平 成 27 年 2 月 26 日 ミャンマーとの知的財産分野の協力を強化します ~ミャンマーへ初めて長期専門家を派遣します~ 特許庁は、平成 27 年 3 月 2 日からミャンマー科学技術省へ JICA 専門家として特許庁職 員を長期派遣します。知的財産庁の設立へ向けて準備を進めているミャンマーに対し て、我が国特許庁の業務運営に関するノウハウを提供し、知的財産庁業務が円滑に立 ち上がるよう支援するとともに、知的財産が適切に保護される環境整備を後押しします。 1.背景 民主化・経済改革に向けた動きが急速に進展し、5000 万人以上の巨大な人口を抱え るミャンマーに対して、近年、世界中から投資先としての注目が高まっており、同国へ 進出する日本企業数も急増しています(※)。他方、同国では知的財産を保護する法 制度整備が十分でなく、また、未だ知的財産庁が設立されていません。ミャンマー政 府にとっても、経済発展の基盤となる重要なインフラである知的財産制度整備が急務 の課題となっています。 特許庁は、これまでミャンマーに対して延べ 16 回、計 26 名の短期専門家派遣を実施し、 ミャンマー科学技術省が策定している知的財産法案や知的財産庁の業務運営に対し ての助言、特許・意匠・商標審査に関する研修等を行ってきました。また、日本におい て行う知的財産の研修プログラムに、これまでミャンマーの政府関係者を計 74 名招へ いしました。平成 26 年 3 月には、JICA と協力して知的財産庁の設立など具体的な知的 財産制度構築に関する提案をとりまとめた「ミャンマー知的財産庁設立支援調査ファイ ナルレポート」をミャンマー側へ提示しました(特許庁のこれまでのミャンマー支援につ いては別添参照)。このような支援の成果もあり、ミャンマー知的財産法案は成立に向 けて着実に前進しています。 今後、ミャンマー知的財産庁設立に向けての準備作業が本格化するにあたり、特許庁 は、ミャンマー科学技術省へ JICA 専門家として職員を長期派遣し、現地で直接知的財 産制度整備の支援にあたります。 (※) ・ヤンゴン日本人商工会議所会員企業数 平成 25 年 3 月 53 社 → 平成 26 年 12 月 200 社 ・ミャンマーへの事業計画があると回答した日本企業数 平成 24 年度 6 社 → 平成 26 年度 16 社へと上昇 (出典)国際協力銀行(JBIC)「2014 年度海外直接投資アンケート結果(第 26 回)」 2.主な活動内容 特許庁は、特許庁自身の過去の経験や他の途上国への支援の経験に基づき、ミャン マーに対して、知的財産制度整備に必要な以下のような知見を幅広く共有します。 知的財産法に関連する細則(政令、省令、審査基準等)の策定 知的財産庁の組織や業務に関する規定の策定 知的財産庁と知的財産に関係する他省庁との協力・連携 ミャンマー科学技術省知的財産課職員の育成に関する助言、研修の実施、等 3.今後の動き 特許庁の長年の経験に基づく知見をミャンマーに共有し、同国の知的財産庁の立ち上 げを強力に支援していきます。これにより、ミャンマーで活動する我が国ユーザーの知 的財産権が適切に保護・活用される環境整備を目指します。 (本発表資料のお問い合わせ先) 特許庁総務部国際協力課長 伊藤 担当者:松谷 電 話:03-3581-1101(内線 2571) 03-3503-4698(直通)
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