住宅市街地整備計画書(稲毛東5丁目地区)(PDF:2826KB)

別記様式第1
住宅市街地整備計画書
1.整備地区及び重点整備地区の区域
(1)整備地区
名称:稲毛東5丁目地区
所在地:千葉市稲毛区稲毛東5丁目全域
面積:10.28ha
(2)重点整備地区
名称:稲毛東5丁目地区
所在地:千葉市稲毛区稲毛東5丁目全域
面積:10.28ha
2.整備地区の整備の基本的方針
(1)整備地区の概要
①立地
本地区は、千葉県千葉市の中心から西部に位置する利便性の高い住宅市街地
であり、ほぼ全域が京成千葉線京成稲毛駅から 500m 圏内に位置する。さら
に、地区東側に位置する JR 総武本線稲毛駅からも概ね 500m 圏内である。
②地区の形成経緯
本地区は、耕地整理の行われた水田であったが、昭和 40 年代から道路など
の基盤整備がなされないまま急速に宅地化が進行したことにより、狭あい道路
や行き止まり道路が多く、木造住宅が密集した市街地が形成された。
③現況
本地区の住宅戸数密度は 76.7 戸/ha、不燃領域率は 21.6%、旧耐震基準
(昭和 55 年以前)の建築物の割合は 46.1%となっており、近年、建築物の多
くが更新の時期を迎えているが、敷地の状況や所有者の意向などにより建替え
更新が進まず、老朽化した木造住宅が密集しており、防災上、居住環境の面で
問題を抱えている(平成 22 年 3 月現在)。
(2)整備地区の課題
①安全な歩行者動線が少なく、災害時に避難経路の確保が難しい。
地区内には狭あい道路が多く、その沿道では、建築物の建替え時にあわせて
後退することが必要となるが、所有者の高齢化などによる建替え意欲の衰退や
建築資金の問題等により、更新されない建築物がある。そのため、災害発生時
においても、歩行者が安全に通行できる空間が確保されていないほか、道路ネ
ットワークが適切に形成されていないため、歩行空間として十分な機能が確保
されていない。
②災害時に円滑な消防活動が困難な区域がある。
地区内には狭あい道路が多いため、緊急車両が進入できる道路が不足してい
る。また、地震災害時において、断水した場合にも、円滑な防災活動に使用で
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きる耐震性貯水槽(消防水利)が地区内にない。
③地震に対する建築物の安全性が低い。
旧耐震基準(昭和 55 年以前)の建築物が多いため、大規模な地震時におい
て、建築物の倒壊による人的又は物的被害の危険性が高い。
(3)整備地区の整備の方針
①整備の基本構想
基本目標:『防災性の高い、住みよいまちの実現』
イ)歩行者動線の安全性向上と災害時の避難経路の確保
平常時の安全な歩行動線のほか、災害時の非難経路を確保する。
ロ)災害時の円滑な消防活動の確保
地震などの災害時に有効な消防水利の整備や道路の拡幅整備により、災
害時の円滑な消防活動を確保する。
ハ)地震に対する建築物の安全性の確保
地震時において、倒壊による人的又は物的被害を抑制するために、住宅
の耐震化により、建築物の安全性を確保する。
②防災性の向上に関する基本方針及び実現方策
イ)狭あい道路の解消
地区の防災又は住環境上重要な道路は、幅員 5m 以上を確保するために
早期の整備を推進し、幅員 4m 以上の道路等に適切に接していない敷地に
建つ住宅の割合を重点密集市街地内で 50%未満(現況:58.3%(平成 22
年 3 月現在))とする。
ロ)災害時に円滑な消防活動困難区域の解消
稲毛東公園に耐震性貯水槽を設置するほか、公園まで消防車が進入でき
るように周辺道路を整備することで、災害時に円滑な消防活動が困難とな
る区域を解消する。
③老朽建築物等の建替えの促進に関する基本方針及び実現方策
イ)建築物の耐震化
既存の耐震改修促進事業を活用するとともに、耐震建替えや老朽木造住
宅の除却に対する建築資金等の一部を補助することで、住宅の耐震化率を
地区内で 90%以上(現況:79.7%(平成 22 年 3 月現在))とする。
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3.整備地区の土地利用に関する事項
土地利用に関する基本方針
①住環境保全エリア
交通や買物の利便性が高い閑静な住宅地であり、地区内には狭あい道路や行
き止まり道路が多いものの、建築物の建替え時に後退することで、徐々に改善
されてきていることから、今後も良好な住環境を維持・保全しながら、狭あい
道路の拡幅や住宅の耐震化など整備促進を図る。
②密集街区改善エリア
老朽木造住宅が密集し、建築物の倒壊や火災延焼の危険性が高く、道路が狭
いため、接道条件が確保できない敷地が多く、建替えの停滞している街区があ
る。そのため、地区内の主要な生活道路や狭あい道路の拡幅整備等を促進する
ことで改善を図る。
住 宅 用 地
商業・業務用地
公 園・緑 地
そ
の
他
5.54ha(53.9%) 道
0.57ha (5.6%) 教
0.82ha (8.0%) 農
0.11ha (1.0%)
路 1.34ha(13.0%)
育 施 設
0ha(0.0%)
地
等 1.90ha(18.5%)
(平成 22 年 3 月現在)
4.住宅等の整備に関する事項
(1)主要な街区における住宅等の整備に関する事項
団地名
(工区名)
(面積)
事業手法
施行者
建設戸数
住宅建設の基本方針
-
-
-
-
-
(2)その他の街区における住宅等の整備に関する事項
●耐震化促進支援(住宅市街地総合整備事業対象外事業)
住環境保全エリアの住宅の耐震化を促進するために、既存の耐震改修促進事
業を活用するとともに、耐震建替えや老朽木造住宅の除却に対する建築資金等
の一部を補助することで、地区の耐震化を促進する。
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5.公共施設及び公益施設の整備に関する事項
(1)主要な施設の整備に関する事項
施 設 名
整
名
称
種別等
共
基幹道路A
(稲毛東 84 号線)
基幹道路B
(指定道路稲毛東
7 号線)
基幹道路C
(私道)
施 公園・緑地
稲毛東公園
道
路
公
備 の 内 容
道路改築
道路改築
道路改築
事業量
備考
延長 220.6m
幅員 5.7m
-
延長 261.5m
幅員 5.0~5.5m
延長 167.7m
幅員 5.0m
-
-
公園改築
-
-
設
下 水
道
-
-
-
-
河
川
-
-
-
-
そ の
他
-
-
-
-
名
公
益 教育施設
施
設
そ の 他
称
面
-
耐震性貯水槽
積
備
考
-
-
1基
稲毛東公園に設置
可搬式小型消防ポンプ・ホース併設
(2)その他の施設に関する事項
●狭あい道路拡幅整備事業<既存>(住宅市街地総合整備事業対象外事業)
住環境保全エリアの狭あい道路(市道)に対して、既存の狭あい道路拡幅整
備事業を活用する。
●狭あい道路拡幅整備事業<新規>(住宅市街地総合整備事業対象外事業)
住環境保全エリアの建築基準法第 42 条第 2 項(私道)道路の拡幅における
工作物移転費等の一部を補助することで、狭あい道路の改善を促進する。
6.その他必要な事項
①事業施行予定期間
平成 24 年度から平成 33 年度までの 10 年間とする。
②その他特に記すべき事項
本地区においては、まちづくり協議会が組織されているため、引き続き活動支
援を行うものとする。
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■整備地区位置図
稲毛区役所
稲毛駅
JR総武本線
京成稲毛駅
京成千葉線
N
整備計画区域
重点整備区域
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■整備地区区域図
⑤
②
④
①
③
N
整備計画区域
重点整備区域
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①狭あい道路
②耐震性貯水槽を設置予定の稲毛東公園
③東西方向の重点整備路線の状況
④南北方向の重点整備路線の状況
⑤南北方向の重点整備路線の段差
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■整備地区計画図
稲毛東公園
基幹道路A
基幹道路C
基幹道路B
N
整備計画区域
重点整備区域
公 園
幹線道路(既設)
防災対策施設
住環境保全エリア
補助幹線道路(既設)
耐震性貯水槽
密集街区改善エリア(重点密集市街地)
基幹道路(重点整備路線)(幅員 5m 以上拡幅)
既設貯水槽
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