(一部修正案)(PDF:380KB)

市 原 市 地 域 防 災 計 画
( 一 部 修 正 案 )
平成 27 年○月
市
原
市
修 正 箇 所 目 次
第1編 総則
第2編 地震・津波編
第2章 災害予防計画
第7節 避難行動要援護者等対策計画
第3章 災害応急計画
第8節 避難行動要援護者等避難支援計画
附編
東海地震にかかる周辺地域としての対応計画
第3編 風水害等編
第2章 災害予防計画
第8節 避難行動要援護者等対策計画
第3章 災害応急計画
第10節
避難行動要援護者等避難支援計画
第4編 大規模事故編
※第2編及び第3編の修正箇所・内容は同一
※「避難行動要援護者等対策計画」及び「避難行動要援護者
等避難支援計画」以外に「災害時要援護者」と記載されて
いる箇所は全て「避難行動要支援者」に修正することとす
る。
第7節
避難行動要支援者等対策計画
東日本大震災においては、犠牲者の過半数を高齢者が占め、また、犠牲者に占める障が
い者の割合についても、健常者のそれと比較して2倍程度に上ったと推計されるなど、高
齢者や障がい者など災害時に支援を要する人々の犠牲者が多かったことや、避難生活にお
いて特別な配慮が必要としたこと等を踏まえ、市は、高齢者や障がい者のほか、乳幼児・
妊産婦・外国人などを含めた避難行動要支援者の安全確保体制の整備を図る。
第1
実施担当部
実施担当部
第2
―――
企画部、総務部、保健福祉部、子育て支援部
在宅避難行動要支援者に対する対応
市は在宅の要支援者を災害から守るため、以下の対策を行う。
なお、災害対策基本法第 49 条の 10~12、第 50 条及び第 56 条並びに内閣府の「避難
行動要支援者の避難行動支援に関する取組み方針」に基づき、避難行動要支援者の名簿
作成、名簿情報の利用及び提供、名簿情報の漏洩防止措置並びに避難支援等関係者の範
囲などは下表に定めるとおりとする。また、細目的な部分に関しては「市原市避難支援
プラン全体計画」に基づき対応するものとする。
項
目
避難行動要支援者名簿に掲
載する者
内 容
①65 歳以上の要支援又は要介護認定者で、一人暮らし
又は高齢者のみの世帯の者
②介護保険における要介護3以上の認定者
③障がい者の方で次に該当する者
・身体障害者手帳1~3級の所持者
A 、Aの所持者
・療育手帳○
・精神保健福祉手帳1級の所持者
④乳幼児
⑤妊産婦
⑥日本語の理解が十分でない外国人
避難支援等関係者
・町会・自治会組織
・自主防災組織
・民生委員・児童委員
・消防局
・消防団
・警察署
名簿作成に必要な個人情報
・氏名
及び入手方法
・生年月日
・性別
・住所
・電話番号その他の連絡先
・避難支援等を必要とする事由
・住民基本台帳
・要介護認定情報
・障害者手帳台帳
・妊娠届出情報 等
名簿の更新
名簿の更新を定期的(年1回)に実施する。名簿の修正、
削除、新規追加については随時実施する。
名簿情報の提供における情
・町会・自治会組織、自主防災組織等に避難行動要支援
報漏洩防止措置
者の名簿情報を提供する場合については、誓約書等の
提出により秘密保持義務を確保するとともに、災害対
策基本法第 49 条の 12 に基づき、避難支援等関係者に
秘密保持義務が課せられていることを説明するなど、
必要に応じて研修会を実施し、個人情報の取扱いにつ
いて周知徹底を図る。
・避難行動要支援者名簿は施錠可能な場所へ保管するな
ど厳重な保管を行うほか、必要以上に複製しないよう
指導するものとする。
避難支援等関係者の安全確
本項2のとおり。
保
配慮を要する者の円滑な避
本項4のとおり。
難のための情報伝達の配慮
1
避難行動要支援者の把握
市は、災害による犠牲者となりやすい高齢者や障がい者等いわゆる「避難行動要支援
者」の把握に努め、発災時に迅速な対応がとれるよう災害対策基本法第49条の10に規定
する避難行動要支援者名簿を備える。なお、従来から市が作成している災害時要援護者
リストは、災害対策基本法第49条の10で規定されている避難行動要支援者名簿に実質的
に相当するものであることから避難行動要支援者名簿として活用する。
市は「市原市避難支援プラン全体計画」に基づき、次の事項に留意し把握等を行う
ものとする。
(1) 避難行動要支援者の所在把握
①
災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合に自ら避難することが
困難な者であって、その円滑かつ迅速な支援の確保を図るため特に支援を要す
る者の所在を住民登録や福祉などの各担当部門が保有する情報から把握し、避難行
動要支援者名簿(災害時使用)を作成する。
②
平常時における避難支援等関係者への避難行動要支援者名簿の提供については、
事前に要支援者本人又はその代理人から同意を得る必要がある。 なお、在宅の状
態にない、病院や社会福祉施設等に入院・入所している要支援者に関しては周囲に
支援ができる者がいることから原則対象とはしない。
(2) 所在情報の管理
避難行動要支援者の所在情報は個人情報であり、個人情報保護の観点から必要最低
限の限られた範囲での利用が求められることから、データの流出防止等、情報の適
切な管理のもとに、常に必要最低限の情報が取り出せるように整備する。
2
支援体制の整備
市は、自主防災組織等の育成及び指導を通じ、災害時における情報伝達や救助、避難
誘導等地域社会全体で避難行動要支援者を支援するための体制づくりを行う。
なお、各種支援体制の整備に当たっては、「市原市避難支援プラン全体計画」に基づ
き実施する。
また、要支援者への避難支援は、自助・地域の共助を基本とし、市は「市原市避難支
援プラン全体計画」に基づき、要支援者への避難支援対策と対応した避難情報を発令す
るとともに、要支援者及び避難支援者までの迅速かつ確実な伝達体制の整備を図る。但
し、避難支援は避難支援者又はその家族の生命及び身体の安全を守ることが前提である
ため、市は避難支援者の安全確保に十分配慮するものとする。
3
防災知識の普及、防災訓練の充実
市は、要支援者及びその家族に対し、パンフレット・チラシ等の配布による広報の充
実を図るとともに、地域の防災訓練等への積極的参加を呼びかけ、災害に対する基礎知
識等の理解を高め、支援者との人間関係及び信頼強化をするよう努める。
4
避難情報等の伝達
市は、高齢者や障がい者等の要支援者について、情報伝達体制の確立に努めるととも
に、発災時には、速やかに防災行政無線、防災ラジオ、情報配信メール、ウェブサイト、
広報車等による周知、また、避難支援者、自主防災組織等による巡回等により避難準備
情報、避難勧告・指示の避難情報の周知を図る。
避難準備情報発令の場合
気象情報等により災害発生
が予測される状況
関係者間で情報交換・連絡
市が避難準備情報を発令
事前に定めた判断基準に基
づき発令
市は、町会・自治会組織、自主防災組織、
福祉関係者等に防災行政無線などを用
いて連絡。併せて避難所開設
避難支援等関係者を中心と
した連携
町会・自治会組織、自主防災組織、福祉
関係者等から要支援者・避難支援者に伝
達
避難支援プランに基づく情
報伝達・避難支援
伝達完了後、避難準備をした後、要支援
者と避難支援者は避難行動開始
避難行動完了後、避難者の報告
5
避難施設等の整備
(1) 避難所の環境整備
市は、国が策定した「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(平
成 25 年 8 月内閣府)
」などに基づき、障がい者用トイレ、スロープ等の段差解消設備、
プライバシー確保のための間仕切り用パーテーション、オムツ交換等が可能な簡易ベ
ッド等災害時に配慮を要する者が避難生活を送るために必要となる環境整備に努める。
これらの環境整備に必要な設備については、市が備蓄で対応するほか、関係団体、
事業者と協定を締結するなど、平常時から対応等を講ずることとする。
(2) 福祉避難所の指定
市は「市原市避難支援プラン全体計画」に基づき、あらかじめ福祉避難所を指定す
るものとする。
(資料編〔資料11〕)
6
安全機器の普及促進
防災上、介助支援の必要な市民を対象として、自動消火器・火災警報機等の安全機器
の普及を促進する。
また、一人暮らし高齢者対策として、緊急通報装置の一層の普及促進を図る。
7
市民へのPRの徹底
「広報いちはら」等により、介助支援を必要とする者をはじめ、家族、地域住民に対
する防災についての指導、PRの徹底を図る。
また、総合防災訓練等に障がい者の積極的な参加を促し、実践的な訓練を通して、よ
り地域住民との絆を深めるように努める。
第3
避難計画
市は、避難行動要支援者名簿を作成し、町会・自治会組織、自主防災組織、民生委員・児
童委員協議会、消防団等の避難支援等関係者に提供し、個々の要支援者の情報共有と個別
計画の作成の促進に努めるものとする。なお、個別計画の作成は任意であるが、原則とし
て町会・自治会組織又は自主防災組織等を中心に作成・実践するものとする。
第4
1
社会福祉施設等における対策
防災計画の策定等
各施設の管理者は初期消火、防災機関への早期通報、入所者・通所者の安全な避難誘
導・搬送等の防災対策を実行できるよう、災害発生時の職員の任務分担、動員体制、保
護者への緊急連絡、地域の自主防災組織等との連携等について検討し、防災計画の策定
に努める。
また、各施設の管理者は策定された防災計画が災害発生時に有効に機能し、円滑な避
難行動が実施されるよう、施設の入所者・通所者・職員に対して防災に関する知識の徹
底を図るとともに、地域の自主防災組織等との連携により定期的に防災訓練を実施する。
2
施設・設備の整備、充実
各施設の管理者は、災害発生時に施設そのものが倒壊したり、火災が発生して避難を
より困難にすることのないよう、施設や設備の点検を常に行うとともに、安全避難のた
めの必要な施設・設備について検討し、その整備、充実に努める。
3
地域住民との連携
各施設の管理者は、平常時から施設入居者と地域住民との交流に努め、災害時には、
地域住民の協力が得られるよう、必要な体制づくりを進める。
4
連絡体制
市は、避難行動要支援者関連施設への情報伝達方法について、社会福祉施設管理者と
相互の確認に努める。
第5
1
在日外国人への防災対策
外国語による防災パンフレットの配布
英語等の防災パンフレットを作成、配布し、日頃より啓発に努める。
2
在日外国人の防災訓練参加の促進
防災訓練実施の際、訓練実施区域に住む外国人の参加を促進する。
3
避難場所の外国語標記
避難場所案内表示板に外国語を併記し、外国人にも理解しやすいように努める。
4
通訳ボランティアの協力要請
被災した外国人の相談に応ずるため、災害時通訳ボランティアの協力体制の確立に努
める。
第8節
避難行動要支援者等避難支援計画
地震時には津波、延焼火災の拡大等の発生が考えられ、住民の避難を要する地域が数多
く出ることが予想される。
このため、安全な場所への避難に必要な可能な限りの措置をとり、被災者の生命、身体
の安全の確保に努める。
特に、災害時に支援を必要とする避難行動要支援者については、「市原市避難支援プラ
ン全体計画」等に基づき、災害時の避難誘導をはじめ、避難生活についても考慮し、安全
確保に努める。
第1
実施担当部
実施担当部
第2
―――
企画部、総務部、財政部、保健福祉部、子育て支援部
避難誘導等
避難行動要支援者については、避難支援プランの個別計画等に基づき避難支援者による
避難誘導、支援を行う。
1
避難誘導
避難誘導は、次の事項に留意して行うものとする。
(1) 避難経路は、できる限り危険な橋、堤防、その他新たに災害発生のおそれのある場
所を避け、安全な経路を選定するものとする。この場合、なるべく身体壮健者、その
他適当な者に依頼して避難者の誘導措置を講ずるものとする。
(2) 避難誘導は、収容先での救助物資の配給等を考慮し、できれば町内会等の単位で行
うものとする。
(3) 高齢者、障がい者等の避難行動要支援者については、その状態や特性に応じた適切
な避難誘導を行うとともに、市職員及び自主防災組織の隊員等による避難確認を行う
ものとする。
2
避難順位
避難誘導は移動もしくは歩行困難な者を優先して行うものとする。
第3
1
避難所の開設、避難行動要支援者の対応
避難所の開設は、本編第3章第6節「地震・火災避難計画」による。
市は、要支援者の避難状況を速やかに確認し、優先的に避難スペースを確保するとと
もに、健康状態や特性等を把握し、要支援者に配慮した運営に努めることとする。避難
所における支援として、具体的には、以下の4点が考えられる。
(1) 避難所における要支援者用相談窓口の設置
(2) 避難所からの迅速・具体的な支援要請
(3) 避難所における要支援者への支援の理解促進
(4) 避難所における環境整備
2
外国人に対する対応
県は、被災直後から、(公財)ちば国際コンベンションビューローと連携して日本語
の理解が十分でない外国人向けに多言語での災害状況や支援に関する情報の提供を行
う。
また、被災地における語学ボランティアの需要状況を基に、派遣先や必要な派遣人員
等を被災市町村等と調整の上、援助を必要としている避難所等へ同財団に登録されてい
る語学ボランティアを派遣する。市は国際交流協会等との連携・協力のもと、「災害時
における避難所運営マニュアル」により、日本語の理解が十分でない外国人向けに多言
語での災害状況や支援に関する情報の提供を行うなど、外国人に対応した避難所運営に
努める。
第4
福祉避難所の開設
市は、要支援者を収容するため、必要に応じて福祉避難所に指定されている施設を福祉
避難所として開設する。
なお、市があらかじめ指定する民間の福祉避難所については「災害発生時における福祉
避難所の設置運営に関する協定書」
(資料編〔資料74〕)に基づき、開設を要請する。
1
福祉避難所の設置は、市長が発災後に福祉避難所に指定されている施設の管理者と連
絡をとり、行うものとする。ただし、災害救助法が適用された場合は、知事が行い、市
長はこれを補助するものとする。
なお、知事は、救助を迅速に行うため必要があると認めるときは、その権限に属する
救助の実施に関する事務の一部を市長が行うこととすることができる。
2
本市限りで対応不可能な場合は、近隣市町村、県、国その他の関係機関の応援を得て
実施する。
3
福祉避難所開設後は、関係機関及び各避難所に開設済の福祉避難所を周知する。
第5
避難所から福祉避難所への移送
避難所から福祉避難所への移送は原則として本人又はその家族によるものとする。
ただし、市は避難所における要支援者の健康状態や特性等の把握に努め、必要に応じて
福祉避難所への移送を行う。
なお、健康状態や特性等に関係なく、その障害などにより通常の避難所生活が困難な場
合も福祉避難所への移送を検討する。
市は、福祉避難所に指定された施設や関連団体と協力して要支援者の移送に利用可能な
車両等、移送手段の確保に努めるとともに、「災害時におけるタクシー車両による緊急輸
送に関する協定書」
(資料編〔資料73〕
)に基づき、車両等による輸送を行うものとする。
第6
被災した要支援者等の生活の確保
応急仮設住宅への入居については、高齢者・障がい者等の要支援者を優先して行うよう
努めるとともに、高齢者・障がい者に配慮した応急仮設住宅の設置等について検討してい
くものとする。
また、被災した要支援者等の生活の確保として、県及び市は、災害によるショック及び
避難生活の長期化に対応するため、被災地及び避難所において社会福祉士、介護福祉士、
児童相談員等の専門家による相談等の事業を行う。
1
要介護者への巡回相談事業及びホームヘルプサービスの実施
2
被災児童及びその保護者への相談事業の実施