第2期川崎市特別支援教育推進計画(案) 概要版 Ⅰ 第2期川崎市特別支援教育推進計画策定の経緯 平成17年3月に策定した川崎市特別支援教育推進計画が、平成26年度計画期間が終了す ることに伴い、平成24年6月に川崎市特別支援教育推進検討委員会(以下「検討委員会」 という。)を設置し、平成26年3月に、検討委員会から報告書が提出されました。これを 受けて、庁内で次期計画の検討を進め、平成27年度からの本市の特別支援教育の方向性を 示す「第2期川崎市特別支援教育推進計画」を策定するものです。 Ⅳ 今後の取組 基本方針(5つの柱) 1 共生社会の形成をめざした 支援教育の推進に向けた インクルーシブ教育 システムの構築 2 教育的ニーズに応じた 多様な学びの場の整備 ≪国における特別支援教育の充実に向けた主な動き≫ ■平成19年9月 障害者の権利に関する条約に署名 ■平成23年8月 障害者基本法の一部改正 (可能な限り障害者の児童生徒と障害者でない児童生徒が共に 教育をうけられるよう配慮する) ■平成24年7月 共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための 特別支援教育の推進 (報告) 中央教育審議会初等中等教育分科会より (障害のある者と障害のない者が、できるだけ同じ場で共に 学ぶことを目指すべきである) ■平成25年6月 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 (平成28年4月施行) (障害者差別解消法)の公布 (地方公共団体は障害を理由とする差別の解消の推進に必要な 施策を策定し実施しなければならない) ■平成26年1月 障害者の権利に関する条約の批准書提出 このような国の動向や本市の特別支援教育の現状及び課題などを踏まえて、次のように 基本的な方向性を定めていきます。 これまで、本市の特別支援教育については、かわさき教育プラン及び川崎市特別支援教 育推進計画に基づき諸施策を実施してきました。いずれの計画も平成26年度をもって計画 期間が終了することから、新たに、総合的に特別支援教育を展望し、これからの特別支援 教育の推進に係る方向性について示す計画として、平成27年度から概ね10年間の第2期川 崎市特別支援教育推進計画を策定します。 本計画については、検討委員会における検討結果を踏まえ、川崎市教育振興基本計画か わさき教育プランの基本理念・基本目標のもと、「基本政策Ⅲ 一人ひとりの教育的ニー ズに対応する」の事務事業「特別支援教育推進事業」に位置づけています。 これにより、今後の本市の特別支援教育については、その方向性を第2期川崎市特別支 援教育推進計画で示しながら、年度ごとの取組内容を実施計画として掲載した、川崎市教 育振興基本計画かわさき教育プランにおいて教育施策全体の中で進捗管理を行い、推進し ていきます。 ・支援教育の理解・啓発のためのリーフレットの作成・配布 ・基礎的環境整備と合理的配慮の在り方の調査検討 (2)小・中・高等学校におけるインクルーシブ 教育システムの構築 ・小・中学校における交流及び共同学習の促進 ・高等学校における支援教育の推進 ・特別支援学校における交流籍の検討 ・合理的配慮の在り方や学校と保護者の合意形成の在り方の検討 (1)サポートノートを作成・活用し、一人ひとり の教育的ニーズの的確な把握とニーズに 応じた教育の推進 ・通常の学級の教育的ニーズのある児童生徒の個別指導計画 作成の推進 ・特別支援学校、特別支援学級における活用と支援の充実 (2)小・中学校の通常の学級及び高等学校に おける支援体制整備の推進 ・授業のユニバーサルデザイン化の推進 ・特別支援教育サポーターの適切な配置 (3)通級指導教室の教育の充実 ・中学校通級拡充の必要性についての研究 ・ICT機器を活用した指導方法の通級における研究の推進 (4)特別支援学級の教育の充実 (5)入院・施設入所児童生徒の教育の充実 (6)特別支援学校の教育の充実 (7)医療的ケアを必要とする児童生徒への支援の 推進 ・専門職との連携による自立活動の充実 ・特別支援学校のセンター的機能による効果的支援の在り方の検討 ・入院児童生徒の学習支援の充実 ・情緒障害児短期治療施設内の教育環境整備 ・重度障害児童生徒に対する安全・安心な教育の促進 ・軽度知的障害生徒の社会的自立の促進に向けた中央支援 学校高等部分教室の在り方の検討 ・田島支援学校の医療的ケア拠点校としての整備 ・小・中学校における医療的ケアの在り方の検討 ・特別支援学校における医療的ケアを必要とする児童生徒の登校支援 の調査研究 3 小・中・高等学校における 支援体制整備と学校支援 ネットワークの充実 ●従来の特別支援教育のさらなる充実を図るとともに、共生社会の実現に向けた取組 として、障害の有無にかかわらず、教育的ニーズのあるすべての子どもを対象に、 一人ひとりに応じた適切な対応を行う支援教育を推進していきます。 Ⅲ 計画の位置付け等 主な取組 (1)川崎における支援教育の推進に向けた インクルーシブ教育システムの構築 (3)特別支援学校におけるインクルーシブ教育 システムの構築 Ⅱ 計画の趣旨 本市ではこれまでも、誰もが、学校や地域の中で相互に人格と個性を尊重し合える共生 社会の実現をめざし、障害のある子どもと障害のない子どもが共に生き、共に学ぶことを 通して、社会性や豊かな人間性、そして互いを思いやる心を育むことを推進してきまし た。 一方で、近年、国においては特別支援教育の充実に向けて、以下のような様々な動向が 見られるところです。 めざす方向性 (1)小学校における児童支援コーディネーターに よる支援体制整備の推進 (2)中・高等学校における校種の特性や発達 段階に応じた支援体制整備の推進 (3)通級指導教室・特別支援学校のセンター的 機能による学校支援の充実 (4)学校支援ネットワークの充実 4 教職員の専門性の向上 (1)すべての教職員に特別支援教育に関する 基礎的な知識の習得に加え、支援教育の 理念の理解促進 (2)多様な学びの場における教職員の専門性の 向上 5 相談や保護者支援の充実 (1)「教育支援委員会」の考え方に基づく 就学相談及び就学後の支援の見直し ・児童支援コーディネーターの専任化の推進 ・中学校における特別支援教育推進モデル校の取組 ・高等学校における就労支援員と巡回相談員の活用 ・通級指導教室のセンター的機能の強化 ・専門職の配置の検討 ・特別な教育的ニーズのある児童生徒及び担任の支援体制の検討 ・地域の専門機関の担当者と学校間で情報交換ができる場の設定 ・インクルーシブ教育システムの構築の考え方の周知 ・発達障害等の障害特性と支援の周知 ・通級指導教室教職員の専門性の向上(専門職の巡回の検討) ・特別支援学級教職員の専門性の向上(計画的な免許取得の検討・ ・特別支援学校教職員の専門性の向上 授業研究や教材研究の促進) ・就学相談及び就学後の支援の見直し ・障害のある生徒とその保護者への適切な情報提供 (2)中学校における進路相談・進路指導の充実 (3)保護者相談・支援の在り方の検討 ・各種親の会、障害者団体、地域教育会議、PTA活動の連携促進
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