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芸術監督デヴィッド・ビントリーによるプロフィール
シンデレラ:平⽥桃⼦(プリンシパル)
群⾺県に⽣まれた平⽥桃⼦ははじめ⼭本禮⼦バレエ教室で指導を受けた。2001 年、かの
有名なローザンヌ国際バレエコンクールで⼊賞し、ロイヤル・バレエ学校を経て、2003
年にバーミンガム・ロイヤル・バレエ団に⼊団した。その容姿の可憐さと踊りの軽さから
は想像つかないが、彼⼥は卓越したテクニックと鋼のような強靱さを併せ持ったダンサー
だ。超絶技巧を易々とこなすことが求められる古典作品において、彼⼥は無⽐の存在であ
る。中でも『くるみ割り⼈形』の⾦平糖の精や薔薇の精、
『テーマとヴァリエーション』の
第⼀バレリーナ、
『ジゼル』のペザントパ・ド・ドゥ等は、今まで彼⼥が踊ったうちでも特に際だった演技を⾒せた作品だ。
彼⼥の才能が光るのは純古典作品に留まらない。もっと現代的な、例えばバランシン振付『セレナーデ』
、『アゴン』
、『ア
ポロ』、ギャリー・スチュワート振付『ザ・センター・アンド・イッツ・オポジット』
、私⾃⾝の振り付けた『シェイクス
ピア組曲』や『E=mc2』等は、彼⼥によって個々の作⾵への深い理解をもって表現された。『眠れる森の美⼥』、『シルヴ
ィア』、
『コッペリア』等の主役級の役と共に、彼⼥は最近『⽩⿃の湖』オデット/オディール役を⾃⾝の全幕作品のレパー
トリーに加えた。2011 年、桃⼦はバルセロナ・バレエに⼊団し、そこでは様々な新しい作品を踊ってかけがえのない経
験を得たが、しかし彼⼥が最も新しい⼥性プリンシパルとして我々の元へ帰って来てくれたことは喜びである。
王⼦:ジョセフ・ケイリー(プリンシパル)
ジョセフ・ケイリーはロイヤル・バレエ学校を卒業し、2005 年にバーミンガム・ロイヤル・
バレエ団に⼊団した。若くして既に⾼いレベルにあったテクニックは、すぐに『四季』
、
『眠
れる森の美⼥』や『シラノ』における演技で明らかとなった。バレエ団内で怪我が相次い
だため、ジョセフは早い段階で『ジゼル』アルブレヒト役のデビューを果たし、⼤きな成
功を収めた。その時から彼の快進撃は始まり『コッペリア』、『くるみ割り⼈形』、『2⽻の
鳩』、『シルヴィア』等の作品で主要な役を次々と射⽌めた。近年、彼の演技からは成熟し
たテクニックと天性のパートナーリングの才能だけでなく、特に『真夏の夜の夢』オベロン役や『遙か群衆を離れて』ガ
ブリエル・オーク役で、舞台を作り上げる能⼒と演技⼒へ⾃信を窺い知ることができる。ジョセフはすでに最⾼位のプリ
ンシパルに昇りつめ、今までも数多くの印象的な演技を残しているが、しかし彼のキャリアの頂点はまだ訪れていないと
私は思うし、彼のこれからを⼼待ちにしている。