関節内で音が鳴る正体とは - 南大沢メディカルプラザ

理学療法士
田中 洋平
新たな年も始まり寒さ厳しい季節を向えています。こんな
季節は体も縮こまり暖かい部屋から動きたくないものです。
人の体は冷やすと筋肉や関節などが固くなりやすい性質を持
っています。例えば朝起きた時、布団やベッドから立ち上が
ろうとした時や動きの初動などで関節から音が聞こえた事は
ありませんか?
今回は関節を動かした時に【ポキッ・パキ・ゴリゴリ】な
どの音の正体を簡単に解説したいと思います。
関節音には様々なものがあり、クラック音・礫音(れきおん)・
クリック音・弾発音・捻髪音(ねんぱつおん)・握雪音(あ
クリック音・弾発音・捻髪音(ねんぱつおん)・握雪音(あ
くせつおん)など、他にも色々な種類があります。これらの
音は様々な意味合を持ち、例えば自然に鳴る音や、痛みを伴
う異常音などもあります。
日常生活で良く聞かれる音がクラック音です。指を曲げた
時、首を動かした時、床や椅子からの立ち上がる時など【ポ
キッ・パキ】と鳴る音です。この音は、自然になる事もあり、
自ら鳴らす事も出来ます。この現象は関節内の潤滑液包内に
満ちている気泡が、動きの中で弾けた音だとされています。
関節と言うのは曲げる事で関節内圧が上昇します。その時の
圧力が気泡を押し潰し弾けた音と考えられ、この現象をキャ
圧力が気泡を押し潰し弾けた音と考えられ、この現象をキャ
ピテーションと呼びます。
この音の場合いは痛みを伴う事があまりないとされています。
逆に鳴らすと気持ちが良い、スッキリするなどと言う方もいら
っしゃいます。しかし、強制的に鳴らす事は良くないとされて
いますので注意して下さい。
医療法⼈社団めぐみ会
南大沢メディカルプラザ
リハビリテーション科
次は捻髪音・礫音です。これらの音は【ゴリゴリ・ガリッ】
と言った低い音が聞こえ、動きの中で関節面を触るとゴリゴ
リ感が触知する事も出来ます。この音がする場合は骨や軟骨
同士が擦れ合っている状態の音です。その為、この音が聞こ
える場合の多くは痛みを誘発する事が多く、変形性関節疾患
や骨疾患で聞かれる音です。この音の場合は無理矢理、関節
を動かすと骨棘や炎症を引き起こす事があるので、無理な運
動は注意が必要となります。
骨や関節は筋肉が働く事で動きます。その為、筋肉の柔軟
性が低下したり、筋力が低下する事で、正しい関節運動や関
節面上をスムーズに骨が滑走出来ない状態に至ります。寒い
季節こそ体を冷やさない工夫をして、筋肉を硬くしない様に
ストレッチエクササイズや軽い運動を欠かさずに行う事をオ
ススメします。
良いも悪いも関節音は1つの体のシグナルとして覚えてお
くと良いかもしれません。動きの中で気になる音や痛みを伴う
様であれば一度は、整形外科を受診して見て下さい。
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