第2回多摩地区5国立大学法人公共工事入札監視委員会議

第2回多摩地区5国立大学法人公共工事入札監視委員会議事概要
平成26年11月5日(水)
開催日及び場所
東京外国語大学 アゴラ・グローバル(3階) プロジェクト
スペース
委
員
審議対象期間
抽
委員長
林
静雄 (大学名誉教授)
委員
清水
委員
竹岡 八重子(弁護士)
至 (公認会計士)
平成25年7月1日~平成26年6月30日
出 案 件(合計)
6件
(備考)
今回の審議対象期間において
工
事(小計)
4件
は,再苦情の申立て及び同審議
依頼はなし。
一般競争入札
0件
(政府調達に関する協定対象工事)
抽出案件の個別審議は,委員3
一般競争入札
3件
(上記工事を除く)
工事希望型競争入札
0件
通常指名競争入札
1件
名により審議を行った。
その際、別紙「資料8-①~⑥.
5大学建設工事及び設計・コン
サルティング業務抽出案件」の
随
意 契 約
0件
設計・コンサルティング業務(小計)
2件
簡易公募型プロポーザル方式(拡大)
0件
標準型プロポーザル方式
1件
随
意 契 約
審議に基づき,各発注機関の担
当者から説明を行い,質問等へ
の回答を行った。
1件
意見・質問
回
委員からの意見・質問,
それに対する回答等
委員会による意見の具申
又は勧告の内容
別紙のとおり
なし
別紙のとおり
答
別紙
質
問
回
答
1.配布資料について委員会庶務担当である東
京外国語大学より説明
2.建設工事および設計・コンサルティング業
務における抽出案件の審議
2-1).一般競争入札方式
【東6号館 322 号室他改修電気設備工事:電気
通信大学】
・予定価格との差は人件費が違ったのか。
・はい。大学の見積りと比べ60%程度でした。
・その他の経費では。
・諸経費が10%の見積りでした。
・それでは見積りが高すぎではないか。
・見積については、業者から見積りを取り、ま
た、配線等については基準に則っているため、
あまり差がないと思います。ただ、諸経費に
差がありました。
・諸経費とは何か。
・現場管理費等です。
・見積りをもう少し精査した方がいい。
・公共工事基準に基づき積算したため、直接工
事費が決定すると自動的に諸経費が決定さ
れてしまう。
・入札に参加した他の2社は実績がないのです
・大学としての実績はあるが、当該工事を実施
する建物にはありません。
か。
・電気工事について毎年、予算上メンテナンス
・当該工事は経年による補修ではなく、仕様変
更のための工事です。
費として同等くらいに計上しているのか。
・低入札が問題なので、どのような状況だった
・通常低入札調査は10,000千円以上の金
額で実施しますが、そのような場合、保留と
かという資料はありませんか。
し、低入札調査を実施しますが、今回の工事
はその金額に達していないため、取りあえず
落札者を決定し、その後、業者と具体的な話
し合いをするため、資料を取っています。
-1-
別紙
質
回
問
答
・競争参加資格等審査委員会議議事要旨ですが ・記載を忘れていました。以後気をつけて作成し
出席者の記載は。
ます。
・昨年も低入札で審議対象となっていますが工 ・今回の工事については、年度替わりで業者が手
事価格の設定はどうなっているのか。
持ち工事が少なかったため、諸経費が安くなっ
たと思います。
・落札者以外の他社の諸経費は。
・本学の見積りと比較してそれなりの数値です。
・同じ場所の別工事が高落札となっているが、 ・恒温恒湿室という精密な測定をする箇所の工事
特殊な工事なのか。
で技術的にかなり高難度な仕様であり、施工で
きる業者が少なく、現場に来られる業者は数社
しかいないです。
・見積りを依頼した業者と落札者は同一か。
・見積りを依頼した業者に落札者は含まれていま
すが、見積りを一社だけに依頼した訳ではあり
ません。
2-2).一般競争入札方式
【
(滝野川)職員宿舎北側外壁改修工事:東京外
国語大学】
・入札参加業者が3者とも低入札ですが、予定
価格について説明してほしい。
・通常の積算基準に従い計算しています。なお、
工事費内訳書と比較し、大きな項目に分けて、
分析を実施しました。外壁改修と塗装改修が大
きく乖離していました。大学としては今回、塗
料をより耐久性の高いものにしたが、メーカー
の定価表で予定価格を計算したものが差にな
ったのではないか、と推察されます。
・入札した3者とも基準価格を下回っているの ・今後、工事の種別によっては考慮したいと思い
では金額の設定、査定率を見直した方がいい。
ます。
・今回の工事は特殊な工事ではないようですが
・改修工事を実施する際には特にこのような条
参加資格条件にある、1,000㎡以上の実
件はないのですが、工事の質を保証するため
-2-
別紙
質
回
問
績は必要なのか。
答
設定しました。
・もし5、6者入札して、より低価格で入札が ・設定、査定率が適正かどうか、大学として検
あったかもしれません。そうなると基準価格
討したいと思います。
が適正であったか、という問題となりますの
で、金額の設定は慎重にしてください。
・塗料の件では、マーケットの調査が甘かった ・結果的に定価のもので査定したため、価格に
のでは、と思います。
差が生じてしまいました。
・落札業者は塗装が予定価格の63%と言いま ・塗装で言えば、A社が88%、B社が62%
したが、その他の業者は。
で、外壁改修では落札者が75%、A社が7
0%、B社が83%といずれも、予定価格を
下回っています。
2-3).指名競争入札方式
【小金井団地工学部体育館新営その他機械設
備工事:東京農工大学】
・一般競争入札が3件不落となり、指名競争入 ・はい。一般競争入札で落札者がなく、他の工
札に変更したということですか。
事との関係から工期が迫っていたため、指名
競争入札を実施しました。
・工期が迫っていた、ということは発注が遅か ・府中市との協議があり、年度内までにとの指
示があったのですが、このままでは年度内で
った、ということか。
の完了には間に合わない、という状態でした。
・指名競争入札での1位の業者は、一般競争入
・ヒアリングを行ったところ、営業担当が一般
競争入札時については知らなかった、との回
札時には応札しなかったのか。
答を受けています。
・工期については補正予算との関係があるので
しょうか。
・補正もありますが、新築の建物は市役所との
協議が必要であるため、時間が掛かります。
-3-
別紙
質
問
回
・参考1に記載されている「違法建物」とは。
答
・物置でも建物なので、地面にただ置くのでは
なく、固定するようにとの指示があります。
これを達成しないと他の申請を認めてくれま
せん。
2-4).一般競争入札方式
【
(国立)体育館・武道場改修工事:一橋大学】
・競争参加資格について、実績は文科省で過去
・はい。これまでと同じように10年としてい
15年と指導しているので、今後15年とし
ましたが今後は15年としたいと思います。
てみてはどうか。
・技術者確保の有無の差について、どのように
・別紙2にあるように参加申請をした5者につ
分析しているか。
いては、技術者を確保出来ると思い、申請し
たと思いますが、応札までの時間で予定して
いた技術者を当てられなかったと思います。
・4ヶ月程度の期間の工事で技術者を確保でき
・当該工事の予算は、全国に配分された予算で
ないというのがよく分からない。
あり、平成25年度中に完成しなければなら
・今回の工事という訳ではないが、技術者を確
ない工事が多かったのが背景にあるかと思い
保できる時期に工事の実施、を考慮する必要
ます。
がある。
・等級を広げた結果、落札した点から、等級を
・入札参加希望者を増やしたいのが根底にあり
広げるのは上の等級だけでなく、下の等級に
ます。また、今回の工事は比較的建築物とし
広げるのもいいのではないか。基準を下げた
てはシンプルであり、あまり技術的にも特殊
場合、どのような点に留意しているか。
な工事ではないことなどです。
・普通、上位のA、B、Cとなるのに、D等級
・文科省からの規程上上下1等級への拡大は認
にした意図は何か。
められているためです。また、2等級上へは
好ましくなく、下位等級の機会を失われてし
まうためです。
・等級間でどれくらい変わってくるのか。
・予定価格により等級が決まりますが、今回は
Dに近いCでした。
-4-
別紙
質
問
回
答
2-5).随意契約
【人文社会科学系研究棟2号館(Ⅲ期)改修(建
築)設計業務:東京学芸大学】
・受注した業者は、同時期に学芸大学の他の設
計業務も行っていましたか。
・行っていました。なお、他の設計業務につい
ては100万円以下の少額随契でした。
・今回随契としているが、他の設計事務所でも
・Ⅰ~Ⅲ期は一体の建物であり、全体的に耐震
出来るのでは。随意契約の理由としては弱い
を検証する必要があること、またⅠ期設計の
と思う。
とき、Ⅱ、Ⅲ期の耐震診断も含めているため、
Ⅲ期だけ他の業者ということは難しい。
・Ⅰ期はプロポーザル方式、Ⅱ期は標準プロポ
・それぞれの期の発注方法は。
ーザル方式、Ⅲ期の建物は全体面積の2割と
少ないことから随意契約としました。 また、
予算上の問題や教員の仮移転先の検討をした
結果、3期に分割することにしました。
・分割したことが随意契約の理由とは話として
・今回は継続事業であり、Ⅰ期、Ⅱ期の構造診
おかしい。一般競争を実施することでコスト
断プログラムを全体で確認しなければならな
が掛かるかもしれないが、外部に向かって説
いが、仮に別の業者が受注した場合、人的・
明する、という根拠として重要である。一般
コスト的に割高になること。また、補正予算
競争に匹敵するような理由を示さないと随契
で措置されたため、早期執行の観点から年度
理由としてはどうなんだ、ということになる。
内に契約を行うことを求められていたことが
・随意契約とした判断はよく分かるが、
「Ⅲ期だ
理由です。
け他の業者は難しい、この業者にさせるため
・大学の契約事務取扱規則の26条4項を基に
随契にした」と受け止められかねない説明に
随契としている。なお、コスト的な面におい
なっている。
ても費用対効果が大きいことを随契理由とし
ている。
・この基準(契約事務取扱細則)は共通のもの
か。
・文科省の規程を準拠し作成しているため、他
の機関もほぼ同様だと思います。
・この基準を使用するなら、著しく有利な価格、
の理由書が必要です。
・この随契理由の書き方だと結果ありき、とな
・今後、そのような記載内容といたします。
-5-
別紙
質
問
回
答
っている。記載事項についてもっと第三者に
納得してもらえるような理由を記すべきであ
る。
・設計は期を分けずに一回で行えなかったのか。 ・現状では予算制度上、当該事業に対しての設
計費のみ予算措置されており、全体の設計に
対し予算措置されていないため、難しいです。
・資料中p.8の「検証を行う必要があり」と
あるが、設計の継続性、と記した方がいい。
・今後、理由書記載に際し、そのようにいたし
ます。
2-6).標準プロポーザル方式
【小金井団地工学部7号館改修設計業務(設
備)
:東京農工大学】
・競争参加資格が過去10年間になっているが。 ・今後、広げるようにします。
・技術提案書評価表で主任技術者の資格及び経
験におけるCはどんな基準となっているの
・経験と所有資格によるものなので機械的に分
けています。
か。
・評価において、Dとなったら技術者資格がな
い、ということか。
・はい。大学が求めている有資格者がいなけれ
ば欠格です。
・1位と2位の差は提案の現実性だけでしょう
か。
・結果から考えますとそうなります。上位の者
の提案が結構よかったということです。
・業務内容の理解度は、どう算出したのか。
・資料中における【課題】での回答を比較した
ものです。
・委員会は資料p.8の3人の人達で、点数は
委員で算出したのか。
・選定委員の中に教員は入らないのか。
・はい。なお、点数については委員3人の平均
値となっています。
・今回の業務では入っていません。昨年実施し
た体育館については体育教員の意見を聞いて
います。
-6-
別紙
質
問
回
(全審議対象事業に関して、補足質問はありま
せんでした。
)
講評(委員長より)
・特に問題はありません。
・説明責任、第3者に説明できる資料を用意し
てほしい。
・今後の見積りに活かすため分析に力を入れて
欲しい。
-7-
答