事業主の皆様へ 企画競争型認定の結果について 平成 27 年 2 月 27 日 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者助成部 平成 26 年度第4四半期に係る障害者作業施設設置等助成金(第 1 種作業施設設置等助成金、第 2 種作業施設設置等助成金)、障害者福祉施設設置等助成金、重度障害者多数雇用事業所施設設置等 助成金、重度障害者等通勤対策助成金(住宅の新築等助成金、通勤用バス購入助成金及び通勤用自 動車購入助成金)に係る認定申請について平成 26 年 12 月 1 日から平成 26 年 12 月 12 日までの間に 公募し、受理された47件について審査を行い外部審査委員で構成される助成審査委員会で審議し た結果、おおむね妥当とされたため、以下のとおり28件を認定いたしました。 また、今回は評価点が1点以上のものまですべて認定しても、第4四半期に設定された予算額の 範囲内となったためすべて認定(総額約20百万円)されました。(申請状況によっては評価点が 1点以上であっても不認定となる場合があります。) 1 結果 ① 第 1 種作業施設設置等助成金 40件のうち認定25件 ② 第2種作業施設設置等助成金 2件のうち認定 0件 ③ 障害者福祉施設設置等助成金 2件のうち認定 2件 ④ 重度障害者等通勤対策助成金(通勤用自動車購入助成金) 1件のうち認定 1件 ⑤ 重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金 2件のうち認定 0件 ※ 重度障害者等通勤対策助成金(通勤用バス購入助成金)、(住宅の新築等助成金)について は、申請はありませんでした。 2 概要 <認定例> [第1種作業施設設置等助成金] ○トイレ改修工事(附帯施設)[身体障害者(肢体不自由)] 対象障害者の就労場所は2階であるが、洋式トイレ、障害者用トイレは1階に設置され ており、就労場所と当該トイレとの距離、所要時間が大きな負担となっていることから、 就労場所である2階の和式トイレを洋式トイレに改修し、トイレ内に手摺を設置する旨の 申請である。 下肢に障害のある対象障害者のためにトイレを改修することは、障害特性に配慮したも のと認められることから、認定した。 ○障害者用トイレ、スロープの設置(附帯施設)[身体障害者(肢体不自由)] 車イスを使用する対象障害者が業務を行う建物には出入り口にスロープがないため、障 害者用の出入り口を設け、スロープ及び雨を考慮した庇を設置し、出入り口には自動ドア を設け、一人でも入退室が出来るよう配慮する旨の申請である。 通用口のスロープ及び自動ドア並びに車イス対応のトイレを設置することは、車イス使 用者である対象障害者の障害特性に配慮したものと確認出来ることから認定した。 なお、併せて申請のあった更衣室設置については、対象障害者は着替えが職務内容上必 要というものではないことから、認定対象としなかった。 ○点字ディスプレイ、読み上げソフト、点字出力ソフトほか(作業設備)[身体障害者(視覚)] システムエンジニアとして雇い入れる全盲の対象障害者がパソコンを使った業務を行う にあたり、本人が自力で業務を行う事を可能にする旨の申請である。 当該対象障害者の職種はシステムエンジニアであり、点字ディスプレイと音声読みあげ ソフトの併用が業務上必要であると認められることから、認定した。 ○FM型ワイヤレスマイク受信機一式(作業設備)[身体障害者(聴覚)] 対象障害者は工場内での製造作業を行っているが、機械音が大きく、指示等が聞き取り づらい場合があり、作業指示の確実な伝達及び安全面への配慮による申請である。 対象障害者は聴覚障害者であり、工場内での作業において当該設備がないと作業指示の 確実な認識及び安全を考慮した作業が出来ないことから認定した。 なお、市販品であるが、当該設備は対象障害者の障害特性に配慮された障害者専用の機 器であるため、基準点が高くなった。 [障害者福祉施設設置等助成金] ○休憩室改修 [身体障害(肢体不自由)] 対象障害者は車イス使用者であり、現在、休憩に際しては和室を利用しているが、車イ スへの乗降等により身体的な負担が大きいため和室の一部を車イス用の休憩室として改修 する旨の申請である。 現在、休憩・食事のための施設等の整備がなされていないため、車イス利用者も利用し やすい休憩室となるよう改修することは対象障害者の障害特性への配慮と認められること から認定した。 <不認定の例> [第1種作業施設設置等助成金] ○通用口スロープ工事 対象障害者の業務拡大により退勤時間が遅くなったことで、従来入退館していた正面自動 ドアの使用が困難となったことから、遅い時間の使用が可能である社員通用口への階段をスロ ープへ変更する旨の申請である。 当該対象障害者については、過去に同事業所の正面玄関にスロープ・自動ドアの設置がな されている(助成金支給済み)ため、継続雇用のための必要最低限の施設は既に措置済みであ ることから、不認定とした。 ○床面改造、ラインコンベア改造工事(段差解消等)(附帯施設)[知的障害] 対象障害者体力の衰え等を考慮し、段差を解消する等、働きやすい環境をづくりのための 申請。 床面改造やラインコンベア改造を行う事で、段差を解消し腰の負担軽減や安全性の向上を 図ることは、知的障害者に対する障害特性への配慮というより、障害に関わらず全ての従業 員の安全のために必要であると思料されるため、不認定とした。 [第2種作業施設設置等助成金] ○作業所 [身体障害(肢体不自由)] 就労継続支援A型事業所において事業(介助事業、通所リハビリ、喫茶業)を行うために 作業所を借上げる旨の申請であるが、就労継続支援A型事業所については、当該事業所が行 う業務内容に沿って国等からの金銭的な支援を受け、障害者の就労支援を行うこととなって いるところであり、当該事業所が本来行うべき事業内容に沿ったものであると認められるこ とから不認定とした。 [重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金] 支給対象者10名として申請のあったところであるが、このうち8名については、障害者作 業施設設置等助成金の対象障害者として措置済みであり、本助成金の支給対象障害者に含まれ ないため、雇用人数において支給対象事業主の要件を満たしていないことから、不認定とした。 (参 考) 従前より、助成審査委員会において、トイレ等の附帯施設の新設・改修等については、事 前に建築の専門家に相談しておくことが望ましい旨の意見が出ていること。 注:上記の認定例はあくまでも今回の審査において認定されたものであるため、今後同様の 申請が必ず認定されるものではありません。
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