「開業医から見た医療の現状」(PDF:278KB)

平成25年度
千葉市未来の科学者育成プログラム
医療系コース「開業医から見た医療の現場」
「超高齢化社会をどう支えるか」という現代社会の大きな課題に対して、開業医からリハビリや
生活習慣をテーマについてお話を伺い、これからの医療社会について考えていきました。
日時:7月25日(木)
9:30~12:00
会場:千葉市教育委員会 第一会議室
(千葉ポートサイドタワー12階)
講師:千葉市教育委員会教育委員
中野内科クリニック院長
講義1
中野
義澄 先生
医療職について
今回の研修は、千葉市教育委員会の教育委員としても活躍されて
おります内科医の中野義澄先生から、実際の医療現場に携わって
いる医師として、日ごろ感じている貴重なお話を伺いました。
まずは医療系の職業について紹介され、医者や看護師、薬剤師、
放射線技師、臨床検査技師…と様々な種類の職業あるということと、
どの職業も人の命に直接かかわる大切な仕事なんだということを
学びました。
さらに、臨床医にも、内科系(内科・小児科・精神神経科・
放射線科・和漢診療科)と外科系(外科・整形外科・眼科・皮膚科・
泌尿器科・耳鼻咽喉科・脳神経外科・産婦人科・麻酔科・口腔外科)
などと細分化されていることも知りました。
平成16年度から医者になるための制度が変わり、医学部を卒業
し、国家試験に合格した後にも、2年間の病院研修が必要になった
ということでした。この制度のおかげで幅広い知識を得たり、様々
な経験を積んだりすることができるようになった反面、地方の病院
では深刻な医師不足が起きている現実もあることを知りました。
そして医者を志すのであれば、中学や高校では数学と生物をしっかりと学ぶことが大切であり、この勉強が
医学を学ぶための基礎になるというお話なども真剣な眼差しで聞くことができました。
講義2
高齢化社会と認知症について
これからの日本は、超高齢化社会が到来し、それとともに、認知症の患者さんが増えていくだろうという
ことでした。認知症は単なるもの忘れとは違うこと、認知症にも種類がありアルツハイマー病や血管性認知症、
レービー小体認知症、前頭側頭葉型認知症などがあり、それぞれ異なった症状が出てくることなど、かなり
専門的な内容も学ぶことができました。
そして最後に、中野先生が語られた「お医者さんになるのであれば、
ぜひ患者さんを思いやる優しい心、医療に関する豊富な知識、そして
ハードワークにも耐えられる体力をもった“本物のお医者さん”に
なってほしい」というメッセージが心に強く残ったようです。
受講生は夏休みの1日を大変有意義に過ごすことができ、全員が
満足そうな笑顔で講習を終えていました。
今回講師をしてくださりました中野内科クリニック院長の中野先生、本当にありがとうございました。