平成27年度地方財政対策と県予算 平成27年度地方財政対策(通常収支分) 平成27年度地方財政対策では、地方一般財源総額について、地方創生のため の財源などを上乗せして、平成26年度の水準を上回る額を確保 地方交付税については、交付税原資の安定性の向上・充実を図るため、法定率 が見直された一方、別枠加算の縮小、地方税の増などの要因により、対前年度 比0.8%、約1,000億円の減 臨時財政対策債については、一般財源総額を確保した上で発行額を大幅に抑制 し、対前年度比19.1%、約1兆1,000億円の減 地方一般財源総額 61.5兆円(前年度60.4兆円) 37.5兆円(35.0兆円) ・地方税 ・地方譲与税 +地方特例交付金 ・地方交付税 2.8兆円( 2.9兆円) 16.8兆円(16.9兆円) ・臨時財政対策債 4.5兆円( 5.6兆円) 県の平成27年度当初予算(一般会計)の状況 区 分 27年度当初予算 歳 ( 入 予 算 財源対策前 額 ) A 7,031 億円 歳 出 額 B 7,056 億円 予 算 平成27年度当初予算における収支は、地方交付税の減のほか、 人件費や社会保障関係費の増などから、財源対策前の歳入・歳出 予算の差引で25億円のマイナス 財源対策として、財政調整基金(通常分)の取崩しにより対応 ※財政調整基金(通常分)の取崩しは平成25年度以来 ( 差 引 要財源対策額 ) A-B 財政調整基金(通常分)の取崩し 岡山県 △25 億円 25 億円 -6- 収支の状況と今後見通し等 岡山県の今後の収支見通し 平成27年度の収支は、地方交付税の減のほか、人件費や社会保障関係費の増などから、25億円のマイナスとなっています。 退職手当債について、岡山県行財政経営指針において発行抑制を掲げていることなどを踏まえ、次のとおり発行額を抑制す る前提で試算しています。 (H27 70億円、H28 60億円、H29以降 30億円) 収支の推移 (億円) 50 25 15 0 △ 11 △ 21 △ 30 △ 25 △ 40 △ 25 △ 34 △ 50 △ 75 △ 30 △ 59 今回試算 △ 54 △ 61 前回試算(H26.8) △ 73 △ 100 H27 岡山県 H28 H29 H30 -7- H31 H32 収支の状況と今後見通し等 岡山県の今後の収支見通し 主な前提条件等 歳 入 県税は平成27年度当初予算をベースに、「中長期の経済財政に関する試算(H26.7.25内閣府)」の名目経済成長率(参考ケース) の2分の1の成長率で試算 <H28 : 1.0%、H29 : 0.8%、H30以降は0%で据置> ※国の試算は、積極的な成長を見込む「経済再生ケース」と、それよりも緩やかな成長を見込む「参考ケース」の2つのシナリオがあるが、近年の名目経済成長率は 直近の国の見通し(複数示されている場合はより慎重なシナリオのもの)を下回っており、より慎重な財政運営を図る観点から、「参考ケース」の2分の1に設定 消費税・地方消費税の率については8%(地方消費税1.7%)で据置 (8%から10%への引上げについては、国が方針決定しているが、増収に対応する社会保障の充実に係る歳出の概要や、軽減税率の 制度設計などが未確定であるため) 臨時財政対策債は平成27年度発行可能額の水準を平成28年度以降も継続 退職手当債は、岡山県行財政経営指針において発行抑制を掲げていることなどを踏まえ、段階的に発行額を抑制 歳 出 一般行政経費及び投資的経費は、原則として平成27年度当初予算の水準を維持することとして試算 今後予定されている歳出案件として、全国高等学校総合体育大会(平成28年度開催予定)、警察本部庁舎整備、大規模企業立地補助 金に係る経費などについては、現時点での見込額を反映 公債費は原則として新規借入利率1.6%で試算 消費税・地方消費税の率の引上げ(8%→10%)に伴う社会保障の充実分については、詳細が未定であることから反映していない 今後留意すべき事項 次のような収支変動要因がある 社会保障・税一体改革 <消費税・地方消費税の率を引き上げた場合の影響(8%→10%)> H29以降 消費税・地方消費税率 10% うち 地方消費税率 実質的な地方消費税増収額見込 実質的な影響額見込 ※1 ※2 2.2% 100億円 ※1 ※2 税率が8%から10%になる際の増収見込額から市町村交付金を控除した額(通年分) 今後の社会保障の充実分や軽減税率導入に伴う税収減など、今後の制度設計により大きく左右されることから現時点では算出できない 県庁舎耐震改修工事 岡山県 総額約31億円 -8- 収支の状況と今後見通し等 県債残高の推移と将来推計 臨時財政対策債(※)の発行が続くことを前提としているため、臨時財政対策債の残高は増加を続ける見込みですが、他の通常 分は減少見込みであり、県債全体では緩やかに減少していく見込みです。 ※ 地方交付税の代替として発行するため、返済に要する費用は元金、利子ともに後年度に地方交付税で手当てされますが、本来、地方交 付税の増等により国が責任を持って対応すべきものであることから、その縮減・解消を全国知事会等を通じて国に申し入れています。 県債残高の推移と今後の推計(普通会計ベース) (億円) 臨時財政対策債 15,000 通常分(臨財債除き) 13,613 13,808 13,870 13,856 13,830 13,729 13,678 13,606 13,515 13,420 13,331 13,248 13,181 13,169 13,366 12,000 3,040 3,563 4,064 4,583 4,955 5,186 5,387 5,553 5,694 5,805 5,897 5,965 6,016 6,063 6,111 7,070 9,000 6,000 10,129 9,803 9,549 9,225 8,915 8,670 8,443 8,176 7,984 7,801 7,618 7,455 7,315 7,185 H30 H31 H32 H33 H34 H35 3,000 0 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H36 (年度) H25までは決算額、H26以降は年度末見込 岡山県 -9- 収支の状況と今後見通し等 社会保障関係費の将来推計 社会保障関係費は高齢化の進展等により、現行の制度を前提として、今後も年20~40億円程度増加する見通しです。 社会保障関係費の今後の推計(一般財源ベース) ※( (億円) その他 1,200 介護 医療 1,000 (1,170) 子ども (988) (933) 929 883 104 (1,019) 957 113 95 800 112 118 122 (1,046) 981 118 121 120 120 1,030 130 120 (1,140) 1,060 130 120 1,090 140 120 280 290 1,120 150 120 290 1,150 160 110 300 270 510 530 540 580 500 560 481 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36 (年度) 251 261 432 456 467 H27 H28 H29 244 1,010 (1,100) (1,240) 270 255 600 (1,080) (1,200) )は事業費ベース 400 200 0 医 療:後期高齢者医療費、国民健康保険費、後期高齢者医療財政安定化基金積立金、結核健康診断・医療費、母子医療対策費、難病医療費(H27~) 介 護:介護給付費負担金、岡山県介護保険財政安定化基金積立金 子ども:児童手当費、児童保護費、児童扶養手当費、特別支援学校就学奨励費、子ども・子育て支援新制度給付費(H27~) その他:自立支援給付費、精神障害者自立支援給付費、生活保護費、特別障害者手当等給付費、精神保健措置費 岡山県 -10- 収支の状況と今後見通し等
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