新潟県の経済動向 平 成 27 年 2 月 18日 県 内 経 済 の 概 況 ( 11~ 1 月 ) 県内経済は、緩やかに持ち直しているものの、一部に弱い動きが 続いている。 ・ 個人消費・物価は、実質所得の弱含みなどにより、弱い動きが続いてい る。 ・ 住宅投資は、下げ止まりつつある。 ・ 設備投資は、持ち直しの兆しがみられる。 ・ 公共投資は、前年を下回った。 ・ 生産は、横ばい圏内の動きとなっている。 ・ 雇用は、改善基調にあるものの、やや鈍化の兆しがみられる。 ・ 企業は、弱い動きがみられる。 【 参 考 】 ○ 新 潟 県 景 気 動 向 指 数 ( 平 成 27年 1月 30日 ) 11月 の 景 気 動 向 指 数 ( CI) の 一 致 指 数 は 、 143.8と な り 、 前 月 か ら 5.8ポ イ ン ト 下降し、3か月ぶりの下降となった。 ○ 国 内 経 済 の 動 向 ( 内 閣 府 「 月 例 経 済 報 告 」 平 成 27年 1月 23日 ) 景気は、個人消費などに弱さがみられるが、緩やかな回復基調が続いている。 ・個人消費は、消費者マインドに弱さがみられるなかで、底堅い動きとなっ ている。 ・設備投資は、おおむね横ばいとなっている。 ・輸出は、横ばいとなっている。 ・生産は、持ち直しの動きがみられる。 ・企業収益は、全体としてはおおむね横ばいとなっているが、大企業製造業 では改善の動きもみられる。企業の業況判断は、おおむね横ばいとなって いる。 ・雇用情勢は、有効求人倍率の上昇には一服感がみられるものの、改善傾向 にある。 ・消費者物価は、横ばいとなっている。 新 潟 県 総 務 管 理 部 統 計 課 担当:調査解析班 山際・野嵜 電 話 :025-280-5901 ( 内 線 2450) [email protected] - 1 - 1 個人消費・物価 ○ 大型小売店販売額 12月 の 大 型 小 売 店 販 売 額 は 、 全 店 で 346億 円 と な り 、 前 年 同 月 比 2.0% 減 少 し 、 2 か 月 ぶ り に 前 年 を 下 回 っ た 。 既 存 店 で も 同 2.6% 減 少 し 、 9 か 月連続で前年を下回った。 商 品 別 ( 既 存 店 ) で は 、 衣 料 品 が 前 年 同 月 比 6.7% 減 少 し 、 飲 食 料 品 が 同 1.5% 減 少 し た 。 18.0 16.0 14.0 12.0 10.0 8.0 6.0 4.0 2.0 0.0 -2.0 -4.0 -6.0 -8.0 大型小売店販売額(前年同月比) % 全国(既存店) 新潟県(全店) 新潟県(既存店) 12 1 2 H24 H25 ○ ~実質所得の弱含みなどにより、弱い動きが続いて いる~ 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月 乗用車(含む軽)新規登録・届出台数 1 月 の 乗 用 車 新 規 登 録 ・ 届 出 台 数 は 6,243台 と な り 、 前 年 同 月 比 23.2% 減少し、6か月連続で前年を下回った。 車 種 別 で は 、 普 通 乗 用 が 前 年 同 月 比 37.6% 、 小 型 乗 用 が 同 14.5% 、 軽 乗 用 が 同 21.4% そ れ ぞ れ 減 少 し た 。 20,000 乗用車新規登録・届出台数 台 普通乗用 小型乗用 % 100.0 軽乗用 全国 15,000 120.0 80.0 60.0 新潟県 40.0 10,000 20.0 0.0 5,000 -20.0 -40.0 0 -60.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 月 H27 H25 H26 注:棒グラフは新潟県の実数で左目盛、折れ線グラフは前年同月比で右目盛 - 2 - ○ 消費者物価指数 1 月 の 新 潟 市 消 費 者 物 価 指 数 ( 生 鮮 食 品 を 除 く 総 合 ) は 102.5と な り 、 前 年 同 月 比 2.2% 上 昇 し 、 20か 月 連 続 で 前 年 を 上 回 っ た 。 費目別では、教養娯楽サービス、肉類などが前年同月比で上昇し、穀 類、自動車等関係費などが下落した。 な お 、 総 合 指 数 は 103.2で 前 年 同 月 比 2.4% 上 昇 し 、 19か 月 連 続 で 前 年 を 上 回 っ た 。 食 料 ・ エ ネ ル ギ ー を 除 く 総 合 は 99.3で 同 1.9% 上 昇 し 、 13か 月連続で前年を上回った。 消費者物価指数 % 105 H22=100 生鮮食品を除く総合(前年同月比、右目盛) 生鮮食品を除く総合 総合 食料・エネルギーを除く総合 104 103 102 101 100 99 98 97 96 95 1 2 3 H25 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 3 4 5 6 7 8 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 -0.5 -1.0 -1.5 -2.0 -2.5 -3.0 -3.5 -4.0 9 10 11 12 1 H27 月 注:折れ線グラフは指数で左目盛、棒グラフは前年同月比で右目盛 2 住宅投資 ○ ~下げ止まりつつある~ 新設住宅着工戸数 12月 の 新 設 住 宅 着 工 戸 数 は 1,060戸 と な り 、 前 年 同 月 比 10.0% 増 加 し 、 5か月ぶりに前年を上回った。 利 用 関 係 別 で は 、 貸 家 が 前 年 同 月 比 38.6% 、 分 譲 が 同 91.1% そ れ ぞ れ 増 加 し 、 持 家 が 同 13.6% 減 少 し た 。 3,000 新設住宅着工戸数 戸 % 持家 貸家 給与住宅 分譲住宅 2,500 100.0 80.0 60.0 全国 新潟県 2,000 40.0 20.0 1,500 0.0 1,000 -20.0 -40.0 500 -60.0 0 -80.0 12 1 2 H24 H25 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月 注:棒グラフは新潟県の実数で左目盛、折れ線グラフは前年同月比で右目盛 - 3 - 3 設備投資 ○ ~持ち直しの兆しがみられる~ 建築着工床面積(非居住用) 12 月 の 建 築 着 工 床 面 積 は 、 52,407 ㎡ と な り 、 前 年 同 月 比 47.6 % 増 加 し 、 2か月連続で前年を上回った。 用途別にみると、医療・福祉用、教育・学習支援業用などが前年同月 を上回り、製造業用、運輸業用などが下回った。 建築着工床面積(非居住用) 200 % 千㎡ 180 250.0 200.0 160 150.0 140 120 新潟県 100 100.0 全国 80 50.0 60 0.0 40 -50.0 20 0 -100.0 12 1 2 H24 H25 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月 注:棒グラフは新潟県の実数で左目盛、折れ線グラフは前年同月比で右目盛 ○ 企業の設備投資額 26年 度 の 企 業 の 設 備 投 資 額 ( 日 銀 短 観 12月 調 査 ) は 、 全 産 業 で 前 年 度 比 14.7% 増 加 の 見 通 し と な っ て い る 。 製 造 業 が 30.7% 増 加 、 非 製 造 業 が 2.6% 増 加 と 、 と も に 前 年 度 を 上 回 る 計 画 で あ る 。 40.0 日銀短観 設備投資額 (前年度比) % 30.0 23年度 20.0 26年度 10.0 25年度 0.0 -10.0 24年度 -20.0 3 6 9 12 3 6 (年度見込み) (年度実績) (年度計画) - 4 - 調査月 4 公共投資 ○ ~前年を下回った~ 公共工事請負金額 1 月 の 公 共 工 事 請 負 金 額 は 88億 円 と な り 、 前 年 同 月 比 43.4% 減 少 し 、 3か月連続で前年を下回った。 発 注 者 別 で は 、 国 は 前 年 同 月 比 71.7% 、 独 立 行 政 法 人 等 は 同 74.3% 、 県 は 同 37.0% 、 市 町 村 は 同 46.5% そ れ ぞ れ 減 少 し た 。 公共工事請負金額 億円 700 % その他 市町村 県 独立行政法人等 国 600 500 新潟県 400 120.0 90.0 60.0 全国 30.0 300 0.0 200 -30.0 100 0 1 2 H25 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 3 4 5 6 7 -60.0 9 10 11 12 1 月 H27 8 注:棒グラフは新潟県の実数で左目盛、折れ線グラフは前年同月比で右目盛 5 生 ○ 産 ~横ばい圏内の動きとなっている~ 鉱工業指数 11月 の 鉱 工 業 指 数 ( 季 節 調 整 値 ) は 、 生 産 指 数 が 100.8と な り 、 前 月 比 3.2% 低 下 し 、 3 か 月 ぶ り に 低 下 し た 。 前 年 同 月 比 ( 原 指 数 ) で は 1.1% 低下と4か月ぶりに前年を下回った。 業 種 別 に み る と 、 は ん 用 ・ 生 産 用 ・ 業 務 用 機 械 工 業 が 前 月 比 12.5% 、 食 料 品 工 業 が 同 4.9% 、 輸 送 機 械 工 業 が 同 8.2% な ど 、 16業 種 中 8 業 種 が 低下した。 な お 、 出 荷 指 数 は 98.7と な り 3 か 月 ぶ り に 低 下 し 、 在 庫 指 数 は 144.5と なり4か月連続で上昇した。 鉱工業指数(季節調整値) 125 120 H22=100 生産 出荷 90 鉱工業指数(季節調整値) 2 3在庫(右目盛) 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6生産(全国) 7 8 91011121 2 150 140 月 115 130 110 120 105 110 100 100 95 90 90 80 11 12 1 2 H25 H24 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 - 5 - 3 4 5 6 7 8 9 10 11 月 6 雇 ○ 用 ~改善基調にあるものの、やや鈍化の兆しがみられる~ 有効求人倍率 12月 の 有 効 求 人 倍 率 ( パ ー ト 含 む 全 数 ・ 季 節 調 整 値 ) は 1.19倍 で 、 前 月 か ら 0.06ポ イ ン ト 上 昇 と な り 、 3 か 月 ぶ り に 上 昇 し た 。 有 効 求 人 数 は 、 前 年 同 月 比 0.6% 増 と 2 か 月 ぶ り に 増 加 し た 。 ま た 、 有 効 求 職 者 数 は 、 同 6.2% 減 と 60か 月 連 続 で 減 少 し た 。 有効求人倍率、有効求人数・有効求職者数 倍 1.30 % 有効求人数 1.20 40.0 有効求職者数 30.0 新潟県 1.10 20.0 1.00 10.0 0.90 0.0 0.80 -10.0 全国 0.70 -20.0 0.60 -30.0 0.50 -40.0 12 1 2 H24 H25 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月 注:折れ線グラフは有効求人倍率で左目盛、棒グラフは前年同月比で右目盛 7 ○ 企 業 ~弱い動きがみられる~ 企業収益 26年 度 の 企 業 の 経 常 利 益 ( 日 銀 短 観 12月 調 査 ) は 、 全 産 業 で 前 年 度 比 5.0% 減 益 の 見 通 し と な っ て い る 。 製 造 業 で は 0.7% 増 益 と な る も の の 、 非 製 造 業 で 9.4% 減 益 の 計 画 で あ る 。 20.0 日銀短観 経常利益 (前年度比) % 23年度 24年度 10.0 0.0 25年度 -10.0 26年度 -20.0 3 6 9 12 3 6 調査月 (年度見込み) (年度実績) (年度計画) - 6 - ○ 企業倒産 1 月 の 倒 産 件 数 ( 負 債 額 1,000万 円 以 上 ) は 6 件 と な り 、 前 年 同 月 と 同 じであった。(前月は2か月ぶりに前年を下回っていた。) ま た 、 負 債 総 額 は 16億 円 で 前 年 同 月 比 83.4% 増 加 し 、 2 か 月 ぶ り に 前 年 を 上 回 っ た 。 負 債 総 額 10億 円 以 上 の 大 型 倒 産 は な か っ た 。 企業倒産件数、負債総額 件 25 億円 70 60 20 倒産件数 50 15 負債総額 40 30 10 20 5 10 0 1 2 H25 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 3 4 5 6 7 8 0 9 10 11 12 1 月 H27 注:棒グラフは倒産件数で左目盛、折れ線グラフは負債総額で右目盛 ○ 企業の景況感 企 業 の 景 況 感 に つ い て は 、 日 銀 短 観 ( 12月 調 査 ) の 業 況 判 断 D.I.は 、 △2%ポイントとなり、前回調査から1%ポイント悪化し、3期連続で 悪化した。 ま た 、 1 月 の 中 小 企 業 業 況 判 断 D.I.は △ 45.0% ポ イ ン ト と な り 、 前 月 か ら 15.0% ポ イ ン ト 悪 化 し 、 2 か 月 ぶ り に 悪 化 し た 。 40 業況判断D.I. %ポイント 日銀短観 24/12月 全国 新潟県 20 26/3月 6月 9月 9月 6月 25/3月 12月 12月 0 -20 全国 -40 新潟県 -60 中小企業業況判断DI -80 1 2 H25 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 H26 - 7 - 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 月 H27
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