梓川地区水道事業 平成26年度水質検査計画

梓川地区水道事業 平成26年度水質検査計画
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基本方針
(1)
検査対象は、原水(水源)及び水道法で検査が義務付けられている給水栓水(蛇口)とします。
(2)
検査項目は、水質基準項目、毎日水質検査項目及び水道法で検査することが望ましいとさ
れている水質管理目標設定項目とします。
(3)
水質基準項目の中で、過去3年間の水質検査結果から省略することが可能な検査項目につ
いても、安全であることを確認するため検査を行います。
(4)
基準項目及び水質管理目標設定項目の検査頻度は、給水栓(蛇口)で毎月1回~年1回実施
します。
(5)
原水(水源)の検査は、水源の状況に応じて毎月1回~年1回実施します。
(6)
原水のクリプトスポリジウム検査及び指標菌検査を年1回実施します。
(7)
測定結果は、お客様に公表します。
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水道事業の概要
(1)
概要
ア 給水区域
16.11km2
イ 給水人口
13,046人(平成24年度末)
ウ 普及率
エ 1日平均配水量
3,346m3(平成24年度)
オ 1日最大配水量
4,044m3(平成24年度)
(2)
3
100.0%(平成24年度末)
水源の名称及び種別等
水源名
種別
釜 の 沢
樽
沢
金松寺山
二 竜 沢
南 黒 沢
横
沢
河川水
河川水
河川水
河川水
河川水
深井戸
計画取水量
(m3/日)
1,873
77
200
40
2,400
1,300
浄水場名
花
見
金松寺
小
室
-
処理方法
緩速ろ過+塩素消毒
膜・活性炭+塩素消毒
急速ろ過+塩素消毒
塩素消毒
水源の水質状況
表流水から取水している系統は、降雨による濁度及び地質由来の物質について水質管理上特に
注意を払います。
ここ数年、基準値を超過するような菌や物質は見受けられず、数値も安定し良好な状況にあり
ます。
また、本年度から横沢水源(深井戸)の使用を開始します。水質の動向を注視していきます。
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採水地点(図1参照)
(1)
給水栓水(蛇口)
配水系統ごとに1地点選定して、4地点の給水栓で採水・検査を実施します。
毎日検査は、配水池からなるべく遠い場所で、残留塩素の消毒効果の確認に適した5地点
を選定して検査を実施します。
(2)
原水(水源)
原水は、4地点で採水・検査を実施します。
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水質検査項目と検査頻度
(1)
給水栓水(蛇口)
ア 検査項目
水道法で定められた水質基準51項目(表1)、水道法で定められた毎日検査3項目(表2)
及び水道法で検査することが望ましいとされている水質管理目標設定項目のうち22項目
(表3)について検査を実施します。
イ 検査頻度
(ア)
表1の番号1、2、11、38、46~51の項目については、月1回検査を行いま
す。他の項目については年1~4回検査を行います。
(2)
(イ)
表2の項目については毎日検査を行います。
(ウ)
表3の項目のうち23項目については月 1 回~年 1 回検査を行います。
原水(水源)
水源6か所の状況を把握するための4地点で採水・検査を実施します。
ア 検査項目
給水栓水(蛇口)の検査項目51項目のうち40項目、クリプトスポリジウム及び指標菌に
ついて検査を実施します(表4参照)。番号21~31の項目については消毒副生成物である
ため検査を省略します。
イ 検査頻度
(ア)
表4の番号1、2、11、38、46~51の項目については、月1回検査を行ない
ます。
(イ) 横沢水源はクリプトスポリジウム指標菌検査を年 1 回行ないます。その他の原水はク
リプトスポリジウム及び指標菌検査を年 1 回行います。
(ウ)
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他の項目は年1回検査を行ないます。
臨時の水質検査
水源等で次のような水質変化があり、その変化に対応した浄水処理を行うことができず給水栓
水(蛇口)で水質基準値を超えるおそれがある場合は、直ちに取水を停止して必要に応じて水源、
給水栓等から採水し、臨時の検査を行います。水質異常が終息し給水栓水(蛇口)の安全性が確認
されるまで行います。
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(1)
水源の水質が著しく悪化したとき。
(2)
水源に異常があったとき。
(3)
その他必要があると認められるとき。
水質検査方法
陰イオン界面活性剤、ジェオスミン、2-メチルイソボルネオール及び非イオン界面活性剤の
4項目は外部検査機関に検査を委託します。それ以外の水質基準項目及び水質管理目標設定項目
等は上水道課水質送水担当が検査を行います。
水質基準項目は、
「水質基準に関する省令の規定に基づき厚生労働大臣が定める方法」で検査
し、水質管理目標設定項目等については厚生労働省水道課長通知等で示された方法で検査します。
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水質検査計画及び検査結果の公表
水質検査計画は毎年作成しホームページで公表します。水質検査結果はホームページ等で公表
します。水質検査計画は毎年見直しを行います。
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水質検査結果の評価
給水栓の水質検査結果をもとに、水質に関する評価を行います。原水に関しても同様の評価を
行い、水質管理の指標とします。
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水質検査の精度と信頼性保証
(1)
水質検査の精度
原則として次に示す精度の水質検査を行ないます。
ア 水道法で定められた水質基準値(水質管理目標設定項目においては目標値)の 1/10 の定
量下限が得られること。
イ 基準値(水質管理目標設定項目においては目標値)の 1/10 付近の測定において、定めら
れた変動係数(CV)が得られること(金属類等の項目は変動係数(CV)10%以下、有機
物等の項目では同 20%以下)
。
(2)
信頼性保証
検査結果の信頼性を確保するため、国及び県水道協会が行う精度管理事業に参加し、さら
に水質基準項目や水質管理目標設定項目について自ら外部精度管理を行い、信頼性の保証に
努めます。
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関係者との連携
水源等で水質汚染事故が発生した場合には、国、県、関係市町村、関係水道事業体、外部検査
機関等と情報交換を図りながら、現地調査を行い、必要に応じて水質検査を行います。
図1 水質検査地点
小室浄水場
横沢水源
小室系
梓川支所
金松寺浄水場
金松寺系
花見系
毎日検査地点(5か所)
給水栓水採水地点(3か所)
原水採水地点(3か所)
花見浄水場
表1 給水栓水の検査項目と検査頻度
項目名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
一般細菌
大腸菌
カドミウム及びその化合物
水銀及びその化合物
セレン及びその化合物
鉛及びその化合物
ヒ素及びその化合物
六価クロム化合物
亜硝酸態窒素
シアン化物イオン及び塩化シアン
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素
フッ素及びその化合物
ホウ素及びその化合物
四塩化炭素
1,4-ジオキサン
シス-1,2-ジクロロエチレン及び
トランス-1,2-ジクロロエチレン
ジクロロメタン
テトラクロロエチレン
トリクロロエチレン
ベンゼン
塩素酸
クロロ酢酸
クロロホルム
ジクロロ酢酸
ジブロモクロロメタン
臭素酸
総トリハロメタン
トリクロロ酢酸
ブロモジクロロメタン
ブロモホルム
ホルムアルデヒド
亜鉛
アルミニウム及びその化合物
鉄
銅
ナトリウム
マンガン
塩化物イオン
カルシウム、マグネシウム等
蒸発残留物
陰イオン界面活性剤
ジェオスミン
2-メチルイソボルネオール
非イオン界面活性剤
フェノール類
有機物(全有機炭素の量)
pH値
味
臭気
色度
濁度
基準値
100CFU以下
不検出
0.003 mg/l以下
0.0005 mg/l以下
0.01 mg/l以下
0.01 mg/l以下
0.01 mg/l以下
0.05 mg/l以下
0.04mg/l以下
0.01 mg/l以下
10 mg/l以下
0.8 mg/l以下
1.0 mg/l以下
0.002 mg/l以下
0.05 mg/l以下
0.04 mg/l以下
0.02 mg/l以下
0.01 mg/l以下
0.01 mg/l以下
0.01 mg/l以下
0.6 mg/l以下
0.02 mg/l以下
0.06 mg/l以下
0.04 mg/l以下
0.1 mg/l以下
0.01 mg/l以下
0.1 mg/l以下
0.2 mg/l以下
0.03 mg/l以下
0.09 mg/l以下
0.08 mg/l以下
1.0 mg/l以下
0.2 mg/l以下
0.3 mg/l以下
1.0 mg/l以下
200 mg/l以下
0.05 mg/l以下
200 mg/l以下
300 mg/l以下
500 mg/l以下
0.2 mg/l以下
0.00001 mg/l以下
0.00001 mg/l以下
0.02 mg/l以下
0.005 mg/l以下
3 mg/l以下
5.8~8.6
異常でない
異常でない
5 度以下
2 度以下
花見、金松寺
小室
小室・横沢
12
12
12
1
1
4
4
4
12
4
12
4
1
1
12
4
4
4
1
4
1
1
12
12
1
1
1
1
1
1
12
12
は委託検査、数字は回数
12
4
1
4
12
表2 給水栓水の毎日検査
番号
検査項目
評価
1
色
異常なし
2
濁り
異常なし
3
消毒の残留効果
検査頻度
毎日1回
0.1mg/L以上
表3 給水栓水の水質管理目標設定項目検査
番号
検査項目
目標値
1
アンチモン及びその化合物
0.015mg/L以下
2
ウラン及びその化合物
0.002mg/L以下
3
ニッケル及びその化合物
0.01mg/L以下
6
1,2-ジクロロエタン
0.004mg/L以下
7
トルエン
0.2mg/L以下
8
フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)
0.1mg/L以下
9
亜塩素酸
0.6mg/L以下
10
二酸化塩素
0.6mg/L以下
11
ジクロロアセトニトリル
0.01mg/L以下
12
抱水クロラール
0.02mg/L以下
13
農薬類
1mg/L以下
14
残留塩素
1mg/L以下
15
カルシウム、マグネシウム等(硬度)
16
マンガン及びその化合物
0.01mg/L以下
17
遊離炭酸
20mg/L以下
18
1,1,1-トリクロロエタン
0.3mg/L以下
19
メチル-t-ブチルエーテル
0.02mg/L以下
20
有機物等(過マンガン酸カリウム消費量)
3mg/L以下
21
臭気強度(TON)
3以下
22
蒸発残留物
23
濁度
1度以下
24
pH
7.5程度
25
腐食性(ランゲリア指数)
-1程度以上とし、極力0に近づける
26
従属栄養細菌
2000以下
27
1,1-ジクロロエチレン
0.1mg/L以下
28
アルミニウム及びその化合物
0.1mg/L以下
10mg/L以上100mg/L以下
30mg/L以上200mg/L以下
検査頻度
1
0
1
12
1
1
0
1
12
1
数字は検査回数
表4 原水の検査項目及び検査頻度
番号
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
検査項目
一般細菌
大腸菌
カドミウム及びその化合物
水銀及びその化合物
セレン及びその化合物
鉛及びその化合物
ヒ素及びその化合物
六価クロム化合物
亜硝酸態窒素
シアン化物イオン及び塩化シアン
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素
フッ素及びその化合物
ホウ素及びその化合物
四塩化炭素
1,4-ジオキサン
シス-1,2-ジクロロエチレン及びトラン
16
ス-1,2-ジクロロエチレン
17 ジクロロメタン
18 テトラクロロエチレン
19 トリクロロエチレン
20 ベンゼン
21 塩素酸
22 クロロ酢酸 23 クロロホルム
24 ジクロロ酢酸 25 ジブロモクロロメタン
26 臭素酸
27 総トリハロメタン
28 トリクロロ酢酸 29 ブロモジクロロメタン
30 ブロモホルム
31 ホルムアルデヒド 32 亜鉛及びその化合物
33 アルミニウム及びその化合物
34 鉄及びその化合物
35 銅及びその化合物
36 ナトリウム及びその化合物
337 マンガン及びその化合物
38 塩化物イオン
39 カルシウム、マグネシウム等(硬度)
40 蒸発残留物
41 陰イオン界面活性剤
42 ジェオスミン
43 2-メチルイソボルネオール 44 非イオン界面活性剤
45 フェノール類
46 有機物(全有機炭素(TOC)の量)
47 pH値
48 味
49 臭気
50 色度
51 濁度
クリプトスポリジウム
クリプトスポリジウム指標菌
花見、金松寺、小室、横沢
12
1
12
1
消毒副生成物につき検査省略
1
12
1
1
1
12
1
1
は委託検査 数字は回数