20巻 2号 (1988年9月発行) - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

20巻 2号
昭和63年 9月
東京 大学理 学 部
●
●
一事務官か ら見た理学部 の将来 について …… 蓮見 公― ……
申間子科学研究 セ ンターの発足 ……………… 永嶺 謙忠 ……・
小石川植物園後援会 について ……… ……・……・ 邑田
仁 ……・
・
帰京 の憂 い ……………………………………… 黒岩 常祥 ……
理学 部雑感 ………………………………… ……・ 鳥海 光弘 ……・
・ 十倉 好紀 ……
High Tc(ハ イ・ ティー シー)粉 のす り方 ¨
盗難 に注意 しま しょう・……………¨…・…………
・ /1ヽ 谷
昭・……
理学部研究 ニ ュース …………………・…………………………………
学部消息 ………………………………………Ⅲ…………・…………
6
1 2 4 6 7 8 9 H 2
l ︲
・」
…………………………………………
表紙 の説明 ・………………・
表
紙‐ の
説
明
植 物 園一 覧 図
(部 分 一―理学部附属植物園蔵)
理学部附属植物園は,1684(貞 享元)年 に徳
府が現在地に薬
'iI幕
園を移設 して以来300余 年の歴史がある.9明 治維新直後にその所属
は日まぐるしく変ったが,1877(明 治10)年 4.月 ,東 京大学設立と
同時にその所属となり現在に至っている。
:
●
図は1876(明 治 9)年 4月 に加藤竹斎により日本画の技法を用い
て描かれたもので,原 画の大きさⅢ
は縦 lo43 cmX積
165,5‐
m。
当時
の植物園を:描写した貴重な資料である。加藤竹斎は画工として活躍
し,伊藤圭介・ 賀来飛霞の「小石川植物園草木図説Jの ために多数
の植物画を描いている│.附 属植物園に保管さ―
れている竹斎の原1画 の
うち6枚 は,小 石川植物園後援会からグリーティングカード第 1集
として刊行されている。
邑 田
仁 (檀雛わ
●
-1-
一 事務官 か ら見 た理 学部 の将来 につ い て
蓮
見
公
一 (事 務部 )
この たび ,広 報委員 長 の高橋 正征 先生 の ご依 頼
うに大学 構 内 に理学 部 の建物 が 散在 して い るので
で ,私 の粗雑 な記 事 を載 せて いただ くこ とにな っ
は ,教 育研究上支障 があ るばか りで はな く,事 務
た。理学 部 の様 子 を熟知 して いな い私 が ,ま して
処理上 も効率 が悪 く,は な はだ不便 の点が多 い。
や理 学 に関 して は全 くの素人 が書 くので あ るか ら
この 点 ,大 学構 内 に散在 す る建物 が 1ケ 所 に集
その 内容 は諸 先生方 か ら見 れば大変 こっけ いな点
中化 で きれば ,そ れだ けで も時間 ,空 間 を制 す る
,
,
論 旨の飛躍 も多 い とは存 じますが ,お 許 しい ただ
こ とがで き ,事 務機構 ,情 報伝 達方法等 も変 って
きた い。
行 くので はなか ろ うか。
事務 の簡素化 ,集 中処 理 ,コ ン ピュー ターの導
理学 部 は ,現 在 9学 科 13教 室81講 座 , 7施 設 9
部 門相 当の規模 を擁す るわが 国国立大学 理学 部 の
入等 によ る事 務 の合理化等 と併 せて ,大 いに関心
中 で ,一 番大 きな学部で あ る。 この構 成 を講座別
の あ る事項 であ る。
編成で眺めて み る と, 2講 座編 成 の教 室 もあれば
,
全 般 的 な傾 向 と して は ,国 際化 とい うか ,留 学
22講 座編 成 の教 室 もあ るとい うよ うに ,千 差万別
生 の受入体制 の拡充 ,外 国人客員講座 (部 門 )の
で あ る。
設置 ,外 国人研究 者 との共 同研 究受 入れ体制 ,交
これ は教育研究 内容 の特質 か ら,こ の よ うに大
流事業 の充実等 が計 られ て行 くので はなか ろ うか。
小異 な って いるのか と思 って いたが ,関 係者 の言
更 に ,現 行「国立又 は公立 の大学 におけ紗 卜国人教
に よれば ,必 ず しもそれだ けで はな いよ うで あ る。
員 の任用等 に 関す る特別措 置法 」 に基 づ く外 国人
全学科・ 教 室 か ら,学 科拡充 改組 の要求 が 出 さ
教 官 の採用 も併 せ ,外 国人教授 ,助 教授 によ る授
れ ,順 番待 ちを して いたが ,わ が 国 の経済 が高度
業 が開講 されて行 くもの と思 う。例 えば ,確 率論
成長期 か ら低成 長期 へ と急激 に変化 したため ,当
が誕生 した といわれて い るイタ リヤ ,幾 何 学 の発
初 の 予定 どお り学 部全 体が拡充 で きなか ったこ と
生 地 といわれて い るギ リシ ャ,或 い はそれぞれの
に もよ るとの ことで あ る。
専 門分野 の歴史 と伝 統 を有 す る諸外国 の 有 名な教
教 育研究 の 進 歩発展 は ,各 専 門分野 の均衡 の と
れ た拡充発展 が必要 で あ る と思慮 す るので ,こ の
ら受講 で き るよ うにな る もの と思 う。
又 ,社 会 的要請 とい うか ,時 代 の脚 光 を浴 び る
点 はなはだ残念 な ことで あ った と思 う。
理学 部 の将来 につ いて も,こ の点 も踏 まえて
授・ 研究 者 の講義 や演 習 を外 国語 で 日本 に いなが
,
研究 とい うか ,そ れ らの要求 に応 え るべ き関係分
各専 門分野毎 の均衡 の とれた発展充実 を期待 す る
野 とその周辺 分野 の教育研究 が注 目され ,協 力体
もので ある。
制 と して の発展充実が計 られて行 くで あ ろ う。
現在 ,理 学院 計画 とこれに関連 し,理 学 部 1号
例 えば ,情 報科学 ,物 質科学 ,生 命科学 ,エ ネ
館建 替 えによ る 1号 館地 区集 中化 計画が準備 され
ル ギ ー科学 ,環 境科学等 理学 部 の各学 科教 室 ,施
て い る。 この計 画 が実 現 した時 は ,理 学 部 (院 )?
設 の教 育研究 に係 るもの が多 い。基礎科学 の振興
の様 子 も大 分変 るのではなか ろ うか ,楽 しみで あ
大学院 の充 実 もこれ ら社会 的要請 によ るもので あ
る。
ろ う。
,
現在 の よ うに ,赤 門近 くに 2号 館 ,龍 岡門附近
このため には ,教 育研究環境 の整備充実が計 ら
に 5号 館 ,弥 生 地区構 内 の一 隅 に 3号 館 とい うよ
れ ,新 鋭 実験装 置・ 設備 の導入が行 われて行 くこ
-2-
とで あろ う。 しか も,研 究 アイデ ィアの発想 に即
類 の発生 ,進 化 ,遺 伝 ,生 命科学 へ と限 り無 き挑
対応 で き る時間・ 空間 を考慮 した所 に ,設 置 され
戦 を続 けて い る生 物学科 と隣接学科 こそ ,バ イオ
る ことにな ると思 う。
サ イ エ ンスの教育研究 を も担 って お りよ り大切 で
更 に ,教 育研究支援 体制 と して技官 の協力体制
,
はな いのか ,そ れな らば ,某学 部 よ り先 に理学部
事務組織 の 向 上発展充実 が計 られて行 くこ とにな
が花 形学部 にな るので はなか ろ うか。 又 ,教 授 会
ろ う。
で先生方 の研究業績 を拝 聴 して い ると,生 物系学
事務 の効 率化 に関連 し,特 に情 報科 学科 の将来
科 で は基礎 医学 の研究 も担 当 して い ることが半Jる
に関心 を持 た ぎるを得 ない。 同学 科 は本学 で情報
ので ,こ の よ うな点 も広 く世 間一 般 に知 って もら
科学 を専 門 とす る学部学 生 を受 け入 れ る唯 一 の学
った方 が よいので はなか ろうか。
科 で あ るが ,悪 い星 の下 に誕生 したためか , 4講
超伝 導物質 も液体窒素温度領域 よ りも室 内温度
座学生定員 17名 とい う大変規模 の小 さい学科 であ
領域 で はで きな いのか。 或 い は ,超 伝導物質 を凌
る。情報科学 が時代 の花形 とされ なが ら大変 お粗
ぐ新物質 は開発 で きな いか。 核 融合 は実 用化 で き
末 な政 策 で あ る と言 わざ るを得 ない。
るのか。原子 カ エネ ル ギー は ,危 険 な らば ,も っ
同学科 が命運 を賭 け ,飛 躍 的 に拡充発展 し,例
と安 全 な エ ネ ル ギー 開発 はで きな いのか等 ,物 理
えば ,理 学 部構 内 に LANを 敷 設 し,そ の シス テ
学科 ,化 学科 及 び関係 学科 の研究 とそ の応 用成果
ムを教育研究 に供 した り,電 話 回線 の増設 ,情 報
に期待 して い る。
通信等 を試み られ るこ と等 も期待 して い る。更 に
,
更 に ,地 球 が環 境汚染 で住 み に くくなれば ,他
光 コ ンピュー タ ー ,バ イオ コ ンピュー ター等 へ と
の惑星 に人類 が移住 で き る環境 の所 はな いの か。
研究分野 が広が って い くので あ ろ う。
地球 惑星科学 の進歩発展 が期待 されて行 くので は
これ ら情報科学 が進 歩発展 す れ ば ,そ の お陰で
なか ろうか。
事務部 は コ ンピュー タ ー に種 々情報 を イ ンプ ッ ト
このよ うに い ろい ろと考 えてみ ると,理 学 部 は
してお き ,必 要 な情報 が各 人 の机 上 の デ スプ レイ
人類 に夢 と希 望 を与 え ,そ れを実 現 す ることによ
に文字 や図形 にな って現 わす こ とが 出来 るよ うに
って ,人 類 に福祉 を もた らす基礎科学 の教育研究
なれば大 変便利 に な ると思 って いる。
を担 って い る所 で はな いか と思 う。
いず れ ,汎 用大型 コ ン ピュー ターの ワー ク ステ
それなの に ,な ぜ 基礎科学 の振興 があ ま り重要
イ シ ョンも机 に組 み込 まれ る位 にな る と思 って い
視 されず ,研 究費 の予算獲得 が困難 で あ るのか 。
る。
それ にはいろい ろの要因 が あ ると思 うが ,そ の一
や がて は ,各 教 室・ 施設事務室 の 壁 に油絵 の額
つ には ,世 間 一 般 に理 学 部 とい う所 はどん な所 で
位 の 薄 いテ レビが懸 り,見 た い資料 を口で命令す
あ るか あま りに も知 られて いないの で はなか ろ う
れば ,そ れが映 し出 され る日が来 るであ ろ う。
か。
又 ,今 注 目されて い る双 方 向光 映像情報 シス テ
基礎 科学振興 の必要性 を理解 して いただ き ,そ
ムが普 及導入 されれば , 2号 館 か ら教 授 が 自転車
の支持 を得 るため には ,基 礎 科学 はわれわれの生
に乗 って学部長室 に 出か けて来 る必要 もな くな る
活 にい か に貢 献 して い るか ,そ の重要性 をイ ラス
ト入 りのパ ン フ レ ッ トのよ うな もので も作成 して
であ ろ う。
以前 ,週 刊誌 に21世 紀 は,バ イオテクノ ロジー
宣伝 す る必要 もあ るので はな い か。
の時代 で ,大 学 で は某学部 が花 形 にな る時代 がや
昔 ,物 理学 の大学 者 であ った故 田中館 博士 は
って来 るよ うな記事 が載 った。 そ こで ,わ が理学
一 般大衆 にわか りやす い講演会 を開催 して ,教 育
部 は ど うな るの か考 えてみた。
研究 費 の一 部 を集 めた とい う話 を ,何 かの本 で 読
地球 上 に生 命 が誕生 してか ら,植 物 ,動 物 ,人
-3-
んだ ことがあ る。 昨今 ,何 も東京大学 の教授 が
,
,
,
O
辻説法 して歩 く必要 はな いか も知 れな いが ,現 代
現状 は全体 にあま りに も余裕が ない。 したが っ
は要 求 を高 く揚 げて行 動 しな い となか なか 予算 の
て ,何 か新 しい事態 の発生 に速 か に対応 す ること
獲得 は難 しいので はな いか。
が 困難で あ る。 この よ うな事態 を解 消 し,適 度 な
理学 部 は ともす るとこのよ うなこ とは ,学 問 を
余裕 を生 み出 して行 くことが ,行 動力 のあ る強力
冒漬・ 俗化 す る もの と して ,従 来 ,避 けて きた の
な頼 りが いの あ る事 務執行 部 を形成 して行 くもの
か も知 れな い。
であ る と信 じて いる。
又 ,こ の よ うな直接教育研究 に関係 ない間接 的
以 上 の よ うに ,一 事務官 か ら見 た理 学部 の将来
な経 費 の支 出 を嫌 って きたのか も知 れな い。 そ う
は,大 変 明 るい夢 で満 ちて い るが ,そ の前途 は大
であ るな らば ,こ の辺 で一度考 え 直 してみ る必 要
変厳 しいのが現実 であ ろ う。
そ こで ,理 学 部構 成員 の皆様 の英知 と努力 と行
もあ るのではなか ろ うか。
事 務部門 (教 室 0施 設事務 を含 む )の 将来 につ
いて も,事 務 改善 ,合 理化 ,
OA機 器 の導入等経
費 のか さむ ことが 多 い。
動力 によ って ,理 科 大学 長菊 池大麓先生以 来第 31
代 目理学部長藤 田
宏先生 まで の歴史 と伝統 あ る
理学 部 の将来 の発展 に期待 し,そ の前途 を 祝福 し
これ らの諸経費 の念 出 に も諸先生方 の御理解 と
たい。
御支援 ,御 協力 を得 な ければ な らな い。
中間子科学研究 セ ンタ ー の発足
永
嶺
謙
忠 (中 間子科 学研究 セ ンター)
昭和 63年 3月 末 日で時限が きた「 中間子科学実
によ る磁 性体 の ダイナ ミックスの探索 ,金 属 中 の
験 施設」 を改組拡 充 して ,同 年 4月 よ り「 中間子
正 ミュオ ンの量 子拡散 ,有 機半導体 中で ミュオ ン
科学研究 セ ンター」 が発足致 しま した。 これは
の創 るソ リ トン現象 ,絶 縁 体 中 での ミュオ ニ ウム
,
理学 部付属 のセ ンター であ り,10年 の時限 を もっ
の化 学反応 ,高 温超伝 導物質 の持 つ磁性 の研究
て います。発足 時 において は,旧 「 施設」 よ りの
等 々の核物性 の成果 が あ りま した。 また ,偏 極 し
定員 の転換 ,技 官 1名 の物 理教 室か らの振 り替 え
た負 ミュオ ンの原 子核 吸収 にお け る偏極度移行 の
な どが認 め られたほか ,後 に述 べ る「 低速 ミュオ
測 定 によって,弱 い相 互作用 における核子流 の構造
ン源 」 の R&Dを 行 な うた めの開発研究 経費 が認
め られて い ます。新 しい実験 設備 を整備 して ゆ く
の研究 も行 いました。続 いて,真 空 中 への物質表面
か らの熱 エ ネ ル ギ ー ミュオ ニ ウム発生 の発見 ,そ
こ とな どは ,昭 和64年 度予算 を待 たなければ い け
の熱 エ ネ ル ギー ミュオ ニ ウムの レーザ ー共 鳴 によ
ませんが ,「 セ ンタ ー」構 成員 全 員 ,「 施設 」時代
る QEDの 検 証 の研究 を行 な い ま した。 さ らには
に花開 いた成果 を足場 に ,中 間子科学研究 を強力
負 ミュオ ンカ萌虫媒す る核 融合現象 の新 しい研究 を
に推進 して ゆ く決意 を新 たに してお ります。
X線 測定 によ って行 ない ,ア ル フ ァ付着 率 の直接
,
,
「 施設」時代 にお いて は ,高 エ ネ研 分室 におい
測定 とエ ネ ル ギ ー生産 の可能性 検討 ,中 間子 分子
て ,大 型 超伝 導 ソ レノイ ドを用 いた ミュオ ンチ ャ
内遷移光 の直接観測 ,等 々の実験 を行 い ま した。
ネ ル を完成 させ ,パ ル ス状 ミュオ ンの 実験 を世界
これ らの実験 は全て ,パ ルス 状 (50 ns幅 ,繰 り
に先駆 けて ,実 現 し,数 々の新 しい 中間子科学 を
返 し20
開拓 して まい りま した。 まず ,パ ルス状 μSR法
オ ンによ って ,初 めて 実現可能 にな った ものば か
-4-
Hz)に かたま って 実験 試料 に止 ま る ミュ
りです。
これ ら「施設」固有 のプ ロジェク トの他に,本
度 予算要求 を して います。 これが うま く実現 しま
学部物理教室及び化学教室,物 性研 ,工 学部,教
によ る QEDや 弱 い相互作 用 の研究 ,表 面 1層
養学部 ,な どの周辺 の諸先生 の実験をは じめとし
層 に正 ミュオ ンを止 め ることによ り表 面科学 の新
て ,国 内外 150人 を超える方々に,こ のパ ルス状
しい研究 ,等 々が飛 躍 的 に進 む ことにな ります。
ミュオンをお使 い頂 いて きてお ります。 この「パ
この超低速 ミュオ ン源 は加速器 のイオ ン源 と して
ルス状 ミュオ ン」 の実験手法は ,世 界的な注 目を
の利 用 も可 能 で ,再 加速 によ って ,原 子核 か らの
・ アップル トン研究所 で
集 め ,英 国 ラザフォー ド
ミュオ ン電 気散乱 な ど も出来 るよ うにな るか も知
は,私 達 の成果を手本 として ,ご く最近新 しい実
れ ません。
す と,真 空 中 に止 ま った ミュオ ンや ミュオ ニ ウム
1
「 セ ンター」 にお けるい ま 1つ の新 しいプ ロジ
験施設を完成 させています。
さて ,「 セ ンター」 となった際に,私 共 がぜひ
ェ ク トは , ミュオ ン触 媒核 融合 の研究 です。 64年
強力 に推進 したいと考 えてお ります新 しい研究 プ
予算 を待 って ,現 存 す る ビー ムチ ャネル を さ らに
ロジェク トとして次 の 2つ があ ります。1つ は
強化 し,実 験 をや り易 くす ると同 時 に,放 射線安
さきほどの真空中 の熱 エネルギー ミュオニ ウムに
全 対策 を強固 に して実験 を進 め ます 。基礎物理 の
関することであ り,こ の ミュオニ ウムを陽子 ビー
興 味 の ほか に ,エ ネ ル ギー生 産 へ の実用化 などへ
ムに近 い場所で強力 につ くり, レーザーやプラズ
の検討 もお こないたい と考 えて い ます。
,
マで解離す ることによって,強 力な超低速正 ミュ
もとよ り,「 施設」時代 の μSR実 験 も発展 させ
オ ンビームを得 ようというものです。 この 目的の
てい きます。実験 は ,ど なたにで もや れ るよ うに
ためには,新 しい設備 に加えて ,新 しい実験室が
よ り簡単化 す る方策 を常 に心 がけて います。少 し
必要で,ま た ,高 エネ研 ブー ス ターー次陽子 ビー
で も関心 をお持 ちの方 はぜひ実験 を お試 し下 さい。
ム ラインに改造が必要 です。下図 のよ うな実験 フ
プ ロポーザルは随時受 け付 けて いて ,テ ス ト的 に
ァシ リティ計画 を「 セ ンターの整備」 として64年
ビー ムを使用す る こ とは何 時 で も可能 で す。
,
●
│
-5-
小石 川 植物 園後 援 会 に つ いて
邑
東京大学理学部 附属植物園 は 1684年 に徳 川幕
府 によ り開 かれた小石川御薬園 に源 を発 して い る
こ とはす でに皆様 が よ く御存 知 の こ とと存 じます。
田
仁 (植 物園 )
と以 下 に述 べ る出版物 の頒 布 によ りまか なわれて
い ます。
植物 園 の施設及 び植栽植物 の紹介 を 目的 とす る
明治維新後 1877年 に 東京大学 に附属 して か らは
出版物 の発行 は ,植 物園 の社会教育企画専 門委員
植物学 の研究 0教 育 が盛 んに行 われ る一 方 ,通 称
会 の企 画 に従 って行 われてお り,後 援事業 の うち
「小石 川植物 園」 の名で多 くの人 々 に親 しまれて
最 も重要 な ものの一 つ で す。会 の発 足 当初 は ,小
ま い りま した。 しか し,1945年 第 2次 世界 大戦 の
石 川本 園 および 日光 分園 の案 内図 と,単 色刷 りの
戦災 によ り大 きな打撃 を受 け ,戦 後 は人員 と予算
パ ン フ レ ッ ト (花 だ よ り)を 発行 す るに過 ぎませ
の著 しい制 約 を受 けて復 旧が十 分 に進 まず ,近 代
んで したが ,多 くの方 々の御協力 によ り,現 在 で
的な植物科学 の研究 を進 め る上 に支 障 を きたす よ
は小石 川本園 ,日 光 分園 の案 内図 ,表 紙 カ ラーの
うにな りま した。特 に ,一 般公開 に対応 す るため
「 花 だ よ り」 7種 ,総 カ ラーのパ ンフ レ ッ ト「 小
の施設・ 設備 の維持 が困難 な状 態 とな りま した。
石 川植物 園案 内Jお よび「 日光植物 園案 内」 ,グ
そ こで植物 園長 の諮 問を受 けた東京大 学理学 部附
リー テ ィ ングカー ド (12種 ),日 光 植物 園 の絵 は
属植物園調査 委員会 は ,1978年 4月 に東京大学理
が き (8枚 組 )を 発行 し,頒 布 す るに至 りま した。
学部附属植物 園調査報告 をま とめ ,そ の 中 で ,事
後援会 はまた ,植 物園 の園 内整備事業 に対 して
態 を改善 し,植 物園 の理想 的な運 営 を行 うには後
毎年援助 を行 って い ます。過去 の 9年 間 に植物 名
援会組織 が必要 であ ると述 べ て お ります。 この答
ラベ ル総計 1,972枚 を寄 贈 した ほか ,休 憩用 の ベ
申を受 けて ,植 物学教 室 の卒業 生 を は じめ 附属植
ンチ ,入 園者 が 自分 の位 置 を知 るための位 置表示
物 園 に縁故 の深 い方 々が発起 人 とな り,後 援会 の
柱 ,植 物 や施 設 を解説 した ス テ ンレス製 の表示板
,
役割 ,組 織 ,規 約 などを検討 し,昭 和54年 4月 9
芝刈機 ,日 光 分園庁舎 の宿泊・ 利用 に関す る備 品
,
日に ,ま ず は東京大学 理学 部 に関係 の深 い方 々 を
などに対 して援 助 が行 われ ま した。
中心 と して小石 川植物園後援会 が発 足 い た しま し
後援会 は本年度 が設立 10年 目に当 ります。 これ
た。発足 当時 の会員数 は85名 で したが ,そ の後趣
を機会 に,後 援活動 につ いて さ らに多 くの方 々に
旨 に御賛 同下 さる方 々 も多 く,現 在までに総 計 188
ご理解 いただ き,や がて は欧米 の多 くの植物園 で
名 の方 々の入会 を いただ いて お ります。
見 られ るよ うに ,植 物園 と後援会 が一 体 とな って
本会 には ,会 長 1名 ,理 事 6名 ,監 事 2名 ,主
植物園 の社会教 育面 を充実 させ て ,ア ジアの中心
事 1名 ,書 記 2名 (昭 和 63年 6月 現在 )の 諸役が
的 な研究植物 園 と して公 開 も円滑 に続 け られ るよ
おかれ ,理 事会 が会 の方針 を決定 してい ます。会
うに努 力 したい と考 えて お ります。
の運営資 金 は主 に会 費収入 (普 通会 員 は終 身会 費)
-6-
帰 京 の 憂 い
黒
岩
常
祥 (植 物学教 室 )
ま う。 どの大学 も校 費 は このよ うに少 な いのだ ろ
昨年着任早 々 ,広 報 に何 か書 くよ うに とい う依
頼 があ ったが ,大 学 で の新 しい生 活 は事 の他忙 し
うか。 15年 前 に赴 任 した博士過程 のな い ,教 授
くお断 わ り し続 けて い る うちに早 くも一年 が経過
助教授
した。 この間広 報 を時 々 目にす る機会 があ り,再
た実質 の校費 は約 150万 円で あ ったか ら,物 価指
度 の依頼 に負 けて ,着 任後 の一 年 間 を振 り返 りな
数 の激 しい上昇 を考 え ると大学 の研究 費 が著 しく
が ら,身 近 に強 く感 じた事柄 に ついて 簡単 に書 く
減額 されて い る ことにな る。
1,助 手
1,
1の 地方大学 の研究 室 に配分 され
しい地味 な 博物学 的科 学 と思 われて きた。 しか し
1971年 に大学 院 を修 了 してか ら15年 あまりの間
に ,地 方 の研究所 ,大 学 と国 内だ けで 3回 変 わ り
植物細 胞 の 中 にあ る原 色素体 か ら分化 した葉緑体
東大 に戻 って 4回 目の転職 とな る。 この間 に東大
が無 機物 か ら炭 水化物や ア ミノ酸 を合成 した り
を 訪 れ る機 会 が 全 くな か った 訳 で はないが ,住
またア ミロプ ラス トが デ ンプ ンを蓄積 し,過 去 か
人 とな るとお客 とは大違 いで ,こ れ まで気 が つか
ら現在 に至 るまで人類 の生存 のため の殆 ど全て の
なか った多種 多様 な問題 が山積 してい ることに気
燃料 と食 料 を供給 してきた ことを考 えるな らば ,植
づ か され ,時 には絶 望感 に襲 われ ること もあ った。
物細胞 の構 造 と機 能 ,そ して その分化 の問題 を扱
,
,
初 めて訪 れ る友人 は研究 室 を ,「 汚 い建物 の 中 の
う基礎 植物科学 の重要性 は明 らかであ る。 ことに
暗 い倉庫 のよ うな ところだね」 と言 って笑 う。 し
この十年間 に遺伝子操作 を基盤 と した植物科学 は
か し,か つ て一度 で も住 んだ こ とのあ る者 には
歴史 的 ,革 命 的展開 をみせ ,欧 米 で は公 的私 的な
,
む しろ これ らの薄暗 く,ひ んや り した室 内 の感触
大 きな研究所 が次 々 と建 設 され ,既 に研究上 の劇
や廊 下一 杯 に並 べ られ た新 旧 の機器類 が大 学 そ の
的 な展 開 をみせ ,多 くの成果 をあげ るに至 って い
ものの存在 を感 じさせ るので はな いだ ろ うか。 あ
る。 が ,わ が国 では この分野 は著 し く立 ち遅れて
る時 ,ふ と,こ れ ら機器 の中 の一 つ ,大 きな重 量
い る。 しか しこ う した研究動向 に対応 し,そ れ に
感 にあふれ る培養器 が激 しく動 いて い るの に気 が
立 ち向 か うことがで き る研究 者 の基礎教育 をなん
つ い た。大 学院修 了間近 に ,研 究 の展開 を計 ろ う
と して も遂行 せ ねばな らな い。 こ う した教育 ,研
と先生 にねだ って購 入 して頂 いた ものであ ったが
▲マ
植物科学 はその重要 さにもかかわ らず ,扱 いの難
こ とに した 。
,
究 には ,生 物 の育生・ 培養 を は じめ ,制 限酵素 や
一 度 も使用す ることな く大学 を 出 た。 もともと性
モ ノク ロー ナル抗体等 の最低 限 の使用 は必須 で あ
能 もよ く,そ の後 の整備 も良好 であ ったに違 いな
るが ,こ れが あ ま りに も単価 が高 く購 入 を困難 に
い。 しか し格安 で便利 な器械 が 沢 山市販 されて い
して い る。 また ,校 費 の相 当額 が古 くな った機 器
る現在 もこの器械 が活躍 して い るとは驚 きで あ っ
の修理費 にまわ るため ,新 しい教育 に必 要 な器 具
た。 とは言 って も,一 度捨 て か け た古 い備品類 を
薬 品 の購 入 は校 費 で は不可能 にちか い。折 角優秀
もう 2度 と誰 も使 わな い と思 いつ つ ,廊 下 の戸棚
な学生 を迎 え ることがで きて も,十 分 な教育 の準
へ 再 び しま い込 む 日 もあ る。
備 がで きな いの はなん と じれ ったい ことか。 この
,
現在研究室 に分配 され る校 費 は年間 約 200万 円
研究 費 の問題 に関 して は ,私 の前任者 の古谷雅樹
であ り,こ れか ら更 に電気代 と して 130万 引か れ
名誉教 授 も広報 18巻 「後顧 の 憂 い」 で述 べ てお ら
るか ら,実 質 的 な校 費 は僅 か70万 円程 にな って し
れ る。
-7-
│,
さて 実 験 科 学 者 が 東 大 において研 究 ,教 育 を
活動 を繰 り広 げよ うと してい る最 も働 き盛 りの助
行 お うとす る時 ,極 めて 不禾Jな 条件 が他 に もあ る。
手 ,講 師 の方 々 に とって は研究 費 の み な らず研究
それは 15年 前 とは比 較 にで きぬ程劣悪 にな って し
時間 が あまりにも足 りな い。 しか し助手 , 講 師 の方
ま った住宅事情 で あ る。私 は実験 研 究 者 に と って
で大学 に近 い宿舎 に入 れ る人 はまず いない と聞 く。
必要 な ものは研究費 と時間 と健康 と頭脳 の 閃 きで
学生達 の アパ ー トも年 々大学か ら遠 ざか って きて
あ り,い ずれが欠 けて も研究 者 と して た ち行 くこ
い る。 長時間か けて大 学 に通 うよ うで は ,研 究 の
とが難 しい と考 えて い る。欧米 のよ うに技術員制
方 がや は り疎 か にな るのは当然 の ことで あ ろ う。
度 が発達 し,研 究 者 と同 じ位 の数 の技術員 をお く
私が過 ご して きた地方 の大学 ,研 究所 で は ,大 学
大学 や研究所 にあ って は ,研 究 者 もあ る程度時間
か ら宿舎 まで 自転車 で 5分 位 で あ り,夕 飯 を とっ
的なゆ とりを もって研究 と教育 に専 念す ることが
てか ら深 夜 まで研究 を続 け ることが可能 であ った。
出来 るのであ る。 しか し,日 本 の よ うな技術 員制
東大 にお いて もなん とか30分 以 内 の ところに若 い
度 の貧困 な と ころでは ,実 験 に関 す る総 てを本人
教官 のため にゆ と りを もった宿舎 を設 け ることは
が行 わな ければ な らな い。 そのため我 々のよ うな
出来 ない もので あ ろ うか。本郷 の近 くに超 高層 ビ
分野 で は研究 活動 に要す る時間 は洗 い物 の時間 を
ルの教官宿舎 があ って もよ いので はなか ろ うか。
おゝくめ ると 1日 14時 間 と長時間 にな るこ とも多 い。
これが 実現 す るだ けで も教育 ,研 究活 動 は一段 と
この よ うに して研究 を行 い ,こ れか ら独 自の研究
活発 にな るに違 いない。
理
部
学
雑
感
鳥
海
光
弘 (地 質学教 室 )
松 山 か ら東京 に戻 って よ うや く 3年 にな った。
卜が組 まれ ,建 設 された。 このため若手教 官 は大
理学 部 が たいへ ん に大 きい部局 であ ると感 じられ
変忙 しい状況 で はあ ったが ,実 に生 き生 き と研究
る昨今 であ る。愛媛 大学理学部 は丁度 5号 館 よ り
・ 教育 がで きた ように思 う。特 に専 門領域 に限 る
やや大 きい程度 の建 物 であ って ,そ の 中 に 5教 室
ことな く,異 分野 の研究 者間 で の 自由 な交 流や協
と事 務 が入 って いる。 この くらいだ と,少 し声 の
同研究 が行 われ るに至 った と思 う。
大 き い人が学生 を しか りつ けて い ると理 学 部全部
地方大学 の場合 ,教 授 ,助 教授 ,助 手各 1名 で
に知 れ渡 ることにな る。 やや窮屈 に感 ず る とき も
つ う 4講 座 か らな
講座 をつ く って い る。教室 はお、
あ るが ,コ ンパ ク トで ,ま とま りが良 く他教 室 と
り, 1教 室 あた り12名 の教 官 ,事 務 1∼ 2名 ,技
の交流 もよい よ うであ る。教授会 も助手 が 参加 し
官 1名 で構 成 されて い る。 もちろん研究 所や セ ン
て 開 け る程 で あ り,何 人か の教授 は議 事進行 を気
ター は殆 ん どな いので ,理 学 部 または理 学系研究
にせ ず に 自分 の哲学 を開陳 す るこ ともしば しばで
科 の専 門家集 団 は12名 の規 模 とな る。 これに比 べ
あ る。多 くの地方大学 は ,こ の時期 過渡期で あ っ
て ここでは ,地 学 系 と してみ た場 合 ,地 質 ,鉱 物
た。 い ろい ろな プ ロ ジェ ク トを組 み ,着 々 と学 内
地理 ,地 物 ,地 震研 ,海 洋研 ,教 養学部 ,物 性研
を整備 し,ア クテ ィブな教 官 を次 々 と採 用 して い
な ど 120名 以 上 の専 門家集 団 が あ る。他 の分野 も
った。 大学院博士 課程創設 ,連 合大学院 や理工系
似 たよ うな状 況 で あ ると思 う。 と ころが学 生数 は
大学院創 設 な どや機 器 分析 セ ンター ,情 報処 理 セ
前 者 で学 部 120∼ 140名 ,大 学院 10∼ 12名 で あ
ンター etCな ど さまざ まに工 夫 された プ ロ ジェ ク
るが後 者 で学 部 90∼ 100名
-8-
,大 学 院 100∼ 120名
,
丁
課程 の大学院生 が全 くちが う。 よ く学生数 と教 官
間 の教 育 で 高度 に専門 的 な研究 能力 が そなわ るの
であ る」 旨の ことを述 べ てお られ るが ,大 変重要
数 の比が問題 とな るが ,学 生 1人 1人 に とってみ
な指摘 だ と思 う。専 門教育 が どのよ うな もので あ
れば ,そ うで はな くて何 人 の スタ ッフが い るか と
るか によ って ,そ の後 の専門 的な研究 能 力 に著 し
い う ことが は じめ に重 大 な のではな いか と思 う。
い ちが いが生 ず る ことを意 味 して い る。 したが っ
一旦 指導教 官 を選択 した後 は 1対 1に 近 いので あ
て 120名 の専 門家集 団 とい うの は全 くう らや ま し
るか ら,専 門家集 団 の人数 は大 した意 味 を もたな
い もの に写 ろ う。 これを専有 せ ず に多 くの大学 の
くな ろ う。教 養学部報 の前 回号 で 数学 の金子教授
学 生・ 研究 者 に公 開す る ことが 必要 ではない だ ろ
が「 しか しお どろ くこ とには学部 2年 十修± 2年
うか。
程度 で あろ う。 つ ま り大学院 の ,な かん づ く博士
High Tc(ハ イ・ テ ィー シー)粉 の す り方
0
十
好
紀 (物 理 学教 室 )
ところが丁 度 そ の頃 は ,俗 に 1-2-3と 呼 ば れ
High Tcと い うのは ,巻 で騒 が れて いる (い た
?)高 温超伝 導体
倉
(新 聞用語 で は超 電導 )の 仲間
る,Tcが
90K以 上 に もな る革命 的物質 が世 に出
うち の俗 称 で あ る。御存知 のよ うに ,超 伝 導 とい
始 めん とす る時 で もあ ったのだ。 サ ンフ ラ ンシス
うの は,突 然 ,電 気抵抗 が零 にな る現象 であ り
コ空港 に迎 え に来 て くれた研究所 の マ ネー ジ ャー
Tc(テ ィー 0シ ー)と は ,そ の超伝 導 にな る温度
が ,「 日本 もHigh
のことを言 う。 Tcが 今 まで の超伝 導体 (本 体 20K
以 下 )よ り,ず っと高 い (Hgh)か らハ イ 。テ ィ
今大騒 ぎだ。 」 と言 うので ,イ ヤな予感 が して い
ー シー (High Tc)と い う訳 で あ る。
りとす る有機物 の合成 の専 門家達 も,皆 High Tc
,
Tcで 大 変 だ ろ う。 こ ち らも
た。果 た して ,研 究 所 に着 くと,物 理屋 の 私 が頼
のセ ラ ミック スづ くりに励 んで いた 。今 に して思
一 昨年 の暮 れ ,本 学 工学 部 の グループが ,
IB
えば ,90K超 伝 導体
Mリ シュル コ ン研究 所 (ス イ ス)の 見 い 出 した新
しいHigh
1-2-3(Y一
Ba一 Cu-0
系 )の 構 造解 明 の先陣争 いに鏑 を削 って いた らし
Tc(銅 酸化物 )が 正 しい こ とを確 認 し
,
い。着 いて 2ケ 月後 に ,我 がチ ー ムの方針 も,と
そ の結果 ,日 本 ,続 いて米国 でテ ンヤ ワ ンヤの大
うとう有機物磁石 はや めて ,High
騒 ぎが始 ま った。 そ の頃 の私 は ,そ の工 学部 か ら
い う こ とにな った時 には ,私 自身 ももうす っか り
理 学 部 へ移 ったばか りで , しか も翌月 (1987年
観念 して いて ,「 まあ ,一 年 ,粉 で もす って み っ
1
Tcを やろうと
月 )か ら 1年 の予 定で ,米 国 西海岸 シ リコ ンバ レ
か 。」 とい う,少 々厭世 的気 分 で あ った。 ここで
ー にあ る IBMア ルマ デ ン研究所 で働 くことにな
「 粉 をす る」 とい うの は ,こ の業界 で は「 High
って い た。研究 所 では ,「 有機物 だ けで磁石 (強
Tcを つ くる」とい うの と,ほ とん ど同義 であ る。
磁 性体 )を つ くる」 ,と い う少 々突飛 な プ ロ ジェ
それ には ,ま ず表題 に した「 High
ク トに参加 す る こ とにな って いたか ら,当 時毎 日
り方 (つ くり方 )」 を説 明 しな ければな らない。
の よ うに聞 こえて くる「 Tcが
30Kに な った ,い
や 40Kを 越 え た」 とい う流言飛語
(で はな く
,
例 えば ,Tcが
Ba2Cu307を
Tcの 粉 の す
90K(-180° C)の 超伝 導体 ,Y
つ くる ことに しよ う。 こんなのは
,
本 当 だ ったのだが。)も ,対 岸 の火事 と楽 しんで い
コ ロ ンプスのJFで ,組 成 がわかれば誰 で もで き る。
た。
まず ,乳 鉢 と乳棒 を用意 す る。薦璃製 が好 ま しい
-9-
●
│
が ,別 にアル ミナの安物 で もよ い。 Y(イ ッ トリ
いて い る時 で さえ ,「 あ したは ,あ の 粉 とこの粉
ゥム)は ,酸 化 イ ッ トリウム
を こ う混 ぜて ,こ う焼 いて…」 と,粉 す り料理 の
(Y203)の 粉 を
Baに は炭酸 バ リウム (BaC03)の 粉 を ,ま た Cu
には酸化 銅 (CuO)の 粉 を ,各 々1/2:2:3の モル
数 (化 学 用語 !)に と り,混 ぜ あわす。 乳鉢 の 中
で は ,最 初 はや さ しくゆ っ くりと混 ぜ あわせ ,原
か くや と思われ る程 で あった。 もち ろん ,大 低 の場
料 の微粒子 を つ ぶ さな いよ うな るべ く均 一 にな る
合 は ,予 期 したものな どで きは しな いの だが ,そ れ
よ うにす る。 そ う して ,今 度 は一 転 して ,気 合 を
で も少 しも落 ち こ まなか ったの は ,
込 め 誠心誠意 ,乳 鉢 に押 しつぶ す よ うに粉 をす る。
出す銅酸化物 に尽 きせ ぬ バ ラエ テ ィーが あ ったせ
丁度 ,胡 麻 を す る要領 であ る。 しか し,ア ル ミナ
いか ,そ れ とも,ど こ まで も青 く美 しいカ リフ ォ
の乳鉢 であま リー所懸 命 ,粉 をす ると,ア ル ミナ
ルニ アの空 のせ いだ ったか。 とにか く,ほ ぼ 1年
,
Gピ 203)の 粉 が 削 れて試 料 に混 ざ って しま うが
,
レ シピー を考 えて ,ニ ヤ ニヤ す る よ うにな った。
ま るで ,幸 せ な新婚 の主婦 (但 し,
DINKな
ら
ぬ SINK,つ まリシングルインカム・ ノーキ ッド)は
,
High Tcを
間 にわた って ,大 して厭 き もせず ,粉 をす って は
これ も人 によ って は (実 験 によ って も)気 に しな
焼 くとい う作業 を繰 り返 して い た。 さすが に最 後
い。「 あ るHigh Tcの 実現 には ,A′ を 少 し混 ぜ
の方 で は ,粉 の す り過 ぎで肩凝 りが ひど くな った。
ることが必要 で あ る。」 な どと本 気 で言 う偉 い人
部門 の ヘ ッ ドが来 た時 には「 普通 ,日 本人 はカ リ
も最近 まで居 た位 で あ る。 粉 をす った後 は ,こ れ
フォル ニ アに住 む とテニ スの や りす ぎで テ ニ ス・
を アル ミナの るつ ぼ に入れて焼 くだ け。 プ ロは
エル ボー にな る。僕 は ,High
,
Tc・ リス ト仔 首 )
仮焼 き とか い って一度 9oo℃ 位 で焼 いてか ら,も
にな って しま ったが ,労 災保 険 は効 く ?」 と愚痴
う一度 とりだ して ,ま た懸命 に粉 をす り直 し,再
を こぼ した。
び酸素気流 中 で 970℃ 位 で一 晩焼 き,ゆ っ くり冷
やす。 これで 90K超 伝 導体 ので きあが りだが ,ま
High Tcの 出現 は ,只 Tcが 高 い とい う以上 に
あか な りいい加減 にや って も,大 丈 夫 な ことが多
二 通 りの シ ョックを研究 者業界 に与 えた と思 って
い。
い る。 一 つ は ,自 然 の造化 の妙 とい うか ,か くも
私 自身 は と言 えば ,こ れ らの High
(●
Tcを 系 統
的 に変 えた り,新 しい構 造 の High Tcを 狙 っ た
り して いた。 また ,い か に して上 手 に超伝 導 を消
しさるか (Low Tcを つ くるか)と 言 った逆 説的
な こ とも考 えて い た。初 めは気 が進 まなか ったが
精緻 で すば らしい High Tcの 結 晶構 造 はどれ も
,
誰 も予測 で きなか った ものであ るとい う こ と。 も
う一 つ は ,み んなが わか って い るつ もりの物 理の
理 論が ,本 当 は何 もよ くわか って は い なか った こ
,
とが わか った ことで ぁ る。何故 ,High
Tcな のか
,
実際 に粉 をす り出 してみ ると,む ずか しい話 は抜
これが は っき りす るのは ,あ と数 年 もかか りそ う
きに して も (抜 きに なるか ら),仲 々楽 しい もの
で あ り,こ れが我 々 に とっては楽 しい期 間 であ る。
であ る。帰 りの車 を運 転 して い る時 で も,い や
お金 が絡み ,セ ス コ ミが騒 ぎ ,朴 訥 な「 我 々」 の
,
アパ ー トの裏庭で バ ー ベ キ ューの T― ボー ンを焼
周囲 は少 し騒 が しい けれ ど…。
―- 10 -―
盗 難 に注 意 しま し,よ う
小 谷
0い つも朧 かねらってtヽ │る
このようなぃ
る.と こ4で お目にかか
つている燃ずな.1のに,1は 縫して気にlLAて い│る 方
‐
はい くら,い いるのであろうかr載 いはあ壕りに
も]目 に饉れる為,マ 琳 り4Lし ているのかもしれ
ボ■さんだって百も承麺嗜れ 譲
.と ば
れ苛気に│じ ちゃヽ1南 れヽ
かりにどこ吹く1願 賄墾範
rlt、 :当 の Fロ
に励んでいる.にちがい1粗l、
先日,蒸 輔 ‐
内を流 廻ってや っと僣 観た犯
'レ
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場農証に立合う羅 .を
人‐
学部 におけ利曳
棄に自分の桂華
=
1
1昭 G瑠 綱鑢麟掛)
(疑 1難 掟‐
意)ノ
ゞ
得れ ところが知ら:れ 融
奎 気が柿かなか
―
ったという:御 にがいい 笹蜘 ヽ
きさ測 ちく
ゅじ
iた 。融
き,な 擁害もあ.う たことは犠
そ.れ ―
に
ヽ
彼の言藁■借りれば:ど う1ぞ雛ち:て 下さ性
といわ
.く
ばかりに陥
るそう1だ。だ赫らとはいゎなぃ
脱 識々 C人岬酵 誨 爆 場と│わ 岬 嘲 即 tす
'議こにも帥 はず卜もう■度自らの注意
る必郵はど
1ん
力確封是してお孫て健恵短驀
義から
,
⑩
│ニ ー
11 .二
‐
理 学 部 研 究 ニ ュー ス
蒻 WCRPに つ いて
この業績 の為 ,ス ウエ ,デ ンの学 会 か ら特別招 待
C02の 増加 に よ る気候 の変
化 が最近 話題 にな って い るが ,こ の 問題 を含 め
も受 けて い る。川又雄 二 郎
,
2月 (数 学 )
気候変化 のメカ ニ ズムを 明 らか に す る こ とを 目的
と した `
WOrld climate Research Programme″
艤太陽系星雲 の ガ スの凝縮 実験
が世界規模 の大学 と気 象機 関 の共 同研究 と して行
研 究所 の B.0.Mysenと 共 同で ,太 陽系星雲 の ガ
われて い る。 日本 では ,国 際協力事業 と して「気
スの凝 縮実験 を行 ない ,カ ン ラ ン石・ 輝石・ 金属
候変 動国際協 同研究 計画」が昭和62年 度 か ら実施
鉄 な どの隕石 の主要鉱物 を凝縮 す る こ とに成功 し
され ,当 理学 部か らも地球 物理 0化 学 両教 室 の研
究 者 が参加 して い る。永 田 豊 。松 野太郎・ 杉 ノ
た (Nature紙 2月 号発表 )。 この実験 は地質学教
室 の地下実験 室 で現在 も続行 中 であ る。 永原 裕子
原伸 夫 0住
・ 久城 育 夫・ 森
(化 学
明正・ 富永
健 (化 学 )。 巻 出義紘
米国 カー ネギー
寛志 (鉱 物 )2月
(地 質 )
)(地 球物理 )
け Jヒ 京大学 との海外学術研究 による招 へい研究者来
翡 ペ ピシノー ゲ ンCの 遺伝子 構造 決定
ヒ ト胃 ペ
日 物理学 教 室・ 原子核理 論研究 室 で は ,昨 年度
プ シノー ゲ ンCの 遺伝子 の構 造 を決 定 し,全 9個
よ り新 たに創設 された文部 省科学研究 費・ 海外学
の エ ク ソ ンお よび周辺 の塩基配列 な らびに 388残
術研究 の制度 によ り北京大学物 理学教 室 の原子核
基 か らな るア ミノ酸 配列 を発表 。早野俊哉・ 市原
理論研 究室 との協同研究 をス ター トさせ たが ,そ
慶和・ 高橋健 治
1月 (生 物化学 )
れ によ る最 初 の来 日研究 者 と して楊立 銘教授 と宋
濤助手 が 3月 に本学 部 を訪 れ ,原 子核構 造 の理論
聰 Bi系 高温超伝導体 と磁性 Bi2Sr2CaCu20X系
超伝導体 の Caを
につ いての講演・ 討論 な どを行 った。有 馬 朗人・
Yに お きかえた絶 縁 体相 が ,常
温 に近 い ネール点 を持 つ反強磁 性体で あ ることが
大塚孝治・ 佐川 弘幸・ 吉 田宣 章 (情 報科学 )・ 中
田 仁
,
3月 10日 ∼20日 (物 理 )
ミュオ ンス ピン回転分光法 で明 らか にな った。 西
山樟生・ 永嶺謙忠・ 西田信彦 ほか (東 工 大理 )・
家
泰弘 (物 性研 )1月 23日
勒葉緑 体 に分裂 装置
(中 間子 )
葉緑体 は ,ほ とん ど全て の
植物細胞 に含 まれ ,無 機物 か ら炭 水化物 や ア ミノ
酸 を合成 することがで きる為 ,人 類 の生存上 ,最 も
レ 51-kD蛋 白質 の分 離 に成功
重要 な細胞小 器 官 の一 つ と言われて いる。今 回 ,葉
分裂細胞 の中心
体 を構 成 す る 51-kD蛋 白質 の 分 離 に成 功 した。
緑体 の分裂増殖 に必須 な分裂装 置 (PD― ring)
51-kD蛋 白質 は ,星 状 体 と紡鐘 体 の形 成 に不可
が発 見 された。 この成果 は今 秋発刊 の Protopla―
欠 であ ると発 表 。鳥 山
sma(SpHnger Verlag)に 発表 され る。 三 田高
・ 酒井 彦 -
蒻極 小模 型
2月
優・ 太 田邦史・ 遠 藤幸子
(生 物化学 )
志・ 黒岩常祥
Amals of Math.掲 載 の 論 文 で 3
レ 第 1回 日本数学会春季 賞 (前 の弥 永賞 )受 賞
次元代数 多様 体 の フ リップ変換 の構 成法 を示 し
4月 東 京 で開 か れた年会 で加 藤和也助教授 が受 賞
した。高 木 。アルチ ンによ る類体論 を任意 の高次
,
標準特異点 の ヒエ ラル ヒー を解 明す ると同時 に
,
極小 模型 の存在 の証明 へ 向 けて重要 な貢献 を した。
―-
3月 11日 (植 物 )
元 スキ ー ムの場合 に拡 張 した業績 が 高 く評価 され
12 -
た もので ,氏 が修士学生 の頃 か ら手 が けた高次元
局所類体論 が 基礎 とな って い る。加 藤和也・ 斎藤
秀 司 (研 究 の一 部 を担 当)4月
1日
越 え た交流 が あ った。 日本か らの招待講演 は佐 藤
(幹
),柏 原
及 び 当教 室 の大 島
(数 学 )
),広 中 ,森 (代 数幾何
(表 現 論),加 藤 ,伊 原 (数 論
(代 数解析
で あ った。大 島利雄・ 伊原康 隆 。加 藤和也
艤精子 の運 動 制御機構 に関す る国際共 同研究
日
16日 ∼ 19日
)
)
5月
(数 学 )
米科学協 力事業 によ る共 同研 究 「微小操作技術 を
ジェネー ブで開 かれた「 CG
用 いた ウニ精子鞭毛運動制御機構 の研究 」 が ,昭
蒻構築 的図形入 カ
和63年度 か ら 2年 間 の予定 で ス ター トした。 これ
I nter― national'88J(5月 24日
は ,ハ ワイ大学 の Gibbons教 授 らとの 間 で進 め ら
報科 学科 國井 研究 室 が ,幾 何学 的構 築 に基 づ く直
れ ,す で に多 くの重要 な成果 が得 られて い る共 同
観 的で一 意 な 絵 の記述 方法 と して「構 築的図形 入
研究 を更 に発展 させ よ うとい うもの。高橋景 一・
力」 を発 表。 Best Papersの 1つ に選 ばれた。
4月
1日
(動 物 )
國井 利泰・ 山本哲士・ 阿 曽え ま子・ 乃万
那美・ 榎 本 浩久
鶉 TRONア ー キテ クチ ャ 1988年 4月
が進めて い る TRONプ ロジェク トの 特集号 を発刊
ーキテクチ ャに関す る論文 が ,
健 著 の TRONア
IEEE MICRO
誌 の 1987年 度 Best Paper Awardに 選 ばれた。
坂村
健
5月 27日 (情 報科学 )
,IEEE
(米 国電子情報 通信 学会 )MICRO誌 は当研究 室
したが ,そ こで掲載 された坂村
司・ 金
4月 (情 報科学 )
勒北極 圏地方 で大 規模 に実施 したオー ロラ、地磁
気変 動 、 自然 電磁波 の観測
去 る1985年 暮 れか ら
1986年 2月 にかけて 北極 圏地方 で大 規模 に実施 し
たオー ロ ラ,地 磁気 変動 ,自 然 電磁 波 の観測 (海
外学術 調査 )結 果 を 」GG誌 上 (May,1988)に 発
表 した。地 球磁気 圏 内 の陽子 サ イク ロ トロ ン波 の
発生 ,オ ー ロ ラ活動 と磁気圏 内共輌領域 での磁場
レ
GALAXY計
画発足
超 分散処理 ,マ ル チメ
変動 との 関連 ,昼 間 オー ロラとその電磁気 的特性
デ ィア処 理 ,マ ル チ ーパ ラダイ ム を三本 の柱 とす
な どの研究 に新 しい進展 が見 られた。小 日
る GALAXY計 画 を開始 した (日 本経 済新 聞 5月
国分
ll利 紘・ 林
征・ 小り
達人
5月 31日 (地 物研 )
2日 等 で公 表 )。
本計 画 は ,次 世代 コ ンピュー タ
高・
幹 治・ 岩 上直幹 0山 本
0シ ス テ ムの総合的 な研究 開発 を 目的 とす る もの
で ,企 業 およ び大学 の共 同研究 の形態 を とる。
前川
守・ 清 水謙多郎
5月
2日
艤花粉管 の ミオ シン 花 粉管 で は多 くの植物細胞
(情 報科学 )
と同様 に活発 な原形質 流動 がみ られ る。 テ ッポ ウ
ユ リの花 粉管 を破砕 して細胞 器官 を集 め ,そ れを
西 ドイツで 開 かれた
車軸 藻類 のア クチ ン繊維 上で動 かす ことに成功 し
「環境 /宗 教研究学 際 的国際 シンポ ジウム」 に招
た。花 粉管 の細胞器 官 には ミオ シ ンが結 合 してお
かれ ,「 自然環境・ 言語 0宗 教 」 とい う表題 で発
り,原 形質流動 の力 の発生 に 関与 して い るもの と
表 した。 二 万年 間 の地球 の気候 変化 のなかで ,言
思 われ る。河 野
勒 学際的国際 シ ンポ ジ ウム
匡・ 新免輝男
5月 (植 物 )
語 および宗教 の地域 分化 を論 じた もので あ る。
鈴木秀 夫
5月
5日
(地 理 )
艤新人 工 物質 の創製
層 状物 質 の層 間 が フ ァ ンデ
アワールスカのみで結 合 して いることを利 用 して
,
米 国 ジ ョンズ・ ホプキ ンス大
厚 みが数 Aの 種 々の層状物質 の単結 晶超 薄膜 を 自
学 に表 記研究 所 が スター トした。 5月 にその記念
由 に積層 す るファンデアワール スエ ピタキ シー法 の
開発 を進 め ,天 然界 にまった く存在 しな い新人 工
蟷 日米数学研 究所
特別 講演会 が 開 か れ ,最 新 の話題 につ いて 分野 を
―- 13 -―
▲▼
真行 寺千佳子
∼27日 )で ,情
物質 を倉1製 す る道 を拓 いた こ とを ,東 京 で開 かれ
る。② 断層面滑 り自然地震 だ けで な く,火 山地震
た第 1回 電子材 料国際会議 で発表 した。小間 篤
・ 齋木幸 一 朗・ 上野啓 司 。佐藤康 博・ 島 田敏宏
と地滑 り地震 も大切 な現象 であ る。③超高性 能解
6月 15日
析手法 の開発 は ,我 が 国 のスーパ ー コ ン技術 を利
(化 学 )
用す る ことによ り可能 で あ る。R.J.ゲ ラー
3日 ∼ 5日
8月
(地 球物 理)
艤 La系 高 温 超伝導体 におけ る磁性相 の存在 の確
認
代表 的酸化 物高温超伝 導体 (La「 x Srx)2 Cu04
につ いて ,超 伝 導相 と磁 気相 の共存 の可能性 を ミ
Arax6な どのアル カ リ複合岩体 の調 査研 究
ュオ ンス ピン緩 和分光法 によ り系統 的 に調 べ た。
パ ウ ロ大学 の K.F画 imori教 授 らと共 同 で マ グマ
その結果 ,x=0.04で
下 に ,磁 気転移 点
│●
蒻 海外学術研究 。プ ラジル、Po,os de Ca!das′
,超 伝 導転移点 (HK)の
起 源 の石灰岩 を も含 む岩 体 の鉱物 を記載 ,稀 士類
(5K)が あ ることが 判 った。
元素・ 放射性元素 の鉱物化学 的挙 動 と放 射性廃棄
永嶺 謙忠・ 勝又紘 一 (理研 )・ 北沢英 明 (理研 )
・ 鳥 養映子 (山 梨大 )
6月
25日
サン
物固定 に関す る知見 を得 た。床 次正安・ 堀 内弘之
。小 澤 徹・ 芳賀信彦・ 立川 統・ 相川信 之 (阪
(中 間子 )
市大 理 )
8月
4日
(鉱 物 )
魏多重劣性 同型接合体 メダ カの開発 と生殖 細胞突
然変異 の検 出
昭和 60年 度以来 ,文 部省系統保存
事業 の一 環 と して メダカ系統保存 を行 って い るが
蒻 層状堆積鉱床 に関 す る国際討 論会
,
7月 31日 ∼
8月 4日 北京 で開催 され ,マ ンガ ン・ 燐・ 石 油・
特定座位 法 に よ り生殖 細胞突然変異 を検 出す るた
石炭 につ いて 多数 の発表 が あ った。飯 島 は ,房 総
めの 多重劣性 同型接合 体 メダカの開発 と,ガ ンマ
南部嶺 岡丘 陵 の鉄 マ ンガ ン鉱層 が ,約 4千 万年前
ー線 によ る誘発 突然変異 の線量 ―効果 関係 の解 明
の ア ジア大 陸縁 で起 った玄武岩海底火 山活 動 に続
に成功 し,新 しい実験系 を確 立 した。
(Shma
く海底 熱水活動 の産 物 で あ ることを報告 した。
&Shmada:Mutation Res.,198,93-98(1988))
嶋 昭紘 0島 田敦 子
飯島
東・ 渡部芳夫
8月
4日
(地 質 )
6月 (動 物 )
レ不斉触媒 の開発
レ 巨視 的量子系 の熱力 学 と非可逆 無発 熱計算
キ ラルな
1,4-ジ オ ール で修
巨
飾 したチ タ ン化 合物 が ,キ ラルなル イ ス酸 と して
視 的量子 力学系 の応 用例 であ る ジ ョセ フソ ン接合
各 種不斉反応 の優 れ た触 媒 とな る こ とを見 い出 し
を利用す る計 算機 素子 QFP(Quantum
た。 炭素骨格 の新 しい不斉合成手法 を提供。 奈良
FlⅨ
Parametron)の 発熱 は ,情 報損失 を伴 う非可逆
坂紘一・ 岩 澤伸 治 0林 雄 一 郎・ 早 川
過程で も準静 的過 程 で は無発熱 で あ る。 これ は無
悟
8月
6日
聡 0島 田
(化 学 )
発熱計算 は可逆 過程 に限 るとい うLandauerら の
主 張 を全面的 に否定 す るものであ る。 後藤英 一・
吉 田宣章 。Loe
ール国大理 )
Kia Fock(慮 家福 )(シ ンガポ
7月
13日
(情 報科学 )
艤星 の爆発 メ カ ニズム
数週 間 か ら数 ケ月 に 1回
の割 合 で ,爆 発 を繰 返す激変星 と呼 ばれ る星 が あ
る。激変星 は近 接連星 と呼 ばれ る双 子 の星 であ る
こ とが わか って いる。 この よ うな星 の爆発 メカ ニ
蒻 グ ロー バ ル地震学
山上会館 で「 グ ローバ ル地
ズ ム と して ,双 子 の星 の一方 の星 を取 りま く円盤
震学 とポセ イ ドン計 画」国際 シ ンポ ジウム を開催
状物質 (降 着 円盤 )が 不安定 にな って爆発 を起 す
した。主 な結 論 は ,① 地球 内部構 造 を 理解 す るた
メカ ニズ ムを提案 して い る。尾 崎洋二
めに海 底 での地震 波観測 が必 要 な ので ,日 本 の研
(天 文 )
究 者 が 提案 したポ セ イ ドン計画 を実行 すべ きで あ
- 14 -
8月
9日
上記研究 の最近 の進展
蒻隋 円形 を した降着 円盤
艤海外学術調 査・ 雲 南 の植 物
昆 明植物研究所 と
と して ,激 変星 の降着 円盤 の数値 シ ミュ レー シ ョ
共 同で , 日華植物 区系 の高等植物 の類縁 と系統 の
ンを行 な って いる。 その結果 によれば ,あ る条件
研究 を行 う。今年度 は ,雲 南西北部 だ けでな く
の下 で 降着 円盤 は離心 隋 円形 に変形 す る。激変星
昆補 山脈 や四双版納 で も現地調 査 を実施す る。
で観測 されて い るい くつ か の奇 妙 な現象 は ,こ の
岩槻邦男 。加 藤雅啓・ 村上哲明 0清 水
よ うな隋 円形 に変形 した 降着 円盤 で うま く説 明 で
秀 章 (総 合研 究 資料館 )・ 清 水善和 (駒 沢大 )
8月
きそ うであ る。尾 崎洋 二・ 広瀬雅人
,
6月 ∼ 10月
9日
忍 。大 場
(植 物園 )
(天 文 )
蝙海南 島少数民族 に関 す る 日中共 同研究 (第 二 次 )
蒻素粒子 のゲー ジ理 論 の 現象論的研究
ウィス コ
現 地調査 は昭和 62年 12月 ∼63年 1月 に中国科学 院
ンシン大学 との 日米科学共 同研究 (学 振 ,昭 和 61
および 中山医科 大 との共 同 で ,形 質 ,遺 伝 ,言 語
及 び62年 度 )に お いて ,素 粒子 の ゲ ー ジ理論 の実
の三 側 面 か ら実施 。現在 ,資 料 の整理 を行 な って
験 的検証 を 目指 して ,素 粒子 か ら宇宙 にまたが る
,
そ の理論的予言 の可能性 をひ ろ く探 り,多 角 的 に
いる。尾本恵市・平井百樹・斎藤成也 8月 25日
(人 類 )
現象論 的研究 を遂行 した。菅原寛 孝 0矢 崎茂 夫・
猪木慶治 (研 究代表者 )・ 荒船 次郎 (宇 宙線研 )
・ 松田
・ 荻原
哲 (京 大 教養)・ 福 来 正 孝 (京 大基研 )
薫 (高 エネ ル ギ ー研 )0日 笠健 一 (高 エ
ネ ル ギー研 )
8月
12日
(物 理 )
レ地震予知研 究
福 島県鹿 島 にお け る地 下 水中 の
ラ ドン濃度 の観測記録 の解析結果 か ら,同 県沖 な
どに発生 す る M6以 上 の地震 に対応 して濃度 が低
下 す る ことが わか った。今後 ,前 兆 的変化 の検知
も期待 で きる。 脇 田 宏・ 野津憲治・ 佐野有司・
聰精子 の運 動 開始機構 の解明
精子 は ,雄 の体 内
で は運 動 を停止 してい るが ,受 精 の際海 水 ,淡 水
五十嵐丈 二・ 中村裕 二
日米地震 予知 セ ミナ ー
9月 カ リフ ォル ニ アで発表
:
(地 殻化学 )
に放精 され ると活発 に泳 ぎは じめ る。 この運動開
始 には ,ホ ヤ類 ,サ ケ科 魚 類 で は ,【 ヒ oAMP
「 理学 部研究 ニ ュー ス」欄 に掲載 のそ れぞれ の
系 が ,サ ケ科 以外 の淡 水魚 ,海 産魚 ,両 生類 で は
ニ ュースの詳細 につ いて は ,年 次報告等 に紹介 さ
浸 透圧 一Ca2+系 が 働 くこ とが 明 らか とな った。
れて お ります ので ,該 当 の教 室・ 施設 (ニ ュース
この新知見 は ,国 際細胞生物学会議 (8月 15日 ∼
末尾 の
19日
,カ ナダ ,モ ン トリオー ル市 )で 招待講演 と
して発表 され た。森 澤正昭
8月
15日
錮 超 伝 導 機 構 に 新 しい手 が か リ
(臨 海 )
シア トル で開
かれた第 5回 国 際 X線 吸 収微 細 構 造 会 議 (8月
21日 ∼26日 )で
,酸 化物超伝導体 中 の銅 の X線 吸
収微細構 造 か ら異 な る環境 にあ る銅 の電子構造 を
それぞ れ区別 して決定 す ることに成功 した と発表。
これ によ り超伝 導機構 に新 しい手 がか りが得 られ
る。小杉信博・ 近藤
8月 24日
寛・ 田島裕之 0黒 田晴 雄
(化 学 )
- 15 -―
( )内 )に 連 絡 して 下 さい。
<学 部 消 息 >
教
)
63年 6月 15日 (水
モ
メ
会
授
(21
定例教授会
その他
理学部 4号 館 1320号 室
63年
議題 は, 前回議事録承認
)
7月 20日 (水
12)人 事異動等報告
定例教授会
理学部 4号 館 1320号 室
G)昭 和63年 度免 許教科 に関す る認定科 目表
議題
(D前 回教授会議事録及 び臨時教授会議事録
について
承認
12)人
G)学
14)学
15)物
(61
14)会 計委員会報告
15)企 画委員会報告
G)理学院計画委員会報告
17)教 養学部連 絡委員会報告
18)天 文学教育研究 セ ンター長 の選出につい
事異動等報告
部学生 の休学 について
部学生 の留学 について
品寄附 の受入れ について
人事委員会報告
)会 計委員会報告
て
18)企
19)そ の他
“
画委員会報告
19)理 学院計画委員会報告
63年 7月 6日 (水 )
ool
臨時教授会
その他
理学部 4号 館 1320号 室
議題
は)昭 和65年 度 の大学入学者選抜方法 について
理学博士の学位取得者
昭和 63年 4月 25日 付 (5名 )〕
〔
専 攻
氏
論文博 士
兵 頭
名
論
治
文
題
目
P進 体上 の代数多様体 の P進 エタール コホモ ロジーについて
論文 博 士
勝
本 信
吾
永続的光伝導体 にお ける金属絶縁体転移
論文博 士
金
鍾
換
│1造 山運動及び沃川含 ウラン海成黒色粘板岩
韓国のカ レドニ ア沃り
論文博 士
嶋
田 一
夫
核磁気共鳴法 によ る リボヌクァーゼTIの 活性部位 の構造 坂 応阻害剤 の結
合様式 の研究
論文博 士
吉
田 明
夫
日本列 島内陸 の地震活動
〔
昭 和 63年 5月 23日 付 (3名 )〕
論文 博 士
徳. 本
園
有機金属 β― (BEDT― TTF)2Xに おける超伝導 の実験的研究
論文博士
小 林
修
カル ボカチオ ン種を触媒 とす る高選択的グ リコシル反応 ,ア ル ドール反応
,
マイケル反応 の開発
論文博 士
五十嵐 丈
二
日本周辺 の海溝 水 と火山湖水中 の希 ガス及 び大気の起源 と進 化 に関連 した
一- 16 -―
攻
専
氏
名
論
文
題
目
Xe同 位体比解析
〔
昭和 63年 6月 27日 付 (4名 )〕
論文博 士
黒 川
ヒ ト顎下腺由来細胞株 におけるグル ココルチ コイ ドレセプターの機能 とグ
理 樹
ル ココル チ コイ ドによる増殖抑制機構 に関す る研究
MotiOn Of a Few Point Vortices(小 数渦糸系 の運動)
論文博 士
木 村
論文 博 士
石
田
浩
金属表面上 の ァルカ リ原子吸着 の理論
論文 博 士
諏
訪 哲
郎
西南中国納西族 の農耕民性 と牧蓄民性
論文 博 士
田 中
化
海 野 雅 史
芳
文
〔
昭和 63年 7月 18日 付 (3名 )〕
学
論文博士
チォフェ ン系導電性高分子
進
新 しい立体保 護基の合成 と応用
0)
球状蛋白質 の多状態熱転移 に関す る熱 力学的研究
俊 一
城 所
人
異
事
動
(講 師以上 )
所
属
官
化
学
情
報
職
授
助 教
名
氏
″
薬
師 久
弥
川
合
慧
発令年月 日
63.516
63.6.1
植
物
講
師
中 野
明 彦
″
生
化
教
授
西 郷
薫
″
動
物
助 教
授
嶋
田
拓
天 文 研
石
″
辻
″
助 教
〃
〃
〃
″
″
〃
学
物
素 粒
子
物
理
″
化
祖父江
〃
地
所
授
″
化
(助
教
″
授
師
助 教 授
教
授
″
授
助 教
昇
任
″
任
国立予防衛生研究所か ら
昇
任
九州大学助教授か ら
63.6.16
63 7 1
〃
広島大学教授ヘ
″
助教授か ら
隆
″
矩
″
郎
″
長谷川 哲
夫
″
″
近
之
″
配 置 換
博
〃
昇
岡 村
杉 健
藤 雅
小 杉
松
定
信
充
宏
塚
洋
二
若 林
健
之
戸
浦
藤 森
配 置 換
;
63.3 1
″
淳
東京天文台教授か ら
東京天文台助教授か ら
任
昇
637.16
″
考
転
一
田 恵
備
分子科学研究所教授 ヘ
教養学部教授ヘ
〃
小
講
明
義
異動内容
東京天文台助手か ら
〃
任
〃
東京天文台助教授か ら
助手か ら
講自
雨か ら
併
任
64.3.31ま で
昇
任
助教授か ら
転
任
無機材質研究所か ら
手)
属
学
官 職
助
手
氏
田
名
島 裕
之
発令年月日
63.5.1
-17-
異動内容
採
用
備
考
新技術開発事業団か ら
│││
所
属
官
職
氏
発令年月 日
異動内容
63. 6_ 1
採
用
淳 子
63.
6.
7
辞
職
63.
7.
1
採
用
生
化
武 藤
遺
跡
羽 生
生
化
石
天 文 研
物
丸
聡
小 林 行
泰
佐
藤
英
男
常
田 佐
久
彦
田 遍
俊
田 中
培 生
濱 部
勝
谷
口 義
明
豊
島
近
″
石
川
隆
63.720
63.7.21
63.7.25
63.81
63.816
田 村
三
(職
員)
所
属
官 職
裕
和
明 康
郎
高 橋
忠 幸
相 原
博
昭
氏
名
植
物
園
事務 主任
水 野
昌 平
事
務 部
教務 掛 長
堀
弘 一
物
理
技
事 務
部
事
植 物
園
物
理
事
務
部
休職更新
64.6.30ま で
休
職
65,7.19ま で
採
用
復
職
採
用
休
職
異動 内容
63.
定
64.8:15ま で
備
平
康
任期満了
再任用 のところ
松 永
茂
辞
職
放送大学ヘ
専門 職 員
堀
内
勉
休
職
経理掛長
大 橋
悟
配 置 換
教養学部管 財掛長へ
野 光
63. 4
1
考
年
官
医科学研究所司計掛長へ
用度 掛 長
松
原
彦
″
大学院掛主任
鴻
池
優
″
医学部教務掛主任ヘ
専門職 員
4ヽ
谷
昭
″
教養学部庶務掛長か ら
経理掛 長
柳
沢
男
″
附属病院用度掛長か ら
附属病院分院経理掛長か ら
嘉
久
用度 掛 長
坂
本
優
″
事務 主 任
4ヽ
川
博
″
三 村
和 雄
″
蔵 園
希
教務 掛 長
金 子
大学院掛主任
大 谷
教務掛主任
水 野
事
三
務
官
望
任
動研究体制調査室事務主任ヘ
東京天文台用度掛主任か ら
教務掛主任か ら
美
採
用
放送大学か ら
博
昇
任
庶務部学務課か ら
浦
弘 三
西 澤
明 生
増
昇
附属図書館会計主任か ら
'流
博
晴
目 黒 正
情
東京天文台助手か ら
官
務
考
配 置 換
発 令年月 日
3.31
備
配 置 換
附属演習林 ヘ
大型計算機 セ ンターか ら
明
庶務部入試課か ら
田 真由美
中間子か ら
-18-
爾
肇 霧 普
伊 藤 萎壺璽‐
:阻
撤 務職員
酒 菱 幸 子
永 野 華 一
伊■藤 ‐
鋼
β3. ■ 15
163.&■ 5
W,本 曇
採 用
辞 職
昇 輌
華 職
lll m黎 ‐
名
β3,I■ 1
転
箇 職
氏
i
瘍
.
瘍
瘍
m
.
.
瘍
罰講籍 綱
事 務:管
発令年月 垣
名
6産
│
4‐
1
胤
i
″
買■揮 高 質
一
一
鋏
F摯
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″
″・ ″ヽ ″
″
″
餞 中
青 木
1燒鮮
隆 美
櫛 澤
賢 ―
目岬
任
配‐
置繰
翻菫墾儀│ 未 麟
博│
‐
潰
菅 藤 甲1歩 千
番
│′
鋼 椰 訃
鋏 学硼櫻醒撃曜操から
鷹轟部人事課から
聰 盤 低か ら
′
聾
鋤
│″
″
'
融
合から
″
'
,
外皿人客員研究 員
所 属
璽入れ鉤
‐
物理 学科 小林1助 戦握
画1
籍
氏
名
.S鴨 断弱 UWe
イ切離撃鋼
昌
物理:学 科 二 営 薮 橿 アィル ラ ンド
V7EAIFRE=嚇
1醜鼻鑽蘭 鷹 考
配‐ 酸
イt工 #木 蝠 員 1血.風 妬∼
醜 10_31
》
鋳夢
劣等
異
圏 .at鴎
1組 ■ Oll
'ベ
鼈
球伽
躁
総督 験機
目
寒
・
fL撃 癖 嗜 置 教 授 辞執 睾 納
化 禁 料 暗蘭教鯉
il新
野
感
ツ
鰤
イ
菖
大塚1断 譲 授 鱚
1靡
│:董
夫‐
― 勤 一
麟
醍駐
計
鰤
識豊ざ
靱
ー‐
ベ
ル
鞣蟄 な 謄盛な
黎
証
物理 学科
模
lml謹
腱盤ど
贈・
駆
:其
ニご=3‐ フ大学
,
雌
籠
躙
1高
濁
海
外
渡
航
者
(6ケ 月以 上 )
所
属
官
職
氏
名
渡
航 先
期
間
目
的
化 学
助教授
濱
口 宏 夫
アメ リカ 合 衆 国
63 6.25∼
第 2回 レーザー光散乱国際会議
第 11回 国際 ラマ ン分光国際会議出
席及びラマ ン分光学 に関す る共同
研究のため
理
助 手
豊
島
アメ リカ 合 衆 国
連 合 王 国
63 7.1∼
64.6.30
電子顕微鏡 と画像解析法の研究 の
ため
〃
真
良
下 哲 『
::│ :i3:∼
屡 踏発]実
63.7.2o∼
ZЮ
重 イォ ン衝突における単一 エネル
63.8.1∼
63.11.5
ミシガ ン大学において惑星大気 に
関する共同研究を行 うため
物
素粒子
物
理
″
近
石 川
隆
地
物
″
松
物
理
″
相 原 博
井 孝 典
ス
,
ス
イ
ドイッ連邦共和国
・
“
アメ リカ合 衆 国
験電子・ 陽電子衝突実
2覇 慮米毅懇
ぢ
ス
影麗
ため
63.816∼
″
昭
63.11 5
高エネルギ ー物理学実験 のため
65. 8.15
″
″
三
明 康
郎
″
63 8.29∼
64.6.14
高エネ ルギ ー重 イォ ン反応 の研究
に従事す るため
″
″
家
富
洋
″
63.9.1∼
強給合荷電粒子に関す る研究 のた
め
63.9.1∼
非線形動力学 の渦運動 の数理 の研
究 のため
64. 9.30
″
″
木
村 芳
″
文
64.2.28
昭和 63年 度科学研究費補助金理学部申請・ 採択件数一覧表
申
研
究 種
請
件
数
継
続
合
目
新
規
計
新
採
択
件
規
継
続
(追 加分)
昭 63.815現 在
数
採択 率 И
合
計
特 別 推 進 研 究 は
)
0
1
1
0
1
1
特 別 推 進 研 究
(21
0
2
2
0
2
2
0
3
合
計
―-
20 -
昭和 63年 度科学研究費補助金 (海 外学術研究 )理 学部 申請・ 採択件 数 一 覧表
昭 638.15現 在
申
究
研
種
件
請
採
数
択
件
継
続
数
採択 率 的
目
新
規
続
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規
新
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17
共
同
大
学
査
調
研
協
問
総
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1
※②
8
調
※例
査
術
学
100
注)()内 数 は内定 または決定後 に本学部へ研究代表者が異動 した もの。
※ 数 は 7月 1日 東京天文台改組独立 に伴 い63年 度 のみ本学部で実施す るもの。
O
理 学 部 長 と理 職 の 交 渉
5月 16日 , 6月 20日 , 7月 18日 に理学部長 と理学
ス タ ッフ制に不明な点があると した。 これに対 し理
部職員組合 (理 職)の 交渉が行われた。その主な内
職 は再考 を求 め,委 員長 は今後 とも協議を継続す る
容 は次の とお りである。
と答えた。
3.行 日 職 員 の 行 │―l振 替 に つ い て
1.理 学 院 計 画 につ い て
理職が経過説明を求め,学 部長は理学院構想か ら
理職 はこの ことについては「 以前よ り状況が好転
理学院計画 に名称を変更 した経緯 と,理 学部が提 出
したので強力 に押 し進めて欲 しい」 と要望。学部長
した調査費要求が東大全体のそれに吸収 された旨説
は「 今後 とも努力す る」 と答えた。
O
明 した。理職が理学院計画で取 り上げ られて いる大
専攻制度 ,助 手制度,行 政機構などについて危惧を
4.行 日 職 員 の 昇格 につ い て
表明 したのに対 し,和 田理学院計画委員長は助手や
理職 が「 部 下条 項 の緩 和 に伴 い,有 資格者 を申
行政職員 の意見 も充分取 り入れ る用意が あると答え
請 したか」と問い,学 部長 は「 同一職種 においては
た。
部下条件 の関係 で全員同時 にとい うのは難 しいので
,
1人 を申請 した。残 り 1名 については,今 後 の状況
2.技 術 系 職 員 の組 織 と専 門 行 政職 俸 給 表適
をみて申請 した い」 と,答 えた。
用 につ い て
この件 につ き理職 は技術系職員 も交えて協議す る
5.教 務 職 員 の 待 遇 改 善 につ い て
場を作 るよ う要求 した。検討小委員会の小 口委員長
理職 は,教 務職員が教育職俸給表 を適用されて い
は懇談会 を開 くと答え た (7月 11日 開催)。 国大協の
なが ら技官 として位置づけ られている制度上 の矛盾
報告書 の内容 について理職が技術系職員を ライ ン制
を指摘 し,高 位号俸者 の助手振替を要請 した。学部
で組織化す る案 の問題点 を指摘 し,ス タッフ制 の組
長は「 来春定年退職予定 の教務職員 2人 に対 し, 9
織化 を要求 した。小口委員長は理職 の要求 してい る
月 に審査会を開き,そ の結果をま って 10月 1日 か ら
-21-
職 は,大 学 レベ ル での実 状 の悪 さを説明 し,上 位
助手 に任用す る可能性がある」 と答えた。
級 を増やす よ う要求 した。学部長は,状 況を理解 し
6.昇 格 につ い て
努力す ると答えた。
理職が「 全学的に見て女性 の掛主任発令が少な い
7.
など,女 性 に対す る差男Jが あ る」と述 べ,学 部長 の
その他
勤務延長問題′ 目の不 自由な人へ の対策 などにつ
見解をただ した。学部長は,「 女性 の軽視 は妥当でな
く,格差 の是正 に努力 したい」 と答えた。 さらに理
いて話 し合われた。
理 学 部 技 術 系 職 員 の業 務 に 関 す る シ ンポ ジ ウム
第 5回 理学部技術系職員の業務 に関す るシンポ ジ
植物園植生配置 計画 における技官の役割
ゥムが, 8月 26日 (金 )の 午後 1時 か ら理学部 4号
伊藤義治 (附 属植物園)
館 1220号 室で開かれた。 シンポジウムは藤田学部長
総合研究資料館地理部門所蔵地図について
の挨拶 のあ と,伊 藤義治 (附 属植物園)氏 ら 6名 が
栗栖晋二 (地 理学教室)
右記 の ようなテーマでそれぞれの仕事を紹介 した。
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あいだに小 日評議員 の `
技官問題 について と題 した
三 崎臨海実験所 と採集人
問題点 の整理 と指摘があり,最 後 に山本祐靖教授 (物
″
理)の `
素粒子 の世界 の特別講演をもって 5時 す
電子部品今昔
ぎにシンポジウムは盛会裡 に終了 した。
超高圧 と高温超伝導
鈴木英雄 (附 属臨海実験所)
長沢勝明 (物 理学教室)
中村昭彦 (物 理学教室)
EPMAの 地球科学への応用
―― 自河火砕流を例 と して一一
吉田英人 (地 質学教室)
教 室主 任・ 施設 長等名簿 (追 加 )
(昭 637.1現 在)
教 室 主 任
施 設長 等 氏 名
教 室・ 施 設 名 等
天文学教育研究 セ ンター
内
田
豊
―- 22 -―
電
話 番
4260.
号
自 宅 電 話 番 号
(緊 急連絡先)
(998)-3881
編 亀 後 記
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