2015年1月号発行 - メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン

FOCUS GDS
DÜSSELDORF
4 - 6 FEBRUARY
2015
Jan. 2015
Publisher:Messe Düsseldorf Japan
®
Text by Tomoko OYA (Shoes Journalist)
International Design Trendsetters 登場!
Hall 9【STUDIO】
にアラン・
トンドウスキー等20デザイナー
2月4日開幕のGDSにトレンドをリードするデザイナーを集め
た新エリア【International Design Trendsetters】が登場する。
場所は、Hall 9の【STUDIO】だ。
言うまでもなく、
GDSは前回から会期を早めた。今回の秋冬
向けは、従来は3月中旬の開催だったから、1ヵ月以上早まっ
ている。市場環境が変化する中、トレンド発信型見本市への
転換を志向しているからだ。
つまり【Design Trendsetters】は、新しいGDSにとってな
くてはならないエリアなのだ。
具体化に当たっては、メッセ・デュッセルドルフのイタリア代
表部、ホネガー社がまず、ファッション都市・ミラノを本拠とする
情報力を生かして、
【Design Trendsetters】のコンセプトに相
STUDIO(2014 年 7 月)
応しいデザイナーの選出に当たった。選出されたのは60人以
ている。加えて海外にも取扱店を広げたいと、数年前からパリ
上。それらのデザイナーにプレゼンテーションを呼び掛け、それ
の展示会に出展している。スタイルはベーシックだが、手製でし
を審査し、ファイナリスト20人を決定した。審査員は、靴デザイ
か表現できないニュアンスが、差別性のあるデザインになってい
ナーのエルネスト・エスポジート、ファッションデザイナーのベロ
る点が魅力の靴だ。
ニク・ブランキーノ、ニューヨークの専門学校パーソンズのファッ
上延哲也さんは、ロンドンの靴学校で学び、帰国後、兵庫・
ション学部長、それにGDSプロジェクト・ディレクター、キルステ
明石に工房を開設。アート的なアプローチで自らの手で製作し、
ィン・ドイテルモーザー等だ。
国内外の展覧会に出品。また経済産業省がミカムに開設する
出展デザイナー20人の代表を挙げるとAl
a
i
nTondows
k
i、
ジャパンブースに出展経験もある。近年は、製甲テクニックによ
Ju
l
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aLunds
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en、
Ni
co
l
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undage、
Laur
enceDacade、
って、動物や植物を影(シルエット)のようにアッパーにデザイ
ChauHa
rLee等だ。
ンした「Silhouette」シリーズに取り組んでいる。
アラン・トンドウスキーは、未来的かつエレガントなデザイン
そのみつは既にドイツに扱い店があるが、
「GDSはドイツ以
で知られパリを本拠に活躍、ジュリア・ランドステンは、1990
北の来場者率が高いと聞いており、北ヨーロッパの小売店開拓
年代後半に「フィンスク」ブランドで脚光を浴びた靴デザイナー、
に期待している」
、上延さんは「注目されているデザイナーと一
またチャウ・ハー・リーは、知名度は低いがプラスチックなどを
緒のカテゴリーで見せられる、またとないチャンス。どんな出会
使い新しい靴スタイルを模索するデザイナーだ。
いがあるのか今から楽しみ」と抱負を語っている。
日本人デザイナーも2名出展
そしてファイナリストの中には、
Haj
ime
Hajime Sonoda
(そのみつ)
Sonoda、
Te
t
s
uyaUenobeと、日本人の
名前が見られる。
Tetsuya Uenobe
園田元さんは、手製靴工房そのみつ
の代表兼プロデューサー。東京・谷中に
工房とショップを構え、ショップでオリジ
ナルシューズのオーダーを受け、工房で製
作、またセレクトショップに卸販売も行っ
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トレンド発信力を高め、
900ブランドが2015年秋冬物
tag it! by gdsは、
16・17号館で同一会期開催
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8
EINGANG NORD
ENTRANCE NORTH
2月4∼6日の新生GDS第2回は、約900ブランドが
出展する。基本ゾーニングは、
【HIGHSTREET】
【STUDIO】
【POPUP】と変わりないが、前号や前
ページで紹介した通り、
Ha
l
l7には【Ri
cht
i
gWi
cht
i
g】
、
Ha
l
l9には【I
nt
erna
t
i
ona
lDes
i
gnTr
endse
t
t
er
s】
と新エリアが設けられる。前者はストリート系のヤングファ
International
Design
Trendsetters
7
Richtig Wichtig
ッション、後者はモード系ハイファッションにフォーカスして
おり、ファッションゾーンに奥行きが出たと同時に、トレン
6
ド発信力が強化されている。
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トレンドについては、各ホールのメイン通路を繋いだ
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【HIGHLIGHTROUTE】でも提案される。ここでは
素材の最新トレンドが見られる。2015年秋冬物は、靴
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のスタイルに大きな変化はなさそうだ。その点でも、素材
による新鮮味の打ち出しが重要になる。
【HIGHLIGHT
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ROUTE】を辿ってホールを巡り、素材トレンドをチェック
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したい。
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2
また新規出展者にも、新しい芽になりそうなブランドが
見られる。それは、以下に紹介した。
1
併催のtag it! by gdsは、プライベートレーベルにフォー
カスという他に例を見ないコンセプトで注目を集めている
が、2月は、
GDSと同一会期で、
Ha
l
l16及び17で展開
※まだ入場登録を済ませていない方は、こちらで。
される。
Cushiz
Nubikk
ウルグアイ発デザイナーブランド
メンズ・
レザースニーカーで限定コレクション
ウルグアイの首都モンテビデオを本拠に活動するファッションデ
オランダの靴ビジネスの中心地であるヴァールヴェイクを本拠と
ザイナー、メルセデス・アロセナのブランド。ウールを使用したド
する靴企業のブランド。レディスのワークスタイルブーツで実績を持
レス作品は、そのエコ・フレンドリー性が評価され、ミラノで開催
っているが、スニーカー人気を捉え、メンズに絞り、プレミアムゾ
されたファッションコンテストにおいて受賞歴を持っている。そして
ーンのレザースニーカー限定コレクションを発表する。2015年春
彼女が特に注目しているのが靴。ウルグアイにおい
て成長著しい産業であること、またそのハイファッ
ション性に着目してのことだ。デザインは、ウルグア
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tag it!
by gds
New Comer
夏では、オランダの著名フォトグラファーを起用し、
「グラマー」
「エル」などのファッション誌でキャン
ペーンを展開、ブランド知名度を上げている。
イの民族的要素と彼女独自の
2015年秋冬限定コレクション
遊び感覚の融合。2015年秋
は、デザインはベーシックだが、
冬物は、ウルグアイの伝統に根
ラムスキンを含むイタリア製高
差したメタル・アクセサリーを
品質レザーを使用、ディテール
ポイントに様々な革を組み合わ
で凝ったデザインを駆使してい
せたブーツなどを提案する。
るのが特徴だ。
出展は【STUDIO】
。
出展は【STUDIO】
。
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