「はじめての野菜づくり12か月」 今月は ナス 板木利隆 著 家の光協会 野菜づくりの基礎作業・基礎知識 から育て方のプロセスをイラスト でわかりやすく解説 原産地:インド東部 [果菜類・ナス科] 栽 培のポイント 原産国はインドで、日本へは7∼8世紀に中国を経由、または東南アジアから導入された といわれています。日本各地で定着し、九州地方の長ナス、京都の賀茂ナス、大阪の水ナス、 東北地方の丸ナス、小ナスなど多くの地方種を生み出しました。世界的に、アジアを中心に 栽培されていて、日本の栽培面積は第3位、単位面積当たりの収穫量は第1位です。 高温性なので植え急ぎは禁物です。早植えには、マルチと併せてトンネルやホットキャップ などを用い、十分な保温対策を講じましょう。多肥を好むので、肥切れさせないよう元肥入 れや追肥を入念に行います。また整枝や込み合った葉の摘除に留意し、果実に日がさすよう にして、着色をうながします。つねに葉色や花の着きぐあい、花形を観察し、栄養不良の兆 しが見えたり、草勢が衰え果形の乱れや落果がめだってきたら、まず若どりして疲れの回復 をはかり、その後、追肥で勢いづけることがたいせつです。 栽 培カレンダー 1月 家の光協会発行図書「はじめての野菜づくり 12 か月」 (著:板木利隆) より 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 露地栽培 □ 種まき ■ 植えつけ ■ 収穫 栽培方法 ❶ 苗 づくり 購入苗の場合 小鉢の場合が 多いので、大 きめの鉢に植 え替 え、再 育 苗する 定植時の苗の姿 葉が厚くて 色が濃い 茎が太くて 色が濃い ❸植えつ け 株間を十分に与 えてしっかりし た苗に仕上げる 4∼4.5 号鉢 ❻病害虫防除 晴天の暖かい日を 選んで畑に植える アブラムシ、オ オニジュウヤホ シテントウ、ダ ニ 類 などがつ きやすい。葉色 に注意して発生 初期に、葉の表 裏に入 念に薬 剤を散布する 黒色ポリフィルムをマルチすると地温上昇、 保湿、除草に有効。肥料の流亡も防げる 1番花が 咲き始め ている ゆう い ん 双葉が着 いている 支柱に 茎を結ぶ 自家育苗する場合 28∼30℃に保つ 本葉1枚の ころ4号鉢 に植える 〈1株当たり〉 堆肥 3∼4握り 油粕 大さじ3杯 化成肥料 大さじ1杯 支柱を斜めに立てる 草丈が30∼40cm に伸びたころ、交差さ せてもう1本立てる 側枝を 伸ばす 元肥溝の上に 土を盛り上げ 畝をつくる 取る くわ 株の周囲を鍬または スコップで深く耕しな がら肥料を施す 15∼20日に1回、 栄養状態をみながら与える 〈栄養診断の目を養おう〉 主枝を伸ばす ❷畑の準備 なり疲れしてきたら枝を 第1回追肥 切り戻 大きく切り戻し、肥料を与 〈1株当たり〉 し前 えて勢いを回復し、秋ナ 化成肥料 大さじ1杯 スどりをねらう 株元から約10cm離 れたところに点々と。 マルチのあるときは指 〈1株当たり〉 完熟堆肥 3握り 先で穴をあけて施す 化成肥料 大さじ2杯 第2回以降の追肥 〈1株当たり〉 油粕 大さじ2杯 化成肥料 大さじ2杯 ❺整枝 0.5∼0.8cm間隔 に種子をまく 開花後15∼20日 くらい。大きくなっ たらはさ み で 切り 取る。一度にたくさ ん 収 穫 できるよう な場合、小さめの果 実でとり、株の負担 を軽くする ❾更新剪定 ❼追肥 ❹支柱立 て・誘 引 ❽収穫 ②側枝 伸ばす ①主枝 順調な 育ち 花の上方 に数枚の ③側枝 葉が着い ている 取る 1 番 花 の すぐ下 3本整枝の仕上がり図 と、その下にある 葉 が 込 み 合ってきた 勢いのよい側枝 ら、老葉は摘除して通 を伸ばす 風をよくし、果実に日 が当たらないことのな いようにする 健全花(長花柱花) 色が濃い 花柱 やく (雌しべ) 葯 (雄しべ) 雄しべよりも雌しべのほうが長い 栄養不良の育ち 花が先端の ほうに 着いて いる 不良花(短花柱花) 色が 淡い 葯に囲まれて短い花柱 がある。雄しべよりも雌 しべのほうが短い JA越前たけふの推進商品
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