きらめき44号 2009年10月発行

第44号
ら
め
2009年10月(1)
200
発行/子
〒9月4-8501沖縄市仲完根町26-1
TEL(098)929-3147(直通)
FAX細98こ)939 1222
巨こレ4れモム.、
敬
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9月6日(日)沖縄市民会館中ホールにおいて、「第9回きらめきフェスタ」が開催されました。
オープニングセレモニーでは、アヤコバレエ教室キッズ団の子ども達による優雅で元気いっぱいのダン
スを皮切りに、基調講演では、NPO法人こども家庭リソースセンター沖縄理事長の輿座初美氏によります
「今こそ 子育て家族のサポートを」∼ファミリーサポートの実践から∼と題して講話をしていただきま
した。続いてパネルディスカッションでは、5人のパネリストをお招きし「ささえあう女(ひと)と男(ひと)」
をテーマに専門家やファミリーサポートセンターの利用者、地域での支援者といった様々な立場からの意
見を通して、互いの知恵や情報を共有し、支え合うシステムを知っていただくことを目的とし、お話をして
いただきました。
ロビーや会場内では、沖縄市女性団体連絡協議会(女団協)のリサイクルコーナーや喫茶コーナー並びに
ファミリーサポートセンターの紹介、就労支援センターの紹介、「沖縄に人形舘を作ろう会」の紹介などが
行われ、多くの来場者で賑わいました。
アンケート抜粋
○いろいろと考えさせられた。講演を聴く前
はファミリーサポートセンターを利用する
だけのことを考えていたが、沖縄市、沖縄県
の現実を聴いて、今は無理でも将来的には
助ける方もやりたい。(30代・女性)
○沖縄の人のゆいま-る精神を受け継ぎ身近な所から助け合って行こうと思いました。(40代・女性)
■きらめきフェスタ
3
■男女共同参画週間
■パパの育児休業体験記
■育児・介護休業法改正
………………1∼3
………………4
■学びの旅報告
…………5
6
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「今こ¥子育て家族のサポートを」
∼ファミリーサポートセンターの実践から∼
NPO法人こども家庭リソースセンター沖縄
理事長
輿座
初美氏
私たちを取り巻く社会環境は、核家族化、少子高齢化の進展等の変化が起こっている。平成12年、沖縄市働く婦人の
家の保育サービス講習会を受講後「保育サービスてい-だ」(NPOこども家庭リソースセンター沖縄に改称)を発足、
活動したことがきっかけで、子育て家族がかつてない危機状況にあり、私自身「何ができるか」考えるようになった。障
がい児を保育園に送迎するサポートや第2子を産むために障がいのある姉の養護学校への同行サポート、母子家庭の
間のサポート、軍雇用員の早朝の子どもの預かり及び保育園への送りなどがあり、多くのニーズに対応した。
この活動が基盤となり、県内初の沖縄市ファミリーサポートセンターが誕生した。特徴は、地域の人々の力を借りて行
う子育て支援であり、会員制の有償ボランティアという仕組みである。今、大きな輪となって広がり、期待が高まっている。
センターの仕組みでは対応できない子育て支援や家族支援を行うのがNPOの役割である。「家族全体のウエルビーイ
ング」を理念として、ファミリーサポートセンターを利用したいが、600円(1時間)の謝礼金が払えない親のための「て
い-だ基金」事業やファミリーサポート介護、集団保育・子育てアドバイザー養成事業等がある。
私の夢は、企業、行政、学校、地域、NPOなどが協働し、女も男も共に生きていくやさしい社会を創ることである。の
びのびと子育てができる環境、高齢者も住み慣れた地域で楽しい生活ができる環境を皆さんと一緒につくっていく事で
沖縄のゆいま-る精神に根ざしたファミリーサポートシステムを沖縄市から世界に発信したい。
==========○=●○==========○
パネル・デイスカツション「ささえあう女(ひと)と男(ひ
沖縄市地域福祉市民会議
わがまち考え陳
隊員
宮里
沖縄市母子保健推進協議会
讐考.誓主_l
大八氏(市民代表)
大八と書いて、「ダイヤ」である。5歳の長男
母子保健推進員協議
は「モンド」という名前で、次男は「カラット」と
会は、「こんにちは赤ちゃ
名付けようとしたが、親戚や家族に「カラット」と
名付けたいと相談したところ却下され、「テラト」と名付けた。長男「モ
ん」事業(愛称)「はいさいベイビー」事業
ンド」は僕が母親からダイヤのように輝きなさいということで名付
を行っており、会員56名で家庭訪問をし、役
けられた意思を受けついでいる。僕と長男の二人合わせ「ダイヤモ
所と家庭の問のサポート役として、育児サー
ンド」になる。
ビスや育児相談の窓口紹介、乳幼児健診等
長男が産まれる時は、シカゴに行っている時だった。アメリカでは、
出産した際のサポートや体制などの仕組みがなく、夫婦で一カ月間
の情報提供の為に自宅へ訪問している。また、
悩んで生活をした。そこで、地域のコミュニティーである沖縄県人会
妊婦の体験をしてもらうため「妊娠シュミレ
にお世話になり、妻のいろんな相談に乗ってくれるなどのサポート
ーション」などもする。そういう休憩をする
を受け、人と人との繋がりは大事だと経験から感じている。
ことで、おめでたをしている妻の大変さが分
2030年の沖縄の将来像を考える「沖縄21世紀ビジョン」にも委
かり、何もしなかった夫が体験後には、荷物
員と参加している。その中で、市民の目線で参加し、ユイマールの社
会や互いに尊重し助けあうシステムなどを取り入れていき、次世代
を持ったり、子どもの手を引いたりと変化があ
を担う子供たちのために何をするのか、何ができるのを考えていき
る。この体馬奏を子ども達にも経験してもらい
たい。
乗別こ対する有難さを分かってほしい。
今回のフォーラムで話した内容を、今日限りにせず、主催者の市の
育児をしていて、困った事、気になる事があ
行政側が情報発信するのも重要であるが、参カロ者の皆さんが様々
な方々と話をしながら、口コミで広げて行ってもらいたい。その事が
ったら近くの母子保健推進委員に声をかけて
行政との協働の第一歩に繋がると考える。
ください。
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沖縄ファミリーサポートセンター
NPO法人ライフサポートてだこ代表
松本哲治氏(実践者)A
平山
提案するのは、「同居のススメ」。
l
本土から引っ越ししてきたばかり
必ず同居をしてほしいというわけ
ではなく、一つの案として話します。
同居をすると大変なことも多いが、メリ、ソトもたくさんあ
る。同居をするとそれなりに小さな人間関係が生まれ、
悦子氏(市民代表)Cも
で、沖縄に身寄りもない中、3歳の
長男と双子の赤ちゃんの三人を育児することに疲れ、
ストレスが溜まっている時にファミリーサポートセンター
譲ったり、譲ってもらったり、手を貸した分だけ助けても
に出会った。ファミリーサポートセンターは、こちらのニ
らえる。それを、家族から始めていくことが必要だと思う。
ーズに答え迅速に対応してくれ、利用するときの制限
がない。また、有料サービスの良さは、お金を払ってい
夫婦と子どもだけから見ての街づくりではなく、本田の
テーマ「支え合う」ということの基本を、自分の足元か
ら問い直す良い機会になってほしい。祖父や祖母と一
緒に暮らすことで、多くの文化などを教えてくれたりなど
る分、気兼ねせず頼み事や相談がしやすい。双子は未
熟児で産まれることが多く、普通の子より長い時間面倒
親が出来ない、足りない部分を補ってくれたりもする。
をみなくてはならない。そのため、預ける場所まで歩い
介護の仕事をしていく中で、家族の中でどういう成長し
て行ける人はいいが、車がない、子どもが病気がち、体
てきたかが、介護にもつながる。人と人との支え合いの
調が悪いなどなかなか外にいけない時に家に来てもら
関係性や基本が家族だと思う。今月、来年だけでなく、
えることはとてもありがたく、素晴らしい点。こういうシ
10年後や50年後の未来の沖縄を考えなくてはならな
い。家族のような温かい街を一緒に作っていきたい。
ステムが沖縄で広がっていることに感動したと同時に、
こういうシステムが日本全国で広がることを祈っている。
会の実現に向けて、平成11年6月23日、男女共同参画社会基本法が公布
目的十bモ堅・余丁T其′づ真・闇F辛rnモ壁包聖者′ミ空涙1.聖女ニ辻同会i酉i朴仝づくし」什)イ許准
オープニングセレモニーでは、婦人連合会によるパワフルなパーラン
クーが披露されました。
内14団体で構成されている女性団体連絡協議会の活動パネル
やDV防止啓発パネル展、男女共同参画川柳などの展示が行わ
画
まし
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1鴨場
まだまだ、男性の育児休業取得率が少ない中、パパの育児休業体験記を掲載することで、周囲の理解や育
児休業を取りやすい環境づくりなど育児休業について考え直すきっかけになるよう、きらめき誌では4回に
わたり「パパの育児休業体験記」を紹介していきます。今回は、第一回目としてK・Mさんの育児休業体験
記を掲載します。体験記の中には、育児の大変さや楽しさ、また上司や同僚、妻、家族に対する感謝の気持
ちが語られています。ぜひ、ご覧下さい!!
軸…耕…軸仰車…軸"
音
量
と冨芸…諾雲認諾去誤ヲ諾
に子供って面白いですから(大き<なって<る
汚か1まと九とか毛しれませんガ\恥ずかしなプ
のですから書かせて屯らいます。育休期間中l;
rづ・S・、
今後、育休を取ろうかと考え中の方へ少しばかりのアド/\イスです。といって屯ご存知の
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2009年10月(5)
資料:厚生労働省雇用均等・児童家庭局
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改
正する法律」は平成21年6月24巳に成立し、ワ月1日に公布されました。
我が国における急速な少子化の進行等を踏まえ、育児や介護を行う労働者の仕事と家庭の両立をより一
層推進することを内容とするものであり、主な改正の内容は以下のとおりです。なお、法の施行期日につい
ては、改正法の公布日(平成21年ワ月1日)から1年以内の政令で定める日です。ただし、(4)のうち調停
制度については、平成22年4月1日、その他については公布日から3か月以内の政令で定める日です。
(l)子育て期間中の働き方の見直し
1)短時間勤持制度の義持化及び所定外労働の免時の制度化
3歳までの子を養育する労働者について、勤務時間の短縮(短時間勤務)制度を設けることを事業主の
義務とするとともに、労働者の請求に基づき所定外労働の免除をできる制度を設けることとしました。
2)子の看護休暇制度の拡充
子の看護休暇の付与日数を子の人数に応じたものとし、小学模就学の始期に達するまでの子が1人で
あれば年5日、2人以上であれば年10日の看護休暇を取得できることとなり、子の看護休暇制度は拡充
されました。
(2)父親も子育てができる働き方の実現
1)パパママ育休プラス(父母ともに育児休業を取得する場合の休業期間の延長)
男性の育児休業取得を促進する観点から、父母がともに育児休業を取得する場合、育児休業取得可能
期間を、子が1歳から1歳2か月に達するまで(父母1人ずつが取得できる休業期間(母親の産後休業
期間を含む。)の上限は、現行と同様1年間とする。)に延長できることとしました。
2)出産後8週間以内の父親の育児休業取得の促進
妻の出産後8週間以内の期間における男性の育児休業取得を促進する観点から、この期閣内に男性が
育児休業を取得した場合には、特別の事情がなくても、再度の取得が可能となりました。
3)労使協定による専業主婦(夫)除外規定の廃止
現行の制度においては、労使協定を定めることにより、配偶者が専業主婦(夫)や育児休業中である場
合等に、事業主は、育児休業申出を拒めることとなっています。今回の改正において、当該規定を廃止し、
全ての労働者が配偶者の状況に関わらず育児休業を取得できることとなりました。
(3)仕事と介護の両立支擢
労働者の仕事と介護の両立支援のため、要介護者の入院手続き等に利用できるよう、労働者が申し出
ることにより、要介護状態の対象家族が1人であれば年5日、2人以上であれば年10日の介護のための
短期の休暇を取得できる短期の介護休暇制度が創設されました。
(4)法の実効性の確保
育児休業の取得等に伴う紛争に関する事業主による苦情の自主的解決が努力義務とされ、さらに、都
道府県労働局長による紛争解決の援助及び調停制度を設けました。
また、法違反に対する勧告に従わない場合の企業名の公表制度や報告を求めた際に報告をしない又は虚
偽の報告をした企業に対する過料の制度を設けました。
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2009年10月(6)
学びの旅報告
平成21年1月30日∼31日
全国男女共同参画宣言都市サミットin大垣
全国男女共同参画宣言都市サミ、ソトin大垣(記念事
1月30日∼31日の2日間の日程で「はじめよう!ワ
1月30日∼31日の2日間の日程で、全国から約ワ50
子育て
ーク・ライフ・バランス∼一人ひとリガ輝くまち
にやさしいまちを目指して∼」をテーマに北は秋8県、
名の参加者で盛大に開催されました。
南は沖縄県まで約750人が参加して開催されました。
業大垣而男女共同参画フォーラム)が、岐阜県大垣市で
まず1日目のサミットでは、主催の内閣府により、わが
1日目は内閣府からの男女共同参画推進本部報告の
国の男女共同参画社会の実現に向けた取り組みの現状、
あと、実践女子大の鹿島敬教授の「なぜ今、リーケライ
又基調講演では、コーディネーターの実践女子大学人間
社会学部教授鹿島敬氏の「なぜ今、ウーケライフ・バラ
フ・バランスなのか」と題した基調講演に続いてシンポジ
ウムがあり、福井県越前町、同県勝山市、三重県伊賀市、
ンスなのか」∼一人ひとリブ澗軍くまちになるために∼今「第
山梨県都留市の4首長と大垣市長が、男女共同参画推
3の危機的状況」ウーケライフ・バランスとは何か?「国
進に向けた各地の取り組み報告や将来的課題について
民一人ひとりがやリガいや充実感を感じながら働き、仕
話し合いが行われました。
なぜ、ウーケライフ・バランス社会の形成に向けての
事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活において
も、子育て期、中高年期といった人生の格階段に応じて、
取り組みが必要なのか。それは、深刻な少子化問題、人
多様な生き方が選択・実現できる社会」民間運動の推進
口の高齢化、及び不況にも関連します。では、何が求め
やワーキングウーマンリてウーアップ、女性が社会に進出
られるかというと、例えば共働き家庭においては、夫婦が
する時代の到来等。後半のシンポジウムでは、男女共同
お互いを認め合い支え合い、ともに家事・育児・介護を協
参画宣言都市首長5名のパネリストによる各地域の紹介、
力して担うことが必要です。また、若い人たちが、安心し
歴史、世帯人口、性格、特徴(産業、文化)ふるさとの地
て子どもを産み、子育てに楽しみや夢がもてる社会づく
産販売そして男女共同参画都市の動機、成果などが、紹
りには、仕事と家庭のバランスのとれた働き方ができる
介されました。
環境づくりや、男女がともにその個性と能力を十分発揮
2日目は4分科会がありました。私が選択した文科会
では、「コントで学ぶ隣の生活」でした。寸劇でウハハ‥・
と笑いながら、私たちの身近の生活のなかで、寸劇を観
できる仕組みづくリガ求められます。
地域は私たちの大切な生活基盤です。ともに暮らす
権利や責任もあります。住みやすい豊かな地域づくりの
た感想をグループに別れディスカッションし、皆でウーケ
ためには、その方針づくりや決定過程に女性たちも積極
ライフ・バランスを考えようと話し合う事で、沢山の人と
的に参加し、ともに地域づくりを進めていくことが大切だ
の触れ合い、楽しいひと時を過ごす事ができました。
ということを学びました。
2日目は分科会で「コントで学ぶ隣の生活」と題して
最後のクロージングでは、各分科会の報告、記念コン
サート
シャンソン&トークです。素晴らしい歌声とユー
モアのあるトークで、育児期の女性、母の姿の強さがあり、
寸劇で3例の家庭(主婦の妻・共稼ぎの妻・主夫の妻)
自分が育児で一番苦しかった頃を思い出して感動しまし
のパターンを再現、その後のワークショップで、家庭、地
域からの男女共同参画をみんなで考え意見交換を行い
た。これで、全日程が終了し、貴重な2[]問を過ごさせて
ました。
そこで、確認したことは「気持のわかちあい」「理屈
頂きました。
初めは友人に誘われ、「男女共同参画」と聞きなれな
や理論ではなくこころ」「他と私は違う。そ・のことを地
い言葉を耳に、何も分からないまま参加しましたが、2日
域が尊重する」です。そ・して、私が個人的に一番共鳴を
間の研修を終え次世代に何を残し、自分は何をすべきか?
受けたのが年輩の参加者が述べた「夫婦愛で3世代で
また、自分探しのできた旅でもありました。
暮らすことの素晴らしさ」という意見で、ウーケライフ・
「百聞は一見にしかず」と言うことわざがありますが、
バランス社会の形成に結びつけることができました。
今回、学びの旅に参加させていただき、自分を振り返
身近な生活の中でのコントが、特に印象的で、寸劇を通
して模倣する行動が、見て受ける力の強さを実感しました。
るとともに自分に出来ることは何かを考えさせられました。
個々多様ですが、あまり難しく考えず、地域で啓発運動に
今後、この学びを活かし地域社会に貢献していきたいと
参加することで自らを意識改革し、一人でも多くの方が
思います。
理解できる様に、ネットワーク作りを共に考えて行く事が
自分の務めではないとい感じました。このような素晴ら
しい機会を与えて下さった、男女共同課の皆様に心より
感謝申し上げます。ありがとうございました。
最後にこのような貴重な体験を与えてくださった沖縄
市
平和・男女共同課の皆様に感謝いたします。本当に
ありがとうございました。