平成27年度石油ガス供給事業安全管理技術開発等事業(安全技術普及

平成27年度石油ガス供給事業安全管理技術開発等事業(安全技術普及事業(事
故発生原因分析等調査))に係る入札可能性調査実施要領
平成27年2月19日
経済産業省
商務流通保安グループ
ガス安全室
経済産業省では、平成27年度石油ガス供給事業安全管理技術開発等事業(安
全技術普及事業(事故発生原因分析等調査))の受託者選定に当たって、一般競
争入札(価格及び技術力等を考慮する総合評価方式)に付することの可能性に
ついて、以下の通り調査いたします。
つきましては、下記1.事業内容に記載する内容・条件において、的確な事
業遂行が可能であり、かつ、当該事業の受託者を決定するに当たり一般競争入
札を実施した場合、参加する意思を有する方は、別添登録様式に記入の上、4.
提出先までご登録をお願いします。
1.事業内容
(1)概要
本事業では、高圧ガス保安法に基づき提出される一般消費者等に係る液化石
油ガスの事故報告書を基に、原因者等をまとめるとともに、これらの事故が普
遍の事故であるか特殊な事故であるか、また、重大事故か軽微なものかを類型
化し、特に重大事故に発展する可能性に焦点を当てたリスク分析等を活用しな
がら、予防的対応を含めた事故防止に資する対策をまとめる。この他、燃焼器
具の点火ミスやガス栓の誤開放など消費者に起因する事故の防止を図るため、
現在発生している事故に対するガス警報器等の有効性を評価し取りまとめる。
また、質量販売について消費設備調査時の状況や保安上不適切な事例等を把握
するため屋台及び移動販売車等に関する実態調査を実施する。
(2)事業の具体的内容
別紙仕様書のとおり
(3)事業期間
委託事業契約締結日から平成28年3月31日まで
(4)事業実施条件
高圧ガス保安法に基づき報告される事故情報を基に、原因者等をまとめると
もに、重大事故か軽微なものかを類型化してその発生原因を分析し、対策を検
討して取りまとめるための知見を有すること。必要に応じて事故の現地調査や
実証実験等を行うための調査項目の設定や実験手順の整備等を行い事故の原
因分析を実施できる技術を有すること。
2.説明会の開催
本件に関する説明会を以下の通り実施します。
平成27年2月25日(水)16:00~
場所:経済産業省 別館3階331 I会議室
3.留意事項
・登録後、必要に応じ事業実施計画等の概要を聴取する場合があります。
・本件への登録に当たっての費用は事業者負担になります。
・本調査の依頼は、入札等を実施する可能性を確認するための手段であり、
契約に関する意図や意味を持つものではありません。
・提供された情報は省内で閲覧しますが、事業者に断りなく省外に配布する
ことはありません。
・提供された情報、資料は返却いたしません。
4.提出先・問合せ先
〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1
経済産業省 商務流通保安グループ ガス安全室 片桐、水野谷
【TEL】03-3501-1672
【FAX】03-3501-6544
【E-mail】[email protected]
※郵送または E-mail にてご提出願います。
宛て
5.提出期限
平成27年3月12日(木)17:00
※複数者からの登録があった場合、その時点で入札可能性調査を終了し、一
般競争入札を実施することがあります。
(様
(別
添)
月
日
式)
平成
入札可能性調査
年
登録用紙
事業者名
住
所:
商号又は名称:
代 表 者 氏 名:
連絡先
TEL:
FAX:
E-mail:
担当者名:
公募要領に示された事業内容、事業実施条件等について熟読し、承知の上、
登録致します。
(別紙)
仕様書
1.件
名
平成27年度石油ガス供給事業安全管理技術開発等事業(安全技術普及事業(事故発
生原因分析等調査))
2.事業目的及び概要
液化石油ガス(以下「LPガス」という。)の消費者に対する供給時の事故件数は、昭
和54年の793件をピークに、安全器具(マイコンメーター、ヒューズガス栓及びガス
漏れ警報器)の普及により減少傾向となっていたが、平成18年以降の事故件数は、毎年
200件を超えるペースで推移してきたが、平成26年は185件(速報ベース)となっ
た。事故の原因者等別では、消費者の不適切な使用等に起因する事故やLPガス販売事業
者の作業ミス等に起因する事故の割合が高い。消費者に起因する事故防止には、LPガス
販売事業者が法令で定められている保安業務だけでなく、事故の発生原因を十分に理解し
た上で、ガス燃焼機器の操作や事故発生時の対処について確実かつ適切に消費者に伝える
ことが重要である。LPガス販売事業者に起因する事故防止には、保安業務、特に供給設
備点検・消費設備調査の確実な実施と法令に基づく業務を確実に行うことが重要である。
この他、最近では、一酸化炭素中毒(以下「CO中毒」という。)事故が多発しており、
重大事故も発生している。CO中毒事故は、換気不足等により消費者に起因することが多
い。
このため、本事業では、高圧ガス保安法に基づき提出される事故報告書を基に、原因
者等をまとめるとともに、これらの事故が普遍の事故であるか特殊な事故であるか、ま
た、重大事故か軽微なものかを類型化し、特に重大事故に発展する可能性のリスク分析
等を活用しながら、予防的対応を含めた事故防止に資する対策をまとめる。
この他、ガス警報器等の安全機器が普及する以前は漏えいによるB級事故(※)が多
く発生していたが、安全装置等の普及によりB級事故件数が減少している。一方、ガス
栓の誤開放、点火ミス等の消費者ミスを起因としたC級事故は高止まり傾向にあり、安
全装置が普及を開始した当初と比較して事故の発生パターンが変化してきていることが
予想される。このため、流体力学的な検証により現在発生している事故に対するガス警
報器の有効性を評価し、取りまとめる。
また、質量販売について消費設備調査時の状況や保安上不適切な事例等を把握するた
め屋台及び移動販売車等に関する実態調査を実施する。
※:
事故の級別分類は次のとおり。
A級事故: 死者5名以上、死者及び重傷者が合計10名以上、死者及び負傷者(軽傷者
を含む)が合計30名以上、甚大な物的被害(被害総額2億円以上)、社会的影
響が著しく大きいもののいずれかに該当する事故
B級事故: 死者1名以上4名以下、重傷者が合計2名以上9名以下、負傷者が6名以上
29名以下、甚大な物的被害(被害総額1億円以上2億円未満)、社会的影響が
大きいもののいずれかに該当する事故
C級事故: A級事故及びB級事故以外の事故
3.事業内容
(1)事故情報の整理・分析
① 事故情報の取りまとめ
高圧ガス保安法に基づき報告される事故情報をガス安全室は受託者に提供し、受託
者はこの提供された情報を基に市販の表計算ソフトを用いて、平成27年(1月から
12月)に発生したLPガス事故について報告内容に不足等が無いかも精査しつつ、
事故年報を取りまとめるとともに、年度末に公表される液化石油ガス保安対策指針策
定に係る資料として、平成26年のLPガス事故発生状況を取りまとめる。
また、市販のデータベースソフトを用いて、平成27年の事故情報の整理を行いデ
ータベースとして取りまとめる。このデータ整理に当たっては、普遍の事故であるか
特殊な事故であるか、また、重大事故か軽微なものかの類型化を行い、ガス安全室と
調整し取りまとめる。
② 事故データの分析
平成26年以前のLPガス事故における類似事故、同一機器で発生している事故等
について、その原因に普遍性が見込まれるもの等を抽出して発生原因を分析し、対策
を検討して取りまとめる。対策の対象とする事故については、ガス安全室と調整する
こととし、必要な過去のLPガス事故データはガス安全室から提供する。これらの事
故分析及び対策は、有識者も含めた10名程度の委員で構成される事故データ等解析
検討分科会(仮称)を設置して検討することとする。開催回数は、3回程度を見込む。
(2)調査・実証実験等
① ガス警報器に関する有効性の検証
平成26年度の当該事業で取得したガス漏えいに関する実験結果に対する流体力
学的な検証により、安全装置が普及を開始した当初と比較して事故の発生パターンが
変化してきていることに対してガス警報器の有効性を検証し、取りまとめる。このた
め、以下の項目で調査を実施する。
イ.漏えいパターンと引火範囲に関する検証
平成26年度の当該事業で取得したデータは、およそ7m四方の床面積を持つ
ユニットハウス内において、漏えいさせた二酸化炭素の濃度分布を格子状に配置
したセンサによって計測したものである。このため、センサ間のデータについて
流体力学的な検証により補完することにより、漏えいパターンと引火範囲につい
て検証する。
ロ.事故発生の予兆に関する検証
ガスの漏えいにより引火事故が発生するまでにはガス栓の誤開放などの不適
切な行為が複数回繰り返し行われているも想定されるため、この段階で事故を防
ぐために必要な措置について検証する。
ハ.ガス警報器の有効性に関する検証
漏えいしたガスの濃度分布を基にガス警報器が漏えいしたガスを検知するま
での時間について考察し、漏えいしたガスに引火する前に事故を防ぐことが出来
るかどうかを検証する。また、事故発生の予兆に関する検証結果を基に、ガス警
報器とマイコンメーターとの連動による遮断機能等の保安機器の活用方法につ
いても検証する。
イ~ハの取りまとめは、有識者も含めた10名程度のLPガス事故調査分科会(仮
称)を設置して検討することとする。開催回数は、3回程度を見込む。
② 質量販売に関する実態調査
質量販売に関する使用実態を把握するため、50社程度の販売事業者に対し、屋台
及び移動販売車等に関する実態調査を実施する。調査方法は、アンケート調査とし、
必要に応じてヒアリング調査も行う。調査項目は、質量販売の実績、質量販売開始時
の消費設備調査及び保安上不適切な事例等を含め、ガス安全室と相談の上項目を決定
する。また、アンケート調査及びヒアリング調査の実施にあたっては、ガス安全室と
相談の上調査を実施する。
③ その他の事故にかかる事故発生メカニズム解析・調査
上記の調査の他、(1)で報告された事故情報のうち、保安対策上、特に重要な事
故について、必要に応じて事故の現地調査や実証実験等を行って事故発生メカニズム
の解明に努め、結果を取りまとめる。調査・実証実験を行う際には、①で設置される
分科会により調査内容の検討や結果を取りまとめる。
なお、調査・実証実験の実施は2事例程度とし、ガス安全室と調整する。
なお、過去に取りまとめた委託調査報告書(平成20年度~25年度)については、
http://www.meti.go.jp/topic/data/e90622aj.html から入手することができる。
(3)事故調査委員会等の開催
(1)で行われる事故情報の整理・分析の活動と(2)で行われる調査・実証実験の活動
の調整を行いつつ事業全体の取りまとめを行うため、有識者を含めた10名程度のLP
ガス事故調査検討委員会(仮称)を設置する。委員会は3回程度の開催を見込む。
なお、事業報告書を取りまとめる際は、報告書の概要版を含むものとする。
LPガス事故調査検討委員会(仮称)
(全体の取りまとめ)
事故データ等解析検討分科会(仮称)
LPガス事故調査分科会(仮称)
①事故情報等の取りまとめ
①調査・実証実験
②LPガス事故調査分科会への事故
②事故データ等解析検討分科会へ
データの提供
の調査・実証実験結果の提供
③事故データに基づく調査・実証実
③調査・実証実験結果に基づく事故
験結果の評価
データの評価
4.事業期間
事業の実施期間は契約締結日から平成28年3月31日までとする。
(参考:作業工程表)
実施項目
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
1月
2月
3月
委員会等の開催
・LPガス事故調査検討委員会
●
●
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・事故データ等解析検討分科会
●
●
●
・LPガス事故調査分科会
●
●
調査事業の実施
・LP ガス事故情報のとり
まとめ、分析、対策検討
・調査・実証実験及び評価
報告書の作成
5.納入物
事故年報
60部
整理した事故データに関するもの
1式
電子媒体 (事業報告書に関するDVD等、事故年報に関するDVD等) 各3式
※CD-Rの内容については、経済産業省の以下のページを確認すること。
「委託調査報告書電子媒体の作成方法(受託事業者向け)」
http://www.meti.go.jp/meti_lib/jyutaku/CD-sakuseihouhou.pdf
6.履行期限
平成28年3月31日
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