2015年大田区長選挙の基本政策 憲法を基本に、誰もが安心して住み続けられ、働き続けられる大田区に! 蒲々線などムダな開発計画を中止し、くらし・福祉を第一に据え、商工業を支援 する区政に転換します 2015年2月 大田区政を変える会 大田区長選挙が2015年4月に行われます。 この区長選挙に向けて大田区政を変える会は、 「2015年大田区 長選挙の基本政策」を作成しました。この政策の基本に、私たち区 民が生活すること、働くことをすえます。 区の予算総額と積立金 予算額 2420億円 基 金 1078億円 区債残高 439億円 (予算は14年度、他は13年) この政策を実行し、福祉切捨て・ムダな大型開発中心の区政を転 換し、憲法の国民主権・基本的人権・平和を区政のおおもとで実現します。 区民のみなさん、区内で働くみなさんのご意見、ご要望をぜひお寄せください。 一、ムダな大型開発を中止し、財政を福祉・くらし、中小企業支援にまわし、 大田区を元気にします 大田区政がやろうとしている開発・再開発計画はどのようなものでしょうか。例えば、 ★羽田空港跡地の買い取り計画 ―― 170億円もかけて買いとろうとしていますが、その必 要はもともとありません。都が買いとり、大田区が有効利用する約束のはずです。 ★新空港線( 「蒲々線」 )計画 ―― 区財政を360億円もつぎ込む無謀な計画です。赤字路線 になるのは必至。もし実施されると毎年何十億円も区民の税金で穴埋めすることになります。計 画は白紙撤回しかありません。 ★蒲田・大森駅前の再開発計画 ―― 駅前に広い地下空間と地上の空き空間をつくるというも の。周辺の住民や商店は立ち退きになり駅周辺は衰退してしまいます。同じような計画の失敗例 は全国各地にあります。 これらの計画は、 「羽田空港国際化」 「東京オリンピック」を口実にしていますが、区財政破た んと福祉切捨てに突き進むことは明らかです。 私たちは、ムダな開発のために積み立てられている約1000億円もの積立金を、区民のくら し・福祉・社会保障、産業経済・雇用対策、防災、安心・安全・緑豊かな住みよい町づくりにふ りむけます。また、オリンピック・パラリンピックを区民のくらしと調和させて成功させるよう にします。 二、福祉・教育・雇用を最優先に置き、基本的人権・平和をつらぬきます。憲法を区政の大もと で実現します 憲法は地方自治を国づくりの基本のひとつにすえ、地方自治体の仕事は福祉であることを法律 で定めています。 私たちは次の重点政策で、憲法がかかげる気高い理念を大田区で実現します。 1 (1)福祉 ◎安心して子育てできる環境を整えます 大田区には保育園に入れない認可園待機児が957人もいます。そのうち0歳から2歳児が9 割を占めています。認可保育園をたくさん増やさなければなりません。ところが大田区は、公的 保育を放棄する政府の「新システム」導入に右へならえ。 「すし詰め保育」と区立保育園の民営化・ 民間委託をすすめています。 また、産科・小児科・救急医療が不足し、出産と子育てに不安が広がっています。 《子育て 重点政策》 ・認可保育園を10園増やし、待機児ゼロにします(23億円) ・保育料を値下げします ・区立保育園の民営化・民間委託をやめます ・認可保育園の保育士は正規雇用とし、適正に増員します ・小児救急医療の24時間体制をつくります ・ 「子どもの貧困」緊急実態調査を実施します ・福島原発事故による放射能汚染から子どもを守ります ◎社会保障を「充実」の方向へ転換します 認可保育園の数(定員) 区 立 52(6281) 私 立 40(3386) 合 計 92(9667) 2013年12月 私たち区民は住みよい町を求めています。お年寄りがお金の心配なしに良い医療と介護が受け られる町に。 障害のある人にやさしい町に。 くらしに困った人に手をさしのべる町に ――― こ れは区民の願いです。 ところが、大田区は「財政がない」といって、国と東京都のいいなりに福祉、社会保障を切り 捨ててきました。そのため、特別養護老人ホームに入れない人が1300人以上もいます。国民 健康保険料が高くて払えない人が増え、中には保険証を取り上げられています。 私たちは、福祉・社会保障を都や国の基準に上のせし、 大田の特別養護老人ホーム 安心して住み続けられる大田区をつくります。 区内・区立 6か所 680名 《社会保障 重点政策》 区内・民立 7か所 784名 ・特別養護老人ホームを10ホーム増やし、待機者をゼロ 区外・民立 5か所区民分55名 にします(250億円) 2014年3月(大田区ホームページ) ・75歳以上の医療費を無料にします(一年で53億円) ・生活保護を「生きる権利」と位置づけ、申請希望者にやさしく対応します ・国保料を一世帯年間1万円引き下げます(一年で12億円) 。介護保険料を軽減します ・ひとり住まいの高齢者がつどえる施設を小学校区ごとにつくります ・高齢者が住宅リフォームを区内建設業者に発注する場合、助成します ・高齢者むけ区営住宅を増設します ・障害者施設の利用料を軽減します ・国保料未納の家庭でも高校生まで国保証を無条件で発行します (2)教育 ◎教育費負担を軽くし、どの子にもゆき届く教育をすすめます どの子も伸びる力を持っています。 ところが、親の年収の差で教育格差、学力格差がつくられています。給食費を払えない家庭の 生徒が増えています。クラスの生徒が多すぎ、先生たちが苦労しています。いじめ、いじめ自殺 2 が社会問題になっています。 教育内容では、新学習指導要領と「おおた教育振興プラン」が押し付けられ、学校独自の教育 実践がないがしろにされています。 私たちは、次の教育重点政策を実行し、教育環境を改善します。 ・小中学校の給食費を無料にします(一年で14億円) ・どの子にもゆき届く教育を、少人数学級をすすめます ・ 「どの教科書を採択するか」に父母と教師の声を反映させます ・小中一貫校の方針を見直します ・ 「就学援助」制度を拡充します (3)働くものの権利 私たちは大田区政を転換し、若者・労働者に公正な働くルールと雇用の場を確保することを区 政の重要課題と位置づけます。 非正規雇用が労働者の3人にひとり、青年・女性労働者の半分にひろがっています。年収20 0万円に満たない「ワーキングプア」が増え、失業率は高止まりの状態 大田区役所の職員数 です。大企業労働者と中小企業労働者との賃金格差も深刻です。賃下げ 正 規 4522 と非正規拡大がデフレ不況の悪循環をつくりだしています。 非正規 1585 ところが大田区は、これらの問題にとりくんでいません。逆に、大田 臨 時 275 区自らが非正規雇用と「ワーキングプア」を作り出す始末です。 合 計 6382 《雇用対策 重点政策》 (2012年4月現在) ・官製ワーキングプアをなくします。自治体リストラを中止します ・区が発注する仕事で低賃金が発生しないよう公契約条例を制定します ・区役所に雇用支援・労働相談窓口を新設します。雇用対策促進チームを新設します ・最低賃金や均等待遇、男女賃金格差是正など「労働者の権利」を普及します ・青年労働者の福利厚生施設を拡充します。勤労福祉会館を建設します。 (4)基本的人権、平等 ・憲法でさだめた基本的人権と人間の平等を区政の全分野でまもります ・憲法改憲派の「緊急事態」 「公の秩序」を口実にした人権の制限を許しません (5)平和 ・羽田空港の立地を生かし東アジアの都市へ非核・平和の交流を広げます ・大田区の平和都市宣言を、憲法9条と非核を世界にアピールするよう発展させます 三、首都直下型地震による大震災に備え、防災対策を抜本的に改善します 東日本大震災は地方自治体とその職員が住民に対し大きな役割と責任をもっていることを 示しました。また大震災への反省から中央防災会議が首都直下型地震の最大規模を従来のM7. 5からM8.5以上と改める意向です。都の被害想定でも大田区は深刻な事態がおきると指摘 しています。 今、大田区は従来の防災対策を大きく改めることが求められています。 ところが、大田区は「自助」 「共助」といって「自らの生命は自らが守る」を強調し、 「災害 を予防する」立場がありません。区の仕事の民間委託で自治体職員を減らし、自治体の防災機 能を低下させています。 私たちは、最悪の事態を想定し、 「区民の命と身体、財産をまもる」自治体の責任を果たす 3 立場から、次の重点政策を実行します。あわせて防災に強い緑豊かな住みよい町づくりにとり くみます。 1 火災対策 ・木造住宅が密集している地域の整備を、住民の声を集め、計画的に進めます ・老朽化した住宅の耐震耐火建替え助成、木造住宅の不燃化助成の制度をつくります 2 津波対策 ・避難ビル兼用の福祉・公共施設を区内各所に建設します ・商業ビルやマンションを緊急避難場所として提供できるよう協定を結びます 3 避難者、帰宅困難者対策 ・学校、文化センターなど公共施設の避難機能を強化します ・大きな商業・工業施設を臨時避難場所として使用できるよう当該企業と協議します 4 大震災復興支援 ・被災自治体の求めに応じ職員の派遣、救援物資・機材の提供をおこないます ・区内在住の避難者に生活・就労支援をおこないます 5 緑豊かな町づくり ・農園のある防災公園を区内各所に作ります ・循環型社会の形成・推進基本条例を制定します 四、商店街と町工場、中小企業が元気になる大田区に 大田区の事業所数と労働者数 事業所数 全数 労働者数 31,950 324,517 卸小売 7,860 65,595 製造業 5,953 67,583 サービス 4,382 41,404 大田区は中小業者・中小企業の町です。とくに中小工場集 飲食業 4,311 24,312 積は日本のものづくりの技術的基盤と言われ、その発展とと 建設業 2,163 17,387 もに商店街や地域経済がうるおってきました。それが今、深 医療福祉 1,893 23,421 刻な危機に直面しています。しかし、大田区は危機打開の施 運輸業 1,613 37,782 策を講じていません。 2006年事業所統計 私たちは、次の重点政策を実行し大田区を活性化します。 中小企業の技術を生かし、再生可能エネルギー産業の創出にとりくみ、雇用増と地域経済の活性 化をはかります。 ・小規模な風力・水力発電機を開発する中小企業とそのグループに助成します ・中小企業、商店街店舗、中小建設業の固定費に助成します ・現在の住宅リフォーム助成制度を地域経済活性化の施策に位置づけ直し、大幅に拡充し、区内 建設業者の仕事を増やします ・店舗リニューアル助成を創設し、商店街のお客さんを増やします ・後継者育成、若手労働者の雇用に助成します ・産業経済予算と担当職員数を当面、2倍に増やします 五、消費税、憲法、原発などでの政府の暴走を大田区からストップをかけます ・くらしと営業を破壊する消費税増税に反対します ・憲法改悪と集団的自衛権行使容認に反対します ・原発の再稼動を許さず、即時原発ゼロを求めます 4
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