公募要領(PDF形式:247KB)

平成27年度石油ガス供給事業安全管理技術開発等事業(災害に備えた次世代
液化石油ガス保安システムの調査研究)に係る入札可能性調査実施要領
平成27年2月13日
経済産業省
商務流通保安グループ
ガス安全室
経済産業省では、平成27年度石油ガス供給事業安全管理技術開発等事業(災
害に備えた次世代液化石油ガス保安システムの調査研究)の受託者選定に当た
って、一般競争入札(価格及び技術力等を考慮する総合評価方式)に付するこ
との可能性について、以下の通り調査いたします。
つきましては、下記1.事業内容に記載する内容・条件において、的確な事
業遂行が可能であり、かつ、当該事業の受託者を決定するに当たり一般競争入
札を実施した場合、参加する意思を有する方は、別添登録様式に記入の上、4.
提出先までご登録をお願いします。
1.事業内容
(1)概要
本事業は、実態調査、文献調査、専門家に対する聞き取り調査等を行って、
集合供給設備の監視技術等に関して現状と課題の整理を行うとともに、貯蔵設
備に設置した無線通信機能を備えた流量計及び各戸に設置されたマイコンメ
ーターのそれぞれの情報を収集して比較を行い、集合供給設備の漏えいを遠隔
検知する技術を調査研究し、今後予測される災害に備えた次世代液化石油ガス
保安システムのあり方を提言することを目的とする。
(2)事業の具体的内容
別紙仕様書のとおり
(3)事業期間
委託事業契約締結日から平成28年3月11日まで
(4)事業実施条件
集合住宅や商業ビルのように多数の需要家に対して大型の貯蔵設備から各
戸へ供給する集合供給設備の漏えいの検知などの監視技術等に関する技術的
知見を有し、ガス漏洩検出精度を向上させる方法や安全機器の動作情報を蓄積
し、近距離無線を利用して情報収集する方法を検討するための実証実験及び調
査を行う技術を有すること。
2.説明会の開催
本件に関する説明会を以下の通り実施します。
平成27年2月20日(金)16:30~
場所:経済産業省 別館3階331 I会議室
3.留意事項
・登録後、必要に応じ事業実施計画等の概要を聴取する場合があります。
・本件への登録に当たっての費用は事業者負担になります。
・本調査の依頼は、入札等を実施する可能性を確認するための手段であり、契
約に関する意図や意味を持つものではありません。
・提供された情報は省内で閲覧しますが、事業者に断りなく省外に配布するこ
とはありません。
・提供された情報、資料は返却いたしません。
4.提出先・問合せ先
〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1
経済産業省 商務流通保安グループ ガス安全室 片桐、水野谷
【TEL】03-3501-1672
【FAX】03-3501-6544
【E-mail】[email protected]
※郵送または E-mail にてご提出願います。
宛て
5.提出期限
平成27年3月9日(月)17:00
※複数者からの登録があった場合、その時点で入札可能性調査を終了し、一
般競争入札を実施することがあります。
(様
(別
添)
月
日
式)
平成
入札可能性調査
年
登録用紙
事業者名
住
所:
商号又は名称:
代 表 者 氏 名:
連絡先
TEL:
FAX:
E-mail:
担当者名:
公募要領に示された事業内容、事業実施条件等について熟読し、承知の上、
登録致します。
(別紙)
仕様書
1.件名
平成27年度石油ガス供給事業安全管理技術開発事業(災害に備えた次世代液化石油ガス保
安システムの調査研究)
2.事業目的
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(以下「東日本大震災」という。)に
関わる救援活動、復旧復興活動において、分散型エネルギーである液化石油ガスの機動性、利
便性をはじめとした優位性が高く評価されてきたものの、震災発生直後の被災地情報の収集発
信、現地実態の把握等に関して課題が指摘されている。経済産業省では、平成24年3月の総
合エネルギー調査会高圧ガス及び火薬類保安分科会液化石油ガス部会で「東日本大震災を踏ま
えた今後の液化石油ガス保安の在り方について~真に災害に強いLPガスの確立に向けて~」
(注1)を取りまとめ、その具体化に取り組み、平成25年3月の産業構造審議会保安分科会
液化石油ガス小委員会に「LPガス災害対策マニュアル」
(注2)をはじめとした対策を報告し
た。
この報告の中では、東日本大震災で液化石油ガスの使用者に甚大な被害をもたらしたものの、
感震遮断機能や漏えい遮断機能を備えたガスメーター(マイコンメーター)等の保安機器が稼
働し、著しい二次被害の拡大は押さえられたと報告されている。しかし、液化石油ガスの供給
再開時に、その消費者の被害状況の迅速な把握に困難を来したケースや、集合住宅の供給管か
ら漏えいした液化石油ガスを確実に検知できなかったため事故に至った事例も若干挙がってお
り、多数の需要家が居住している集合住宅や商業ビルに対して比較的大型の貯蔵設備から各戸
へ供給する集合供給設備の漏えいの検知が課題となっている。
本事業は、実態調査、文献調査、専門家に対する聞き取り調査等を行って、集合供給設備の
監視技術等に関して現状と課題の整理を行うとともに、貯蔵設備に設置した無線通信機能を備
えた流量計及び各戸に設置されたマイコンメーターのそれぞれの情報を収集して比較し、集合
供給設備の漏えいを遠隔検知する技術を調査研究し、今後予測される災害に備えた次世代液化
石油ガス保安システムの在り方を提言することを目的とする。
(注1)
「東日本大震災を踏まえた今後の液化石油ガス保安の在り方について~真に災害に強いLP
ガスの確率に向けて~」は、経済産業省ホームページを参照してください。
<http://www.meti.go.jp/press/2011/03/20120329003/20120329003.html>
(注2)「LPガス災害対策マニュアル」は、経済産業省ホームページを参照してください。
<http://www.meti.go.jp/press/2011/03/20120329003/20120329003.html>
3.事業内容
(1)全体計画
本事業は、平成25年度から平成27年度の3カ年計画で、災害に備えた次世代液化石
油ガス保安システムを提言するため、次の項目について調査研究する。
1)集合供給設備における供給管被害の遠隔検知技術の調査研究
東日本大震災の際には、集合住宅の供給管から漏えいした液化石油ガスを確実に検知
できなかったことによる事故が発生しており、集合住宅や商業ビルのように多数の需要
家に対して比較的大型の貯蔵設備から各戸へ供給する集合供給設備の漏えいの検知が課
題となっている。このため、実態調査、文献調査、専門家に対する聞き取り調査等を行
って、集合供給設備の監視技術等に関して現状と課題の整理を行うとともに、貯蔵設備
に設置した無線通信機能を備えた流量計及び各戸に設置されたマイコンメーターのそれ
ぞれの情報を収集して比較し、集合供給設備の漏えいを遠隔検知する技術を調査研究し
て提言する。
本事業のスケジュール案を以下に示す。
検討事項
平成25年度
平成26年度
平成27年度
1)集合供給設備監視技術の現状と課題の調査
2)集合供給設備遠隔監視技術の検証
3)集合供給設備災害対策の先進取組動向の調査
4)集合供給設備遠隔監視システムの提言
<平成25年度事業の主な実施内容>
①
集合供給設備監視技術の現状と課題の調査
既存の集合住宅用安全対策機器に関して、ガス漏えいを検知する原理や機能を整理
するとともに、それらの普及状況等の調査を実施した。また、東日本大震災時のLP
ガス供給設備の配管等のガス漏えい確認、安全機器の動作確認、供給再開時保安確認
等の保安情報収集活動の実態に関して、LPガス事業者から聞き取り調査を実施して
情報を収集した。
これらの結果を基に、次世代液化石油ガス保安システムの方向性や機能等に関する
検討及び課題について整理を行い、調査結果としてまとめた。
②
集合供給設備遠隔監視技術の検証
災害発生時等において、集合供給設備供給管被害を検知するシステムの検討を行う
ため、マイコンメータと無線通信技術を利用した新たなガス漏えい検知システムの機
能を検討し、第1次検証用モデルの設計を行った。また、第1次検証用モデルの原理
試作及び機能の検証を実施して、次世代液化ガス保安システムに関する機能および技
術的課題の検討を行い、調査結果としてまとめた。
<平成26年度事業の主な実施内容>
①
集合供給設備遠隔監視技術の検証
次世代液化石油ガス保安システムの機能を検証するため、平成25年度に実施した
検証結果等を踏まえ、検証モデルを使って以下の検証を行った。
(a)供給管の長さの違い、大流量時と小流量時の違い、マイコンメータの設置数の違い
等の様々な条件での漏えい検知精度を検証した。また、収集したデータを統計分析
することによりガス漏えい検出精度を向上させる方法を検討した。
(b)集合住宅内に設置されたマイコンメーターの無線ネットワークを用いて大規模地
震発生時に自立的に保安点検及び復帰確認を行って、暫定的に安全を確保する措置
を講じるアルゴリズムを検討した。
(c)集合住宅に設置されたマイコンメーターから得られる情報を蓄積、転送することで、
集合住宅の近傍で液化石油ガス販売事業者が直接情報収集する方法を検討した。
②
集合供給設備災害対策の先進取組動向の調査
集合供給設備災害対策の先進取組動向について、LPガス事業者、LPガス機器メ
ーカ及び関連事業者から、災害発生時の集合住宅に関する供給管異常検知手法、保安
情報収集手段、保安情報収集活動体制、ガス供給再開時保安確認手法等に関する聞き
取り調査を実施した。これらの結果を基に、次世代液化石油ガス保安システムに要求
される機能等に関する検討を行った。
※過去の事業の報告書は、以下を参照してください。
http://www.meti.go.jp/topic/data/e90622aj.html
(2)平成27年度実施内容
平成27年度は、次の事業を行う。
1)集合供給設備遠隔監視技術の検証
①
検証用モデルの検討
次世代液化石油ガス保安システムの実現可能性を検証するため、平成25年度及び
平成26年度に実施した検証用モデルによる検証結果等を踏まえ、次のような点に配
慮しつつ、集合供給設備遠隔監視システムとして提言するモデルの仕様を検討し、そ
の検証計画を策定する。
(a) ガス漏えい検知精度の向上
複数のマイコンメータの瞬時流量を比較してガス漏えいを検知する原理の可能
性を検証するため、配管の長さの違い、大流量時と小流量時の違い等の様々な条件
を設定して検証データを蓄積し、誤差が生じる要因を分析するとともに、計測した
瞬時流量値を統計分析することで各マイコンメータの器差等を補正し、瞬時流量値
のバラつきを低減することで、ガス漏えい検出精度を向上させる方法を検討する。
また、ガス漏えい量が供給管の流量や配管長に影響されることを考慮し、ガス漏え
いを判断する判定値の設定方法について検討する。
(b) 導入支援マニュアル
集合供給設備遠隔監視システムを実際に導入する場合に必要となる機器、機能、
必要な対応人員及び導入するメリット等を整理し、液化石油ガス販売事業者等がシ
ステム導入を検討する上で参考となる導入支援マニュアルを策定する。
(c) 集合供給設備遠隔監視システムの安全装置等動作確認
検証用モデルを用い、大規模災害発生直後の公衆回線が使用できない状態で発生
したガス漏えいを想定し、マイコンメーターの安全装置の動作状況や無線ネットワ
ークによる情報の蓄積及び転送状況等の確認を行う。
②
検証用モデルの製作及び検証
検証用モデルを製作し、検証計画に従って実験を行い、得られたデータを分析し
て検証結果を取りまとめる。
2)集合供給設備災害対策の先進取組動向の調査
①
調査計画の作成
集合供給設備災害対策の先進取組動向について、平成26年度に実施した調査結果
を踏まえ、調査の内容、進め方、取りまとめ方法等を検討し、調査計画を作成する。
調査項目には、次世代保安システムの有効性及び普及に向けた課題等を含める。調査
方法は訪問調査とし、訪問調査の調査対象はLPガス事業者及び専門家等に対して1
0件程度の調査を行う。この計画は、調査が進む中で得られる新たな知見に基づいて、
必要に応じ、適宜見直すこととする。
②
調査の実施
調査計画に基づいて、調査を行う。
③
調査結果の取りまとめ
調査によって得られた知見に基づき、液化石油ガスの集合供給設備災害対策の先進
取組動向について取りまとめる。
3)集合供給設備遠隔監視システムの提言
1)および2)の結果を基に、次世代液化石油ガス保安システムに関する内容(機
能や性能など)を整理し、提言を行うための技術文書( 1)(b)の導入支援マニュアル
を含む)として取りまとめる。
4)報告書の作成
1)及び2)の調査研究の成果を取りまとめ、報告書を作成する。
5)委員会の設置
本事業の実施に当たって、調査計画の作成、調査結果の評価、提言等に関して専門的
観点から助言を受け、事業の円滑な推進を図るため、学識経験者、機器メーカ、液化石
油ガス販売事業者等からなる委員会(委員:8名程度)を設置し、実施期間中に4回程
度開催する。
なお、必要に応じ、この委員会に分科会を設けることができる。
平成27年度実施項目別の作業工程案を以下に示す。
平成27年
平成28年
実施項目
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
1月
2月
3月
1)集合供給設備遠隔監視技術の検
証
①
検証計画の作成
②
検証の実施
2)集合供給設備災害対策の先進取
組動向の調査
①
調査計画の作成
②
調査の実施
③
調査結果の取りまとめ
3)集合供給設備遠隔監視システム
の提言検討
4)報告書の作成
5)委員会の開催
○
○
○
○
4.実施期間
委託契約締結日から平成28年3月11日まで
5.納入物
事業報告書電子媒体(CD-ROM)3式
※CD-Rの内容については、経済産業省の以下のページを確認すること。
「委託調査報告書電子媒体の作成方法(受託事業者向け)
」
http://www.meti.go.jp/meti_lib/jyutaku/CD-sakuseihouhou.pdf
6.その他
(1)この委託費に対する再委託費(金額が50万円未満の再委託費、印刷費、会場借料、翻訳
費、物品購入費その他これに類するものを除く)の比率が原則として50パーセント以内で
あること。
再委託費合計(円)
再委託比率(%)=
×100
入札価格(円)
*再委託費:入札する者が自ら直接実施しない事業として他者に委託・請負する経費。ただ
し、軽微な再委託(①金額が50万円未満の再委託費、②印刷費、会場借料、
翻訳費、③物品購入費(試験機器の設計・製作を含む。ただし、当該設計・製
作に加えて、企画・実験その他の業務を含むものは除く。)その他これに類す
るもの)は再委託費合計の算出には含めないこととする。
*入札価格:初回の入札の際予定している入札価格とする。
*価格はいずれも税抜きの価格とする。
(2)本事業では、過去に旧原子力安全・保安院及び経済産業省商務情報政策局商務流通保安グ
ループで実施した石油ガス供給事業安全管理技術開発等事業をはじめとする委託事業報告書
及び事業で得られた成果(取得データ等)を利用できるものとする。