国語表現 テレビ学習メモ 第 40 回 特別編 国語表現の学びは永遠に ~きくことの力~ 監修 藤森裕治 今回の 3 ポイント ① 聞く・聴く・訊くの違いを知ろう ② コミュニケーションの基本は「きくこと」にあり ③ 人生を切りひらく道具、それは「ことば」? 聞く・聴く・訊くの違いを知ろう 3 つ目の「訊く」とは、問いのかたちで相手にかかわり、相手と関係を築いていくこと ▼ です。訊かれた相手は問いに対して必ず反応しなければなりません。 その意味で、訊くことはコミュニケーションの中でも最も強力ないとなみなのです。 コミュニケーションの基本は「きくこと」にあり ことばを通して互いにかかわり、互いの考えを知り合ったり合意したりするのがコミュ ニケーションです。その基本は、相手のことばに関心をもつこと、相手を全身で受け止め ようとすること、つまり「きくこと」なのです。 意思決定・合意形成のための会議をしてみよう 私たちは、ことばによって考え、判断し、発信することで毎日を生きています。 何かにつまずいたり挫折したりしたとき、その苦しさを乗り越える力を与えてくれるも のこそ「ことば」なのです。 − 87 − 高校講座・学習メモ 国語表現 国語表現の学びは永遠に ~きくことの力~ ■ ■ ■ 今回の演習 ■ ■ ■ ■互いの「成長」をききあおう ① くじ引きなどをして二人一組のペアを作る。 ②「この一年で成長したこと」というテーマについてどんな成長があったのか、どうい うことを尋ねれば相手の成長がより具体的に見出されるか考え、メモに取る。 ③ 主に語る側と尋ねる側を決めて準備を進める。 ④ 二人一組で5分程度の時間を取り、「他己紹介」(第 1 回放送参照)のときの要領で 向かい合い、互いに語り合う。 ⑤ 語り合いを通して得られた内容を簡潔にまとめる。 ⑥ 1 分程度でペアとなった相手がどう成長したかについて全員の前で紹介する。 1年間の学習を終えて 国語表現の学びは永遠に この番組でみなさんが挑戦した演習は、どれもあらかじめ決められた筋書きなどない、 ▼ その場で取り組むものでした。何を話していいかわからなくて頭が真っ白になったり、う まく文章に書き表すことができなくてもどかしく思ったりしたことなど、今思うと赤面す るようなことも、少なからず経験してきたことでしょう。 毎日のコミュニケーションもまた筋書きのないドラマであり、番組を通して学んできた みなさんも、これまでにことばによるコミュニケーションの中でいろんな失敗や難しさを 味わってきたはずです。でも、出演者の生徒のみなさんは、常に笑顔で取り組んできました。 自分にはとてもできないとあきらめることなく、誠実にがんばってきました。そして、 常に自分たちの「ことば」を成長したいと願い続けてきました。この、自分のことばを成 長させ続けたいという思いを常に持ってきたことそのものが、ことばの力の成長です。そ れは、私たち講師も含め、この番組を通して学び合ってきたすべての仲間にとって言える ことです。 「国語表現」の学びは永遠なのです。 − 88 − 高校講座・学習メモ
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