2013年1月 本の上の映画館チラシ

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2013 January
特集
光と影
特集
光と影
会場:プレゼンテーションスタジオ 定員:80 名 入場:無料 主催:川口市立中央図書館 運営:NPO Community Design Council
●開場は各日上映時間の 30 分前です。
●申し込みは不要ですので、上映当日に会場までお越しください。
●音の聞こえづらい方をサポートする磁気ループシステムを導入しています。T モードつき補聴器をお持ちでない方には、専用受信機を貸し出します。
1 月 8(火)19:00∼ (上映時間 86 分)
『海の沈黙』
1941 年、
ドイツ占領下のフランスの地方都市。1人の老人とその
姪が暮らす家にドイツ軍将校ヴェルナーが同居することになった。
ヴェルナーは音楽家で、毎晩のように、フランス文化への畏敬の
念を語るのだが、二人は頑なに沈黙をもって応じるばかり。
監督・脚本:ジャン=ピエール・メルヴィル/出演:ハワード・ヴェル
ノンほか/1947 年/フランス/ DVD/字幕
1 月 19 日(土)14:00∼
『モラン神父』
(上映時間 112 分)
第二次大戦中、イタリアの占領下にあったフランスの小さな町。戦争で
夫を亡くしたバルニーは幼い娘を抱えて働きながらレジスタンス活動に
従事していた。ふと教 会に足を踏み入れた彼女は 、若き神父モランに
身勝手な論争を挑むが…。
監督・脚本:ジャン=ピエール・メルヴィル/出演:ジャン=ポール・
ベルモンドほか/19 61 年/フランス=イタリア/ DVD/字幕
1 月 27 日(日)14:00∼ (上映時間 105 分)
『第三の男』
アメリカの西部作家ホリイ・マーティンスは、旧友ハリー・ライムに呼ば
れて、四国管理下にある戦後のウィーンにやって来たが、ハリーは自動
車事故で死亡し、
まさにその葬式が行われていた。マーティンスはハリー
が闇屋であったと聞かされたが、信じる気になれなかった。
製 作・監 督:キャロ ル・リー ド/ 出 演:ジョセフ・コットンほか/
19 49 年/イギリス/ DVD/字幕 1 月 30 日(水)19:00∼ (上映時間 96 分)
『ストレンジャー』
ナチ残党狩りに執念を燃やす戦犯聴聞会委員長ウィルソンは 、故意に
収容所所長だった 青い目の小男 マイネックを釈放し泳がせる。目的
は収容所の考案者で米国に潜入している高官フランツ・キンドラの逮捕
だ 。偽造パスポート屋にその所在を訪ねた小男は 、田舎町ハーパーを
訪れる。
監 督:オーソン・ウェルズ/ 出 演:エドワード・G・ロビンソンほか/
19 46 年/アメリカ/ DVD/字幕
【年末年始の開館時間のお知らせ】
12 月 29 日(土)∼ 31 日(月) 9:00∼18:00
1 月 1 日(火)∼ 4 日(金) 休館日
光と影と戦争の傷跡
今月の本の上の映画館は、モノクロームで彩られ
た映画を上映します。
はじめの 2 作品はフィルム・ノワールの作品で知ら
れるフランスの監督ジャン=ピエール・メルヴィルの
作品です。
まず『海の沈黙』は、ナチス・ドイツ軍の占領下で
レジスタンスとして活動していた自身の経験から原作
にほれ込み、自らの撮影スタジオで制作したメルヴィ
ルの長編処女作です。低予算、無名のキャスト、少
人数のスタッフなど、後のヌーヴェルヴァーグに大き
な影響を与えました。
次の『モラン神父』は、こちらも第二次世界大戦
中のフランスを舞台にした作品です。無神論者の
女性と若き神父との、神に関する対話が続く背後で、
そのような状況を作り出した戦争・侵略の影が浮か
び上がります。
そして次の2作品はオーソン・ウェルズの出演した
作品です。メルヴィルは映画を作ることを志したとき、
ウェルズの様に思った通りに撮りたい、と考えたそう
です。
『第三の男』は、第二次世界大戦直後のウィーン
を舞台にした映画です。誰もが知っているこの映画
のテーマ曲は、19 5 0 年代の最大のヒット曲になり
ました。
最後の『ストレンジャー』は、ウェルズ自身は「自
分の作品の中で最低の出来」
と言っていたそうですが、
興業的にも成功し、映像の美しさやそのスリリング
な展開など、ウェルズ作品の良さがあふれる佳作
です。
2 月の上映予定
8 日(金)19:00∼ 『できごと』
16 日(土)14:00∼ 『そして僕は恋をする』
19 日(火)19:00∼ 『わが街セントルイス』
24 日(日)14:00∼ 『六つの心』