2 用語解説 人権 人権教育 人権啓発

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用語解説
人権
人間の尊厳に基づいて各人が持っている固有の権利であり、社会を構成する全ての人々が
個人としての生存と自由を確保し、社会において幸福な生活を営むために欠かすことのでき
ない権利である。
「人権教育・啓発に関する基本計画」(平成14年3月)から抜粋
全ての人間が生まれながらにして持っている権利で、人間が人間らしく生きていくための、
誰からも侵されることのない基本的な権利。
「埼玉県人権施策推進指針」(平成24年3月)から抜粋
人権教育
「人権尊重の精神の涵養を目的とする教育活動」を意味し(人権教育・啓発推進法第2条)、
「国民が、その発達段階に応じ、人権尊重の理念に対する理解を深め、これを体得することが
できるよう」にすることを旨としており(同法第3条)、日本国憲法及び教育基本法並びに国
際人権規約、児童の権利に関する条約等の精神に則り、基本的人権の尊重の精神が正しく身に
付くよう、地域の実情を踏まえつつ、学校教育及び社会教育を通じて推進される。
「人権教育・啓発に関する基本計画」(平成14年3月)から抜粋
人権啓発
「国民の間に人権尊重の理念を普及させ、及びそれに対する国民の理解を深めることを目的
とする広報その他の啓発活動(人権教育を除く。
)
」を意味し(人権教育・啓発推進法第2条)、
「国民が、その発達段階に応じ、人権尊重の理念に対する理解を深め、これを体得することが
できるよう」にすることを旨としている(同法第3条)
。
「人権教育・啓発に関する基本計画」(平成14年3月)から抜粋
人権教育の目標
児童生徒が、発達段階に応じ、人権の意義・内容等について理解するとともに、「自分の大
切さとともに他の人の大切さを認めること」ができるようになり、それが様々な場面等で具体
的な態度や行動に現れるようにすること。
「人権教育指導方法等の在り方について」第一次とりまとめ(平成16年6月)から抜粋
人権感覚
人権の価値やその重要性に鑑み、人権が擁護され、実現されている状態を感知して、これを
望ましいものと感じ、反対に、これが侵害されている状態を感知して、それを許せないとする
ような、価値志向的な感覚。
「人権教育指導方法等の在り方について」第二次とりまとめ(平成18年1月)から抜粋
人権意識
人権感覚が健全に働く時、自他の人権が尊重されていることの「妥当性」を肯定し、逆にそ
れが侵害されることの「問題性」を認識して、人権侵害を解決せずにはいられないとする意識。
「人権教育指導方法等の在り方について」第二次とりまとめ(平成18年1月)から抜粋
人権課題
人権侵害の個別的課題のこと。埼玉県では、人権課題を「女性、子供、高齢者、障害の
ある人、同和問題、外国人、HIV感染者等、犯罪被害者やその家族、アイヌの人々、イ
ンターネットによる人権侵害、北朝鮮当局による拉致問題、災害時における人権への配慮、
様々な人権問題」としている。
「埼玉県人権施策推進指針」
(平成24年3月)を参考
人権問題
人権侵害に関する問題のこと。例えば、女性の人権問題では、夫、パートナーからの暴力(D
V)やセクシャルハラスメント等があり、子供の人権問題では、児童虐待やいじめ等がある。
「埼玉県人権施策推進指針」(平成24年3月)を参考
共生社会
誰もが相互に人格と個性を尊重し、支え合う社会であるとともに、社会の対等な構成員とし
て人権を尊重され、自己選択と自己決定の下に社会のあらゆる活動に参加、参画し、その一員
として責任を分担する社会である。
「障害者基本計画に基づく『重点施策実施5か年計画』」
(平成19年12月)を参考
人権感覚育成プログラム
人権感覚を育むための参加体験型学習を組み入れた人権教育の学習プログラム。埼玉県教育
委員会では、平成20年3月に児童生徒の人権感覚を育むための学校教育編、平成21年3月
に保護者や地域住民の人権感覚を育むための社会教育編を発刊した。
「
『自分』
『人』彩発見プログラム 人権感覚育成プログラム」
学校教育編(平成20年3月)、社会教育編(平成21年3月)を参考
参加体験型学習
参加者が主体的に取り組めるよう、体験的な活動を組み入れる等、工夫された学習。手法例
としては、シミュレーションのような疑似体験、ロールプレイのような役割演技のようなもの
やブレーンストーミングのような討議でアイデアを出し合うものがある。
「
『自分』
『人』彩発見プログラム 人権感覚育成プログラム」
学校教育編(平成20年3月)、社会教育編(平成21年3月)を参考