2015年1月5日 楽読 (ラクヨミ) Vol.905 医療需要の拡大を背景に上昇が期待される アジア・ヘルスケア株式 アジアのヘルスケア(医療)株式は、近年、堅調に推移しています。その背景として、比較的高い経済成長を続 けるアジアでは、生活水準の向上とともに平均寿命が延びていることに加え、健康意識の高まりなどから、医 療需要が拡大していることが挙げられます。 現在、アジアの医療費(対GDP比)は、先進国と比べて低い水準にあるものの、経済成長に伴なう中所得者層 の増加によって、医療費は増加すると見られています。調査会社フロスト&サリバンによると、アジア太平洋地 域の医療費は、2012年から2018年にかけて年平均8.6%で増加すると予想されています。また、アジア諸国 の健康保険制度は未整備な状況にあるうえ、医師やベッド数は人口比で少ない状況です。そのため、各国政 府は、健康保険制度の拡充や病院整備に力を入れていることから、今後、医療へのアクセス改善や、病院の 新設および高度化などに伴なう設備投資を通じて、医薬品や医療機器などの需要も増加すると見込まれます。 アジアは文化や言語が多様なうえ、法規制や医薬品の販売網が複雑なケースが多く、外国のヘルスケア企業 にとって参入障壁が高い傾向にあります。そのため、低価格を背景に普及率の高いジェネリック医薬品などで 国内企業が優位となっており、今後も、新薬の特許切れが多数見込まれていることなどから、国内企業が有利 な状況が続くと見られます。ただし、一部の企業における医薬品の品質問題や政府と企業の癒着問題などが あることから、銘柄の見極めが重要となります。 所得水準の向上や医療インフラの整備などを背景に、中長期的な医療需要の拡大が見込まれることなどから、 アジア・ヘルスケア株式の上昇が続くと期待されます。 アジアのヘルスケア株式と医療費※の推移 (2000年~2014年) 600 ※株価は各年末値。起点を100として指数化 500 300 6,000 (ご参考)アジア株式 (左軸) 4,500 200 3,000 100 1,500 アジア※の医療費(右軸) 0 02 04 06 08 10 12 0 14 (年) (2012年) 18 9,000 米国 16 7,500 アジア・ヘルスケア 株式(左軸) 00 (%) 医療費( 対GDP比) 400 ※2012年まで 各国の医療費(対GDP比)と1人当たりGDP (億米ドル) 14 ドイツ 12 オースト 日本 ラリア 10 英国 8 中国 6 4 2 韓国 タイ インド 0 ※中国、インド、シンガポール、韓国、インドネシア、フィリピン、 マレーシア、タイ、ベトナムの合計 アジア・ヘルスケア株式:MSCI AC アジア(除く日本)ヘルスケア指数、 アジア株式:MSCI AC アジア(除く日本)指数、(いずれも米ドルベース) 20,000 40,000 60,000 (米ドル) 1人当たりGDP(米ドルベース) (世界銀行、WHO、IMFおよび信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成) ※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。 ■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資 料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成 時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。 投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご 覧ください。 1/1
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