P.16 食品安全マネジメントシステムの運用

食品安全マネジメントシステムの運用
工場における安全な労働環境の整備
日清食品グループは原材料の調達から生産、流通まで一貫
日清食品の各工場では労働安全への取り組みとして、機械
したリスクマネジメントを行い、安全対策の強化に取り組ん
安全の面では、稼動中に機械のカバーを開けたり、ライン上
でいます。生産上のリスクの未然回避と品質向上のために
で機械のなかに手を入れようとすると機械駆動部が停止す
各工場で行っていたISO9001(品質マネジメントシステム)
る安全装置を取り入れています。安全衛生面では、社員が安
による運用管理をさらに進め、2013年度までに日清食品の
全衛生委員となり、毎月1回工場内を巡回して作業工程の安
直轄4工場
(関東、静岡、滋賀、下関)
ではFSSC22000
(食品
全性や衛生状態を確認する
「安全衛生パトロール」
を実施し
安全マネジメントシステム)の認証を取得しました。また、
ています。このほかに、工場で毎月1回「安全衛生委員会」
を
2013年には、日清ヨーク関西工場(兵庫県西脇市)が厚生
開催し、工場長の出席のもと、安全衛生委員が社員を代表し
労働省による食品安全管理の認証制度HACCP (総合衛生
て不具合の箇所や不安全行為などについて言及します。
管理製造過程)
の乳酸菌飲料・発酵乳における承認を取得し
さらに、各工場では意見投書箱を設け、工場長に直接意見
ています。
が出せる仕組みも実施しており、作業における注意点が記
日清食品では、生産工場と生産部、資材部、技術開発部で
載された「安全作業心
※
情報共有を目的にした
「生産技術研究会」
を2カ月に1回開
得」
を月に1度共有する
催するとともに、品質の標準化、機械の標準化を実施し、マ
ことで、安 全な作 業を
ネジメントシステムの継続的な改善を図っています。
心がけています。防災
※HACCP=Hazard Analysis Critical Control Point:危害分析・重
要管理点
訓練は年に2回実施し
ています。
品質保証体制図
日 本
中 国
漁業場
農業
漁業場
農業
周辺環境の調査と
動物用医薬品の分析
周辺環境の調査と
残留農薬の分析
周辺環境の調査と
動物用医薬品の分析
周辺環境の調査と
残留農薬の分析
畜産農家
飼料工場
畜産農家
飼料工場
水の管理や
動物用医薬品の分析
飼料原料および飼料の
製造工程などの確認
グローバル食品安全研究所
原材料加工工場
原材料加工工場
原材料の残留農薬、動
物用医薬品や発がん性
物質、微生物、遺伝子組
換え農作物などの検査
原材料の残留農薬、動
物用医薬品、微生物、遺
伝子組換え農作物など
の検査
周辺環境の調査と
生育状況や水の管理、
動物用医薬品の分析
飼料原料および飼料の
製造工程などの確認、
動物用医薬品の分析
日清
(上海)
食品安全研究開発有限公司
日清食品グループ生産工場
各工場間の品質、および検査能力の確認と是正
お客さま
品質保証
集中管理方式、工場同一品質、内部・外部精度管
理、危害物質のリスク管理、リスク評価、リスクコ
ミュニケーション
お客様相談室
品質調査
素材、包材、麺工場の品質監査チェック、NISFOS
(日清食品グループ食品安全監査基準)
お客さまの声の一元管理、潜在リスクの早期発見、
製品やサービスの改善提案
研究・開発
分析システムや検査法の開発など
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NISSIN FOODS Holdings CSR REPORT 2014
CCC
グループ内事業会社
経営層、研究部門、マーケティング部 生産部門
品質調査
原材料加工工場の製造工程の確認
4M
(Method、Material、Man、Machine)
の管理
品質管理
日清食品グループが採用する原材料の分析