ZENSHIREN BULLETIN ZENSHIREN BULLETIN 新 年 新

毎月2回発行
VOI.585
全肢連情報
全肢連情報
ZENSHIREN BULLETIN
2015年
1月
1日発行
□編集・発行
一般社団法人全国肢体不自由児者父母の会連合会
〒171-0021
東京都豊島区西池袋4丁目3番12号
皆様からのニュースのご提供を
心からお待ちしております。
□Publisher
ZENSHIREN
TEL:03-3971-0666
FAX:03-3982-2913
E-mail:[email protected]
URL:http://www.zenshiren.or.jp
全肢連情報はホームページ「響(ひびき)」でもご覧になれます。
SNSで障害児・者、肢体不自由児・者の情報交換を
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新 年 ご 挨 拶
全 肢 連
会 長
清 水
誠 一
輝かしい平成27年の新春をご健勝で迎えられましたことを心よりお喜び申し上げます。
また、旧年中は本会の事業に対し格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
昨年は、第47回全肢連全国大会及び第49回東海北陸ブロック大会が9月6日~7日の両
日に愛知県豊橋市で47都道府県肢連の会員を始め遠く韓国脳性麻痺福祉会様を含めご来賓
の方々をお迎えし盛大に開催頂き成功裏に終了出来ました改めて関係各位に感謝申し上げ
る次第です。
私事で有りますが、昨年の衆議院選挙に際しまして北海道の有志とともに活動してまい
りましたが残念な結果となりご支援頂いた皆さまにお礼申し上げる次第です。今後につき
ましては皆さまのご理解を頂き新たなステージに挑戦してまいる所存であります。
障害福祉を取り巻く環境は、行政と現場の感覚に乖離が有り、特に昨年4月から新制度
となった「障害程度区分から障害支援区分」、「ケアホームのグループホームへの一元化」、
「重度訪問介護の対象拡大」、「地域移行支援の拡大」がスタートしましたが、肢体不自由
児者にとっては予算と制度(市町村決定)介護人材不足など地域格差の壁を超えることは
出来ていません。同様に本年3月まで障害福祉サービスを利用する全ての利用者はサービ
ス等利用計画を作成する事となっておりますが、指定相談事業所の相談員の理解不足や資
格者不足など課題は山積しております。
計画達成のため安易な計画づくりを避けることはもとより、作ったサービス等利用計画
通りの障害福祉サービスを着実に実行できる方策を進めていきたいと考えております。
「住みなれた地域で、共生社会の実現を目指して」が大きな課題で有るとともにどんな
に重い障害を持っていても地域で普通に生きる当たり前の生活の実現こそが目標でありま
す。全肢連も最大限の努力をしてまいります。加えて未だ道筋のついていない移動支援や
自立生活の基盤となる障害者年金の増額など総合支援法の見直し年である平成28年4月に
向けて肢体不自由児者に特化した政策提言をするとともに、本年は介護・障害福祉従事者
- 1 -
の人材確保のための処遇改善に関する単価の見直しや法律も制定されることとなりました
が、障害者福祉の財源対策は介護保険や市町村に負担を強いる事なく国が責任を持つ仕組
みにすべきと考えます。
父母の会も設立50年を超える会が全国で続出しており「親の高齢化・親亡き後」の不安
解消は避けて通れません。身体障害者福祉法に包含されることのない肢体不自由児者独自
の福祉制度の位置づけと基本的な理念の構築であります。この事は次回の「障害者基本計
画」の策定に携わる障害者政策委員会に全肢連からも委員を送り出すことが出来ました。
近年、尊厳死についての法制化や出生前診断の在り方や診断後の状況について議論する機
会が有りますが“命”に対する人としての尊厳性を大切にすることを念頭に行動してまい
ります。
今後も、全肢連、地域父母の会がより一層結束し、障害者ニーズや地域の現状、特性を
踏まえ、「組織の強化」「地域指導者の養成」「地域組織の連携」を進めてまいります。ま
た、国や自治体の動き地域の実情を把握し「全肢連情報・わ・いずみ」を通し障害児者が
地域で心豊かな自立生活ができる社会づくりに努めてまいりたいと思います。
本年も変わらぬご理解、ご協力をお願い申し上げ、会員皆さまのご健勝を祈念し新年の
ご挨拶とさせていただきます。
1月の行事予 定
5日(月)
17日(土)
仕事始め
東京都肢連新年会
上野精養軒
31日(土)
日肢協はげみ編集委員会
日肢協会議室
旧年中は大変お世話になりありがとうございました。昨年は事務局も新しい職員が入社
いたしました。行き届かない点が多々あった事と共に、各県肢連の皆様にはご不便、ご
迷惑をおかけいたしました事をお詫び申し上げます。本年も一層の精進をしてまいりま
すので、引き続きご指導を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
事務局一同
※全肢連情報平成26年12月15日号 №584「平成27年度ブロック大会 大会名、開
催日」に一部記載間違いがありました。お詫び申しあげますとともに下記の通り改めて
ご報告を申し上げます。関係する予定表等の訂正をよろしくお願い申し上げます。
【誤】
第14回全道肢体不自由児者福祉研究大会
↓
【正】
第14回全道肢体不自由児者研究大会
研究大会
【誤】
東海北陸肢体不自由児者父母の会連合会福井大会
開催期日:平成27年9月5日(土)~6日(日)
↓
【正】
開催期日:平成27年10月3日(土)~4日(日)
平成27年10月3日(土)~4日(日)
- 2 -
平成27年度障害福祉部予算案の概要
~厚生労働省
◆予 算 額
(26 年度予算額)
(27 年度要求額) (対前年度増▲減額、伸率)
1兆5,019 億円 → 1兆6,331億円
◆障害福祉サービス関係費
(+ 1,312億円、+8.7%)
(自立支援給付+地域生活支援事業+障害児措置費・給付費)
(26年度予算額) (27年度要求額)
(対前年度増▲減額、伸率)
1兆374億円 → 1兆1,394億円
(+1,020億円、+9.8%)
【
主
な
施
策
】
(対前年度予算増▲減額)
■ 良質な障害福祉サービス等の確保 9,919億円(+ 847億円)
■ 地域における障害児支援の推進 1,040億円(+ 143億円)
■ 地域生活支援事業の着実な実施 500億円(+ 38億円)
■ 障害者に対する良質かつ適切な医療の提供 2,360億円(+ 143億円)
■ 障害福祉サービス提供体制の整備 116億円(+ 86億円)
■ 障害者の地域生活支援のための拠点等整備 4.7億円
■ 重度訪問介護などの利用促進に係る市町村支援 22億円(± 0億円)
■ 高齢・長期入院の精神障害者の地域移行・地域定着
支援の推進 5.3億円(+ 4.1億円)
■ 認知行動療法の普及の推進 1億円(± 0億円)
■ 自殺対策に取り組む民間団体への支援 1.3億円(± 0億円)
■ 薬物などの依存症対策の推進 1.5億円(+ 1.1億円)
■ 被災地心のケア支援体制の整備(復興) 18億円(± 0億円)
■ 障害福祉サービス事業所などの災害復旧経費(復興) 8億円(± 0億円)
※ (復興)と記載のあるものは、「東日本大震災復興特別会計」計上項目
障害児・障害者の社会参加の機会の確保及び地域社会における共生を支援するため、
障害福祉サービスの充実や地域生活支援事業の着実な実施や就労支援、精神障害者や発
達障害者などへの支援施策を推進する。
- 3 -
1
障害福祉サービスの確保、地域生活支援などの障害児・障害者支援の推進
1兆6,042億円
○ 障害福祉サービスの確保、地域生活支援等
(1)良質な障害福祉サービス等の確保
9,919億円
障害児・障害者が地域や住み慣れた場所で暮らすために必要な障害福祉サービスを総
合的に確保する。
また、全ての利用者を対象としたサービス等利用計画の作成及び地域生活への移行が
着実に進むよう、相談支援に必要な経費を確保する。
なお、障害福祉従事者の処遇改善を含め、障害福祉サービス報酬改定等については、
予算編成過程で検討する。
(2)地域における障害児支援の推進【一部新規】
(2)地域における障害児支援の推進【一部新規】(一部推進枠)
1,040億円及び地域生活支援事業(500億円)の内数
障害のある児童が、できるだけ身近な地域で、障害の特性に応じた療育などの支援を
受けられるよう、それに係る必要な経費や家族支援の充実を図るために必要な経費を
確保する。
(3)地域生活支援事業の着実な実施【一部新規】
(一部推進枠) 500億円
(3)
意思疎通支援や移動支援など障害児・障害者の地域生活を支援する事業について、市
町村等での事業を着実に実施するとともに、災害時における支援拠点の強化や文化芸術
活動の推進等を図る。
(4)障害児・障害者への福祉サービス提供体制の基盤整備(一部推進枠) 116億円
障害者の社会参加支援や地域生活支援を更に推進するため、就労移行支援、就労継続
支援事業所等を行う日中活動系事業所やグループホーム等の整備促進を図るとともに、
障害児支援の充実を図るため、地域の障害児支援の拠点となる児童発達支援センター
等の整備やきめ細やかな支援を行うための小規模な形態による体制の整備を推進する。
さらに、国土強靱化基本計画を踏まえ、自力避難が困難な障害児・障害者が利用する
施設の安全・安心を確保するため、耐震化及びスプリンクラー整備を推進する。
(5)障害者の地域生活支援のための拠点等整備【新規】
(5)障害者の地域生活支援のための拠点等整備【新規】(推進枠) 4.7億円
障害者の高齢化・重度化等の対応や「親亡き後」を見据え、障害者が地域社会で安心
して暮らしていける社会の実現を目指し、障害者の生活を地域全体で支えるサービス
提供体制を構築していくため、先駆的・先進的に取り組もうとする市町村等に対して
サービス提供体制の拠点整備を図るためのモデル事業を実施する。
(6) 障害児・障害者への良質かつ適切な医療の提供 2,360億円
心身の障害の状態の軽減を図る自立支援医療(精神通院医療、身体障害者のための更
生医療、身体障害児のための育成医療)を提供する。また、自立支援医療の利用者負
担のあり方については、引き続き検討する。
(7)特別児童扶養手当、特別障害者手当等
1,562億円
(7)
特別児童扶養手当(1,165億円)、特別障害者手当等(387億円)。
- 4 -
(8)障害児・障害者虐待防止などに関する総合的な施策の推進
(8)
① 障害者虐待防止の推進
地域生活支援事業(500億円)の内数
都道府県や市町村で障害児・障害者虐待の未然防止や早期発見、迅速な対応、その
後の適切な支援を行うため、地域の関係機関の協力体制の整備、家庭訪問、関係機
関職員への研修等を実施するとともに、障害児・障害者虐待の通報義務等の制度の
周知を図ることにより、支援体制の強化を図る。
② 障害児・障害者虐待防止・権利擁護に関する人材養成の推進 3.8百万円
国において、障害児・障害者の虐待防止や権利擁護に関して各都道府県で指導的役
割を担う者を養成するための研修を実施する。
③ 障害者虐待防止法の円滑な施行の推進 6.4百万円
相次ぐ障害者虐待の発生を踏まえ、障害者虐待をなくすためのキャンペーンを実施
し、通報・届出に関する意識の醸成等虐待防止の普及啓発の一層の促進を図る。
(9)重度訪問介護等の利用促進に係る市町村支援 22億円
重度障害者の地域生活を支援するため、重度障害者の割合が著しく高いこと等により
国庫負担基準を超えて訪問系サービスの費用を支給している市町村に対する補助事業
について、補助対象等を平成 27 年度障害福祉サービス等報酬改定とあわせて検討し、
重点的な財政支援を行う。
(10)強度行動障害を有する者の支援を行う職員の育成
地域生活支援事業(500億円)の内数
強度行動障害を有する者等に対し、適切な支援を行う職員の人材育成を進めるため都
道府県による強度行動障害支援者養成研修(基礎研修及び実践研修)を実施する。
○ 障害児・障害者の自立及び社会参加の支援等
(1)障害者自立支援機器の開発の促進【一部新規
(1)障害者自立支援機器の開発の促進【一部新規】
障害者自立支援機器の開発の促進【一部新規】(一部推進枠) 2.5億円
障害者自立支援機器等開発促進事業を拡充し、脳科学の成果を応用した障害者自立支
援機器や、障害者レクリエーション用機器の開発を促進する。
ロボット技術を利用した機器が、障害者の自立や生活支援に活かされるよう、企業が
行う開発を更に促進するためのシーズとニーズのマッチング等を行う。
(2)文化芸術活動の支援の推進【一部新規
(2)文化芸術活動の支援の推進【一部新規】
文化芸術活動の支援の推進【一部新規】(一部推進枠)
1.3億円及び地域生活支援事業(500億円)の内数
文化芸術活動に取り組む障害者への支援として、出展機会や著作権等の権利保護等に
関する相談支援などを行うモデル事業の実施や市町村等での文化芸術活動の推進等を
図る。
28億円
(3)障害児・障害者の社会参加の促進
視覚障害者に対する点字情報等の提供、手話通訳技術の向上、盲ろう者向け通訳者養
成等を支援し、障害児・障害者の社会参加の促進を図る。
- 5 -
2 地域移行・地域定着支援などの精神障害者施策の推進
233億円
(※地域生活支援事業計上分を除く)
(1) 高齢・長期入院の精神障害者の地域移行・地域定着支援の推進【一部新規】
(一部推進枠) 5.3億円及び地域生活支援事業(500億円)の内数
「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本理念に基づき、都道府県・市町村に
おいて、精神障害者の地域移行支援に係る体制整備のための広域調整及び関係機関と
の連携等を図る。(地域生活支援事業(500億円)の内数)
さらに、「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」取りま
とめで提示された精神障害者の地域移行方策及び病院の構造改革に係る取組を総合的
に実施し、その効果について検証するとともに、入院患者の約半数を占める高齢入院
患者に対して、退院に向けた包括的な地域支援プログラムによる治療や支援等を行い、
精神障害者の退院促進や地域定着を支援する。
また、難治性患者に対して専門的な治療を実施するために、医療機関間のネットワー
クの構築等による支援体制のモデル事業を行う。
(2)精神障害者の意思決定や意思表明等に関する支援の推進【新規】0.7億円
精神保健福祉法の見直しの規定に基づき、退院等に関する精神障害者の意思決定や意
思表明についての支援の在り方について検討を行うため、モデル事業を実施する。
(3)精神科救急医療体制の整備(一部推進枠) 18億円
精神疾患のある救急患者や精神疾患と身体疾患を合併している救急患者が地域で適切
に救急医療を受けられるよう体制を整備するとともに、その評価・推進を行い、精神
科救急医療体制の機能の強化を図る。
(4)地域で生活する精神障害者へのアウトリーチ(多職種チームによる訪問支援)
体制の整備
地域生活支援事業(500億円)の内数
精神障害者の地域移行・地域生活支援の一環として、保健所等において、ひきこもり
等の精神障害者を医療へつなげるための支援や関係機関との調整を行うなど、アウト
リーチ(多職種チームによる訪問支援)を円滑に実施するための支援体制を確保する。
(5)認知行動療法の普及の推進 1億円
うつ病の治療で有効な認知行動療法(※)の普及を図るため、医療機関の従事者等の
養成を行う。
※認知行動療法:ものの受け取り方や考え方に働きかけて気持ちを楽にする精神療法。
(6)摂食障害治療体制の整備
(6)摂食障害治療体制の整備 0.2億円
「摂食障害治療支援センター」を設置し、急性期の摂食障害患者への適切な対応や医
療機関等との連携を図るなど摂食障害治療の体制整備を支援する。
(7)災害時心のケア支援体制の整備
0.5億円及び地域生活支援事業(500億円)の内数
心的外傷後ストレス障害(PTSD)対策を中心とした事故・災害等の被害者への心の
ケアの対策を推進するため、各都道府県で災害派遣精神医療チーム(DPAT)の定期
的な連絡会議を開催するなど、日常的な相談体制の強化や事故・災害等発生時の緊急
対応体制の強化を図る。(地域生活支援事業(500億円)の内数)
また、大規模自然災害発生時の心のケア対応として、「災害時こころの情報支援セン
ター」において、DPAT 派遣に係る連絡調整業務や、心のケア活動への技術的指導
- 6 -
を行い、東日本大震災被災者への継続的な対応や、今後の災害発生に備えた都道府県
等の体制整備を支援する。
(8)心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に関する医療提供体制の整備
の推進
204億円
心神喪失者等医療観察法を円滑に運用し、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行っ
た者の社会復帰の促進を図るため、指定入院医療機関の確保や通院医療を含む継続的
な医療提供体制を整備する。
また、指定医療機関の医療従事者等を対象とした研修や指定医療機関相互の技術交流
等により、医療の質の向上を図る。
(9)てんかんの地域診療連携体制の整備【新規】 0.2億円
てんかんの治療を専門的に行っている医療機関を「てんかん診療拠点機関」として指
定し、関係機関との連携・調整等を実施することで、てんかんについてのより専門的
な知見を集積するとともに支援体制モデルの確立を目指す。
(10)相談支援事業所等(地域援助事業者)における退院支援体制確保
地域生活支援事業(500億円)の内数
医療保護入院者の地域生活への移行を促進する観点から、相談支援事業所等における
退院支援の体制整備を支援する。
3 発達障害児・発達障害者の支援施策の推進
2億円
(※地域生活支援事業計上分を除く)
(1)発達障害児・発達障害者の地域支援機能の強化
地域生活支援事業(500億円)の内数
発達障害の乳幼児期から成人期までの一貫した支援体制の整備や、困難ケースへの対
応、適切な医療の提供に資するため、地域の中核である発達障害者支援センター等に
発達障害者地域支援マネジャーを配置し、市町村や事業所等への支援、医療機関との
連携の機能の強化を図る。
また、都道府県等において、ペアレント・メンター(※1)の養成や健診等でのアセ
スメントツール(※2)の導入を促進する研修会等を実施する。
加えて、家族の対応力向上を支援するペアレント・トレーニング(※3)及び当事者の
適応力向上を支援するソーシャル・スキル・トレーニング(SST)(※4)の全国的な
普及を図る。
※1 ペアレント・メンター:発達障害児・発達障害者の子育て経験のある親であって、その経
験を活かし、子どもが発達障害の診断を受けて間もない親などに対して相談や助言を行う
人のこと。
※2 アセスメントツール:発達障害を早期発見し、その後の経過を評価するための確認票のこ
と。
※3 ペアレント・トレーニング:親が、自分の子どもの行動を観察して発達障害の特性を理解
したり、適切な対応をするための知識や方法を学ぶこと。
※4 ソーシャル・スキル・トレーニング(SST):子ども自身が、状況に応じてどのように行
動したらよいかを、日常生活場面とは別の場所で練習すること。
- 7 -
(2) 発達障害児・発達障害者の支援手法の開発や支援に携わる人材の育成など
①支援手法の開発、人材の育成
1.4億円
発達障害児・発達障害者等を支援するための支援手法の開発、関係する分野との協働
による支援や切れ目のない支援等を整備するためのモデル事業を実施する。
また、国立障害者リハビリテーションセンター等で、発達障害者の就労支援に関する
支援手法の開発に取り組むとともに、発達障害児・発達障害者支援の地域マネジメン
トに携わる者や強度行動障害者支援に携わる者に対する研修を行い、人材の専門性の
向上に取り組む。
②発達障害に関する理解の促進
0.5億円
全国の発達障害者支援センターの中核拠点としての役割を担う、国立障害者リハビリ
テーションセンターに設置されている「発達障害情報・支援センター」で、発達障害
に関する各種情報を発信し、支援手法の普及や国民の理解の促進を図る。
また、「世界自閉症啓発デー」(毎年4月2日実施) など、自閉症をはじめとする発達
障害に関する正しい知識の浸透を図るための普及啓発を行う。
(3)発達障害の早期支援
地域生活支援事業(500億円)の内数
市町村で、発達障害等に関して知識を有する専門員が保育所等を巡回し、施設のスタ
ッフや親に対し、障害の早期発見・早期対応のための助言等の支援を行う。
4 障害者に対する就労支援の推進
18.6億円
(※地域生活支援事業計上分を除く)
(1)工賃向上のための取り組みの推進
2億円
一般就労が困難な障害者の地域での自立した生活を支援する観点から、経営改善や商
品開発、市場開拓等に対する支援を行うことにより、就労継続支援B型事業所などの
利用者の工賃向上を図るとともに、障害者就労施設等が提供する製品等の需要促進と
普及啓発を行う。
(2)障害者就業・生活支援センター事業の推進【一部新規】
(2)障害者就業・生活支援センター事業の推進【一部新規】(一部推進枠)
16.6億円
就業に伴う日常生活の支援を必要とする障害者に対し、窓口での相談や職場・家庭訪
問等による生活面の支援などを実施する。
また、就労継続支援事業の利用から一般就労への移行や、加齢や重度化による一般就
労から就労継続支援事業の利用への移行など障害者の能力に応じた就労の場に移行で
きるようにするための支援を行う。
(3)就労支援の充実強化
地域生活支援事業(500億円)の内数
就労支援を行う事業所のノウハウの充実を図り、企業等での就労を希望する障害者へ
の支援を強化するとともに、企業等で働く障害者のための交流や生活面の相談支援の
場の提供等により障害者の就労支援を推進する。
- 8 -
5 自殺・うつ病対策の推進
5.8億円
(※地域生活支援事業計上分を除く)
(1)地域での効果的な自殺対策の推進と民間団体の取組支援、普及啓発の推進
4.3億円
都道府県・指定都市に設置されている「地域自殺予防情報センター」での専門相談の
実施のほか、関係機関のネットワーク化等により、うつ病対策、依存症対策等の精神
保健的な取組を行うとともに、地域の保健所と職域の産業医、産業保健師等との連携
の強化による自殺対策の向上を図る。
また、自殺未遂者等へのケアに当たる人材を育成するための研修を行うとともに、全
国的または先進的な自殺対策を行っている民間団体に対し支援を行う。
さらに、医療機関において、自殺未遂者が当該医療機関に搬送された際に再度自殺を
図ることを防止するため、臨床心理技術者等によるケースマネジメントを行う。
・自殺対策に取組む民間団体への支援(再掲)
1.3億円
全国的または先進的な自殺の防止等に関する活動を行っている民間団体に対し、支援
を行う。
(2)自殺予防に向けた相談体制の充実と人材育成
地域生活支援事業(500億円)の内数
うつ病の早期発見・早期治療につなげるため、一般内科医、小児科医、ケースワーカ
ー等の地域で活動する人に対するうつ病の基礎知識、診断、治療等に関する研修を行
うこと等により、地域の各種相談体制と精神保健医療体制の連携強化を図る。(地域
生活支援事業(500億円)の内数)
(3)認知行動療法の普及の推進(再掲) 1億円
うつ病の治療で有効な認知行動療法(※)の普及を図るため、医療機関の従事者等の
養成を行う。
※認知行動療法:ものの受け取り方や考え方に働きかけて気持ちを楽にする精神療法。
(4)地域で生活する精神障害者へのアウトリーチ(多職種チームによる訪問支援)
体制の整備(再掲) 地域生活支援事業(500億円)の内数
精神障害者の地域移行・地域生活支援の一環として、保健所等において、ひきこもり
等の精神障害者を医療へつなげるための支援や関係機関との調整を行うなど、アウト
リーチ(多職種チームによる訪問支援)を円滑に実施するための支援体制を確保する。
(5)災害時心のケア支援体制の整備(再掲)
0.5億円及び地域生活支援事業(500億円)の内数
心的外傷後ストレス障害(PTSD)対策を中心とした事故・災害等の被害者への心の
ケアの対策を推進するため、各都道府県で災害派遣精神医療チーム(DPAT)の定期
的な連絡会議を開催するなど、日常的な相談体制の強化や事故・災害等発生時の緊急
対応体制の強化を図る。(地域生活支援事業(500億円)の内数)また、大規模自
然災害発生時の心のケア対応として、「災害時こころの情報支援センター」において、
DPAT 派遣に係る連絡調整業務や、心のケア活動への技術的指導を行い、東日本大
震災被災者への継続的な対応や、今後の災害発生に備えた都道府県等の体制整備を支
援する。
- 9 -
6薬物などの依存症対策の推進
1.5億円
(1)依存症治療支援体制モデルの確立
0.1億円
依存症治療を専門的に行っている医療機関を「依存症治療拠点機関」に指定し、依存
症者及びその家族への医療支援の充実を図るとともに、当該機関で得られた知見の評
価・検討を行い、支援体制モデルの確立を行う。
(2)認知行動療法を用いた治療・回復プログラムの普及等【一部新規】
(2)認知行動療法を用いた治療・回復プログラムの普及等【一部新規】(一部推進
枠)
1.4億円
依存症者やその家族に対し、精神保健福祉センターが実施する認知行動療法(※)を
用いた治療・回復プログラムについて、必要な経費を助成することにより、認知行動
療法を用いた治療・回復プログラムの普及を図る。
また、依存症回復施設職員や依存症家族に対して、薬物・アルコールそれぞれの特性
を踏まえた研修を実施するとともに、精神保健福祉センターで支援に携わる者に対し
て、認知行動療法を用いた治療・回復プログラムに関する研修を実施する。
※認知行動療法:ものの受け取り方や考え方に働きかけて気持ちを楽にする精神療法
7 東日本大震災からの復興への支援
32.7億円
(1) 障害福祉サービス事業所等の災害復旧に対する支援(復興) 8億円
東日本大震災で被災した障害福祉サービス事業所等のうち、各自治体の復興計画で、
平成 27 年度に復旧が予定されている事業所等の復旧に必要な経費について、財政支
援を行う。
(2)障害福祉サービスの再構築支援(復興) 6.4億円
被災地の障害者就労支援事業所の業務受注の確保、流通経路の再建の取組や障害福祉
サービス事業所等の事業再開に向けた体制整備等に必要な経費について、財政支援を
行う。
(3) 避難指示区域等での障害福祉制度の特別措置(復興)
16百万円
東京電力福島第一原発の事故により設定された避難指示区域の住民及び一部上位所得
層を除く旧緊急時避難準備区域等の住民について、障害福祉サービス等の利用者負担
の免除の措置を講じた市町村に対する財政支援を実施しており、平成27 年度につい
ても、被災地の状況等を踏まえつつ、予算編成過程で検討する。
(4)被災地心のケア支援体制の整備(復興)
18。2億円
東日本大震災による被災者の心のケア等を継続的に実施するため、被災3県(岩手、
宮城、福島)に設置した「心のケアセンター」で、精神保健福祉士等の専門職種による
自宅や仮設住宅等への訪問相談、アウトリーチによる医療の提供支援等を行うための
体制整備を支援する。
- 10 -
障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(14回)開催
厚生労働省「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」の第14回が12月18日(木)に
開催された。第14回の会議では、これまでの各論の議論を踏まえた報酬改定の基本的な方
向性について(案)が示された。
1.平成27 年度障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性(案)について
2.その他
○配付資料
資料1 平成27年度障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性について(案)
資料2 参考資料
第14回で配布された資料「平成27年度障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性
について(案)」は「福祉・介護職員の処遇改善」、「障害福祉サービス等の充実と適正な
実施等」、「その他」により構成されいる。
資料説明の際には、「前回の検討チームで必要な議論が一巡したため、報酬改定の基本
的な方向性について一定の整理を行ったものである。報酬改定の内容を網羅的にまとめた
ものではなく、主なものについてまとめたものである」、「具体的な改定内容は、介護報酬
における対応を踏まえつつ、予算編成過程を経て決定する」との説明がされた。
事務局(厚労省)からの資料説明の後に各項目の協議となり、アドバイザーから全体に係
る意見として「障害福祉サービスの事業所は介護保険に比べて事業規模が小さいため、少
しの理由で収支差率は大きく変わり、金額(収支差額)は絶対的に少ない。複数の事業を
組み合わせて1つの事業所として運営しているところも多く、1つの事業の収支のプラス
だけで経営実態が良いとは言えない状況がある。利用者の状態によって毎日の利用となら
ない方も多く、それで給付費収入の変動が大きくなる事業所も多い。介護保険とは異なる、
障害福祉サービスの特性を是非考慮してもらいたい」との発言が出された。
その他、介護報酬が平成27年度改定で3.0%程度引き下げられるとの各種新聞報道があ
ったことを踏まえ、アドバイザーより「介護報酬は引き下げとの話が出ているが、障害福
祉サービスの報酬についてはどうなるのか」との質問があった。それに対して藤井障害保
健福祉部長は「国の財政が厳しい中で、介護・障害に限らずどこも厳しい状況にある。予
算編成過程の折衝は相当厳しいものになることは間違いない。必要な予算を確保できるよ
う、我々として最大限の努力をすると言うしかない」と回答された。
次回の開催予定は未定。
これまで14回の本検討チームの配布資料は、以下のURLにて入手できます。
[厚生労働省]ホーム>政策について>審議会・研究会等>障害保健福祉部が実施する検討
会等>障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(平成27年度報酬改定)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=199442
◆第14回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000069299.html
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2014年全肢連情報バックナンバー内容一覧
№
発行月日
561
562
563
掲 載 概 要 内 容
1月1日
新年のご挨拶
1月15日
障害児支援のあり方に関する検討会発足
障害者政策委員会のヒアリングについて
2月1日
平成26年度特別支援教育関連予算案の概要
障害者政策委員会ヒアリング報告
~厚生労働省
~文部科学省
564
2月15日
第1回障害児支援の在り方に関する検討会報告
全国厚生労働関係部局長会議開催
~厚生労働省
平成26年度さわやかレクリエーション事業のお知らせ
565
3月1日
清水会長が衆議院予算委員会で質問する
第2回障害支援の在り方に関する検討会報告
566
3月15日
差別禁止と合理的配慮の提供に関する指針の検討
災害派遣福祉チーム
~岩手県の取り組み
567
4月1日
新しい「介護食品の考え方」を大筋了承
568
4月15日
障害児支援の在り方に関する検討会
重度障害児放課後預かり施設開所
569
5月1日
障害児の学童保育所「放課後等デイサービス」選択技拡大
難病法案が衆院通過
570
5月15日
合理的配慮に手続き
571
6月1日
6月15日
平成26年度通常総会(全国会長・事務局長会議)開かれる
第7回障害児支援の在り方に関する検討会 報告
572
~農林水産省
報告
~差別禁止方針へまとめ
障害福祉サービス等報酬改定検討チーム発足
573
7月1日
第8、9回障害児支援の在り方に関する検討会
574
7月15日
第10回障害児支援の在り方に関する検討会 報告
平成26年度版「障害者白書」が閣議決定される
575
576
8月1日
8月15日
在宅を支える地域づくり「医療・在宅推進法」成立
厚生労働省との懇談会 報告
577
9月1日
障害福祉サービス等報酬改定検討チーム
578
9月15日
第47回全国大会 愛知県豊橋市にて開催される
第3回理事会を開催
~平成27年度申請事業等を審議
平成27年度
579
580
報告
報告
概算要求の概要提示される
10月1日
障害福祉サービス等報酬改定検討チーム報告
10月15日
障害者雇用「差別禁止へ具体例」策定本格化 ~厚労省
第1回障害児通所支援に関するガイドライン策定検討会
障害者雇用「差別禁止へ具体例」策定本格化
~厚労省
~厚労省
581
11月1日
障害福祉サービス等報酬改定検討チーム報告 ~厚労省
障害児通所支援に関するガイドライン策定検討会を開催
582
583
11月15日
12月1日
障害福祉サービス等報酬改定検討チーム報告
障害福祉サービス等報酬改定検討チーム報告
~厚労省
~厚労省
584
12月15日
障害保健福祉関係主管課長会議を開催
~厚労省
全肢連情報バックナンバー
http://www.zenshiren.or.jp/download/download.php3
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