基本目標 Ⅱ 豊かな心と健やかな体の育成 [施策] ◆豊かな心を育む教育の推進 ◆いじめ・不登校・高校中途退学の防止 ◆生徒指導の充実 ◆人権を尊重した教育の推進 ◆健康の保持・増進 ◆体力の向上と学校体育活動の推進 - 47 - 基本目標 Ⅱ 施 豊かな心を育む教育の推進 策 豊かな心と健やかな体の育成 現状と課題 家 庭 の 教 育 力 の 低 下 や 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 弱 体 化 と と も に 、規 範 意 識 の 低 下や人間関係の希薄化が指摘されています。 子 供 た ち に 基 本 的 な 生 活 習 慣 を 身 に 付 け さ せ 、規 範 意 識 を 高 め る と と も に 、 自 ら を 律 し つ つ 、他 者 を 思 い や る 心 や 感 動 す る 心 な ど の 豊 か な 人 間 性 を 育 む 必 要 が あ り ま す 。そ の た め 、家 庭 と 連 携 し 、学 校 の 教 育 活 動 全 体 を 通 じ た 道 徳教育を推進することが求められています。 ま た 、子 供 た ち は 、他 者 と の 関 わ り や 社 会 、自 然 環 境 の 中 で の 様 々 な 体 験 が不足 して いま す 。思い やり の心 や 規範意 識、学習 意 欲、目 的意 識、望 まし い勤労観・職業観などの豊かな人間性や社会性を育む体験活動が必要です。 こ れ ま で 県 で は 、児 童 生 徒 が 、発 達 段 階 に 応 じ て 様 々 な 体 験 活 動 を 行 う「 埼 玉の子ども70万人体験活動*」を推進してきました。これからも、子供た ち の 自 己 肯 定 感 や 豊 か な 心 を 育 む た め 、体 験 活 動 を 発 達 段 階 に 応 じ て 実 施 し ていくことが必要です。 ま た 、読 書 は 、知 識 を 広 め 心 を 豊 か に す る な ど 、人 生 を よ り 良 く 生 き る た め に 欠 か せ な い も の で あ り 、子 供 の 読 書 活 動 を 充 実 し て い く こ と が 大 切 で す 。 施策の方向性 ○ 各 学 校 に お い て 、道 徳 教 育 に 関 す る 全 校 的 な 指 導 体 制 を 確 立 す る と と も に、本県独自の道徳教材の活用を進め、学校の教育活動全体を通じて道徳 教育を推進します。 ○ 「教育に関する3つの達成目標*」(規律ある態度)に取り組みます。 ○ 児 童 生 徒 の 豊 か な 人 間 性 や 社 会 性 を 育 む た め 、 市 町 村 と と も に「 埼 玉 の 子ども70万人体験活動」を推進します。 ○ 子 供 た ち が 自 ら 読 書 に 親 し み 、読 書 を 楽 し む 習 慣 を 身 に 付 け て い け る よ う、家庭、地域、学校における子供たちの読書活動を推進します。 - 48 - 主な取組 ❖ 道徳教育の充実 ・ 本県独自の道徳教材「彩の国の道徳*」の活用により、児童生徒の発達 の 段 階 に 応 じ た 道 徳 教 育 の 取 組 を 推 進 し ま す 。ま た 、家 庭 用「 彩 の 国 の 道 徳」を活用し、学校、家庭、地域社会が連携した道徳教育を推進します。 ・ 各学校において、道徳教育を学校の教育活動全体を通じて行えるよう、 道徳教育推進教師を中心とした指導体制づくりを推進します。 ・ 子 供 の 夢 と 豊 か な 心 を 育 む た め 、ス ポ ー ツ 選 手 や 看 護 師 、助 産 師 な ど 社 会の第一線で活躍する人による講演会を実施します。 「教育に関する3つの達成目標*」(規律ある態度)の取組(再掲) ❖ ・ 児童生徒に基本的な生活習慣や学習習慣を身に付けさせる指導を徹底し ます。 「埼玉の子ども70万人体験活動*」の推進 ❖ ・ すべての児童生徒が、在学中に自然体験、職場体験、勤労・生産体験、 社 会 奉 仕 体 験 や 世 代 間 交 流 を 行 う な ど 、家 庭 ・ 地 域 ・ 企 業 ・ N P O な ど と 連携して、発達段階に応じた様々な体験活動を進めます。 ・ 発 達 段 階 に 応 じ て 職 業 に 触 れ る 体 験 や 企 業・施 設 な ど で の 職 場 体 験 な ど 、 勤労観・職業観を養う体験活動を推進します。 ・ 小・中学校が学校周辺の農地などを活用して農業体験活動を行う「学校 ファーム*」の取組の充実を図ります。 ・ 高 等 学 校 で は 、在 学 中 に 5 日 の 体 験 活 動 を 行 う こ と を 教 育 課 程 に 位 置 付 けて実施します。 ❖ 読書活動の推進 ・ 読書の楽しさや意義を体得させる効果的な取組に関する情報の提供など により、各学校における読書活動の取組を進めます。 ・ ボ ラ ン テ ィ ア や 指 導 者 の 養 成・研 修 な ど 、家 庭 、地 域 、学 校 に お け る 子 供たちの読書活動を支援する取組を充実します。 - 49 - 基本目標 Ⅱ 施 いじめ・不登校・高校中途退学の防止 策 豊かな心と健やかな体の育成 現状と課題 いじ めは 人権 の 侵害で す。子供 た ちはい つも 相手 の 立場や 気持 ちを 考 え て行動するべきであることを学ぶ必要があります。 本 県 で は 、平 成 2 4 年 1 1 月 に 「い じ め 撲 滅 宣 言 」を 出 し ま し た 。ま た 、 平 成26年1月にいじめ防止対策推進法*に基づき「埼玉県いじめの防止等 のための基本的な方針」を策定しました。 いじめは、どの学校でも、どの子にも起こり得るとの認識の下、学校や 家庭、地域、関係機関が一体となって、児童生徒にいじめを許さない意識 を醸成するとともに、いじめを早期に発見し、徹底した対応に取り組む必 要があります。 ま た 、不 登 校 は 様 々 な 背 景 や 理 由 に 起 因 し て お り 、そ の 解 決 の た め に は 、 児童生徒一人一人の状況に応じたきめ細かな対応や、未然防止・早期対応 の仕組みの充実が大切です。特に、不登校は中学校1年生で急増する傾向 (いわゆる「中1ギャップ」)があります。その解消に向け、環境の変化 に対応できる力を育むとともに、小・中学校の円滑な接続を進める必要が あります。 本県 の公 立高 校 中途退 学率 は減 少 してい るも のの 、全国平 均を 上回 っ て 推移しています。特に、定時制課程では、10%を超える数値で推移して います。中途退学の理由として、「学校生活・学業不適応」を挙げる割合 が全国的に見て高くなっています。生徒が自分自身を見つめ直し、高校生 活に意義を感じることができるような対策を進める必要があります。 また、不登校や高校中途退学を経験した者が、高等学校で再チャレンジ できるよう、支援の充実を図っていくことが必要です。 施策の方向性 ○ いじめ防止のため、児童生徒の人権感覚を育成するとともに、いじめ の未然防止、早期発見・早期対応に向けた組織的な取組を進めます。ま た、いじめ問題の解決に社会全体で取り組む気運の醸成を図ります。 ○ いじめ・不登校などに対応するため、教育相談活動を推進します。 ○ 中学校1年生で急増する不登校の解消に向けた小・中学校9年間を一 貫した教育に取り組みます。 ○ 高校中途退学を防ぐため、体験活動の実施や基礎学力の定着を図る取 組など学校生活への意欲を高める対策を推進するとともに、定時制高校 生の社会的自立に向けた支援に取り組みます。 ○ 不登校や高校中途退学などを経験した者がいつでも再チャレンジでき るよう、様々な学習機会を提供します。 - 50 - 主な取組 ❖ いじめ対策の推進 ・ 学校において、児童生徒の人権感覚を育成するため、参加体験型学習 を取り入れた人権感覚育成プログラムを実施します。 ・ 児童生徒が明るく安心して学べる学校づくりを目指し、教職員に対す る研修を充実するとともに、家庭と連携し、いじめの未然防止、早期発 見・早期対応に努めます。 ・ ネットいじめやネットトラブルなどから子供を守るため、関係機関と 連携し、教職員への研修を実施するとともに、サイトの監視活動や保護 者・児童生徒への啓発を行います。 ・ 学校と地域、警察などの関係機関との連携を図って、いじめや非行問 題 行 動 を 未 然 に 防 止 す る た め の ネ ッ ト ワ ー ク を 形 成 し 、問 題 解 決 の た め の支援チームを編成します。 ・ 「 い じ め 撲 滅 強 調 月 間 」( 1 1 月 )を 中 心 と し た「 い じ め 撲 滅 キ ャ ン ペ ー ン 」を 通 じ て 、い じ め 問 題 の 解 決 に 社 会 全 体 で 取 り 組 む 気 運 の 醸 成 を 図ります。 ❖ 教育相談活動の推進 ・ いじめや不登校に対応するため、児童生徒の臨床心理又は福祉に関す る専門的な知識・経験を有する人材を活用するとともに、市町村が行う 教育相談体制の整備を支援するなど、教育相談活動を推進します。 ❖ 不登校対策の推進 ・ 中学校1年生で急増する不登校の解消を図るため、小・中学校9年間 の学びと育ちの連続性を重視した教育を展開します。 ・ 民間団体と連携して不登校児童生徒への効果的な支援に取り組みます。 ❖ 高校中途退学防止対策の推進 ・ 学校への適応能力の向上や人間関係づくりを目的として就労や社会貢 献 な ど の 体 験 活 動 を 実 施 す る と と も に 、個 別 の 学 習 支 援 な ど 基 礎 学 力 の 定着に取り組みます。 ・ 定時制高校生の中途退学を防止し、自立を支援するため、学校が地域 や関係機関などと連携した取組を進めます。 ・ 中学校における進路指導の充実を促すとともに、中学校と高等学校と の連携などを推進します。 ❖ 再チャレンジの意欲に応える学習機会の提供 ・ 中学校で不登校を経験した生徒や高校中途退学者に対して、再チャレ ンジの意欲に応える学習機会を提供するため、高等学校における基礎・ 基本の学び直しの取組や定時制課程の教育を充実します。 - 51 - 基本目標 Ⅱ 施 生徒指導の充実 策 豊かな心と健やかな体の育成 現状と課題 子 供 た ち の 問 題 行 動 の 予 防 や 解 決 を 図 る た め 、家 庭 と 連 携 し て 一 貫 性 を 持 った生徒指導体制を確立し、取組を進める必要があります。 ま た 、「 小 1 プ ロ ブ レ ム * 」や「 学 級 が う ま く 機 能 し な い 状 況 *( い わ ゆ る 学級崩壊)」などへの対応についても継続して取り組む必要があります。 少 年 非 行 に つ い て は 、全 体 的 に 減 少 傾 向 に は あ る も の の 、刑 法 犯 で 検 挙 ・ 補導された中学生の割合が依然として高校生の割合を上回っているなど低 年齢化が進行しており、再非行の割合も高い状況にあります。 少 年 非 行 を 防 止 す る た め の 取 組 や 、非 行 な ど 様 々 な 問 題 を 抱 え る 少 年 が 立 ち直るための支援に、地域や関係機関が連携して取り組むことが重要です。 施策の方向性 ○ 校 内 指 導 体 制 を 確 立 し 、あ ら ゆ る 教 育 活 動 を 通 じ て 積 極 的 な 生 徒 指 導 を 推進します。 ○ 関 係 機 関 や 学 校 ・ 家 庭 ・ 地 域 が 一 体 と な っ て 、非 行 ・ 問 題 行 動 の 防 止 や 有害環境から子供を守る取組を行います。 ○ 非行など様々な問題を抱える少年の立ち直り支援に向けた取組を推進し ます。 - 52 - 主な取組 ❖ 生徒指導体制の充実 ・ 校 内 指 導 体 制 を 確 立 し 、児 童 生 徒 一 人 一 人 に 対 す る 理 解 に 基 づ い た 生 徒 指 導 を 推 進 す る と と も に 、暴 力 行 為 な ど の 発 生 時 に 組 織 的 に 対 応 す る 指 導 体制の充実を支援します。 ・ 学 校 の 生 徒 指 導 上 の 問 題 や「 小 1 プ ロ ブ レ ム * 」、「 学 級 が う ま く 機 能 し な い 状 況 * 」の 解 決 に 向 け 、指 導 体 制 づ く り に 取 り 組 む 学 校 を 支 援 し ま す 。 ❖ 非行・問題行動の防止 ・ 学 校 と 地 域 、警 察 な ど の 関 係 機 関 と の 連 携 を 図 っ て 、い じ め や 非 行 問 題 行 動 を 未 然 に 防 止 す る た め の ネ ッ ト ワ ー ク を 形 成 し 、問 題 解 決 の た め の 支 援チームを編成します。 ・ 非 行 防 止 教 室 や 薬 物 乱 用 防 止 教 室 を 充 実 す る と と も に 、保 護 者 の 参 加 も 促し、非行・問題行動の未然防止に取り組みます。 ❖ 青少年を有害環境から守るための取組の推進 ・ メ デ ィ ア 上 の 有 害 情 報 な ど 、社 会 の 有 害 環 境 か ら 子 供 た ち を 守 る た め の 体制を、国や関係企業と連携して整備します。 ・ 児 童 生 徒 が 自 ら の 意 志 で 有 害 情 報 に 接 し な い よ う 指 導 す る と と も に 、保 護者をはじめとする関係者への啓発活動を実施します。 ❖ 立ち直り支援策の推進 ・ 関 係 機 関 や 民 間 団 体 と 連 携 し て 、非 行 少 年 な ど に 対 す る 相 談 を は じ め と した立ち直り支援に取り組みます。 - 53 - 基本目標 Ⅱ 施 人権を尊重した教育の推進 策 豊かな心と健やかな体の育成 現状と課題 人間関係の希薄化や規範意識の低下、家庭・地域の教育力の低下などに伴い、様々 な偏見や差別、いじめの深刻化、虐待など人権に係る問題が発生しています。 子供の発達段階に応じて、人権に関する正しい知識を身に付けさせるとともに、 人権への配慮がその態度や行動につながるような人権感覚を身に付けさせる必要が あります。 また、平成24年度の県内の児童相談所における児童虐待*相談受付件数は 4,769件に達し、全国的にも増加傾向にあり、学校と関係機関との連携の強化 が求められています。 さらに、人権尊重を基盤とした男女共同参画の視点に立った教育や、インター ネットによる人権侵害などの新たな人権課題に対応した教育を充実させることが必 要です。 施策の方向性 ○ 人権教育を推進するための指導者を養成するとともに、人権感覚の育成を図る ための指導内容・指導方法を改善します。 ○ 子供たちが自他の命を尊重し、主体的に人権問題について考える取組を推進し ます。 ○ 関係機関と連携しながら、児童虐待の早期発見・早期対応に努めます。 ○ 男女共同参画の視点に立った教育や新たな人権課題に対応した教育などを充実 します。 - 54 - 主な取組 ❖ 人権教育推進体制の充実 ・ 本県の人権教育を推進するための協議会を開催します。また、様々な人権課題 の解決のため、実践報告会を開催するとともに、人権教育の指導者を養成します。 ・ すべての県民がお互いの人権を尊重しながら共に生きる社会の実現を目指し、 家庭、地域社会における人権教育を推進するため、指導者の研修などに取り組み ます。 ❖ 人権教育の指導内容・指導方法の工夫・改善 ・ 児童生徒や保護者をはじめとする県民の豊かな心や人権感覚を育むため、参加 体験型学習を取り入れた人権感覚育成プログラムを普及します。 ・ 学校における人権教育の実践的な研究を行い、指導方法の工夫・改善に取り組 みます。 ❖ 人権問題を主体的に考え行動する児童生徒の育成 ・ いじめをはじめとした人権問題について児童生徒が主体的に考え、メッセージ として発信する取組などを通して、児童生徒の豊かな人権感覚を育みます。 児童虐待 * から子供を守る学校づくりの推進 ❖ ・ 児童虐待から子供を守るため、学校において早期発見・早期対応の中心とな る教職員などの研修を充実し、家庭や地域の関係機関と連携した児童虐待防止の 取組を推進します。 ❖ 様々な人権課題に対応した教育の充実 ・ 各学校の教育活動を通じて、男女共同参画の視点に立った教育や、インター ネットによる人権侵害、北朝鮮当局における拉致問題など新たな人権課題に対応 した教育の充実を図ります。 - 55 - 基本目標 Ⅱ 施 健康の保持・増進 策 豊かな心と健やかな体の育成 現状と課題 子 供 た ち の 生 活 習 慣 の 乱 れ が 指 摘 さ れ て い ま す 。ま た 、生 活 環 境 の 急 激 な 変 化 に 伴 い 、ア レ ル ギ ー 疾 患 な ど も 増 加 し て い ま す 。学 校・家 庭・地 域 が 連 携 し て 、子 供 の 生 活 リ ズ ム を 整 え る な ど 子 供 の 健 康 づ く り に 取 り 組 ん で い く ことが重要です。学校は、学校保健計画に基づき校内の指導体制を確立し、 子供たちの健全な体を育むことが必要です。 朝食欠食や偏食など子供たちの食生活の乱れに起因する肥満や、過度の 痩 身 化 傾 向 の 増 加 な ど が 問 題 と な っ て い ま す 。「 食 」は 、子 供 た ち の 命 を 育 む も の で あ り 、知・徳・体 の 基 礎 と な る も の で す 。望 ま し い 食 習 慣 を 身 に 付 けることは、特に成長期にある子供たちにとって重要です。 ま た 、性 に 関 す る 問 題 行 動 、薬 物 乱 用 な ど 生 徒 指 導 上 の 問 題 と も 関 連 し た 現代的な課題が顕在化しています。 施策の方向性 ○ 学 校 、家 庭 、地 域 の 医 療 機 関 を は じ め と す る 関 係 機 関 な ど が 連 携 し て 学 校保健を充実します。 ○ 児 童 生 徒 の 日 常 生 活 に お け る 食 事 に つ い て の 正 し い 理 解 や 、望 ま し い 食 習慣の形成のため、学校・家庭・地域が連携して食育を推進します。 ○ 性 に 関 す る 問 題 行 動 や 薬 物 乱 用 の 防 止 な ど 、学 校 保 健 に 関 す る 現 代 的 課 題に対応する教育を推進します。 - 56 - 主な取組 ❖ 学校保健の充実 ・ 各 学 校 で 学 校 保 健 計 画 を 作 成 し 、学 校 保 健 委 員 会 を 中 心 に 家 庭 や 地 域 の 関 係 機 関 と 連 携 を 図 り な が ら 、児 童 生 徒 の 基 本 的 な 生 活 習 慣 を 培 う と と も に、健康管理の充実に取り組むなど、学校保健活動を推進します。 ・ ア レ ル ギ ー 疾 患 や メ ン タ ル ヘ ル ス な ど 、児 童 生 徒 の 現 代 的 な 健 康 課 題 に 対 応 す る 取 組 を 進 め ま す 。特 に 、児 童 生 徒 の 食 物 ア レ ル ギ ー・ア ナ フ ィ ラ キシー*については、教職員研修などを実施し、学校における対応の充実 を図ります。 ・ 児 童 生 徒 の 発 達 段 階 に 応 じ て 、が ん 、糖 尿 病 、循 環 器 系 疾 患 な ど の 疾 病 に対する正しい知識を普及啓発し、健康増進や発病予防につなげます。 ❖ 食育の推進 ・ 児童生徒に望ましい食習慣を身に付けさせるため、学校と家庭が連携し、 朝食欠食の解消に取り組みます。 ・ 栄養教諭をはじめ学校における食育の推進者の指導力を向上させるため、 研修を充実します。 ・ 学 校 給 食 を 「生 き た 教 材 」 と し 、 地 場 産 物 の 使 用 割 合 の 向 上 と 併 せ て 、 食に対する理解・関心を高めます。 ❖ 性に関する指導や薬物乱用防止教育の推進 ・ 養 護 教 諭 や 学 校 保 健 担 当 者 へ の 研 修 の 実 施 な ど に よ り 、児 童 生 徒 の 心 と 体 の バ ラ ン ス に 配 慮 し た 性 に 関 す る 指 導 及 び 性 感 染 症 の 予 防・啓 発 や 薬 物 乱用防止教育を進めます。 - 57 - 基本目標 Ⅱ 施 体力の向上と学校体育活動の推進 策 豊かな心と健やかな体の育成 現状と課題 昭和60年頃をピークとして低下傾向にあった本県の児童生徒の体力は、 平 成 1 9 年 度 か ら 毎 年 度 課 題 種 目 を 設 定 し 体 力 の 向 上 に 努 め て き た 結 果 、上 昇 傾 向 を 示 し て い ま す 。し か し 、全 国 的 に は 、子 供 の 生 活 全 体 か ら 日 常 的 な 身 体 運 動 が 減 少 し て お り 、運 動 を す る 子 供 と し な い 子 供 の 二 極 化 の 傾 向 も 指 摘 さ れ て い ま す 。今 後 も 体 育 の 授 業 を 中 心 に 学 校 教 育 全 体 で 体 力 向 上 に 取 り 組むとともに、家庭や地域と連携した取組が必要です。 ま た 、学 校 に お け る 運 動 部 活 動 は 、切 磋 琢 磨 す る 経 験 な ど を 通 じ て 生 徒 の 豊 か な 人 間 性 を 育 む と と も に 、体 力 向 上 や 生 涯 に わ た っ て ス ポ ー ツ に 親 し む 態 度 を 養 う な ど 大 き な 役 割 を 果 た し て い ま す 。今 後 は 、専 門 的 な 指 導 が で き る顧問教員の確保や部員数の減少への対応などが課題です。 施策の方向性 ○ 児童生徒の体力向上の取組を進めるとともに、「教育に関する3つの達 成目標*」(体力)に取り組みます。 ○ 学校が家庭や地域と連携して児童生徒の生活習慣の改善や運動習慣の確 立を図ります。 ○ 教 員 の 指 導 力 を 向 上 さ せ る と と も に 、専 門 的 な 指 導 力 を 有 す る 地 域 の 外 部 人 材 を 積 極 的 に 活 用 す る な ど 、学 校 体 育・運 動 部 活 動 の 充 実 に 取 り 組 み ます。 - 58 - 主な取組 児童生徒の体力の向上/「教育に関する3つの達成目標*」(体力)の取 ❖ 組(再掲) ・ 児 童 生 徒 一 人 一 人 の「 体 力 」向 上 目 標 値 を 設 定 し 、体 力 向 上 の た め の プ ログラムや教材を活用するなど、きめ細かい指導の実践に取り組みます。 ❖ 学校体育の充実 ・ 児 童 生 徒 の 体 力 向 上 に 関 す る 研 究 指 定 校 に お い て 、家 庭 や 地 域 と 連 携 し た 生 活 習 慣 の 改 善 や 運 動 習 慣 の 確 立 を 図 る と と も に 、体 力 向 上 の た め の 研 究実践を推進し、その成果を県内の学校に広めます。 ・ 教員の体育実技に関する専門的な指導力の向上と体育活動における事故 防 止 の た め 、ス ポ ー ツ 医・科 学 な ど の 実 践 成 果 も 踏 ま え 、指 導 者 研 修 を 充 実します。 ❖ 運動部活動の充実 ・ 中学校、高等学校の運動部活動の意義が十分に発揮できるよう、顧問教 員の資質能力の向上や地域と連携した外部指導者の活用を推進するととも に、安全性の確保に取り組みます。 ・ 学 校 の 実 態 な ど に 応 じ て 、近 隣 の 学 校 と 合 同 で 公 式 戦 に 出 場 す る 機 会 な どの充実に取り組みます。 - 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