残留農薬試験検査について~一斉分析

残留農薬試験検査について
~ 一斉分析 ~
理化学部では,食の安全を確保するために,県内で収去された県外産農産物及び輸入野菜中の残留
農薬検査を実施しています。平成18年度からポジティブリスト制度の導入に伴い,厚生労働省通知検査
法に準じた方法で一斉分析を行っています。
残留農薬試験の流れ
農産物を切りミキサーで
均一化します。
農産物から農薬を溶媒に抽出します。その際に,分析
を妨害するその他の成分を除去出来るように精製して
いきます。
色素等が精製され
透明な溶液になり
ます。これが,機
器で測定する試験
溶液です。
例) キナルホス
農薬の特性
によって,
測定機器を
選定し,定
量分析を行
います。
GC-MSでは,149
種の農薬を25分
で測定します。
過去5年間の結果
表 検査検体数及び検出率
検出検体数/検査検体数
県外産品 輸入品
合計
6/13
6/13
キュウリ
5/19
5/19
キャベツ
2/8
2/8
トマト
6/10
6/10
レタス
3/15
3/15
ダイコン
1/15
1/13
2/28
ニンジン
2/37
2/37
ブロッコリー
0/27
0/27
アスパラガス
4/22
4/22
未成熟インゲン
18/28
18/28
カボチャ
6/15
6/15
ホウレンソウ
0/3
0/3
ピーマン
23/30
23/30
パプリカ
3/8
3/8
未成熟エンドウ
0/9
0/9
カリフラワー
0/36
0/36
たけのこ
0/21
0/21
さといも
1/1
1/1
えだまめ
23/80
58/250
81/330
合計
農産物名
農産物18種330検体
13種81検体から農薬が検出*1
検出率*2
25%
県外産品 6種23検体 (29%)
輸入品
8種58検体 (23%)
厚生労働省が定める基準値を
超過したものはなかった
*1 検出農薬の定量下限値は0.01ppm
*2 検出率:検出検体数/検査検体数
検出率
(%)
46
26
25
60
20
7
5
0
18
64
40
0
77
38
0
0
0
100
25
(平成20年4月から平成25年3月までの5年間の集計)
5年間の残留農薬検査の結果は,農産物全体の検出率(検出検体数/検査検体数)が25%(県外産品
29%,輸入品23%)でした。検出された農薬の検出値は基準値の30%未満であり,基準値の10%未満の検出
値が全体の96%を占め,国内だけでなく輸入品でも日本の基準が遵守されていることが確認できました。
発行:茨城県衛生研究所 企画情報部
住所:茨城県水戸市笠原町笠原町993-2
2015年2月 担当:理化学部
茨城県
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