光学及びフォトニクス−光学コーティング−に関する JIS を制定

資料2
光学及びフォトニクス−光学コーティング−に関する JIS を制定
−我が国提案の国際標準のJIS化−
平成27年1月20日
光学コーティングとは、ガラス等の透過及び反射特性を変更するための薄膜です。カメラ
や望遠鏡、顕微鏡、測定装置のレンズ等に使われています。
今般、光学コーティングの用語や試験方法等に関する JIS(4規格)を制定しました。国際
規格(ISO)と整合させることで、国際的な評価方法を用いて日本の光学コーティング技術
の高さを世界にアピールすることが可能となり、海外ユーザーからの信頼が増し、海外企
業との取引や海外生産が容易となることが期待されます。
1.規格制定の目的及び背景
光学コーティングとは、ガラスやプラスチック表面の透過及び反射特性を変更する
ための、単層や多層からなる薄膜です。例えば、カメラや望遠鏡、顕微鏡、測定装置
のレンズ等、概ね全ての光学装置に用いられています。
光学技術の発展によって、国内外との取引の円滑化を図るため、光学コーティング
に関する用語、試験方法等の標準化が求められていました。国際規格の制定には日本
も参加し、光学コーティングの国際規格 ISO9211 シリーズを制定しました。
ISO規格と一致したJISの制定により、国際的な評価方法を用いて日本の光学
コーティング技術の高さを世界にアピールすることが可能となり、海外ユーザーから
の信頼が増し、海外企業との取引や海外生産が容易となることが期待されます。
2.規格制定の主なポイント
① 光学及びフォトニクス−光学コーティング−第1部:用語(JIS B7080-1)
基本的用語の定義、機能別コーティングに関する用語の定義、欠陥に関する用
語の定義等を規定しました。
② 光学及びフォトニクス−光学コーティング−第2部:分光光学特性(JIS B7080-2)
分光光学特性をどのように規定するべきかを示しています。例えば、反射防止
機能やフィルタ機能の表示の方法について規定しました。また、数値による方法
と共にグラフで分光光学特性を示す方法を規定しました。
③ 光学及びフォトニクス−光学コーティング−第3部:環境耐久性試験方法
(JIS B7080-3)
光学コーティングの種類に応じて、行うべき環境耐久性試験方法が何であるか
を規定しました。
④ 光学及びフォトニクス−光学コーティング−第4部:特定試験方法(JIS B7080-4)
③の環境耐久性試験方法の内の、特に摩耗試験、密着試験など具体的に規定し
ました。
3.光学コーティングの製品例
カメラ用レンズ(反射防止機能)
蛍光顕微鏡のレンズ(フィルタ機能等)
【担当】
経済産業省 産業技術環境局 国際標準課 (03-3501-9283、内線 3426∼3427)
(課長)福田 泰和
(担当)後藤 博幸、石原 奈々美
経済産業省 製造産業局 住宅窯業建材課 (03-3501-9255、内線 3761∼3766)
(課長)寺家 克昌
(担当)小間 雅斗