期末試験について 2月6日(金) 1限目 1. マークシート試験 2. 70点満点(1問1点) 3. 試験範囲 講義で扱った内容 4. 試験時間 60分 5. 持ち込み不可(電卓も不可) 1 補講 1月30日(金) 1限目 1.講義はしません 2.出席もとりません 3.質問を受けつけます ・ これまでの講義内容について ・ 練習問題で分からなかった個所などについて など 2 9.5. インフレの社会的費用 「予期されたインフレ」 と 「予期されなかったインフレ」 「予期されたインフレ」 例:物価が毎年2%で安定的に上昇する ⇒ ある程度インフレに対応できる ただし、いくつかの問題も… 3 9.5. インフレの社会的費用 ① 財・サービスにより、価格上昇のタイミングが異なる ・ 食料品・衣料品などは、インフレにスムーズに対応できる ・ 電気・ガス・水道などの公共料金は、頻繁に動かせない ⇒ スーパーやレストランなどのメニューも、頻繁には動かせない ⇒ メニュー・コスト ② 貨幣の利用価値が下がる インフレは、貨幣価値をどんどん減らすので、人々は貨幣保有を節約 ⇒ いつでも商品が買えるという便利さが減少 4 9.5. インフレの社会的費用 ③ 税制のゆがみをもたらす 1.減価償却制度 企業が、ある時点で購入した機械・建物などを、毎年一定割 合で減価償却費として、課税所得から控除する制度 ⇒ インフレによって、企業の利益(課税所得)は増えたのに、 減価償却費は変わらない ⇒ 所得控除額が減少(=たくさん税金を払う) ⇒ (インフレが予想されると)企業は投資を控える 5 9.5. インフレの社会的費用 2.キャピタル・ゲイン税 株の値上がりによる利益に対して課税される税金 ⇒ 昨年購入した株が、今年10%の物価上昇が起こり、 その10%分値上がりした ⇒ 本来、株の実質価値は変化していないが… ⇒ キャピタル・ゲイン税を支払わねばならない 6 9.5. インフレの社会的費用 「予期されなかったインフレ」 突然のインフレは、高齢者に大きな負担 ⇒ 老後資金の価値が、短期間で急激に減少する ⇒ (予期出来るのであれば)物価上昇に対応できる資産 を保有して、ある程度備えることは可能(金・土地・外貨など) ⇒ しかし、インフレの予期は難しい 7 9.6. インフレと金利 インフレは金利に大きな影響を及ぼす 理由: 急激なインフレが起こっている時に、金利が低いままだと、 多くの人は銀行にお金を預けなくなる ⇒ 逆に、インフレによって、借金の価値がどんどん下がる から出来るだけ多くの借金をしようとする 金利には名目金利と実質金利がある 名目金利は、私たちが普段目にする金利 8 9.6. インフレと金利 実質金利は、物価の変動を考慮した金利 実質金利 = 名目金利 - 物価上昇率 例: 名目金利が5%、物価上昇率が2%なら 預金者の(実際の)収益率: 5% - 2% = 3% 借り手の(実際の)コスト: 5% - 2% = 3% ⇒ 物価が上がる(下がる)と、名目金利も上がる(下がる) 9
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