと
・人に対する思いやりを持つこと
・人に魅力を感じること、人として魅力的であるこ
と
・
「人を支えたい」という気持ちを常に持ち続けるこ
と
・人に関心を持ち、配慮する気持ちを忘れないこと
・人のために何かしたいという気持ちを持つこと
・人と人との繋がりを大切にすること
・相手の立場を考えた上で行動すること
・官民問わず、
「働くこと・人」について、関心を持
つこと
・社会の変化に敏感であること
・民間企業を含め、
「働き方」について広く興味を持
つこと
・様々なことに対して、アンテナを張っていること
・新鮮な目で物事を見ること
・幅広い視野を持ち、それを業務に活かすバランス
感覚
・広い視野を持ち、人との交流の中で様々なことを
吸収すること
・先入観を持たずにいろいろなことにチャレンジす
ること
・柔軟な対応力と円滑な人間関係を構築できるコ
ミュニケーション力
・実際に制度を運用する各省の実態に気を配ること
・現実の人事をしっかりとイメージすること
・様々な場面での「説明力」
・新しいことに積極的に挑戦したいと思うこと
・困難にチャレンジしていく心。あきらめないこと
・第三者機関として、公平かつ公正に物事を考える
こと
・自分が周りに期待されていることは何かを考える
こと
・採用から退職までにずっと関わる仕事ということ
を忘れないこと
・人事院職員としてだけでなく、国家公務員という
意識を持つこと
採用活動情報
Q1
A1
採用状況を教えてください。また、女性は何名程度採用していますか。
人事院は、主として事務系区分から採用を行っており、院卒者試験・大卒程度試験の別、
区分の別に関係なく、人物本位で採用しています。また、必要に応じて技術系区分からも採
用しています。
平成 22 年度以降の採用試験最終合格者からの採用(内定)者数は下表のとおりであり、
女性の採用を積極的に行っています。
(事務系区分)
平成 22 年度試験
平成 23 年度試験
平成 24 年度試験
平成 25 年度試験
平成 26 年度試験
4名
5名
4名
8名
8名
2名
2名
1名
3名
4名
平成 22 年度試験
平成 23 年度試験
平成 24 年度試験
平成 25 年度試験
平成 26 年度試験
採用数
−
−
−
−
1 名 ( 工学 )
うち女性数
−
−
−
−
0名
採用試験
採用数
総合職
(旧Ⅰ種)うち女性数
(技術系区分)
採用試験
総合職
Q2
人事院では、どのような人材を求めていますか。
A2
人事院では、国家公務員の人事行政に関する幅広い分野の業務を行うことから、① 主体的
に考え、② 自ら行動することができる人材を求めています。また、多様な分野、立場の人々
を相手に仕事をするので、③ 円滑な人間関係を構築できることも重要な要素です。
Q3
転勤はありますか。
A3
総合職試験採用職員は基本的には本院勤務となるため、東京での勤務が主となります。た
だし、出向等で地方勤務を経験していただくことや留学等で海外勤務を経験していただく可
能性もあります。
Q4
採用後はどのような研修がありますか。
A4
人事院独自の研修としては、採用1年目に、人事行政一般についての基礎知識を習得する
ための新採用職員研修、人事院職員として業務を遂行していくにあたり必要となる公務員制
度の基本を学ぶ公務員制度基礎研修及び約半年間の英会話講習があります。また、2年目に
は国会関係業務研修によって国会関係業務の基礎知識を習得します。
その他に、公務員研修所が実施している、合同初任研修、初任行政研修(採用1年目)、3
年目フォローアップ研修(採用3年目)等にも他省庁の職員と共に参加することになります。
Q5
採用後のキャリアパスはどうなっていますか。
A5
任用、給与、人材育成など人事行政の各分野は相互に関連していることから、人事院職員に
は、限られた分野の専門家ではなく「人事行政のプロ」として活躍することが期待されていま
す。このため、職員は、局をまたいで様々な分野の経験をしながら育成されていくこととなりま
す。
総合職試験からの採用者については、2年程度のローテーションで主に各局における企画立
案業務を担当しながら、将来の人事院を担う人材となるべく経験を積んでいただくこととなり
ます。更に、幅広い視野を身につけるため、必要に応じて、海外の大学院への留学、在外公館勤
務、他府省への出向等を経験していただく機会もあります。
Q6
A6
業務説明会等の予定はどのようになっていますか。
人事院人材局人材確保対策室が主催している説明会のほか、人事院人事課独自で大学や本
院で説明会を行っています。説明会の情報はホームページに随時掲載しますので、そちらで
ご確認ください。(人事院人事課HP http://www.jinji.go.jp/jinjika/jinjika.html)
18
外務省
財 務 省
日比谷線
←虎ノ門
霞ヶ関
経済産業省
A10
裁 判 所
合同庁舎
農林水産省
人事院
C2
厚生労働省
環 境 省
B3ab
千代田線
丸ノ内線
C1
館
桜田門→
霞ヶ関
A9
経済産業省
別
総 務 省
弁 護 士
会
館
日比谷公園
【地下鉄 霞ヶ関駅 最寄出口】
地下鉄 丸ノ内線 B3ab/地下鉄 日比谷線 A10/地下鉄 千代田線 C1
人事院事務総局人事課
電話 03-3581-5311 内線2154
東京都千代田区霞が関1-2-3
ホームページ http://www.jinji.go.jp
採用についての問合せ先
人
事
院
〒100-8913 東京都千代田区霞が関1-2-3
☎03-3581-5311(代)
公 務 員 研 修 所
〒358-0014 入間市宮寺3131
☎04‐2934‐1291
北 海 道 事 務 局
〒060-0042 札幌市中央区大通西12丁目
☎011‐251‐2600
東 北 事 務 局
〒980-0014 仙台市青葉区本町3-2-23
☎022‐221‐2001
関 東 事 務 局
〒330-9712 さいたま市中央区新都心1‐1
☎048‐740‐2001
中 部 事 務 局
〒460-0001 名古屋市中区三の丸2‐5‐1
☎052‐961‐6830
近 畿 事 務 局
〒553-8513 大阪市福島区福島1‐1‐60
☎06‐4796‐2171
中 国 事 務 局
〒730-0012 広島市中区上八丁堀6‐30
☎082‐228‐1181
四 国 事 務 局
〒760-0068 高松市松島町1‐17‐33
☎087‐831‐5801
九 州 事 務 局
〒812-0013 福岡市博多区博多駅東2‐11‐1
☎092‐431‐7731
沖 縄 事 務 所
〒900-0022 那覇市樋川1‐15‐15
☎098‐834‐8400
中立、公正、信頼 人を育てる人事行政
人事院 2015
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