寺田縄子ども育成会が主催し、平塚市埋蔵文化財調査事務所を会場に 考古学教室 「勾玉(まがたま)づくり」が行なわれました。 事務所を担当されている5名の先生方が、休日にもかかわらず指導してくださいました。 募集案内と実施報告をご紹介いたします。 1 考古学教室 「勾玉(まがたま)づくり」の報告 主催 寺田縄こども育成会 ■ 日時:平成27年(2015)2月11日(祝日) 14:00~16:30 ■ 会場:平塚市埋蔵文化財調査事務所 勾玉は縄文時代から古墳時代にかけて、お祭りや、身を飾る道具として使われていました。 昔使われていた勾玉を、現代の私たちがよみがえらせます。 挑戦します。 はじめのあいさつ 今日は祝日、お休みの日ですが事務所を担当し ている先生方全員が指導してくれました。 先生方は、平塚市の社会教育課に属し、平塚 市内の遺跡から掘り出された昔の生活の道具 (石器、土器、鉄器等々沢山の道具)を復元・ 調査・報告書の作成などの仕事をしています。 先生方の紹介:左から明石、五十嵐、菅沼、 石塚、川端さん、五人の方々です。 勾玉を作る手順が伝えられました。 粘土で作りますが、様々な色をねりあわせて形 にします。現代版「カラー勾玉」になります。 参加の児童・保護者たちにとって初めての体 験です。神妙な顔つきで静かに説明を聞いてい ました。 見本です。色つきの粘土を練り合わせると、このようにきれ いな勾玉に仕上がります。 色粘土の調合が難しく形も工夫が必要です。 一人一人に配られた案内パンフレットを見て、色の調合を考 え完成品に思いをはせます。 2 色粘土は「十色」いずれも原色です。白色も あります。 「カラーレシピ」を頭に描いて、必要な色を 選択します。 慎重に、熟慮を重ねての色選びです。 選んだ粘土は意外と固く、そのままでは色を 混ぜ合わせられませんし、形もできません。 一色ずつ指先や手のひらで温めながら力も加 え練っていきます。 柔らかくなれば色を合わせ練り込めます。 「なかなか柔らかくならない」 「たたいてみよう」 「つぶしてみよう」の声が聞こえました。 次は、色合わせです。これが一番難しい作業 です。 柔らかくなった色粘土をそれぞれ棒のように 伸ばします。 色違いの棒状にした粘土をからめ、また練り ます。練り込みます。思いの色を出すのが難し い。 皆が工夫しながら勾玉の形を作りました。 竹串でひもを通す穴をあけると粘土の勾玉が 完成です。 粘土を乾燥させます。参加者が多かったので、2台 のオーブンを使いました。時間は約30分間。 その間は、部屋の周りに置かれた、陳列棚の鍵が開 けられ、展示品を手に取って見ることができました。 石器、土器など手にするのは初めての経験です。その 上やさしい解説付きです。 思いはすっかり古代人になりました。 3 30分が過ぎ、オーブンから取り出します。 どんな具合になったか、皆が興味津々です。 パンではないので焼き上がりではありません。 すっかり乾燥しています。アルミホイルにのせ られていますが、まだ熱いです。やけどに注意 です。 熱さがとれたら棒やすりで削りながら形を整 えます。 削り過ぎは形を壊してしまいます。丹念に、念 には念を入れ、やすりを使いました。 やればいろいろできるのだ。 形を整える最後の仕上げは、耐水ペーパーを 使います。水を流しながらペーパーでこすり、 しっかりした形にして行きます。 注意しないと、袖口がびしょびしょかな。 ペーパーで磨き上げた後、雑巾でさらに磨きま す。続けてゆくと、不思議、つやが出てきます。 磨きの最後は、奥の手、「鼻の油」を、ちょい とつけて、磨きます。一層、つやが出てきました。 4 作り上げた勾玉やガラスビーズに糸を通し、 結びます。 結び方も様々、長さを調節することのできる 結び方は難しく、先生にやり方を教わりました。 ホーラ見てごらん。 勾玉の首飾りが完成しました。 全員が勾玉首飾りを完成させました。皆の胸に下げられた勾玉飾りが輝きを増し、作る喜び、努力する 喜びで満面の笑顔がはじけました。 先生方、ご指導ありがとうございました。 5
© Copyright 2024 ExpyDoc