北イタリア治安情勢通報(2015年・第6号) ~ミラノ中央駅発

平 成 2 7 年 2 月 1 3 日
安全対策連絡協議会会員各位
在ミラノ日本国総領事館・警備
北イタリア治安情勢通報(2015年・第6号)
~ミラノ中央駅発ヴェネツィア行列車に御注意~
昨年の「北イタリア治安情勢通報2014年第13号」でもミラノ中央駅の治安状況についてお知
らせしましたが,最近のミラノ中央駅では,犯罪の傾向が変わりました。
当館に提出された被害届の中で,ヴェネツィアでのスリや置き引きの被害が多くなっていますが,
ミラノ中央駅の現状からすると,ヴェネツィア行の列車内で既に被害に遭っているものと推測されま
す。
ミラノ中央駅を利用される場合は,下記の傾向・手口を参考にして,犯罪被害に遭うことのないよ
う注意してください。
1.傾向
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ミラノ発ヴェネツィア行列車のホームに限って,窃盗団が常にいます。
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窃盗団は,早朝で約10名,日中で30~35名はいます。
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第1グループはホーム上の券売機周辺に集まっています。
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第2グループは打刻機の所に集まっています。
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第3グループは2名1組で各車両の出入口にいます。
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第4グループはホーム上をバラバラになって行ったり来たりしています。
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それぞれのグループは常に連携して,連絡を取り合っています。
2.手口
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ホームの券売機で切符を購入していると,彼らは5人くらいで後ろを囲んでいます。
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ホームの自動販売機の前も同様です。直ぐに近づき,脇で物色しています。
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打刻機のところでは,日本人に対して打刻をするよう声を掛けたり,「ヴェネツィアに行くの。」
と声を掛けたりし,後ろについて物色しています。
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車両の出入口の両サイドに2組4人がおり,日本人だけに声を掛け,スーツケースをホームから
車両に持ち込むのを手伝っていますが,その際カバンを触っています。日本人団体旅行者の場合
は,団体の中に入り込み,そのまま一緒に車両に乗って座席までついていきます。
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ホームでは,バッグをたすき掛けして大きなスーツケースを引きずっている日本人団体旅行者や
日本人を狙って物色しています。彼らの目の前を通過すると,2人が後ろについて狙っています。
犯行に及ぶことが無理なようであれば,その場を離脱して,次のターゲットを狙います。
3.特徴
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年齢には幅がありますが,大きく分けて年配男性と若者,女性に別れています。
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男性はジーパン,又はスウェット、ダウンジャケット、ニット帽、ほとんど手ぶらです。
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女性はジーパン、ダウンジャケット、ポシェットをたすき掛け,又は手ぶら、赤ちゃんかぬいぐ
るみか分かりませんが,前に抱えている女性もいます。
4.防犯対策
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犯罪者は「犯行の標的」のスキをうかがっています。自分のことをじっと見ている人物がいないか,
周囲に気をつけましょう。
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バッグや上着,ズボンのポケットなど,盗まれやすい所には,貴重品を保管しないようにしましょう。
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人混みの中で,
体が不自然に押されたり触られたりしたときは,
すぐに所持品を確認しましょう。
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苦情を言って来たり,気軽に声を掛けて馴れ馴れしく近づいてくる人がいたら特に気を付け,場
所を移動しましょう。
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カバンはいつも手から離さず,やむを得ず手を離しても体に触れるように置きましょう。
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どんなときでもカバンから目を離すことは厳禁です。特に自分の周りで気を引くようなことが起きた
ら,まず持ち物をしっかり確認しましょう。
5.警察の対応
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最近,国家警察が2名1組でヴェネツィア行のホームの警戒をしています。
本通報に関する問い合わせ先
総領事館代表電話:02-6241141 [email protected] (警備班)