柔軟仕上げ剤のにおいが気になる数年前から全国の消費生活相談窓口に、衣類の「柔軟仕上げ剤のにおい」に関する相談が寄せられるようになりました。「何故その程度のことで相談など」と思われる方がいるかもしれませんが、体調を崩すほど深刻なケースがあるのです。集合住宅など、洗濯物を干す場所が隣家などと接近している場合にはご近所同士のトラブルに発展する恐れもありますのでご注意ください。事例を紹介します。・柔軟仕上げ剤を使用し、室内干ししたところ、においがきつく、妻と 2 人ともせきが出るようになった。柔軟仕上げ剤を使用したタオルで顔を拭くとせきが止まらない。メーカーに連絡すると、柔軟仕上げ剤を持参して医師の診察を受けるように言われたのでそのとおりにした。2 人ともアレルギーの反応が低かったため、原因不明とのことで、複数の薬を処方してもらった。・隣人の洗濯物のにおいがきつ過ぎて頭痛や吐き気があり、窓を開けられなく換気扇も回せない。柔軟仕上げ剤のにおいではないかと思う。医師の診察は受けていないが、家族 3 人全員同じような症状で今まで特定の物質にアレルギーがあると言われたことはない。自宅で使用しているならば分量を減らしたり、他の商品に替えてみるなどの対処が可能ですが、「隣家のにおい」が原因で頭痛や吐き気を感じた場合は、使用している人にやめてほしいとはなかなか言いにくいものです。勇気を持って伝えたとしても、「におい」の感じ方には個人差があるうえ、使用している本人はにおいに慣れて感じにくくなっていることがあるので理解してもらえない場合もあるでしょう。現在使用している方は自分にとって快適なにおいでも他人は不快に感じたり、体調を崩すケースがあるということを認識して近隣等とトラブルにならないように気をつけましょう。商品に対する苦情や相談がある場合は「こんなことぐらいで」などと悩まずに、消費生活相談窓口やメーカーのお客様相談室に伝えましょう。（参考：国民生活センターHP）宮城県北部地方振興事務所県民サービスセンター消費生活相談０２２９（２２）５７００