2 月 12 日 早稲田大学(文化構想学部)日本史 ※赤数字 赤数字が合否を分ける問題、青数字 青数字は難問(できなくても合格できる) 、色がない問題は「基礎~標準レベル」 赤数字 青数字 で絶対に落としてはならない問題です。 【解答・配点例】 ※下線が各 2 点、他は各 1 点 計 50 点 マーク式 29 問(選択 18 問・正誤 11 問)・記述式 14 問 合格目安= /50 点(正答率 正答率 74% %) 合格目安=37/ 計 43 問 合否を分ける問題= 難問は 合否を分ける問題=10/43 問(難問 難問は 0 問) 〔Ⅰ〕古代~中世の仏教史 古代~中世の仏教史 <やや易> 11 点満点 合否を分ける問題= 合否を分ける問題=2 問 エ 1 ウ 2 若草伽藍 3 オ 4 エ 5 6 イ 7 ア・オ 8 平重衡 9 勧進 10 イ 〔Ⅱ〕古代~近世の鉄生産の歴史 古代~近世の鉄生産の歴史 <易> 12 点満点 1 エ 2 碧玉 3 ウ 4 7 長船 8 イ・エ 9 イ 10 ウ 〔Ⅲ〕琉球と蝦夷の 琉球と蝦夷の歴史 琉球と蝦夷の歴史 <やや易> <やや易> 14 点満点 合否を分ける問題= 合否を分ける問題=2 問 伴造 5 たたら 6 イ 11 エ 合否を分ける問題= 合否を分ける問題=1 問 1 えみし 2 ア 3 ウ 4 7 イ・ウ 8 イ・エ 9 開拓使 10 華族 イ 〔Ⅳ〕近世~戦後の農村社会・政策 近世~戦後の農村社会・政策 <標準> 13 点満点 5 那覇 6 朝鮮 11 ア・オ 合否を分ける問題= 合否を分ける問題=5 問 1 エ 2 ウ 3 オ 4 7 イ 8 ア 9 ア 10 食糧管理法 ア 5 徴兵告諭 6 農会法 11 不在地主 【解説】 出題内容は、昨年同様、古代~戦後までのテーマ史 古代~戦後までのテーマ史 4 題であるが、昨年度と比較すると、かなりの易化 易化 であり、早稲田大学日本史で、得点差が最も出る「正誤判定問題」が半減。よって、本学受験生レベル を考えると、正答率 正答率 74%以上の %以上の 37/ /50 点以上が望ましい。もちろん、上智大学の解答速報でも何度も 点以上 お伝えしたように、過去問演習量により、多くの類似問題が出題 過去問演習量により、多くの類似問題が出題されていたため、正答率 80%以上の 過去問演習量により、多くの類似問題が出題 受験生は多かったのではないだろうか。 1 〔Ⅰ〕古代~中世の仏教史 古代~中世の仏教史 内容分析=合否を分ける問題は、5・9 のみで、他はすべて完答出来なければならない。 1 消去法を利用し、ア・ウまでは絞りたい。「新羅」→「百済」にすれば正文。新課程の山川出版の 教科書P36 にも掲載されているように、「百済からの技術者が参加」。よって、教科書レベルである。 4 消去法を利用。エ以外は本学受験生レベルならば明らかに正文と判別できる。『行歴記』は円珍の 著書。早稲田/政経・ 早稲田/政経・2008 でも類題が出題。 早稲田/政経・ 5 確実に得点差が生まれる問題。消去法を利用してもア・エが残る。ただし、「蓮華王院本堂 蓮華王院本堂」は、 蓮華王院本堂 近年の私立大学では頻出用語である。新課程の山川出版の教科書P91 にも掲載されている。 6 「平重盛」→「平清盛」とすれば正文。 9 過去問演習量により、得点差が確実に生まれる。早稲田/法・ 早稲田/法・2010 でも「勧進」を記述問題で出 早稲田/法・ 題している。過去問は、他学部を含めてやるべきである。なぜなら、「各大学は、学部を問わず各大学 各大学は、学部を問わず各大学 の同じ問題を繰り返す」ということを「直前特別映像授業 直前特別映像授業(戦後史ファイナルチェック 150 問)でも言 の同じ問題を繰り返す 直前特別映像授業 ってきた。最後の地歴学習で何をしたらいいか分からなければ、是非、 「志望大学他学部の過去問演習」 を残りの時間でやってみてほしい。 〔Ⅱ〕古代~近世の鉄生産の歴史 古代~近世の鉄生産の歴史 内容分析=合否を分ける問題は、2、6 のみであるが、完答も十分可能な大問である。 1 「大鋸」=「おが」と読む。図説等で室町時代の手工業者のあたりに掲載されているため、間違え た生徒は確認しておくこと。なお、立教大学 立教大学では写真から「大鋸」を記述問題で出題したことがある。 立教大学 2 本学受験生レベルでは基礎知識である。同志社 同志社・立命館 同志社 立命館・青山大学 立命館 青山大学などでも記述問題で出題歴があ 青山大学 る。しかし、いざ書くとなると、緊張により書けなくなった受験生が多かったのではないだろうか。よ って、差がつく問題とさせてもらった。 5・6 この 2 つの問題も過去問演習量により、得点差が確実に生まれる。「たたら製鉄」・「玉鋼」も 早稲田/文・2005 で出題されている。 早稲田/文・ 8 基礎レベルの正誤判定問題。取りこぼしは許されない。 ア 元とは貿易をしている ウ 4 代将軍義持は日明貿易を中断 オ 応永の外交後、一時中断したが、16 世紀まで活発に行われた 2 〔Ⅲ〕琉球と蝦夷の歴史 琉球と蝦夷の歴史 内容分析=合否を分ける問題は、2 のみであるが、完答も十分可能な大問である。このテーマは早稲田 早稲田 /政経・2010 でも出題されている。 /政経・ 1 鹿ヶ谷の陰謀で出てくる「藤原成親 藤原成親」 俊寛」の 2 人を区別させる問題は、近年の私立大学では頻 藤原成親 「俊寛 俊寛 出問題である。 3 「志苔館 志苔館」は、近年の私立大学では頻出用語である。新課程の山川出版の教科書P130 にも掲載さ 志苔館 れている。 4 8 11 ア 「宋」→「元」 ウ 「足利義昭」→「足利義満」 エ 6 大将軍足利義教は日明貿易を再開 イ 「千島」→「樺太」 エ 廃藩置県=1871 年 琉球藩設置=1872 年 琉球処分=1879 年 時期が違う ア 日米安全保障条約により米軍は駐留を継続。よって、「沖縄の日本復帰交渉を進めた」× オ ベトナム戦争終結=1973 年 沖縄の日本復帰=1972 年 時期が違う 〔Ⅳ〕近世~戦後の農村社会・政策 近世~戦後の農村社会・政策 内容分析=合否を分ける問題が 5/11 問であり、知識の定着度によっては、2015 度の文化構想学部で 最も得点差が開いた大問となった。 1 早稲田大学頻出の「近世の陸上・海上交通 近世の陸上・海上交通」 近世の陸上・海上交通 からの正誤判定問題。イ・オの内容がやや難であるが、 すべて早稲田大学で出題歴がある正誤判定問題である。文化構想・ 文化構想・2013 でも同様の問題が出題。 文化構想・ ア 北前船は東廻り航路で活躍 ウ 「樽廻船」と「菱垣廻船」が逆 2 イ 内海船は尾張知多半島を拠点 オ 「樽廻船」は 1730 年(享保期)、十組問屋から独立 消去法を用いる。早稲田大学伝統の形式であるどの教科書・参考書にも記載されていない情報を 早稲田大学伝統の形式であるどの教科書・参考書にも記載されていない情報を 出題し、受験生を困惑させ、簡易な選択肢を見抜けないようにしている 出題し、受験生を困惑させ、簡易な選択肢を見抜けないようにしている。 3 これも得点差が生まれる。しかし、早稲田/教育・ 早稲田/教育・2005 でも同じ問題が出題されている。 早稲田/教育・ 4 ア『農政本論』→『農業全書』 8 ア・エの 2 つで迷うであろうが、過去問演習量の多さで得点できる。早稲田/商・ 早稲田/商・2001+法・ 法・2008 早稲田/商・ 法・ 早稲田/文・2005 でも同じ問題が出題されている。 早稲田/文・ でも同じ問題が出題されている。 3 9 やや難。小作料統制令は、1939 年に公布。食糧増産・確保のため、地主の利益を抑えて小作料を 制限した。 以上、早稲田大学最初の解答速報であったが、早稲田大学の日本史は、 「正誤判定問題」で差がつく。 そこで、上智大学(2/5)の解答速報でもお伝えしたが、どうやって正誤問題を解くかについてのアド バイスをしたい。多くの参考書等には、正誤問題の極意として (1)時期(時代)のズレ (2)歴史用語・人名・数字・地名の引っかけ (3)言い過ぎ表現による引っかけ(「全て・だけ」等) (4)内容(前半・後半)の入れ替え (5)逆の意味・対の意味を持つ言葉へのスリ替え (6)文末表現の誤り 等が記載されている。しかし、受験生は限られた時間内に問題を解かなくてはならない。いちいち、 「こ の問題は「(1)の時期(時代)のズレだな」、これは「(3)の言い過ぎだな」という考えは時間の無 駄ほかならない。よって、正誤問題は、「難関大学 難関大学(各大学) 難関大学(各大学)に合格するために必要な既存の知識のみ (各大学)に合格するために必要な既存の知識のみ で解くと同時に、正誤問題で出題される箇所(パターン化)を把握しておくこと 正誤問題で出題される箇所(パターン化)を把握しておくこと」が重要である。する で解く 正誤問題で出題される箇所(パターン化)を把握しておくこと と、問題文を見た瞬間に、 「ああ、またこのパターンか」 「どうせ○○と引っかけてくるだろう」という ように瞬時に判別出来る。受験生の中には、市販の一問一答のみだけで日本史を学習する者が見られる。 もちろん、現在の市販の参考書に もちろん、現在の市販の参考書には本当に優れている 本当に優れているものが多数ある。ただし、それでは 優れているものが多数ある。ただし、それでは穴埋め ものが多数ある。ただし、それでは穴埋め・空欄 穴埋め・空欄 補充等には対応できるが、 補充等には対応できるが、早稲田・慶應・上智・明治のような最難関私立で増加傾向にある正誤問題 等には対応できるが、早稲田・慶應・上智・明治のような最難関私立で増加傾向にある正誤問題に 早稲田・慶應・上智・明治のような最難関私立で増加傾向にある正誤問題に 対応できず、高得点が期待できない 対応できず、高得点が期待できない。 高得点が期待できない。正誤問題には、正誤問題用の考え方が重要なのである。 (※配点は予想配点です) 解答速報の著作権は増⽥塾に帰属します。許可無く⼀切の転⽤・転載を禁じます。 4
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