仕様書【PDF:450KB】

別紙
新規微生物系統解析支援システム運用支援
仕
様
書
※本仕様書は、予告なしに修正又は訂正する場合があります。その際は、
当機構ホームページ上にて仕様書の修正又は正誤表等を公示いたします
ので、必ず、ご確認下さい。
独立行政法人
製品評価技術基盤機構
1.目的
独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下「機構」という。)バイオテクノロジーセ
ンター(以下「バイオテクノロジーセンター」という。)では、現在、環境試料から収
集した微生物のほぼ全ての菌株について分子系統解析による同定を行っている。具体的
には、16S rDNA等の遺伝子配列を決定し、その配列をもとにお互いの系統関係を推定し
ているが、分離する菌株の数が増えており、その系統解析の自動処理化を実施するとと
もに、解析の結果蓄積される遺伝子配列及び付加情報管理も併せて行う必要がある。
「新規微生物系統解析支援システム」(以下「本システム」という。)は、上記の必
要性を解決するために平成15~18年度に開発したシステムであり、平成26年度も引き続
き運用していく予定である。そこで、本システムの安定稼働・障害発生の際の迅速復旧
のために、本役務契約を行うものである。
役務契約内容は、「定期的なシステムの稼働状況の検査」及び「障害発生時の対応」
等である。
2.仕様
2.1
役務対象システム
本システムは、以下に示す6つのサブシステムから構成されるものである。
2.1.1
(1)
サブシステム概要
配列決定支援サブシステム(SDSS)
新規微生物の探索のために採集した微生物より取得したシーケンスファイ
ルを用いて配列アセンブルを自動的に行い、配列決定を支援する。
(2)
系統解析支援サブシステム(PASS)
配列決定支援サブシステムによってアセンブルされた配列を用いて、相同
性検索及び系統解析による遺伝子同定を支援する。
(3)
配列データベースサブシステム(rDNA-DB)
配列決定支援サブシステム及び系統解析支援サブシステムにより決定され
た遺伝子配列の活用のため、配列及び関連情報の蓄積を行う。
(4)
菌株データベースサブシステム(Strain-DB)
新規微生物の探索のために採集した微生物の菌株情報(分離源,培地など)
を管理する。
(5)
利用者認証/利用者管理サブシステム
上記サブシステムを利用するための利用者認証を行う。また、システムを
利用するためのIDの発行利用者の権限の設定を行う。
(6)
重複株検出支援サブシステム(DDSS)
配列決定支援サブシステムによってアセンブルされた配列を抽出して、相
互に相同性検索や系統解析を行うことにより、重複する菌株の検出を行う。
以下に、本システムのシステム概要図 (図1) を示す。
- 1 -
図 1 システム概要図
2.1.2
(1)
開発言語とデータ
開発言語
サブシステム名
開発言語
配列決定支援サブシステム(SDSS)
perl
系統解析支援サブシステム(PASS)
perl
配列データベースサブシステム(rDNA-DB)
perl
菌株データベースサブシステム(Strain-DB)
perl
利用者認証/利用者管理サブシステム
perl
重複株検出支援サブシステム(DDSS)
java
運用シェルスクリプト, 起動シェルスクリプト, cron シェ
shell
ルスクリプト
- 2 -
(2)
データ
データ名
クロマトファイル
種別
説明
ab1
シーケンサからの出力フ
ァイル
PostgreSQL
シーケンスファイル
クロマトファイルからア
センブルして得られたシ
ーケンス。若しくは、利
用者が配列データベース
サブシステムにて登録し
たシーケンス
PostgreSQL
シーケンス付加情報
シーケンスに対して付与
する付加情報(学名やコ
メントなど)
PostgreSQL
系統解析用標準データセット
アセンブルした配列以外
を系統解析支援サブシス
テムにて用いる場合に登
録する標準配列セット
PostgreSQL
菌株情報
菌株及びその分離源,培
地に関する情報
PostgreSQL
タスク情報
重複株検出支援システム
にて実行する BLAST や
ClustalW のタスク情報
BLAST DB
公共データベース
DDBJ や NCBI から取得
したシーケンス配列
RDP データベース
BLAST DB
Ribosomal Database
Project にて収集された
配列情報
2.1.3
(1)
稼働環境
サーバの環境
ソフトウェア
OS
Redhat Enterprise Linux 5.6
コンパイラ
GCC 4.1.2
wwwサーバ
Apache 2.2.3
開発環境
perl
perl 5.8.8
Database
PostgreSQL 8.4.9
java
JDK 1.6.0
- 3 -
2.2
作業内容
以下の内容について行うこと。
2.2.1
定期的なシステムリソース利用状況の検査
本システムのハードディスク使用状況、データベース内のデータ量、ログファイ
ル (Phred/Phrapのログファイル、DDBJキャッシュのログファイル、BLAST DBのログ
ファイル、ClustalWのログファイル等)、Apacheの動作状況、PostgreSQLデータベー
スのレコード数等のシステムリソース利用状況を調査し、コメントを付与してバイ
オテクノロジーセンター開発課担当職員(以下「担当職員」という。)まで報告し、
新規微生物系統解析支援システム運用支援作業報告書(様式1)を作業日同日又はそ
の翌営業日までに提出すること。
2.2.2
システムリソースの整理
上記、定期的なシステムリソース利用状況の検査において、システムリソースの
利用に問題が発覚した場合は、適切な対応策と、それにかかる工数を算出し担当職
員と協議すること。協議の結果対応策の実施を決定した場合、担当職員の指示のも
とこれを行うこと。さらに作業内容を担当職員まで報告し、新規微生物系統解析支
援システム運用支援作業報告書(様式1)を作業日同日又はその翌営業日までに提出
すること。
2.2.3
プログラムバックアップの実施
プログラムの変更等の理由によりバックアップの必要性が発生した場合、担当職
員の指示のもと、本システムを構築しているプログラムファイル (およそ 22Mb)の
バックアップをCD-Rに作成し、担当職員に渡すこと。
2.2.4
障害発生時の対応
障害発生時、担当職員と協議しながら以下の作業を行うこと。
(1) システム障害等、緊急に対処を要する事象が生じた場合は、速やかに「7.作
業場所」に示す場所を訪れ、本システムの保全及び原因調査を行うこと。緊
急でない障害については、担当職員から障害の連絡を受けてから原則2営業
日以内に「7.作業場所」に示す場所を訪れ本システムの保全及び原因調査を
行うこと。
(2) 障害の原因が本システムに内在するか否かを判別し、担当職員に報告するこ
と。さらに障害の原因が本システムに内在する場合その障害の対応にかかる
工数も担当職員に報告すること。
(3) 障害の原因が本システムに内在する場合、担当職員と協議の上、これに対処
すること。
(4) システム障害等への対処完了後、速やかに保全してある環境を利用し、本シ
ステムの利用を可能とすること。
(5) 作業完了から原則1週間以内に障害の原因と対応及び対応にかかった工数を
担当職員に新規微生物系統解析支援システム運用支援障害発生時対応作業報
告書(様式2)にて報告すること。
2.2.5
問い合わせ対応
本システムに関する技術的問い合わせ及び使用方法に関する問い合わせに対応す
- 4 -
ること。受 け 付 け た 問 い 合 わ せ に 対 し て は 、24時 間 以 内 に で き る 限 り の 範 囲 に
おいて担当職員に返答すること。
2.2.6
ドキュメントの修正
障害等の修正に伴いシステム設計書や運用マニュアル等の修正が必要になった
場合は、それを行うこと。
3.作業要領
2.2.1及び2.2.2の作業は、原則1ヶ月に2回とし、1回の作業量が8時間以内に収ま
る範囲で、「7.作業場所」に示す場所で行うものとする。ただし、障害発生時の対
応についてはこの限りではない。
実施に当たっては、必ず事前に担当職員と協議を行い、作業の日時、作業内容の
確認及び調整した上で行うものとする。
運用支援の実施を通じて発見した問題等については、担当職員と相談の上、作業
時間内で対策可能な範囲で対応すること。
4.連絡窓口
障害発生時の対応及び問い合わせに対応する窓口を開設し、電話での受付
は 行 政 機 関 の 休 日 に 関 す る 法 律 第 1条 に 定 め る 日 を 除 く 平 日 の 1 0:00か ら 18:0
0の 間 と し 、 FAX及 び メ ー ル で の 受 付 は 24時 間 行 う こ と 。
5.対応担当者
運用支援の実施を行う対応担当者の名前を予め担当職員に申告し、原則として、その
対応担当者が「2.2 作業内容」に示した作業内容を行うこと。
また、対応担当者は以下のとおりであること。
なお、複数の対応担当者によって以下の要件を満たすことは可能である。
(1) 2.1.2(1)に示した開発言語を用いた開発の実務経験があること。
(2) Red Hat系のLinux OSおよびPostgreSQL、Apacheを利用した開発経験があること。
(3) BLAST検索、ClustalWによる生体分子の解析等のバイオインフォマティクスの基
礎を理解していること。
6.契約期間
平成27年4月1日(水)~平成28年3月31日(木)
7.作業場所
作業場所は、原則として以下の場所とする。
千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8
独立行政法人
製品評価技術基盤機構
生物遺伝資源保存施設
作業内容によっては、以下の場所で行うこともありうる。
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3階
342室
東京都渋谷区西原2-49-10
独立行政法人製品評価技術基盤機構
本所本館1階 バイオテクノロジーセンター電子計算機室及びサーバ室
8.禁止及び注意事項
8.1
禁止事項
(1)
業務上知り得た情報に関しては、本契約の期間中及び終了後も第三者に漏らし
たり、他の目的に利用したりしてはならない。
(2)
担当職員の許可なく、ハードウェア、ソフトウェア、設定情報等を「7.
作業場所」から持ち出してはならない。
(3)
担当職員の許可なく、ハードウェア、ソフトウェア等を外部から「7.
作業場所」へ持ち込んではならない。
(4)
担当職員の許可なく、情報機器等を機構のネットワークに接続してはならない。
(5)
その他、担当職員が禁止した事項については、これを厳守すること。
8.2
注意事項
(1)
受注者は情報セキュリティを確保するため、情報セキュリティ責任者をおくこ
と。
(2)
本システムを再起動する場合は、担当職員の承認を得てから行うこととし、で
きる限り業務への影響時間を少なくするようにすること。
(3)
システム等の設定を変更する際には、必ずシステム環境保全を施すこと。
(4)
対応担当者の過失により、情報機器若しくは情報機器上のデータに損害を与え
た場合は、受注者がこれを補償するとともに復旧を行うこと。
(5)
「7.作業場所」への入出の際は、必ず担当職員に通知すること。
(6)
「7.作業場所」において担当職員の許可なく、指定区域外へ立ち入ってはな
らない。指定区域外に立ち入る必要性が生じた場合は、必ず担当職員及び施設管理
者の許可を得ること。
(7)
作業で利用する情報機器等については、十分な注意を払い良好に使用すること。
(8)
その他、担当職員が指摘した事項については、これを遵守すること。
9.制限事項
本調達に係る業務は、その全部又は一部を他の事業者に再請負により行わせてはな
らない。
10.その他
機 構 の 情 報 セ キ ュ リ テ ィ ポ リ シ ー( 基 本 方 針 )( http://www.nite.go.jp/gen/
security.html) を 精 読 し 、 遵 守 す る こ と 。
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製品評価技術基盤機構
様式1
バイオテクノロジーセンター開発課宛
作業者印
新規微生物系統解析支援システム運用支援作業報告書
作業日
対応担当者
作業区分
定例作業
・その他
添付書類
○実施内容
○実施結果
○備考
作業後の注意点・留意事項・引き継ぎ事項等
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確認者印
製品評価技術基盤機構
様式2
バイオテクノロジーセンター開発課宛
作業者印
確認者印
新規微生物系統解析支援システム運用支援障害発生時対応作業報告書
作業日
対応担当者
障害発生日
障害発生時刻
障害復旧時刻
○障害状況
○障害の原因
○今回の対応
○今後の対応
○備考
作業後の注意点・留意事項・引き継ぎ事項等
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